そろそろ師走ですね 〜789女子高生シリーズ

         *YUN様砂幻様のところで連載されておいでの
          789女子高生設定をお借りしました。




ちょっぴり茜の染みた秋空を背にして、
色づく木々がはらはらと、涙か溜息のよに枯葉を落とす。
そんなメランコリックな風が吹く中で、
学園祭も無事に幕を下ろし、
十代半ばの女子には恐怖とトラウマの学内マラソン大会も何とか終了。
となると、あとは学期末考査の脅威を透かし見つつ、
クリスマスの予定なんぞが話題の中心となる頃合いで。

「先のお休みは 外苑のいちょう祭りへスケッチに参りました。」
「欅坂のイルミネーションも始まりましたわね。」
「クリスマスマーケットとやらが横浜の赤レンガ倉庫で催されるそうですよ。」
「横浜と言ったら三溪園の紅葉でしょう。」

さすがにやんごとないお家のお嬢様がたは
流行のコーデだの秋限定のスイーツだの目当てに繁華街へ繰り出したり、
ましてや日没後に夜歩きしたりなぞは基本なさらないが。
親御かかわりのサロンや各種 夜会への行き来に
車で通られる範囲での情報はお持ちなため、
この時期の華やかなスポット情報には結構明るかったりもする。

「横浜云々は、ここ最近のもーりんさんの趣味の偏りからでしょうが。」
「だろうねぇ。」

ほほ、放っておいてくださいませ。(焦)
秋の行事もそろそろ終盤、暦の上ではしっかと冬がやって来てもおり、

 「12月に入ればすぐにもテストですよね。」
 「数学と地学の範囲が凶悪ですよぅ。」

丸襟にAラインのシルエットが可愛らしい、
学園指定の濃色のコートに身を包んだ、
三華様がたこと いつもの仲良し三人娘らも、
ご多分に漏れずというか、相変わらず苦手な教科には青色吐息であるらしく。
押しくらまんじゅうのように くっつきっこしつつの帰路の最中にあって、
話題に上るのは冬休みの前に立ちふさがる憂鬱な艱難への不平であり。

「地学はほら、千葉何とかっていう地層が注目されて」
「え? あれって地質年代に千葉時代ってのが加わるって話じゃなかったっけ?」
「たしか、チバニアンだったかな?」

何かポメラニアンみたい
いやいや ニアンしか合ってないでしょ、それ
ベジタリアンの方がフィーリング的には似てない?
むしろジバニャンの方が
え?何なにそれ、ひこにゃんなら知ってるけど?…などなどと。
会話に乗っける言葉遣いやお題目は、普通一般の女子高生と大して変わりはしないのだが、

 “何で久蔵殿、ジバニャンなんか知ってたんだろう。”

シチさんでさえ “なんですか それ?”だったってのにねと、
吹き出しかかったのを誤魔化すように、

 「そうだ。昨夜、ゴロさんのところへ町内会の人が来たんですがね。」

不意にそんな何かを思い起こしたらしいのが ひなげしさんで。
正確に言うと、五郎兵衛が営む 甘味&お食事処 “八百萬屋”で、
町内会の方々が親睦会を催したのだが、

 「駅の向こうっ側のちょっと寂れてるところがあるじゃないですか。
  最近、あのあたりで通り魔が出るらしいって。」
 「…?」
 「え? 何それ。」

JRの駅を挟む格好で、
なだらかな坂に沿った駅のこちら側はお屋敷町だが、
向こう側はというと、
商店街が途切れた先の、場末辺りになるにしたがって、
地主さんの趣味から結構な面積で閑静な竹林があったりする関係か、
住宅地も有りはするが微妙に人通りが少なめで。
冗談抜きに小学生以下の子供たちは夕方になったら近寄らないようにとされ、
宵の口辺りは PTAのパトロールが見回っていたりもするほどで。

「ところがそんな空き地の向こう側に、
 先だってちょっとしたお店の並びが出来たようで。」

何にもないから寂れたままなのであって、
にぎやかになれば人通りも増えて、健全安全な地域になるのじゃあないか、
それでなくとも古顔の人ばかりで逼塞した地域だ。
このままでは買い物困難者しかいないよな困った地域になりかねぬと。
どれほどかの長いこと、空き店舗となってた数件ほどの並びを改造して、
郊外カフェのような飲食店や雑貨屋と、衣料品店らしいのがちょこりと商いを始めたそうで。
カフェでは持ち帰りできる焼きたてパンも並べていて、それが通の間でなかなか好評。
なので、それを目玉として商店街の小さめのへ発展させたい、
あわよくば、こちらにはないデイリースーパーを誘致したいという流れになっていたのだが、

「せっかくいい雰囲気になって来たっていうのに、
 そこへ通う夕方あたりのお客人の中に
 “服を着られた”って人が出始めたらしくって。」

近隣の人じゃなく、隣町とかから来る人は、
JRまでを竹林抜けて通らなきゃならないでしょう?
その途中でやられるらしくて、
自転車で通り過ぎざまにって人もいれば、
気がつかないうちにコートの袖をって人もいる。

「何それ、ひどい。」
「……。(頷、怒)」

そのエリアがにぎわったら困るというよな
そんな人がいるのかってくらい可能性の薄い
“商売敵”の嫌がらせ…なんて遠回りな話じゃあなくて。
被害者のほとんどが女子高生とか中学生らしいんで、
反撃して来れない層へのちょっかい掛けらしいって、所轄の人とかも踏んでてね。
今のところは陽が落ちないうちに帰りなさいって注意喚起と、
パトロールを増やすって対処でいるんだって
…と、ひなげしさんが詳細を説明すれば。
あとの二人が“うぬぬ”と綺麗な眉を寄せて真剣なお顔になった。

 「だったら尚更、許しちゃおけませんよねぇ?」

 ……あ、これアカンやつやと思った人、手を挙げて。(笑)




     ◇◇


随分と早くなった日暮れ時まであとわずか。
蒼穹は茜を染ませたような色合いに滲んでおり、
髪を遊ばせるよに吹く風もぐんと冷たい。
そんな寂しい刻限だというに、
街灯もない一角、
車がぎりぎり行き交うことが出来る程度の細道の片側に面して連なる、
野球が出来そうなほどの敷地だろうか、鬱蒼と広がる竹林の狭間に紛れるようにして、
自転車にまたがって何やら下衆な笑いようをしつつぼそぼそと談笑している人影が
都合3,4人ほど伺えて。
独りだけしゃがみ込んでる青年は、ニット帽の陰でぷかりぷかりと白い煙を上げており。

「下生えが乾いてるのになんて危ないことすんの。」

未成年喫煙ごと 腹に据えかねたのだろう、
白百合さんがむうと青い双眸を吊り上げておいで。

「高校生にしちゃあスレてるかな、」
「いやいやあんなもんでしょうよ、
 こういうしょむないことで憂さ晴らしするよな奴は。」

やれやれだねと肩をすくめたひなげしさんがオペラグラスを降ろすとポッケへ突っ込み、
竹林へ向けて伺ってた“バードウォッチ”もどきを切り上げて、
肩から提げてた真っ赤なトートバッグを揺すり上げる。
一旦、自宅に戻って着替えたので、羽織っているコートはいつもの学校指定のそれじゃあなくて
ココアカラーの可愛らしいダッフルだ。
フード部分を背後へ下ろしていて、襟元にちょっぴり広がる赤みがかった髪がさらさらと揺れる。
タイツにくるまれた脚の先、足元はバックスキンのブーティーで、
踵がしっかりしたタイプのを選んだので、いざという時に駆け出しやすくはあるけれど、

 「いぃい? 絶対に無茶しちゃダメだよ?」
 「判ってますって。」

七郎次が念を押し、平八もしっかと頷いたのは、

 『現行犯として取っ捕まえるには被害者が必要ですよね。』

何処の何へ所用なものか、
竹やぶにもぐり込んでたむろってる不審な青少年がいるというのは
平八が無音のドローンを飛ばして哨戒した結果、すぐにも突き止められた。
(人が滅多に分け入らない広っぱの上だったので、許可は要るまいと飛ばしたそうな。
 良い子の皆さんは、地域の法令を順守してくださいね?)
竹林に添う道を見やってはにやにや笑っているのがいかにも怪しいし、
時々ポケットへ手を突っ込んで何か確かめている風なのもきな臭い。
とはいえ、自分たちは巡査でもないし
地域のボランティアですと名乗って、何をしているのかと問うたところで
ただの時間つぶしだなんて すっ惚けられたらそれまでだ。
証拠がないうちは容疑者ですらないのは、彼女らにも重々判っているし、
冗談抜きにホンボシは他にいるのやもしれぬ。

 『ですよね。
  ひったくりならグループでってのも有りですが、
  通り過ぎざまにコートに切りつけるなんて、そんな猟奇なこと数人でやりますかね。』

ドローンで監視をしてみたが、いかんせん陽が落ちてしまうと視界が悪い。
明かりを点けちゃうとこちらが丸見えとなって怪しまれようし、
赤外線カメラ搭載すると、平八曰く 重くなるので結果としてモーター音を消せないそうで。
まま、町内会の皆さんのパトロールが効いたか、被害が出てないならまあいっかと
手を引きかけたつい昨日、選りにも選って女学園の生徒がやられた。
しかも、それでもって正確な被害を…駆けつけた所轄署のミニパトに搭載された端末へ
ハッキングを仕掛けて引き出せた平八が言うには、

 『コートってだけじゃあない、ポケットやバッグをこそ狙われてる。』

買い物帰りだ、財布を仕舞うところを見てのコトだろう、
それが収められた先のポケットやバッグを的確に狙って切っており、
されど、よほどに怖かったのか、被害届を出してない子もいるらしく。

 『そうなの、ひったくりの延長版なのね。』

しかもゲーム感覚なのが許せない。
刃物なんか向けられた少女らがどれほど怖い想いをしたか。
なのに連中はそれをネタに笑っているのだ、ひゃあだってよなんて おどけて真似て。

 『思い知らせてやらにゃあダメでしょう、これは。』

三人娘、ただし元おサムライ様たちが、うんと深々頷き合って固めた作戦が執り行われる。
ちょっぴり急ぎ足でたったかと例のお店のエリアへ駆け入ったひなげしさんが、
パン屋さんで売り切れ寸前だった評判の塩ロールと食パンを買い、
大人のそれのよな使い込まれた長財布を手にお勘定をする。

 「お母さんのだから大きくってぇ。」

それは愛らしくも “てへッvv”と微笑いつつ、
いかにも “お使いです、自分の財布じゃないです、
なので たんまり入ってます”というの、さりげなくアピールし、
朗らかに会計を済ませて出てくれば、

 【 ヘイさん、敵が食いついた。】

ガラス張りになってた店内を、
待ち合わせでもしているような素振りで外から眺めていた、
件の連中の仲間がいて。
そ奴がひなげしさんの様子をガン見していたの、
こちらは少し離れたところから七郎次がさりげなく観察しており。
スマホを取り出し、誰かに何か伝えているのを見やると、
ヘッドフォン型のオーディオツールに見せかけたインカムにて
これこれこうとひなげしさんへ連絡を取ってから、
彼女を待つことなく、問題の小道へ向かって先に歩き出す。
久蔵殿の姿もなく、どこかに伏せているようで。
まだ多少は余光が滲んで明るい空の下だが、
陽が落ちればそのまますぐさま暗くなるので、
出来れば早目に運べばいいなと、
冷たい風に揺すぶられてざわざわ賑やかな竹林の傍らを通り過ぎ、
駅まで連なる小道を進んでおれば、

 【 シチさん、竹やぶの傍に入ったよ。】

ひなげしさんの声がする。
あのショッピングエリアを繁盛させたいなら、
この道にもうちょっと街灯とか付けなきゃねぇと、
そう思わせるほど見通しは悪い。
もうちょっと行けば駅前通りに連なるからという見識の甘さが、
こんなややこしい事件を引き起こしているというに、

 “大事にならなきゃあ動けないもんなのかなぁ。”

こちらは動きやすいようにと、
ざっくりしたバルキーセーターにストレッチジーンズ、
スニーカー履きの足元を隠すよに、
ベンチコートを羽織ったその身をうずくまらせて待機しておれば、
見慣れた少女の姿が道なりにやって来るのが見えたが、

 「…。」

そのすぐ後から無灯火の自転車が随分な速さで追っている。
あっという間に距離は狭まり、

 「わっ。」

後ろから追い抜きざまに、彼女のこちらのトートバッグをどんと叩いたのも良く見えて。
衝撃があったことで接近に気づいたような順番だったせいか、
予想はしていたはずが、それでも驚きは少なくなく、ひゃあと妙な声が出てしまう。
バッグ相手だと遠慮しなかったのか、ざっくり切られた側面へ、
後ろにまたがってたもう一人が手を出して財布を引っこ抜く手際のよさよ。
どういう連携なんだかねと呆れた平八の様子を どう解釈したものか、
にやにや笑って眺めていた荷台の青年だったが、

「何だありゃ。」

ハンドル握ってペダルを踏んでた側の輩が、妙な言いようをする。
そっちは真っ黒なマスクを掛けてた小悪党くんへ、
どうしたと声を掛けかけて、へっ?とそちらも妙な顔になったのは、
ずんと暗くなりつつある小道の行く手に、何やら細い棒のようなものを持った人影が立っていたから。
勢いのいい自転車を怖がって避ける様子もないまま、じっと動かぬ相手であり。

 「何だよ、ぶつかんぞ?」
 「おいおい、それってこっちもコケんじゃね?」

バイクならまだしも、自転車は大して衝撃には強くない。
そのくらいは判っているようで、

 「退けよ、ごらっ。」

せいぜいい脅して怖がらせようと思ったらしいが、人影は全く動じず。
そうともなればこちらも身が危ういのはかなわぬと早々に諦めて、
傍らの竹やぶへ出来るだけ逸れてよけようとしてみれば、

 「わぁっ。」 「な…っ!」

がしゃっと妙な音がして急に荷台が軽くなる。
確かに避けたはずの路上の人影もなく、
何が起きたか、ほんのり察しがついたらしき、こぎ手の黒マスクくん、

 「う。」

振り向くのが怖くなり、
そのままペダルを思いきり踏み切った薄情さは いっそイマドキなそれなのか。

 「あらまあ、置いてかれちゃいましたねぇ、キミ。」
 「…くっ。」

七郎次はただ、得物のポールをひょいっと振っただけ。
あらぶつかるじゃないのと避けながらだったので、
それは素早く駆け去らんとしていた自転車の、
二人乗りの狭間にポールの先がねじ込めたような気もしたが、
そんなの “偶然の奇跡”ですわよねぇ。
こんな華奢な娘が大の男を自転車から叩き落とすなんて、
意図して出来るもんじゃあなしvv ほほほvv

「まったくもう、このバッグ 結構したのですよ?」

とたとたのんびり小走りで追いついた平八の声がして、
おやまあとそちらを見やったところ、デジカメのフラッシュがパシャリと閃く。
無様に座り込んでた切り裂きスリの青年お顔もばっちり撮れたようで。
ウッとたじろいだ彼へ向け、

 「逃げ出すのは勝手ですが、この写真を所轄署に持って来ますのでお覚悟を。」

警察官じゃあないので身柄の確保なんて出来ませんしねと、
暗にそうと言い出す平八へ続いて、

 「此処でいい子で待ってるというなら、
  もうちょっとしたらお巡りさんが来ますから、
  すいませんって反省しつつ自首すれば罪が一等減りますからね。」

スマホを手に七郎次がにっこり笑って言い足して。
金髪碧眼のマドンナ様に微笑まれて毒気が抜けたか、
切り裂き魔の青年はたじたじと意気消沈したまま、
通報した先から警官たちがやって来るまで、
その場にへたり込んでしまっていたらしい。


  ………で。


そっちへ逃げたら取り押さえてという分担にしはしたが、方法までは打ち合わせなんだ。
なので、此処から舗装が始まる駅前通りへ連なる道の取っ掛かり、
生活道路に毛が生えたような場末の中通りまで出て、
逃走中の自転車の速度に弾みがついたのへ、追って来た二人がげんなりしたものの、

 「久蔵殿はどこにいるんでしょうか。」

通り沿いに姿が見えないのを、ありゃ待たせすぎてどっかへ離れちゃったかな?と、
スマホの電波が入りにくかったか、それともヒョゴさん辺りからお説教にと取っ捕まったか。
そんな程度の“あれ?おかしいな”だったものが、

 「…あ、ヘイさん、上だ上っ。」
 「え?」

駅前商店街の裏側の空き地。
なので、早朝や決まった時間の搬入車以外の出入りはなく、
その“決まった時間”を把握しておれば、人がいない時間もばっちり掌握できる場所。
そんな話もしてはいたが、だからって、
そこの屋上に上がっているとは思わなかった。
ウエストカットのジャケットは、
フードの縁周りに毛足の長いボアが付いたツィードで。
おざなりの丈しかないミニスカートにスキニーパンツを合わせた、
超動きやすそうな恰好なのが、紅ばらさんの痩躯をますますと強調しており。

 “本人は 165センチに48キロだとか言ってますが、
  こうやって見るに ギリで45あるかどうかじゃないですかね。”

どっかの “羅生門”使うお兄さん並みの細さだもんなぁと、(笑)
平八が感心している傍らで、
七郎次がああそうかと何かに気づいた模様。

「そっか、道沿いに立ってると警戒されて横道へ逃げられると思ったんだな。」

そうこう思う中、追って来た自転車がそんな彼女の足元、
荒れかかってるアスファルトの道を通過しかかる。
それを無表情なまま見下ろしていた
金の綿毛も精緻に整ったお顔も妖精さんのような美少女だが、

 「……。」

一般の住宅じゃあない、商業施設だからだろ、
ちょっぴり高いめの二階屋の屋上に立ってた痩躯が、
まるでそよいだ風に撫ぜられたのへ乗っかるように、
ふら〜りとその身を宙へと倒れ込むよ落とし込む。
貧血でも起こしたかのような力の抜き方だが、
頭からの落下なのに双眸はしっかと見開かれていて、
何かの演技の始まりのようと言った方が適切だったかも。

 「な…っ。」

駆けつけつつあった二人のお仲間が、
そこはやっぱりおっかなくって、ひゃあッと思わず身をすくめたものの、

 「…。」

眼下にあった日除けの、幌はもうない状態の錆びついたフレームを
手にしていた警棒でガキンと力強く殴りつけ、
それで落下中の身にかかってた力をやや逃がしつつ、
道路の向い側沿いにあった街路樹の梢へ飛び込んで。
網の目のように絡まる格好になってた、逆さまにした箒みたいになってた辺りへ突っ込むと、
クッションみたいにしてその身をくるんと反転させ、

 「え?あ…ぎゃあっ!」

逃げを打って駆けて来た輩の真上へ、踏みつけるよに脚から“着地”しちゃったから恐ろしい。
投身自殺か縄なしのバンジージャンプか。
そんな恐ろしいことをあっさりやってのけちゃうなんてと、
そこはさすがに、一般人のよに ぞぞぉッとしちゃったこちらのお二人、

「…シチさん。」
「なぁに?ヘイさん。」
「私、時々 久蔵殿は記憶と一緒に
 あの頃の体までどっかから持ってきたんじゃ無かろうかと思う時がある。」
「奇遇だね、アタシもだ。」

一応は背中へのドロップキックで収めてやって、
横倒しになった自転車ごと、地べたへ吹っ飛ばされた哀れな青年に向けて、
いかにも無慈悲な冷たい眼差しをして見せる紅ばらさんへと駆け寄りながら、
何とも空恐ろしいことを無造作にやってのけるお友達へ。
これはやっぱ、お説教とか意見とか、した方がいいのかななんて、
今更ながらに思ってしまった、一応 一般人のつもりなお二人だったようでございます。



  


   〜Fine〜  17.11.26.


  *紅葉というとこちらでは京都というのが定番のよに云われがちですが、
  城崎や豊岡の紅葉も見事ですよ?

  それはさておき。
  別のお部屋で凄まじい “異能”に振り回されてる活劇を書いておりますが、
  そちらでは、自分も異能を持つ主人公の少年が毎回ぼろっぼろにされてるんですよね。
  結構強靱な子ですのに。
  なので、久々にこっちへ戻ってきて思ったのが、
  紅ばらさんの体捌きって、脚力強化とかされてないとおかしくないかい?とか
  書いてる本人が思ってしまったレベルだった。(おいおい)
  彼女が所属するバレエ団はきっと、
  島田なにがしさんの流派を継いでる人が創始者なのよ。(こらこら)

ご感想はこちらへvv めーるふぉーむvv

メルフォへのレスもこちらにvv


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