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月夜野町 石尊山=せきそんざん(751m)

群馬県 2004.11.10 単独 マイカー 等三角点
コース 穴切集落(9.55)−−−石尊山(10.25-10.45)−−−穴切集落(11.10)

石尊山山頂、背後には谷川連峰がのぞめる

早朝、三峰山を登ってから、地元の温泉へ入る予定にしていたが、時間が早かったので付近の石尊山を登ることにした。

マイナーな山でどこから登るのか、その登山口も定かではない。月夜野町営温泉センターの近くということだけを頼りにして行く。居合せたお爺さんに尋ねると、これから温泉へ行くところだから案内してくれるという。まったくラッキーだった。

(玉原高原方面への道から温泉センターへの道へ入り、さらに温泉センターへ右折するところはそのまま直進、右手に石垣の家がある小さな十字路となる。十字路に1台分のスペースがある。)

村はずれの十字路の路肩に車を止める。道標も何もない。目の前の岩の見える山が石尊山だと教えられる。登りかたについてのお爺さんの長い話を聞いてから出発。
田んぼの脇を通り、その先の桑畑のところで左の道へ入る。道は平坦なまま山から大きく反れていくように感じて、途中から道のない支尾根へ入る。たいした藪ではなく、雑木につかまりながら登って行く。左手に険しい岩場が見えてくる。右から巻くようにして岩場の上に出たところが尾根だった。道のない岩尾根をたどり、庇状に突き出した岩の下を抜けたところに露岩の展望台があった。反対側から登山道らしい踏跡が上ってきていた。ここからは踏跡らしいものを拾って行くと、間もなく立派な登山道に合流し、すぐ上が山頂だった。
山頂の岩の上には、小さな山には似つかわしくない立派な石祠がある。
先ほど登った三峰山が目の前にある。谷川岳、吾妻耶山、大峰山、榛名、赤城、草津白根、佐武流、白砂、志賀、子持山、小野子岳など、そして日光方面の山々も薄くのぞむことができ、眼下には蛇行する利根川がまぶしく光る。低山とは思えないほど展望には恵まれていた。
四等三角点は岩の頭より2メートルほど低いところに設置されていた。
帰りもまたもと来た藪の中を下った。

下山するとおばあさんにつかまってしまった。石尊山にまつわる伝説などを勝手にしゃべりだした。方言がよくわからないが昔山の上で10人ほどが暮らしていた。その痕も残っている。秋になると里へ下りてきて稲の穂を盗み取り、山の上でモミを食べていた。里人は困ったという。今でも焼けた籾殻がある。人骨がたくさん出てきた。人骨は粉にして解熱剤にしたらしい。などなど、何とも物騒な話が延々とつづいた。

そのあと月夜野町営温泉センターでゆっくりと湯に浸かった。(温泉センターと言ってもプレハブ造りの極めて素朴な温泉で町外者は300円)

「石尊山」という山は数多くあります。山頂に祀った石や岩の社を「石尊」というそうです。
 
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