kai-021 山梨百名山一覧表へ  「山岳巡礼」のトップへ戻る

山梨百名山 扇 山(1138m)
登頂年月日 2003/03/13 天候 薄曇 同行者 単独 マイカー利用
大月CC正門前登山口(5.20)−−−水場(5.50)−−−稜線(6.25)−−−扇山(6.35-40)−−−水場(7.00)−−−登山口(7.20)

扇山々頂

一日3座を登り歩いたあと、大月カントリークラブ正門前に位置する扇山登山口駐車場で車内の夜を明かした。

足もとに明るみがさし始めるのを見計らって、早朝5時20分に出発。登山口には休憩舎やトイレなどの施設も揃っていて、いかにもポピュラーな山の登り口という雰囲気がある。

植林帯の中を大きく、また小さくじぐざぐの道がつけられ、急登という箇所は一つもない。ほどよい勾配というのはちょうどこの程度の勾配をいうのだろうと思いながら徐々に明るさを増してくる林の中を登って行く。早起きのシジュウカラが、春を奏でるような澄んだ声で囀ずっている。
隣の百蔵山に比べると植林で日陰が多いためか残雪が多く、それが圧雪氷化していて滑りやすい。途中のベンチを二つ三つ横目で見ながら通過、いったいいくつじぐざぐを折り返しただろうか。植林帯を抜けて急に明るい落葉樹林に変った。夜はすっかり明けている。落葉樹林になっても相変わらずじぐざぐの登りがつづく。雑木林の先が明るくなってくると、間もなく百蔵山と扇山を結ぶ稜線に登りついた。

雪の残る緩やかな稜線を右へ10分ほどで扇山の山頂だった。
高低差は昨日の百蔵山より200メートルほど大きいが、勾配が緩かったせいか楽々と山頂へ達した感じがする。
広々とした山頂中央の裸地を、足の長い霜柱がびっしりと覆っている。その真中に三角点標石の3倍もあるような三角点標石に似せた石がある。山頂に三角点がないのを妬んで、誰かの遊び心によるものかもしれない。
標柱は『扇山・山梨百名山』を表示。この山頂も40何年か前に踏んだときの記憶は何一つ蘇るものはなかった。
昨日は終日富士山の眺めを楽しめたのに、今朝は春特有の霞みのために、雲かと見まがうようなぼんやりとした姿しか望むことができなかった。切り開かれた北方には奥多摩や雲取の山々が連なりを見せてた。

下山したのは7時20分、まさに朝飯前のひと仕事いう早朝の一座だった。
休む間もなく次の予定の菜畑山へと向かった。


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