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 葛尾山(805m)〜五里ケ峰(1094m)

長野県 2003.02.06 単独 マイカー
コース 自宅(6.15)===坂城町坂城神社(7.00-7.10)−−-<尾根直登コース>−−−葛尾山(8.00)−−−五里ケ峰(8.55-9.10)−−−葛尾山(9.45-50)−−−飯綱山−−−坂城神社(10.35)

葛尾山から見た五里ケ峰

五里ケ峰というのは、ここから善光寺までの距離が5里ということでつけられた名前だというが、真偽のほどはどうだろうか。

この山の目玉は、山頂の北アルプスの展望だという。東信に位置して北アルプスからは少し離れているが、その展望を期待して出かけた。 登山口はいくつかあるが、坂城町からの南に面したコースを選んだ。多分雪が少ないだろうという読みからだった。
登山口は坂城神社ということですぐにわかった。

神社の真裏から西側へ延びる上り勾配の林道を行くと、すぐに道標が立っている。林道を直進するのが遊歩道コース、右手の急登に取りつくのが尾根直登の近道コースという表示になっている。登りは近道コースをとった。
尾根が左右に植生を分けて、左が赤松林のマツタケ山、右は落葉樹の雑木林。小さなじぐざぐを切りながらの急登にたちまち額から汗が流れる。
雪も見えるがたいしたことはない。南に面した尾根は、思った通り融け方が早いようだ。ときおり野鳥の啼き声が届く。春の兆しを感じて活動が活発になってきたようだ。首が朱色の小鳥はウソだろうか。高山植物はたくさん覚えたが、野鳥の方はいまだにダメだ。
少し雪が多くなってきたと思うころ葛尾山へ到着。ここは山城の城址である。標高は810メートル、堅固ではあるが、私の脚で麓から50分、武具を着けて上り下りした武士は、ぞかし大変だったことだろう。
四阿屋、灯篭、石祠などが並んでいる。四等三角点があると言うことだが、雪の下を探してみるのを忘れてしまった。
目ざす五里ケ峰は至近の距離に見える。20分もあれば行きつけそうに思えたが、そんなに簡単ではなかった。

葛尾山から小さなコルへ下ってから、コブをいくつか越えて行くことになる。雪が急に深くなってきた。3、4人が歩いたと思われるトレールが残されているので、足が沈むこともなく楽に歩ける。冬枯れの雑木林が見ごとな霧氷の花を咲かせ、朝日にきらめいて華やかな光景を見せていた。
途中林道が上がって来ていた。雪のない時期にはここまでマイカーで来る事ができるらしい。
登山者の一筋の足跡のほかは、林床を埋めた無垢の雪上に残されているのは鹿とウサギの足跡、特に鹿の足跡がたくさん目につく。かなり生息数があるようだ。
20分も歩けば行きつけそうに見えた五里ケ峰だったが、葛尾山からほぼ1時間かかって山頂に達した。
北と西方向が開かれた山頂は、確かに好展望台であるが、今日は残念ながら雲が邪魔して、頚城や北アルプス方面の山々の展望は叶わなかった。
足で雪を蹴散らして三角点標石を探したが、見つけ出すことはできなかった。眼下に蛇行する千曲川を眺めながらしばらく休んでから、葛尾山まで同じ道を戻る。

葛尾山からは、飯綱山を経由して遊歩道コースへ下ることにする。こちらの方が登りのコースより雪は少なかった。
途中登山道からそれて飯綱山の岩塔へ立ちよってみる。岩の上に立つと、遠く蓼科山、美ケ原、東信の名峰子檀嶺岳などとともに、眼下に銀竜のようにうねる千曲川はまぶしく日射しをはね返していた。
降り立った林道を下って行くと、今朝方の遊歩道・近道コース分岐の道標となり、坂城神社へ帰着。3時間25分のほどよいハイキングであった。
2005.12.11 鏡台山と五里ケ峰峰鞍部からの最短登山はこちらへ
2010.12.19 有明山→五里ケ峰縦走
 
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