山行報告・・・黒姫山
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黒姫山(2053メートル)
長野県 | 2003.11.07 | 単独行 | マイカー | |||
コース | 自宅(5.45)===大橋(6.40-6.50)−−−西登山道入口(6.55)−−−種池寄り道5分−−−古池(7.15)−−−水場(7.35)−−−新道分岐(8.10)−−−しらたま平(9.10)−−−峰ノ大池分岐−−−黒姫山(9.40-9..55)−−−峰ノ大池分岐−−−峰ノ大池(10.20)***小黒姫山のコースを30分探すが不明***峰ノ大池(10.50)−−−天狗岩(11.30)−−−笹ヶ峰分岐(11.50)−−−大ダルミ(12.05)−−−新道分岐(12.20)−−−水場(12.45-12.50)古池(13.15)−−−大橋(13.30) | |||||
昔、長野市在住のときに2回登った記憶がある。2回とも信越線黒姫駅からの歩きだった。 秋も終りを告げて、黒姫山にもそろそろ雪のくるころ、最後の好天チャンスかもしれないと思って出かけた。 目的は火口内噴火丘の小黒姫山(2046m)。黒姫山よりわずかに背は低い。地図には登山道が印されていないが、登られていないはずはない、踏跡くらいはあるはずだと見こんだ。 戸隠牧場近く、大橋たもとの広場に車を止めと出発。 西登山道入口までは車道を3分ほど、入口には道標もある。ここから山道へ入る。 落葉の終ったカラマツ林は、針葉が登山道に敷き詰めている。さわやかな野鳥の声が心地よくひびく。種池の道標を見て寄り道する。水面に霧がただよう景色は幻想的だ。 5分の寄り道で登山道へ戻りカラマツの林を進む。徐々に落葉広葉樹が混じるようになって、間もなく大きな古池に着く。黒姫山はたちこめた霧に隠れてその姿は見えない。霧の中から水鳥の羽音だけが聞こえる。 登山道は古池の西側を巻いている。敷設された木道から山道へと取りつく。次第に勾配が強くなって汗が流れ落ちる。ひと登りすると、岩に緑の苔が蒸した流れに出る。雰囲気の良い場所で、格好の休憩ポイントである。休まずに足を運ぶ。道は平坦に変わり“竹の子採取厳禁”の看板がたくさん目につくようになる。 ブナ、ダケカンバの冬枯れの樹林には、こぼれる落ちる初冬の陽が気持ち良い。 大橋から1時間20分で4叉路の分岐、大橋から林道経由で上がって来た道、黒姫へ向かう新道と西登山道の二つの登路である。 ここで新道をとることにする。 しばらくは冬枯れの木立の中、なだらかな道がつづくが、次第に勾配がきつくなってくる。ダケカンバが目だつようになる。ぬかるみも多くて歩きにくい。ひたすら高度を稼いで行くと、コメツガが目につくようになり、高度が上がってきたことがわかる。 気がつくと樹木の背は低くなり、そしてまばらになって笹原の世界へと変わってくる。展望も開けてきて外輪山の近いことをうかがわせる。急登をガンバルと小さなナギ状の好展望地へと出た。“しらたま平”の標識があった。 展望はこのあとの黒姫山より優れている。飯縄山、戸隠、高妻・乙妻山、雨飾山、天狗原山、焼山、火打、妙高山。戸隠の背後には北アルプスの連嶺。 黒姫山はすぐ先に見えている。10分もかからないと思ったが、それから峰の大池分岐を過ぎ、山頂までは30分もかかった。 黒姫山頂は2等三角点のはずだが、標石が見当たらない。代わりに一辺が40センチもあろうかという標石まがいの石が埋めこんである。まさか三角点標石ではないだろう。規格が一辺15センチと決められているのだから。 山頂から東側は雲海が広がって、野尻湖、斑尾山などはその下に隠れ、志賀や苗場方面も望むことができなかった。 帰りは峰ノ大池分岐まで戻り、ここから大池への下りに入る。急で岩だらけの道、岩は苔がつき濡れている。滑りそうで恐る恐る下って行く。すぐ下に池が見えたのに、分岐から20分もかかった。 池の手前で黒姫乗越への道が分かれる。目の前に聳える小黒姫山への登路を探すために、乗越方面へ行ってみることにする。すぐに七ツ池の湿原を横断する。枯草の中の池は干上がっている。 コメツガ樹林の中の、ほぼ平坦に近い道をきょろきょろと探すが、それらしい踏跡や赤布なども見みつからない。結局登路の手がかりもつかめずに大池まで戻った。 峰ノ大池から小黒姫山を仰いでいると、どうしても登りたくなってしまう。 これから西登山道を笹ヶ峰分岐へ向かう途中で見つかるかもしれない。期待して大池をあとにする。 最初は歩きよい道で、これなら登ってきた新道より快適だと思ったが、すぐにそれは覆されてしまった。苔で滑りそうな岩の連続する道がつづく。けっこう険しいところもある。小黒姫へのルートなど到底望めそうもない。時間の経過に比べて、距離が稼げていない気がする上に、南へ帰らなくてならないのに、太陽の位置を見ると北へ向かって歩いている。道を過ったのではないかと不安になってきた。 “天狗岩”の道標に古池の表示を見つけてやっと安心。歩きにくい岩道も、この天狗岩で終った。あとは落ち葉を踏む音を聞きながら笹ヶ峰分岐まで来ると、道も平坦になってルンルン気分の歩きになった。 大ダルミの湿原を見物し、今朝ほどの4叉路では駐車してある大橋へ林道利用で直接下るか、登りと同じ古池経由にするか、しばらく考えてから古池経由にした。池越しの黒姫山を見られる期待があった。 水場で5分の休憩をとってから古池へ下ると、池の向うにセピア色に冬枯れた黒姫山が、いくらか右へ傾き加減に聳えていた。 小黒姫山へのルートは見つけることができませんでした。 峰の大池から七ツ池を横ぎり、その先のコメツガ樹林の中が目だった笹はないし、雑木の藪も薄そうに見えました。次回は赤布をたくさん用意して、このあたりから攻めて見ようかと思っています。 |