山行報告 戸谷峰

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戸谷峰=とやみね(1629m)

長野県 2003.10.23 単独行 マイカー
コース 自宅5.10===本沢橋駐車スペース(6.50)−−−三才橋東詰−−−送電線巡視路−−−1503mピーク−−−戸谷峰(8.45)−−−三才山東詰−−−駐車場所(9.50)
二等三角点の戸谷山々頂

高速道路で松本市を通過するとき、美ケ原と並んでその北にボリュウム感のある山体が目につきます。何という山だろうか?、長いこと気になっていたのですか、調べてみることもせずに、気にだけしていました。
その気になる山が戸谷山という名前であることを、つい最近になって知りました。名前がわかると無性に登りたくなってしまいました。

手元にある長野県の山を紹介する書に戸谷山が載っていました。簡単に登れそうです。国道254号線三才山トンネル東出口の橋際に駐車スペースがあるということです。橋のあたりに鉄梯子があって、ここから登ればいいということだけを頭に入れて出かけました。これがちょっと軽率でした。
上田市方面から三才山トンネルを抜けてしばらく行くと、橋(本沢橋)を渡ったところに3台ほどの駐車スペースがありました。ここへ車を止めて出発しましたがそこには鉄梯子が見当たりません。少し先に三才山橋という橋があって、これを渡ったところに鉄梯子がありしまた。これだこれだ、と喜んで取付きました。
実は三才山橋のさらに先にもう一つ橋(野間沢橋)があって、この橋のたもとの鉄梯子を登るのが正しかったのです。
そうとも知らずに取付いた道は踏跡程度、おまけにその勾配は並のものではありません。木につかまったりして20分ほど直登して行くと、うまいこと立派な水平道に出合いました。道標も何もありませんが、これが書いてあった送電塔巡視路だろう推測して、この道をたどることにしました。

水平道を数分行くと、巡視鉄塔を示すナンバー標識71・73が立っています。水平道と分かれて左を指しています。私の目にした書には巡視路を利用して2時間の登りだと書いてありました。すぐそこに鉄塔がありそうな気配です。1時間もかからずに登れるはずはない、それに送電線はさらに先の尾根に見えます。訝しい気持ちを捨てきれないまま、さらに水平道を二つ三つの山襞を回りこみながら進んで行きました。
やがてジグザグの登りとなり鉄塔の一つに着きました。見渡すと送電線はこの尾根と、先ほど通過してきた71・73の標識があった上の尾根とに、別々の線が走っています。どっちの送電線の巡視路が戸谷峰へ通じるのかわかりません。

登り着いた鉄塔からさらに巡視路を登って行くと、また鉄塔があります。でもこのあたりが戸谷峰だという感じはありません。巡視路は尾根状に変わり、さらに登って一つのピークに出ました。(このピークは帰宅して調べたところ、戸谷峰東方の1503mピークでした)これだ・・・そう思ったのですが、三角点、表示などそれらしいものは一切ありません。
樹林越しにここより高そうなピークが見えます。
手入れの行き届いた巡視路は、さらにそのピーク方向へと延びています。
小さなアップダウンをしながらまた鉄塔(NO.73)へ着きました。さっきの送電線とは別系統の、もう一つ西側の尾根にある鉄塔です。何が何だかわからなくなってきましたが、鉄塔(NO.73)からさらに西へ向かって行くと、雑木に赤テープがついているのが見えました。巡視路と分かれてテープの踏跡を登って行くと、戸谷峰の山頂でした。
途中あきらめ気分で、今日は退却して、よく調べた上で出なおそうかと思ったりしましたが、何とか登ることができました。簡単そうに見えても、 やはり山は甘く見てはいけません。里山というのは特にわかりにくいものです。大いに反省です。

水平道の途中で最初に目にした71・73という標識に導かれて登れば、鉄塔73にわけなく登りついたのです。ずいぶん遠回りをしてしまいました。それでも所要1時間55分は、書かれていた2時間という正規のコースとほぼ同タイムでした。道がわからず、場合によったらとんでもないところへ出てしまうのではないかという不安と焦りから、ついつい足が速まってしまったのです。

山頂は二等三角点、マツムシソウが一輪、咲き忘れていたのを思い出してあわてて咲いたかのように風に揺れていました。上空は青空ですが、北アルプスには雲がかかっていて目にすることが出来ませんでした。

下山は73鉄塔から正規のルートを下りました。ゆっくりと歩いたのですが、1時間もかかりませんでした。
 
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