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沖縄県最高峰 於茂登岳=おもとだけ(526m)

沖縄県石垣島 2005.03.04 単独 タクシー利用 三等三角点
コース 石垣港(4.50)===タクシー===登山口(5.10-5.12)−−−最後の水場(5.32)−−−於茂登岳(5.55-6.00)−−−最後の水場(6.12)−−−登山口(6.28)
於茂登岳山頂の表示
都道府県最高峰の最後となった於茂登岳、たった526メートルの低山にもかかわらず、あまりにも遠い山だったために、この1座を登るまでに約4年の年月が過ぎてしまった。

観光ツアーのついでにようやく登頂を果たして、47都道府県の最高峰をすべて登り終わることができた。

びっしりと詰まったツアー日程の中でどう時間をとるか、これが問題だった。石垣島2泊の朝か夕しかない。夜明けの遅い石垣では早朝登山はむずかしい。結局石垣2泊目を迎える夕刻に登ることにした。
西表島観光から石垣港へ帰ってきたのが16時45分、あらかじめ予約しておいたタクシーに飛び乗って登山口へ向かう。

日没の遅い石垣島とは言え、足もとの見えるうちに下山するのは並たいていではない。それに暗くなると夜行性のハブも気にかかる。

3月、普通なら初夏の陽気となる石垣島だが、この冬一番という寒さに襲われていた。最低10度、最高13度ほどだから、寒いと言っても雪の降るような寒さとはちがう。ハブの活動が鈍ればその方が安心。

於茂登岳三角点にて
タクシーが飛ばしてくれたおかげで20分で登山口へ着いた。国道87号線を北上していけば、於茂登岳への道標があるので登山口までは迷う心配はない。最後の二又は左が舗装、右がダートとなっているが、右のダートを少し行くと行き止まりになって登山口がある。ここまでメーターは2040円。

タクシーには迎えにきてもらうか、そのまま待ってもらうか迷ったが、待ちメーター3000円まででストップするということで下山を待ってもらうことにする。

登山口から少し下って登山道へ入る。曇っていることもあり、照葉樹林の中はすでに薄暗い。
出発が5時12分。6時半までに下山できれば暗い道を歩かなくてもすむだろう。下調べでは、早い人で登り50分、下り40分、合わせて1時間半。標高差は370メートル。
とにかくスピードを上げて歩く必要がある。最初からガンガン飛ばして行く。「大御岳ぬ清水」という石碑があるも、横目に見て通り過ぎる。岩っぽいところもあるが、コンクリート、ブロックなどにより登山道が整備されている。万一暗くなってもこれなら懐中電灯で歩くことはできそうだ。

20分ほどで最後の水場の表示。ここも立ち止まることなく先へ進む。短い急登が過ぎると、ゆるやかな道に変わる。急登のまま高度を稼げた方が嬉しいがしかたがない。

『急坂、スリップ注意』の表示でロープの張られた道を登ると、その先で山頂に近づいた様子が感じられる。左のピークにドーム状の電波施設が見える。山頂かな?という気もしたが、道はまだ先へと延びている。さらに進むと今度は二又となる。さてどっちへ行くか。左右どちらにも鉄塔が見えてピークをなしている。まず右の道へ。金網に囲まれた鉄塔のピークには三角点らしいものも、山頂表示もない。その先まで行って見ると、北側の海が広がって見えた。

二又まで戻ってこんどは左の道へ。登りきったピークには同じようにフェンスに囲まれた鉄塔があり、そこに「沖縄県一高い山 おもと岳」という看板が立っていた。三角点はそこからスズタケに似た竹の細道を擦りぬけるようにして登りきったところにあった。竹に囲まれて展望はない。
これでようやく念願の都道府県最高峰すべての頂きに立つことができた。しかし感慨らしいものもないのが、自分としても物足りない思いがする。

さて下山を急がなくては。
樹林の道はもうすっかり薄暗くなっている。見えにくい段差を見落とさないように注意しながら、なかば駈けるようにして下った。下山は6時28分。往復1時間16分。すでに宵闇はすぐそこまで来ていた。
タクシーの待ち時間料金は2300円ほどだった。着替えもせずにそのまま宿泊先のフサキ・リゾートへと向かった。
 
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