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東北百名山 田代岳岳(1178m)
登頂 2006.10.11  単独 マイカー   地図 田代岳南西 田代岳 一等三角点
荒沢登山口(11.00)−−−3合目(11.35)−−−4合目(11.45)−−−5合目(11.50)−−−田代岳(12.30)−−−3合目(13.15)−−−荒沢登山口(13.40)

      ≪東北百名山≫
9合目の高層湿原と池塘群

小岳早朝登山を順調に消化して田代岳へと移動。
藤里町から国道7号線へ出て東進、ロケット燃焼試験場への道路標識を目安にして左折、田代岳登山口の道標を確認しながら車を進める。
途中早口ダム方面への道と分かれて荒沢登山口を目指す。道路は舗装されていて、今朝方小岳へと走った悪路に比べると月とすっぽんくらい走りいい。
大手広登山口を通過し、すぐ先の荒沢登山口駐車場へ入る。

広い駐車場には2台が駐車中、田代岳へ登っている人があるようだ。それだけで熊への不安がだいぶ薄くなる。みんなで渡れば・・・の心境だ。片隅にはきれいなトイレもある。

駐車場から車道を150メートルほど歩くと橋があって、ここが登山口となる。道標の類が賑やかに並んでいる。登山道へ入ると早々にブナの樹林帯だ。東北北部の山はほんとうにブナが多い。登山者にとってこんな嬉しいことはない。そのブナはときあたかも黄葉の最中、ブナに酔う幸せな気分が広がる。すぐに丸木橋を渡ると登り勾配となる。山頂まで胸をつくような急登はなく、全般的にはゆったりとしていて歩きやすい。
間隔が不ぞろいであてにならない合目表示を目にしながら高度を上げて行くと3合目となる。かつては弘前コースというのがここで合流していたようだが、現在は閉鎖という注意書きがあった。

3合目から向きを南へ90度変え、あいかわらず途切れないブナ樹林の心地よい尾根をたどると、4合目で大広手コースと合流した。休むことなく先へ進む。5合目はブナに囲まれた小広い平坦地になっていて、小ぶりの鳥居が立っている。

最短コースといわれる上荒沢コースが右から合流すると、やがて登山道には岩が目立つようになってくる。足を滑らせないよう気をつけながらの歩行は、一歩も足元から目を離せない。樹林の梢を渡る風音が耳につくようになると8合目、それから高層湿原への入口9合目はすぐだった。
天気がよければ劇的に目先の景観が変わる場面だろうが、曇り空の下、湿原は冷たい強風に早くも冬枯模様の草が波のように風にうねっていた。大小さまざまな形の池塘が数多く点在、青空を写しこんだ景色だったらと惜しまれる。

木道は時計回りを指示しているが、それでは右手目前に見える山頂から離れていってしまう。指示に逆らって山頂へとまっすぐに向かった。すれ違い出来ない1車線の木道は、一方通行にしないとすれちがいのときに木道から湿原へ下りざるを得ないということでの措置だろうと推測。
池塘の点在する中、木道を伝って最後の登り坂へ取りかかると、山頂まではわけなかった。
強風に煽られながらまずは一等三角点を確認。標石は神社の前にあった。冷たい強風に追われるようにして山頂をあとに湿原へと下っていく。途中からは、鏡のような池塘が点在する湿原全体を俯瞰することができた。湿原はまさに草紅葉という色合いに染まっていた。

下山後、明日に予定している高森山登山口のある大館市へと車を向けた。


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