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山梨百名山 今倉山(1470m)
登頂年月日 2003/02/01 天候 快晴 同行者 J氏夫妻 マイカー利用
大月駅(9.05)===道坂トンネル登山口(9.55)−−−休憩5分−−−今倉山(11.10-15)−−−西峰御座入山−−−今倉山(11.50-55)−−−昼食休憩30分−−−道坂トンネル(13.10)

御正体山と重なる富士山

高川山から下山すると、そのまま大月駅待ち合わせのJさん夫妻を迎えに車を移動。Jさんは私と同じ人工肛門のハンディを持っている仲間ということで、インターネットをきっかけに、もう3、4年の付き合いになる。J氏は私に刺激されて頻繁に山へ通うようなったと言っている。社交辞令的な要素も多分に含まれていると思うが、確かに彼の山行頻度はかなり濃くなっているのは事実だ。そして彼の立派なところは、自分が山を楽しむと同時に、知的障害児の山歩きのボランティアを熱心にやっているという言うことである。

かねてから一緒に山を歩きたいね、と言いながら時が経過してしまった。ようやくその願いが叶って今倉山山行に同行出来ることとなった。
せっかく長野市から遠路出かけてきたのに今倉山だけではもったいない。9時待ち合わせの時間まで一人で高川山の早朝登山をやってきた。
大月駅で奥さん同伴のJ氏と合流、登山口の道坂トンネルへ向かう。
トンネル入口にはコース図と道標が完備、数台分の駐車スペースもあって、すでに4台ほど止っていた。支度を整えて早速出発する。  
かなりの積雪を予想してきたがたいしたことはない。急登をひと登りすると尾根上に出て、御正体山方面と今倉山へのコースが分岐する。今倉山へ向かう尾根は南に面して、冬の木漏れ日が降り注ぎ、まさしく日だまりハイキングの見本のようなコースだ。落葉した雑木林に赤松やカラマツが混じり、明るい雰囲気が満ち満ちている。  
Jさんの奥さんを先頭にして登って行くが、けっこうペースが速く、なかなかの健脚のようだ。  
やがて木の間がくれに富士山が頭を出してきた。図体の大きい御正体山の真後ろに見えている。周囲の景色との関係から、ここに見る富士山はめっぽう大きく見える。遠くには白銀の南アルプスが連なる。荒川三山、赤石、聖岳あたりだ。  
ブナの木立や、富士、南アの眺望に目を奪われながら、1時間余で今倉山へ到着した。  
見なれたデザインの「今倉山 山梨百名山」の標柱が立っている。大きなブナの木が1本、主のように聳えているのが印象的だ。広々とした山頂は一面雪に覆われ、その雪面すれすれに頭を覗かせている三角点標石は三等だった。  
残念ながら展望はほとんどない。  

展望を期待して西峰まで足を延ばしてみることにする。  
コルへの急な下りを前にして、Jさん夫妻は軽アイゼンを着用、私は長靴そのままのいでたち。コルから登り返したピークには「御座入山」という手作りの山名プレートが木にぶら下がっていた。三角点よりこっちの方がいくぶん高いような気がする。眺望の方は期待もむなしくゼロ。雑木林の隙間からわずかに富士山がかいま見えるだけだった。  
今倉山へ引き返し、さらに登山口へ向けて少し下った富士、南アの好展望地で昼食にする。  
冬の日差しとはいえ、光はキラキラと踊り、春を感じさせる。冷たい長野の山とは違って、春のぬくもりが立ち昇っているのを感じ取ることができた。  

30分ほどの昼食休憩のあと、日差しにゆるんだ泥道に注意しながら道坂トンネルへと下った。  
好天に恵まれ、また山梨県の山らしく富士山の展望をたっぷり楽しめたことに満足し、Jさん夫妻を大月駅まで送ってから、一路高速で長野への帰路についた。  


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