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山梨百名山 三ツ峠山(1786m)
登頂年月日 1996/03/26 天候 曇り 同行者 単独 電車利用
笹子駅(8.30)−−−変電所(9.30)−−−清八峠11.00)−−−休憩10分−−−御巣鷹山(12.35-45)−−−三ツ峠山(13.00-15)−−−八十八大師(13.45)−−−達磨石(14.30)−−−三ツ峠駅(15.15)

山頂(1989年、妻同行のとき)
東京駅発6時14分、高尾行き快速に乗車、高尾で小淵沢行きに乗り換えて笹子へ。笹子駅下車は私一人。この無人駅はいつも寂しい。
駅前から追分へ向かう国道は、うなりを上げたダンプカーがすれすれに通り過ぎて行く。
今日のコースは、前から歩いて見たいと思っていた精八峠から三ツ峠というプランである。見落としそうな小さな道標で左折して林道へ入る。
見上げると本社ケ丸にはまだ雪が残っている。だらだらとした登りを蛇行しながら、駅からほぼ1時間で変電所へ到着した。
変電所で舗装道と分かれ、沢沿いをしばらく進むと山道に変わる。ハイキング気分となって山腹の道を登って行く。

雑木の道がつづいたあと、展望の開けた切り開きに出た。風が冷たい。笹子雁ガ腹摺山から滝子山方面の展望がいい。ここからが急な登りとなる。氷化した雪の急登は、滑る足場が不安定で余計な脚力を消費する。最近膝痛が出て、右足だけをかばってしまう。 その分スピードが落ち、足の疲労が進むのを避けられない。膝痛だけが理由でなく、昔のように歩けないのは年齢のせいでもある。がんがん飛ばしたあの歩きが懐かしい。

予想以上に時間がかかって精八峠に着いた。変電所からの標高差約700メートル、1時間ちょっとと見ていたが、1時間30分かかった。
峠から木の間を透かし見れば三ツ峠山がうかがえる。かなりの残雪だ。三ツ峠山とこの精八峠の間は大きな弛みだ。谷底へ下ってから登り返さなければならないように見えた。
ひと休みして三ツ峠への尾根コー スへ向かう。
2〜3分歩くと電波中継塔らしい施設がある。登り返しを案じながら、一歩ごとに高度を下げて行く。三ツ峠山の登りに取りつくまでに、目立つピークを三つ越えなければならなかった。これも予想外だった。

山頂へは残雪の多い北面直登ではなく、ほぼ平坦に西へ巻いてから左に折れ、じぐざぐの急な坂道へとつながっていた。じぐざぐの登りは解けかかった雪であったり、また赤土の泥道であったりして、こんなところで滑って転んだら大変だ。

三ツ峠山と呼ばれる山頂は三つのピークからなっている。御巣鷹山、 開運岳、毛無山である。最初に登りついたピークが御巣鷹山。この御巣鷹山をはじめ、それぞれのピークには電波中枢塔などの鉄塔がひしめきあっている。薄曇りで富士山の姿はなかった。
御巣鷹山〜開運岳とつづく山頂部の道は、雪解けの水が川となって流れ、赤土は泥田の中を行くようだ。この時期に登る山ではなさそうだ。
本峰ともいうべき開運岳ピークまで行って、はじめてゆっくりと休憩をとった。

スケッチをしてから山頂を後にした。
下山は達磨石経由富士急行三ツ峠駅へ向かうことにした。三ツ峠山への古くからの登山路で、コースもしっかりしていて心配はないが、急勾配の下りは長く、膝痛には厳しかった。
途中にあった八十八大師の石仏は、親子三代にわたって運び上げたものだという。その苦労をしのびつつ達磨石まで下ると、そこで山道は終わった。
あとは舗装道路を三ツ峠山駅へと向かった。
(予想以上に体力を食う行程であった)


(1996年3月記)

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