kai-028 山梨百名山一覧表へ  「山岳巡礼」のトップへ戻る

山梨百名山 達沢山たつざわやま(1358m)
登頂年月日 2003/04/14 天候 曇り 同行者 妻他2名 マイカー利用
釈迦堂遺跡博物館===林道終点付近駐車(9.35)−−−登山口(9.40)−−−京戸山=1433m(10.40-50)−−−ナットウ箱山=1413m(11.00)−−−達沢山(11.25-12.25)−−−ナットウ箱山(12.45)−−−京戸山(12.55)−−−駐車地点(11.35)

達沢山山頂
甲府のCさんから「山梨百名山の達沢山へ登るときには、ぜひ桃の花の時期にと・・・」と前々から言われていた。
彼女から桃が見ごろになりました、一緒に達沢山へとお誘いを受けて出かけた。家内もかねがね甲斐一宮の桃を見たいと言っていたので同行することになった。ただ2年ぶりの山歩きとなる家内の脚が気がかりだった。

待ち合わせの釈迦堂遺跡博物館駐車場に9時集合。 メンバーはCさんとFさん、それに我々夫婦。Tさんは都合で急遽取止めとなって4人で出発。博物館駐車場から白いガードレールの道を西へ向かい、二つ目の左折する細い車道へ入る。小集落を過ぎると林道に変るがしばらくは舗装された良い道である。林道が二つに分かれるところでは「京戸・岩崎線」の表示のある方(左方向)を選ぶ。さらに進むと右手に分かれる林道がある。ガードレールの道から左折して6.2キロ地点である。進入をためらうようなちょっと荒れ気味な林道だが、その林道へ入る。道は思ったほど悪くはない。1キロ弱で整地された土場のような広場につく。ここへ車を止めた。20〜30台は楽に止められる広さがある。

早速先へ延びる林道を歩き始める。荒れ方がひどくて車の通行はほとんど不可能に近い。5分ほどで「京戸山・達沢山」と書かれた粗末な道標があり、ここから沢状の登山道へ入るが、足場の悪いザレた急登に直面する。先が思いやられたが、それはほんのわずかで歩きいい登山道となった。
しばらくは低潅木の茂みが左右につづくが、やがて明るい落葉樹の高木帯に変ってくる。ナラを主体に、ウリハダカエデ、ネジキ、リョウブなど、さらにブナなども混じって、芽吹き前の落葉樹の林が実に気持ちいい。分厚く積った落ち葉も足にやさしい。

立ち止まって落葉樹の雰囲気に浸ったりしながら、ゆっくりとしたペースで約1時間、稜線に登りつく。立派な道標が無残に壊されている。情報通の雨宮さんの話では、これはクマの仕業らしい。
稜線を西方へとると一投足で京戸山の山頂へ到着。1433メートル、本日のコース最高点であるが、潅木に囲まれた稜線の一通過点という地味な存在で、ピークへ登り着いたという実感がない。地図にもこの山名は載っていないし、標柱もなく「京戸山 1433m」と書かれた手製の古びた小さな手製の板切れが、雑木の幹に打ちつけられているだけだった。

京戸山で一服してから目指す達沢山へ向かう。
10分ほど進むと明るく開けたピークとなる。地図に1412.5mと標高点が記されている地点である。「ナットウ箱山」という標柱が立ち、四等三角点もあって、展望こそないがここは山頂という雰囲気がある。それにしても変った名前の山である。Cさんの説明だと、昔はここを京戸山と呼んでいたらしい。今はここより標高の高いさきほどの1433m地点を京戸山と言うようになったという経緯があるとのこと。

ナットウ箱山からは、達沢山とのコルへ向かって、急な下りを標高で120メートルほど下る。コルには立沢からのよく踏まれた登山道が上がってきていた。コルで休憩しているグループを追い越して、達沢山山頂までの登りはわけなかった。
山頂には年ふったミズナラだろうか、一本の古木が主のように構え、その脇に「達沢山 山梨百名山」の標柱が立っている。同行のFさんはこれが山梨百名山92座目であるという。私は84座目になる。曇りがちの天候に加えて、周囲は雑木林に囲まれてほとんど展望はない。
昼食をしていると、4人の女性グループが到着、その中の一人がFさんの30数年前の同僚と言うことが分かって旧交を暖めていた。

1時間という長い昼食休憩ののち、同じ道を引き返した。
展望には恵まれないが、芽吹き前の、明るい雑木林の雰囲気が大変気に入った。秋の紅葉もまた美しいことだろう。  

下山後釈迦堂で同行の二人と別れ、一宮の桃畑の道をピンクの花を眺めながら通り抜け、武川村の神代桜、小渕沢の神田大糸桜を鑑賞して帰路についた。
案じた家内の脚も特に問題もなく、花と山歩きを楽しめた良い一日であった。


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