◆ MRIドキドキ顛末記。◆
皆様、こんにちは、Morlin.といいます。
このサイトの管理人です、お世話になっておりますです。
このたびは、なかなか面白い初体験をしてきまして。
リポートなどとは少々大仰なことですが、
なかなか面白い体験だったので、
(と言いますか、笑い事にしないとやっとられんということで。)
ちょいと一席、語らせていただきたく、
こんな頁を設けました次第。
時間のございます酔狂な方、
よろしかったら、お付き合い下さいませです。
先月の末に すてんとコケて以降、
もともと古傷があった箇所、
そのたびに筋を擦って傷めるよりはと、
亜脱臼しやすい処置をしてあったとはいえ、
なかなか腫れが引かずに治りの遅いお膝だったので、
「MRIで内部を観てみましょう」
そういう運びとなりまして。
MRIというのはレントゲンとはちと違い、
正式名称は…何てったけかな?(おいおい)
大雑把にいやあ、体内を磁力線によって断層撮影することだそうな。
手っ取り早くいや、人の体を輪切りに透過して、
細密なところまでを撮影するんですね。
横になってのドーム状、若しくはトンネル状のところへ寝かされて、
ただただじっとしていて撮影をする。
レントゲンと大きに違うのは、何といっても時間が掛かること。
“はい、カシャン”じゃ済みません。
心電図や脳波測定と同んなじで、
結構長いこと、しかも微動だにしないでいなきゃいけない。
ところでわたしの患部は膝で、
しかも腫れてて微妙に曲がらないし、真っ直ぐぺたりと伸ばせもしない。
無茶すりゃ痛いと来て、なんて我儘なことでしょかって、
いや、だから不自由している訳なんですが。
だってのに動いちゃいけないの?
しかも狭いところに押し込められるの?
紹介先へ渡してねという書類の中、
撮影に先駆けての注意というのも渡されたのですが、
『閉所恐怖症ではありませんか?』という設問があり、
その一行へ“え?”と一瞬固まったのは、
わたくし、高所恐怖症で先端恐怖症で、しかも無類の怖がり痛がりだったから。
何なに これって、狭いところ、真っ暗なところに入れられるの?
そいでもって長らく辛抱しなさいと?
え〜、やだな〜。我慢できなかったらすぐさま出して来れるのかなぁ。
はっきり言って、行く前から思い切り後ろ向きでした。
で。
紹介されたのは、山の上にあるそりゃあ綺麗な病院でして。
リハビリ施設が充実していて、敷地内には温泉まであるとか。
つか、正確には元は湯治場だったらしい保養所を
大々的に近代化リニューアルさした中の病院という感じでしょうか。
テニスコートやオリエンテーリングが出来るほどのサイクリングコースも有りの、
温水プールにホテルも揃った、とっても静かなところでして。
はっきり言って、外来はガラガラでございました。
そりゃあなあ、バスとか通っちゃいるけど、ホンマに市街地からは遠いもんなぁ。
そいで、ドッキドキで問診を受け、術着というのでしょうか、
前合わせのぺらんとした、浴衣みたいなのへ着替えるところだったらしいのですが。
説明書に従って、金属もごついプラスチックのボタンも何もない、
トレーナーの上下にTシャツとパンツと靴下だけという恰好で行きましたので、
膝が浮かせない不自由さを見越した看護師さんが
“じゃあそのままでいきましょう”と
ありがたいことを言って下さり、さあ診察台の上へ。
担当の先生はとにかく背の高いお人でして。
このくらいに顔が来ると見越して顔を上げてもまだ顎が見えないという、
そこまで身長差がある人とは久々に逢いましたね。
わたしが 160センチだから、180以上は余裕であったはずです。
お顔や雰囲気は、
森本レオさんと小田和正さんを足して若くしたような感じの、
ソフトハンサムな印象の先生で、
お声もレオさんと似ていたので、(実はストライクっ!)こらこら
何かほのぼの、始まりまして。
撮影箇所を動かしてはならぬということを、
とにかく徹底させるそうなので。
ですが、さすがは相手もプロです。
膝を固定したその下、すねや足元が宙に浮けば、
落ち着けなくて辛いってのもよくよく御存知でして。
少し高さのある台座に、ゆるいがしっかと留まるベルトで患部を固定し、
他のあちこちへも敷物入れたり敷いたりをしつくしてくれて、
さて。
カマボコでも焼くのですかという、ドームのようなトンネルのようなところに、
寝台ごとすべり込まされ。
でもま、患部が脚なのでと顔は出してる、サウナ状態になりまして。
「それでは始めますね。大きな音がしますので頑張って下さいね。」
はい? 大きな音?
そういや、付き添いで来てくれた母も、
『あたしが若いころに受けたときはね、
そりゃあがんがんて大きな音がしまくってて、落ち着けなかったよ』
だから緊張するどころじゃなかったと、
上がり症のわたしへ言ってくれたのですけれど。
わたし、てっきり
その病院では工事か何かしていての音が響いた話だと思ってたんですね。
そしたら。
程よく明るい室内には誰もいなくなっての指示は外から。
【はい、じゃあ3回ほど3分くらい、音がしますよ。】
はい?
シンと静かではない程度、何かのBGMが流れてたのを掻き消して、
すぐの間近に響き始めたのが、ゴンゴンがたがたというやかましい物音。
もしかしてこれって…スキャン音ですか?
こ〜んなうるさいの?
こりゃあ確かに緊張からドキドキしている場合じゃないやねと、
そっちにばかり気を取られる戦いが始まりまして。(おいおい、大仰な)
とはいってもね、何度か聞いてれば音には慣れます。
それよか、じっとしているのがやはり苦痛です。
いろいろ敷いてもらっても、
微妙に膝だけが不自然なカッコで浮いているもんですから、
ぶるぶるっとかガクッとかしちゃいそうで、
力入れるのも緩めるのも怖い。
第一、浮かされてるとこからガクッて関節がゆるんでの落ちたら痛いだろうし。
そういうドキドキを紛らわせるために、
わたしが選んだ措置というのが…ネームを考えることでした。
笑いますよ、
選りにもよって、すがったのが SAMURAI7の勘兵衛様です。
このおばさんたら何をやっているかなです。
新しいお話でも考えるかといったって集中出来るはずもなく、
誰か病床にある部下へお声をかける勘兵衛様というシチュで、
もうしばし気張るのだぞとか、
しまいには頑張れ頑張れとただただ応援していただいてました。(大笑)
負け戦にだけはすまいぞと、見えない敵と戦うこと…幾刻か。
………で。
やっと終わってドームから出され、
もう起き上がっていいですよと言われたのに、
体はすっかりと金縛りになってたなんてのは、ここだけの秘密です。(笑)
案外あっと言う間に済んだなと思ってたのですが、
母に聞いたら1時間近くかかったとのこと。
え〜〜〜?
冗談抜きに30分くらいかなって思ったんですよね。
寝かされる準備に10分くらいかかってたとしても…50分も。
そんなにかかっていたとは思わなんだです。
帰りはもうもうすっきり落ち着き、
2日ほどかけて静かにどきどきして過ごしたのは何だったんでましょ。
(小心者ですきに。)
やっぱり健康だってことが人にとっての一番の宝だなと実感いたしましたです。
それにしても………勘兵衛様って偉大だなぁ。(そこかい)
以上、妄想は何にだって無敵だぞ、実践リポートでございました。(違)
ではではかしこ Morlin.拝 08.3.30.**
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