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留夫山(長倉山)=とめぶやま(1591m)

長野県 2003.05.06 単独 マイカー
コース 旧碓井峠(6.55)−−−一の字山を巻く−−−留夫山.8.10-20)−−−一の字山三角点(8.50)−−−旧碓井峠(9.20)
留夫山一等三角点 一の字山三等三角点
≪一等三角点≫

未踏の長野県内一等三角点三つのうち、軽井沢の留夫山へ登った。別名を長倉山ともいうが、三角点名は留夫山となっている。国土地理院の地図が留夫山となっているからと言って、それが昔からの正しい名前とは限らない。あるいは地元では長倉山と呼ばれてきたのかもしれない。

旧碓井峠熊野神社から少し進むと「思婦石」の石碑があり『ありし代に かへりみすてふ 碓井山 今も恋しき 吾妻路のそら』とある。
この付近に二台分ほどの駐車スペースがあったのでここへ車を止めて出発した。整備の行き届いた登山道が緩く北へ向かっている。しばらくするとわずかに芽吹いたばかりの明るい雑木林となった。平坦な雑木林が途切れることなくつづき、国木田独歩の「武蔵野」を思い出すような雰囲気がある。野鳥の囀りが絶え間ない。そもそも軽井沢周辺は野鳥の宝庫だということを思いだした。

一の字山がどこかわからないままに、ちょっとしたピークらしい感じになる。しかし何の表示もない。地図にある1419m地点らしい。
ゆっくりと下ってから最後に少し急な勾配を登りきると、留夫山の山頂だった。一等三角点標石は、留夫山という標柱の少し先にあった。雑木に囲まれて展望はほとんどない。樹間から鼻曲山と浅間山がちらっと見えるだけだった。
これで長野県の一等三角点35のうち、残りは二つになった。

帰りにふと見ると、木の幹に古びた板切れがくくりつけられている。三角の中に点を書きこみ、100メートルと書いてある。一の字山の三角点らしい。テープをたどって藪の中をたどると、忘れられたようにぽつんと三等三角点があった。土がついていたが、拭ってみるときれいな三角点だった。登山道から外れているので通り過ぎてしまうところだったが、幸いにも気がついて得をした気分になった。
 
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