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寧比曾岳=ねびそだけ(1121m)・出来山=できやま(1052m)

愛知県 2005.02.22 単独 マイカー 出来山一等三角点
コース 大多賀峠(12.40)−−−寧比曾岳(13.20)−−−富士見峠(13.25)−−−裏谷分岐(13.40)−−−出来山(14.35)−−−裏谷分岐(15.15)−−−富士見峠(15.35)−−−寧比曾岳(15.40-15.45)−−−大多賀峠(16.20)
寧比曾岳山頂
≪日本の山1000≫・・・寧比曾岳

予定では裏谷段戸湖から出来山往復、そして大多賀峠から寧比曾岳往復と2回に分けて考えてきた。
地図を眺めると、大多賀峠から両山をいっぺんに往復するのが効率的のようだ。それに急げば暗くなるまでの時間に下山は可能と判断した。

県道33号は路肩のところどころに雪が残り、路面を濡らした雪解け水が凍っているところがあったりする。好天を信じて愛知3日間の山旅に出たのに、日本列島は強い寒気に包まれてしまった。昨日、今日と実に寒い。先月中旬の伊豆・静岡4日間も同様だった。
結氷した段戸湖を横目で見てさらに車を進める。大多賀の小さな集落を過ぎて上りにかかると、間もなく東海自然歩道・寧比曾岳登山口の道標があった。その手前には広い駐車場がある。

時刻は12時半を回っている。今日は三ツ瀬明神山、岩古谷山とすでに2座登って足も疲れている。余裕をみて往復5時間と読む。下山は夕暮れになるだろう。

念のため懐中電灯を確認の上、急いで出発した。小雪がチラチラと舞っている。東海自然歩道のコースは手入れが十分過ぎるほど行き届いている。これなら薄暗くなっても迷わずに下山できそうだ。精一杯の快足で急ぐ。緩いアップダウンの先が休憩ベンチ、道標も頻繁に立っている。
上り勾配になってきて雪を踏んで行くようになる。凍結していて滑る。注意していたが思いきり尻モチをついてしまった。帰りは軽アイゼンをつけた方がよさそうだ。

登山口の道標には寧比曾岳まで2、2キロ、60分とあったが、40分弱で登れた。これなら出来山往復は心配ないだろう。山頂は小雪混じりの強風が吹きぬけている。目指す出来山の電波塔がのぞめる。1時間もあれば行けるかもしれない。休憩なんかしていられない。登頂の見こみを確信して猛然と足を踏み出す。

平坦な雪の稜線を数分で富士見峠、ここには壊れかかったようなトイレがある。
ここも休まずに通過、丸太の階段道となっとどんどん下って行く。帰りの登り返しを考えてしまう。
長い階段が終ると間もなく東海自然歩道は裏谷方面へと下って行く。ここが出来山への分岐と思われるが何の表示もなくちょっと心配になる。裏谷方面とは別にその左にもう一つ道が下っている。つまり出来山方面と思われる道も併せると、ここで道は3本に分かれることになる。その上ややこしいのは、出来山方面と見られるいちばん右手の道に「段戸裏谷・東海自然歩道」の道標が立っている。
しばらく行ったり来たりして確認、右手の踏跡に入る。東海自然歩道とは打って変って薄い踏跡となる。あまり人は歩いていないようだ。そもそもこの山域での主役は寧比曾岳、出来山を知る人も少ないようだ。午前中岩古谷山で会った登山者も、この付近の山には詳しいと言っていたが、出来山という名前さえ知らなかった。

分岐から防火帯のように切り開かれた中の踏跡は、最初のひと登りがかなりの急登である。この急登が終るとあとは緩いアップダウンとなる。雪が激しくなってきた。回りの山も激しく降る雪にかすんでしまった。急がなくはいけないと焦る。
足元だけ見やりながらひたすら先を急ぐ。樹林の中は冷たい風が遮られて助かる。やや急な登りに変わってひとがんばりすると頂上だった。

横なぐりに叩きつけるような吹雪き模様の山頂で、三角点だけを確認すると逃げるように来た道を引き返した。
東海自然歩道の分岐まで戻ると、ようやくほっした気分で緊張が緩んだ。雪も小ぶりになってきた。
緊張が緩むと、今度は寧比曾岳への登り返しの足の重さが気にかかる。
登りで滑った雪の坂では軽アイゼンが役にたった。

下山すると、あんなに寒かったのに汗をびっしょりとかいていた。ほとんど休憩なし、3時間40分の行程だった。
 
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