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一等三角点「根岸」=ねぎし(876m)・・・・再訪
長野県 | 2003.05.18 | 単独 | マイカー | |||
コース | 佐久市熊久保入口バス停(10.00)−−−根岸一等三角点(11.15)−−−熊久保(11.55) | |||||
12日前の「根岸」一等三角点探しは、山中を3時間あまりさまよったあげく、ついに見つけることができなかった。 今回は何とか探し出す意気込みで再訪した。 熊久保入口バス停付近に車を止めて出発。 2万5千分一地図を片手に、慎重に確かめながらコースを選ぶ。 一等三角点とはいうものの、地図を見ると山のピークではない。市街地佐久平の標高が650メートルほど、三角点は876メートル。その差はたった200メートルしかない。里から見ると山ではなく、少し地形の盛りあがった丘にしか見えない。それもなだらかな丘陵で、どこがピークともつかみ所がない。 バス停から清安寺参道の前を通り、集落外れ近くの住民に尋ねてみた。一等三角点のことはまったく知らない。 清安寺参道入口から300メートルほど先で、左折する舗装道へ折れる。すぐにT字となり未舗装の右手へ進む。今度はY字の二又、右手の草の茂る道をとる。またすぐに、右手へ下って行く道らしいものがあるが、それは無視して左へ進む。草が茂って道だか何だかわかりにくい。 そのうち道が分からなくなって、藪を漕ぎながら進んで行くと、はっきりとした道になる。さらにしばらく行くと林道となったが、これは前回歩いた道だ。ここまで15分か20分くらいだっただろうか。同じ道では、三角点に出会える可能性はないのでないか。しかし地図を見ると、どうしてもこの方向に来てしまう。 地図と見比べて地形を確認できれば、探す場所をしぼれるが、樹林で視界が遮られそれができない。 (この先、何本も林道が枝分かれしていてわかりにくい。なるべく前回と違うところを歩こうとして、ちがう林道に入り、尾根らしいところ選んで三角点を探したりしていると、いつのまなか、またもとの林道へ戻っていたりする) ここは見覚えがあるぞと思うと、確かにこの前歩いたところだと気づく。尾根と言っても顕著な尾根をなしていないし、小さなくぼみ、沢状の地形もあって、とにかく探しにくい。 今回もダメか・・・諦めようとしたとき、前方に少しだけ高くなったようにも見える松林が見えた。その周辺を探してダメなら引き上げよう思った。 藪をかき分け松林の方向へ進むと、松林のすぐ手前で、一角だけ明るく開けた平坦なところへ出た。カラマツの若木の林で、まだ背丈は低い。 そのカラマツ林を横切ろうとすると、草に埋もれるようにして三角点標石らしいものが見えた。小躍りするような気持ちで近寄ると、紛れもなく標石の頭が5センチほど地面から出ている。土を少し掘って確認すると「国地・一等三角点・基本」の刻字。「あった〜」 躍り出したいほどの嬉しさだった。ついに見つけた。 誰にも触られたことのなうような、無傷、きれいなままの三角点で、これまで見てきた一等三角点のうちでも、最も保存状態の良い数少ないものの一つだ。 もちろんここへ通じる道などない。これでは探し出すのが難しいのも無理なかった。まったく偶然な発見で、幸運というほかはない。 道のない山の頂に達したときとか、さまざまな感激はあるが、三角点探しのこの嬉しさはまた別のものだった。私が発見した、私だけの三角点、そんな気持ちにさせてくれた。 三角点から見当をつけて少し歩くと、50メートルも行かずに林道へ出た。前回歩いた林道である。そのときはこんなところに三角点があるなど、思いもつかなかった。 三角点までのルートを頭へいれながら、林道を下った。 ≪参考≫ 熊久保バス停から清安寺参道入口の前を通り、その先で左に折れる舗装道を取る。すぐのT字路を右折、その先で弥生ケ丘団地へ行く道を見送って右の草道へ入る。 薄い道型を追うと林道へ出る。畑などもある。 林道はY字となって、その間に「しなの山荘」という建物がある。Y字路はすぐにまた一緒になる。林道は何回も枝別れするが、はっきりした方の林道を上へ向かって進む。 右手にカラマツの若木がひとかたまり見える。カラマツ林の外れに道らしいものがあるので、ここからカラマツの林へ入る。道はなくなるが、そのまま進むと三角点がある。 |