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山梨百名山 要害山=ようがいざん(780m)大蔵経寺山=だいぞうきょうじやま(716m)
登頂年月日 2003/04/07 天候 晴れ 同行者 4人 マイカー利用
要害温泉手前の空地(6.25)−−−要害温泉(6.30)−−−要害山(6.55-7.10)−−−深草観音(8.00-8.15)−−−岩堂峠(8.30)−−−蔵掛峠(8.55)−−−鹿穴三等三角点(9.10)−−−板垣山南端(9.45)−−−休憩(10.00-10.10)−−−大蔵経寺山(10.45-10.55)−−−林道(11.15)−−−大蔵経寺上の桜の園地で昼食(11.50-12.30) このあと自動車で兜山登山口へ

≪山梨百名山2座縦走≫

要害山々頂
同行の山友は、山梨県のCさん、Fさん、Tさんの女性3人。とりわけCさんは山梨県の山については実績を積んだ情報通。
縦走コースはとりにくい要害山〜大蔵経寺山であるが、下山予定地点へ配車するなどして、低山などと侮れない楽しい縦走コースに設定して私を待っていてくれた。

未明3時半に長野を出発。5時45分待ち合わせ約束の武田神社着。下山口へ配車してきたCさんたち3人と合流する。
登山起点となる要害温泉手前の空地へ駐車して早速出発する。温泉入口の横手から登山開始。整備が行き届きすぎるほどの道を登って行く。要害山は武田家の城塁のあった山らしく、さまざまな旧跡の案内が記されている。
途中の大曲輪の石仏から早朝の甲府市外がまぶしく広がっているのを俯瞰したりして、ほぼ30分で要害山の山頂に着く。例によって「山梨百名山」の標柱が立っている。
土塁をめぐらした窪地状の山頂は、樹木に囲まれて展望もなく、取りたてて書くこともない平凡な頂に過ぎなかった。

要害山をあとにして大蔵経寺山への縦走に移る。
一昨日の季節はずれの大雪は、この低山には関係なかったらしい。ときおり雪のかけらが見える程度、花木や草花に造詣の深いFさんは、すばやく見つけては次々と教えてくれる。
日の届かない薄暗い北面の道は、ときに小さな流れと化しりして、やがて深草観音となる。ここにはお堂があるのではなく、岩壁の巨岩を掘削して洞窟を作り、その中に祠が祀られている。昔、これだけのものを作る労力は大変なものだっただろう。洞窟へは長い鉄梯子で登り、下りはルンゼ状の岩場を下るが、鎖がフィックスしてあるので楽に降りることができる。

深草観音から岩堂峠(がんどうとうげ)、鞍掛峠と過ぎ、鹿穴(ししあな)三角点はその山頂直下を半周ほど巻いて南側方向から藪っぽい踏跡をたどる。展望のない山頂には『鹿穴』と書かれた表示が樹木の幹に取り付けられているだけで、およそ山頂という雰囲気はない。三等三角点標石は頭が少し欠け落ちたていた。

鹿穴からはいったん元のコースへ戻る。次第に縦走コースらしくなり、芽吹き前のミズナラなどの落葉高木の林がつづき、明るい春の陽射しも梢からふんだんに降り注いで実に気持ちいい。縦走中の稜線で一番の登りとなる板垣山だが、熟年
ミズナラの美しい大蔵経寺山々頂
女性3人とも健脚にものを言わせて簡単に登り着く。板垣山というのはどこがピークかわからない長い山稜で、CさんのGPSを使っても特定することが難しかった。板垣山南端と思える位置で、樹間にのぞく南アの銀嶺や鳳凰、櫛形山、笊ケ岳などの眺めを楽しんでから、次の大蔵経寺山へ向かう。

樹間の南ア3000メートルの銀嶺をたえず目にしながら、思いのほか早く大蔵経寺山へ到着。今日二つ目の山梨百名山、二等三角点でもある。ミズナラの巨木などが天を突き、展望はないが静かで良い雰囲気を醸している。
ここまでの行程もそうだったが、いろいろな踏跡や道が交錯している割りには、道標も少なくてわかりにくい箇所が多い。
大蔵経寺山からの下りも間違えやすいところを、情報通のCさんの経験であやまりなく林道へ降り立った。(この林道入口は戸が閉められていたが施錠はされておらず、その入口には『登山道・山頂へ』という道標もあった)
林道を30分ほど下ると、桜の園地があり、その下に大蔵経寺の屋根が見えていた。
桜爛漫の園地の四阿屋で昼食をとり、時間が早かったのでこのあともう一つ兜山を登ることにして、配車してあった自動車でその登山口へ向かった。

≪ひとこと≫
小さな縦走だが、ミズナラなどの落葉樹が美しいコース。芽吹き前なら樹間から南アルプスの展望も楽しめるし、冬枯れの季節に歩くのが最適のコース。
二つの山をそれぞれ別々に、ただピストンするだけだと、実につまらない山歩きとなってしまう。


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