訴状      
             訴    状

                    平成16年2月3日
 横浜地方裁判所民事部 御中
                    原 告  ちゃありぃ 印

 〒×××−×××× ちゃありぃの住所
              原 告  ちゃありぃ
              電 話  045−×××−××××
              FAX  045−×××−××××

 〒×××−×××× 無責任なスノーボーダ君の嘘の住所
              被 告  無責任なスノーボーダ君の氏名

損害賠償請求事件
 訴訟物の価額  317万0667円
 貼用印紙額     2万1000円



第1 請求の趣旨
 1 被告は,原告に対し,318万1046円,および,平成15年1
月2日より完済まで同金額に対する年5分の割合による金員を支払え。
 2 訴訟費用は被告の負担とする。
との裁判ならびに第1項について仮執行宣言を求める。

第2 請求の原因
 平成15年1月1日午後14時30分ごろ,新潟県神立高原スキー場に
おいて,被告は前方不注意により原告の後方より衝突し,原告に「右足関
節外踝骨折」の障害を負わせた。
 1 事故状況
事故状況は以下のとおりである。
(1)事故発生場所
 神立高原スキー場(新潟県南魚沼郡湯沢町)のプロキオンコース(初級
コース)からポルックスコース(初級コース)に繋がる,巾の広い,10
度以下の緩斜面の初級コースで事故は発生した。
(2)混雑状況
 事故発生時,ゲレンデは非常にすいており,原告が滑走開始した時点で
は前方2〜3百メートル以上,他の滑走者は見当たらない状況であった。
(3)視界
 事故発生時,神立高原スキー場は晴天であり,視界は良好であった。
(4)事故状況
 難易度の低い初級コース(ポルックスコース)にて,原告がスキーをす
べり始め,ゆっくり数ターンしたところで,突然被告が原告の背後からス
ノーボードにて猛スピードで衝突し,原告のスキーブーツの右足首部に被
告のスノーボードを激突させた。
 被告は,事故発生直後に実施された神立高原スキー場パトロール隊によ
る事故調査において,衝突前に前方に滑走中の原告を確認し,ブレーキを
かけたが間に合わず衝突したと証言している。
(5)事故発生の原因
 本衝突事故は,被告が前方不注意で原告の発見が遅れ,かつ,被告自身
のスノーボードをコントロールする能力以上のスピードを出していたこ
とが原因で発生した。

 2 治療および経過
 本件障害事故による骨折により,原告は,2回の手術,12日間の入院,
および通算53日通院した。この間の治療期間は平成15年1月1日から
平成15年7月5日までの186日間である。
 また,ギプス等による固定期間は69日,松葉杖使用期間は106日で
あり,また,電車通勤が出来ない期間は76日間であった。
 入院,通院および歩行ができなことにより,33日の勤務休業および1
8日の家事休業を余儀なくされた。

 3 損害
 本件に係る原告の損害額の合計は,367万1016円である。
治療費のうち,M電機健康保険組合が48万9970円を負担している。
従って,本件請求額はM電機健康保険組合負担分を引いた318万104
6円である。
その内訳は以下の通り。
 治療費                  86万0882円
 慰謝料                 170万円
 休業補償                104万4304円
 通勤時の代替交通手段利用のための交通費   6万5830円
 ―――――――――――――――――――――――――――――
 損害額の合計              367万1016円
 M電機健康保険組合負担分       ― 48万9970円
 請求額                 318万1046円

 なお,内訳詳細と請求の根拠は甲1号証に示した。 (M電機健康組合負担分については,別途M電機健康組合から直接請求さ れる予定とのことである。) 4 被告の対応  被告に対し,原告は,怪我の状況報告と損害賠償に応じるよう過去数回 書面にて依頼を行っているが,平成15年1月24日に「スキー場での事 故には賠償責任なし」との被告の持論を電話で1度伝えてきただけで,そ れ以降,全く連絡もなく,被告が原因で原告が被った災難に対し謝罪もな く,損害賠償する様子も全くない。  また,被告の年齢,職業,携帯電話,メールなどの連絡方法,スキー保 険や障害保険への加入の有無などについての原告からの問い合わせに対 しても,被告は「回答する義務はない」と情報開示を拒否する意思を表明 しており非常に不誠実である。  以上により,請求の趣旨の通りの裁判を求める。 -------------------------------------------------------------------
              証拠説明

1 甲1号証  陳述書(原告本人)
  甲1号の1 陳述書−1−(原告本人)
        事故の状況,治療の経過,被害の重篤さ,被告である浅井
        氏の対応が不誠実なことを記載した。
  甲1号の2 陳述書−2−(原告本人)
        慰謝料請求の根拠となる被害の重篤さと被告である浅井
        氏の対応の不誠実さについて,補足を記載した。

2 甲2号証  衝突・接触 事故報告書(F氏)
        事故当日,スキー場パトロール担当のF氏が事故状況を
        被告と原告の双方より聴取して事故状況を記載したもの。
        被告を「Aさん」,原告を「Bさん」として,訴状記載の
        趣旨が記載されている。

3 甲3号証  傷害事故調査カード(F氏の同僚氏)
        事故当日,スキー場パトロール担当のF氏の同僚氏が原告
        より聴取して記載したもの。

4 甲4号証  被告の現住所
  甲4号の1 被告の戸籍の附表
  甲4号の2 住民票
        被告の現住所を記載したもの。甲2号証に記載の被告の住
        所とは異なる。
        戸籍の附表に書かれた現住所:
        〒×××−××××
        無責任なスノーボーダ君の嘘の住所
        甲2号証に書かれた住所:
        〒×××−××××
        無責任なスノーボーダ君の実家の住所

5 甲5号証  神立高原スキー場ゲレンデマップ,及び,コースガイド
  甲5号の1 神立高原スキー場ゲレンデマップ
  甲5号の2 神立高原スキー場コースガイド
        事故が発生した場所の確認と,事故がスキー場でも難易度
        の低い初級コースで発生したことがわかる。

6 甲6号証  事故現場の写真,および,説明
  甲6号の1 事故現場の写真(がるぅ撮影)
  甲6号の2 事故現場写真の説明(がるぅ記載)
        斜面上部での安全確認の必要性と,事故現場が緩斜面(1
        0度以下)であることがわかる。

7 甲7号証  事故状況図(原告本人)
        原告の滑走経路と原告が想定する被告の滑走経路を記載
        した。

8 甲8号証  衝突事故状況
  甲8号の1 神立高原スキーパトロールへの依頼内容と回答内容
                             (がるぅ)
        平成15年1月1日に発生した衝突事故状況に関して,平
        成15年1月25日に,神立高原スキーパトロールT氏に
        確認した内容。以下の甲8号の2から甲8号の5までの内
        容を整理し記載した。
  甲8号の2 1/1神立高原スキー場での衝突事故状況(原告本人)
        被告が責任を認めないと平成15年1月24日の電話にて
        意思表明したため,原告が事故後に記録していた日記をも
        とに平成15年1月25日に事故についての事実を書類に
        まとめたもの。
  甲8号の3 神立高原スキーパトロールへの確認依頼FAX
                             (がるぅ)
        平成15年1月25日に,事故当日の聴取結果を確認する
        目的で,甲8号の1を神立高原スキーパトロールへFAX
        送付し,事実と認められる内容に印をつけるよう依頼した。
  甲8号の4 神立高原スキーパトロールからの回答FAX
                             (T氏)
        甲8号の3の依頼に対し,事故当日神立高原スキーパトロ
        ールが確認した内容につき〇印を付記したもの。甲8号の
        2に記載された第5項と第13項で被告が急に背後から
        原告に追突されたことを事故直後の聴取で被告,原告双方
        から確認し,甲2号証と甲3号証を作成したことが記載さ
        れている。
  甲8号の5 神立高原スキーパトロールからの回答署名(T氏)
        甲8号の4のFAX回答の書類に,平成15年3月29日
        に神立高原スキーパトロールT氏に署名して頂いた。
  甲8号の6 神立高原スキーパトロールT氏の名刺(T氏)

9 甲9号証  原告のスキーブーツの傷の写真(原告本人)
        原告の受傷部位に相当する部分に衝突事故の際に発生し
        た被告の装着していたスノーボードの深いエッジ跡が残
        っていることが確認できる。

10 甲10号証 賠償請求額(原告本人)
        損害額の合計    367万1016円
        請求額       318万1046円
        M電機健康保険組合負担分48万9970円を損害額合
        計から引いた額を請求額とする。
        内訳
         治療費            86万0882円
         慰謝料           170万円
         休業補償          104万4304円
         通勤のための交通費       6万5830円
         ―――――――――――――――――――――――
         損害額の合計        367万1016円
         M電機健康保険組合負担分 ―48万9970円
         請求額           318万1046円

11 甲11号証 賠償請求内訳
   甲11号の1 治療費(原告本人)
        治療費の内訳を記載   
        治療費合計           86万0882円
        内訳
         医療費            66万6930円
         通院費            16万6966円
         治療雑費            2万6986円
   甲11号の2 入通院交通費の付添い費内訳(原告本人)
        甲11号の1に記載された通院費のうち,入通院交通費
        の付添い費内訳を記載
        付添い費           15万4499円
        内訳
         がるぅの休業を伴う付添い費 11万5499円
         休業を伴わない付添い費     3万9000円
   甲11号の3 休業補償(原告本人)
        原告本人の休業補償額の内訳を記載
        休業補償額         104万4304円
        内訳   
         会社分            86万6034円
         家事労働分          17万8270円
   甲11号の4 通勤交通費(原告本人)
        骨折のため通常の経路(JR)以外の移動手段に伴う通
        勤交通費の内訳を記載。
        通勤交通費            6万5830円

12 甲12号証 入通院日一覧,その他の一覧
   甲12号の1 入通院日数,生活制限,休業日数(原告本人)
        入院日数12日,通院日数53日・54回(4月7日に2
        病院通院),ギプスシーネ固定期間69日,松葉杖期間1
        06日,会社の休業日数33日,家事労働の休業日数18
        日の内訳を記載。
   甲12号の2 入通院日一覧(原告本人)
        入院日(合計12日),処置通院日(合計19日),リハビ
        リ通院日(合計35日)を一覧表にして記載。
   甲12号の3 入通院交通費対象日一覧(原告本人)
        各病院への交通手段と通院日を一覧表で記載。
   甲12号の4 生活制限対象日一覧(原告本人)
        ギプス,シーネ(着脱可否を区別),松葉杖などの生活
        制限を受けた期間を一覧表で記載。
   甲12号の5 休業補償対象日一覧(原告本人)
        原告本人の会社の休業日,および,家事労働の休業日を
        一覧表で記載。
   甲12号の6 通勤交通費対象日一覧(原告本人)
        通勤のための交通手段として,自家用車での送迎,付添
        い,バスの利用の対象日を一覧表で記載。

13 甲13号証 診断書
  甲13号の1 済生会横浜市N病院の診断書(I医師)
        手術を施術した医師の診断書。病名,手術名,入院期間(2
        回12日間),通院日(13回)などが記載されている。
  甲13号の2 H医院の診断書(H医師)
        機能回復(リハビリ)を施術した医師の診断書。通院日(3
        5回)が記載されている。

なお,その他の病院の通院日数に関しては,甲15号証の領収書で示す。
        湯沢町K整形外科医院1回(甲15号証の1)
        K病院2回(甲15号の2)
        M電機O診療所の通院3回分(甲15号の6)

14 甲14号証 原告本人のレントゲン写真,足の写真
   甲14号の1 手術前,手術後のレントゲン写真(原告本人)
        右足首に斜に骨折していること,骨折部位に2本のボルト
        を埋め込む手術を受けたことがわかる。
   甲14号の2 レントゲン写真のイラスト(I看護士)
   甲14号の3 原告本人の足の写真(がるぅ撮影)
        平成15年2月23日(受傷約2カ月後)の受傷足の腫れ
        の状況。まだ腫れが強く,足を下にしているだけで痛みが
        あり,松葉杖を利用しても歩行が困難な状態。

15 甲15号証 医療費の領収書
   甲15号の1 領収書(湯沢町K整形外科医院の通院1回分)
        1回(1月1日)         2万5210円
   甲15号の2 領収書(K病院の通院2回分)
        2回(1月4日,1月11日)   1万3180円
   甲15号の3 領収書(済生会横浜市N病院の入院2回分)
        2回(1月14日〜20日,6月17日〜21日)
                50万 250円
   甲15号の4 領収書(済生会横浜市N病院の通院13回分)
        12回(1月23日〜7月5日)  7万4090円
   甲15号の5 領収書(H医院の通院35回分)
        35回(3月12日〜6月14日) 4万3530円
   甲15号の6 領収書(M電機O診療所の通院3回分)
        3回(2月12日〜6月24日)    5220円
 甲15号の7 領収書(Y薬局,H医院処方の3回分)
        3回(2月12日〜3月24日)    5450円

16 甲16号証 医療費以外の治療に関わる領収書
   甲16号の1 領収書(済生会横浜市N病院の駐車場7回)
   甲16号の2 領収書(治療雑費)

17 甲17号証 休業損害証明書(ちゃありぃ,M電機株式会社)
        原告の月収××万6000円。

18 甲18号証 勤務・給与証明書(がるぅ,M電器産業株式会社)
        原告の夫,がるぅの月収××万2000円


              附属書類
1 訴状副本               1通
2 甲1号証ないし甲18号証(写し)  各1通

以上