kai-038  山梨百名山一覧表へ  「山岳巡礼」のトップへ戻る

山梨百名山 
曲岳(1642m) 黒富士(1635m) 太刀岡山(1295m)
                                      
登頂年月日 2002.12.14 天候 晴れ 同行者 6名 マイカー利用
自宅(4.10)===戸倉===坂城IC===佐久IC===下芹沢太刀岡山登山口===観音峠(8.00)−−−曲岳(9.00-10)−−−八丁峠(9.50)−−−桝形山(10.10-20)−−−黒富士(10.50-11.00)−−−昼食(11.25-12.05)−−−ロス10分−−−鬼頬山(12.55)−−−休憩(13.20-30)−−−越道峠(1350-55)−−−太刀岡山(14.25-35)−−−ハサミ岩10分休憩−−−下芹沢太刀岡山登山口(15.20)

同行のグループは、甲府市のCさんとその仲間4人、それに戸倉町のNさんを加えて総勢6人という賑やかなパーテイとなった。
Eさんのパジェロで観音峠へ向かう。数日前、カミ雪により関東太平洋岸に降った雪で路面凍結、今朝の寒さと重なっていっそう寒々としている。

観音峠で足ごしらえをして、今日最初のピーク曲岳への登りにかかる。 積雪は20センチほど、降雪後の登山者はなく、無垢の雪を踏んで急登を攀じる。雪のついた痩せた露岩通過が何ヶ所かあって、ちょっとしたスリルも味わえる。冬枯れた梢の上には、吸いこまれそうなコバルトブルーの空が透明感をもって広がっている。絶好の登山日和となった。背後には茅ケ岳が手の届きそうな位置にのぞめる。Cさん曰く「今日の一番きつい登りです」という急登を、休憩なしで登りきると山梨百名山「曲岳」の山頂である。曲岳・山梨百名山の標柱と三等三角点を確認する。目に飛び込んで来るのは秀麗富士山の絵のような姿であった。
このあと太刀岡山までの長いコースは、終始富士山の眺めを満喫することになる。

曲岳山頂から急降下して静かな冬木立を行く。コナラなどが冬陽に長い影を落す雪道は、野生動物の足あと以外は何もない。梢を揺らす風音もない静けさ。八丁峠の先で、黒富士へのコースから桝形山山頂へ寄り道。桝形山は6人が立てばいっぱいの狭い山頂であるが、展望は360度遮るものもない。富士山はもちろん、金峰、瑞牆・茅ケ岳・北アルプス、鳳凰・南アルプス、笊ケ岳、櫛形山、大菩薩連嶺、御坂や天子の山塊、さらに浅間山など数えきれないような名山のオンパレードだった。
展望を満喫してから黒富士へのコースへ戻った。

黒富士と太刀岡山分岐からは、緩い起伏が最後に少しだけ急になって黒富士山頂に到着する。山梨百名山の標柱を確認してからしばし展望を楽しむ。越えて来た曲岳・桝形山が特徴あるピークを尖がらせ、冬枯れた木立が柔らかな亜麻色の輝きを見せていた。

黒富士を後に、昼食準備のCさんに合流。Cさんの担ぎ上げたホウトウが、湯気を立てて食欲をそそる。コナラに囲まれた日だまりでご馳走を平らげ、至福の時間を過ごした。

雪に覆われた道を取り誤って10分ほどロスしたが、次の目標太刀岡山へ向かう。見た目の距離感はかなりある。
なだらかな歩きやすい雪の道は、このままどこまでも歩いて行きたいように気持ちのいい道だ。途中“鬼頬山=おにかわやま”というピークを一つ越えなくてはならないが、このピークはたいしたアルバイトもなく登りつく。山頂表示もない鬼頬山の小さなピークでいっとき展望を楽しんでからはうって変って転げ落ちるような急な下りとなる。トラロープにつかまってぐんぐん下ってゆく。このまま里まで下ってしまうのではないかと心配になるころ、ようやく太刀岡山との鞍部にあたる新道峠の林道となった。
振りかえると小首を傾げたような曲岳が良く見える。

林道を横断するようにして太刀岡山への登りに取りつく。それほど厳しい登りではないが、長いコースを歩いてきて、そろそろ足にも疲労を感じるころだ。それでも休むことなくワンピッチで前峰へ登りつく。太刀岡山の本峰は目の前、指呼の距離だ。一服入れたあと10分で本日最後の三等三角点、太刀岡山山頂へ到着した。
山梨百名山標柱の脇には、石祠が2基まつられていた。
終日目を楽しませてくれた富士山は、午後の日差しに斜光線となり、それまでのシルエットの穏やかさから、山襞の陰影を鮮やかに彫りあげて少し緊張感を見せる姿に変っていた。

一日で山梨百名山3座を登り終えた満足感で、下芹沢集落への下山の途についた。途中ハサミ岩で休憩かたがた岩に登って今日歩いてきた曲岳からのコースを目で追うころには、短い冬の陽はもう西にかなり傾いていた。
下芹沢の集落に下山、観音峠に留置した車を取りに行き、今日の楽しい山行を無事終ることができた。


山梨百名山一覧表へ   「山岳巡礼」のトップへ戻る