hkk-532 山岳巡礼≫のトップへ戻る  

長峰山=ながみねさん(993m)

長野 2005.05.31 単独 マイカー 二等三角点
コース 城山公園入口付近(13.35)−−−送電鉄塔(13.55)−−−車道へ出る(14.05)−−−“文豪の道”入口(14.20)−−−長峰山(14.40-14.45)−−−下山(15.30)
山頂のオブジェが安曇野を見下ろす

所要で出かけた帰り道、松本市近郊明科町の低山“長峰山”へ寄ってきた。低山ながら謂れの深い山である。

この場所(長峰山頂)は、昭和45年、作家の川端康成と井上靖、日本画家の東山魁夷の3大巨星が、北アルプスと正対する長峰山からの眺望の良さを聞きつけ、ここに一堂に会したのは有名な話。川端康成は「残したい静けさ、美しさ」と絶賛して、3人は安曇野の心打つ風景と文化を熱く語り合ったという。  

上記の紹介文は『信州オンライン』サイトより拝借したものですが、山頂からの展望はまさに絶品であるとの話に誘われて登ってみました。

豊科ICを出たら犀川橋を渡ってR18号へ向かう。18号線の信号で左折、そのまま18号線で明科の街を通りぬけて東栄町の信号を右折、すぐにチェーン着脱場があるのでここに車を止める。道を挟んだ反対側に長峰山への遊歩道入口の道標がある。(車で山頂まで行きたい場合は脱着場かほんの少し先に山頂への車道が右に分かれている。歩くと山頂までの高低差は500メートルほどある))

道標から山道を少し登ると蛇籠の石垣のようなところに出る。ここを這い上がり、車道を横切ってまた歩道へ入る。遊歩道というほどには手入れがされていない。ほとんどの人は車で山頂へ向かうため、わざわざ歩く人が少ないためだろう。
潅木の枝が張り出してうるさい。とりわけヤマウルシが多い。ウルシかぶれに恐怖心の強い私は、ウルシが肌に触れないように避けたりくぐったりしなくてはならない。どうしてこんなにウルシが多いのか、帰りはこの道は歩きたくない。

30分ほどで車道に出て、そのまま舗装道路を行く。
道祖神と彫られた石碑から森の中へ入って行くと、公園風の樹間の中に道祖神、石仏、句碑、石碑のたぐいが何十基と点在している。
再び車道を歩くと“文豪の道”という道標が目についた。ここで車道と分かれて文豪の道へ入る。しばらくは登り坂がつづくか、やがて歩きやすい平坦の道となり、レンゲツツジの花が目につくようになる。休憩舎を過ぎるとマレットゴルフ場の中を通過して山頂に到着。1時間5分の行程だった。

塔のようなのっぽな木製展望台、奇妙な形をしたオブジェ、山頂の真中には二等三角点標石がある。
上空は晴れているが北アルプスには雲がまといついて、鹿島槍、白馬など後立山の一部しか見えないのが残念だった。眼下には安曇野の平野が広がっているが、川端康成たちが目にした当時とはその光景はかなり違っていることだろう。今は工場など白っぽく明るい建物が目立つが、昔は地味な農家や民家、それに緑もずっと多かったにちがいない。

帰りはウルシの道をきらって車道をてくてく下った

 
≪山岳巡礼≫のトップへ戻る