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八ヶ岳 北横岳=きたよこだけ(2473m)

長野県 2003.08.18 孫娘とパパ、老妻 マイカー
コース ビラタスロープウエイ山上駅−−−北横岳ヒュッテ−−−北横岳−−−ヒュッテ−−−山上駅
(所要3時間半)
いつの日か孫娘の『雪』と一緒の登山をと夢見ていました。

濃霧と北風の吹きつける北横岳山頂
『雪』は今年4歳です。山もある程度は歩ける歳です。夏休みの来宅がチャンスでした。
夢の実現を期したのですが、来る日も来る日も雨模様。出来たら山小屋1泊が望みでしたが、天気が回復しないままに帰る日が迫ってしまいました。

とにかく夢の実現だけでもという気持ちで、雨予報の中を無難な北八ヶ岳へ出かけることにしました。
ロープウエイを使えば多少の雨は大丈夫でしょう。

『雪』は大好きなアメちゃんやお菓子をリュックサックに詰めこんで大喜びです。
ローブウエイを降りた山上駅は濃霧の世界。「今日は雲の上の高いお山に登るんだよ」と言い聞かせてきましたが、いきなり雲の中です。何も見えません。レインウエアを着るほどでもありません。『雪』は元気に歩き出しました。山道を歩くのははじめてです。わざと水溜ま
リュックにはお菓子がいっぱい
りに入ったり、登山道脇の石の上にのってみたり、余計な体力を惜しげもなく浪費しながら歩いていきます。
大きな段差のところだけは抱き上げてやったりしますが、ほとんど手助けはしません。
追い越して行く人たちが「何才?」と尋ねます。「5歳」というと皆が「えらい」と褒めてくれるのがとても得意げです。横岳ヒュッテあたりで疲れが出て来ました。ここから山頂まで急な登りが残っています。ヒュッテの前でお菓子を食べたりジュースを飲んだりして元気をつけてから出発。濃霧の中をゆっくりゆっくりと登って、無事北横岳山頂に着きました。
「雲より高いお山のてっぺんに来たんだよ」という感覚は『雪』にはわからないようです。「回りの白いのがみんな雲なんだよ」と言っても、触れないのが不思議そうです。

『雪』もう疲れちゃった
大展望欲しいままの山頂の気分を体験させてあげたかったのですが、濃霧と寒い風に長くはとどまっていられません。写真だけ撮って山頂を後にしました。

ヒュッテの前は風もなく、ベンチに腰を下ろしてランチタイムにしました。

ロープウエイ駅舎が近づくころから本降りの雨となってしまいました。『雪』はかなり疲れが出てきて座りこんだりするようになってきました。「ロープウエイまだ?」と何回も聞きます。「もうすぐだからガンバロウ」と励まして、最後まで自分の足で歩ききりました。
出発から帰るまで、3時間半の行程でした。この日、何人もの子供が登っていましたが、みんな小学生以上、5歳というのは『雪』だけでした。

『雪』はこの登山のことを大きくなるまで覚えているかどうかわかりませんが、爺には夢の叶った忘れられない思い出の登山です。
 
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