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東北百名山 安家森=あっかもり(1239m)
登頂年月日 2000.08.02 天候 曇り 同行者 単独 マイカー利用
馬淵川源流公園駐車場(14.10)−−−安家森(14.30)−−−駐車場(14.45)
 
山頂へは牧場を横切って行く
八幡平をあとにして、次のキャンプ予定地、岩手県葛巻町へ向かう。
R281号線から袖山高原をめざし、道路の最高地点が安家森の登山口だった。広い駐車場があるし、きれいなトイレもある。水道もある。通る自動車もたまにあるだけ。見渡せば八幡平畚岳も見えるし、周囲は青々とした牧場が広がり、何十頭もの牛が草を食むのどかな風景が広がっていた。こんな素敵なところでキャンプ出来るなんてついている。すっかり気に入ってしまった。
駐車場の看板に「馬淵川源流公園」と記されていた。

鳴り響いていた遠雷の音がだんだんと近づいている。登頂は明日の予定にしていたが、夕暮れには時間もあるし、雷雨にならないうちに安家森を登ってしまうことにする。
駐車場から車道を挟んだ向かいに、安家森への登山標識があった。往復1時間も見れば大丈夫だろう。
午前中一つ山を登った妻は休んで、軽装で私一人が行くことにする。ブナなどの林の中を抜けるとすぐに広い牧場に変り、その先に安家森の姿が見えてきた。標識が立っていて、左の高みが安家森だとことわっている。確かに丘のような二つのピークがあって紛らわしい。うっかりすると間違えてしまうかも知れない。

牧草地の中にかすかな踏跡はついているが、どこを歩いても目の前の山を目指してさえ行けばいい。
雨が落ちてきた。雷鳴もさらに近く、短い間隔で鳴り響いている。急ぎ足をさらに駆け足に変えた。牧草地を横切ると、山頂へ向けてガレキの登りとなる。傘を広げ、がらがら崩れる礫岩を蹴ってジョギングで駆け上る。瓦礫の先で潅木を抜けると一等三角点、安家森山頂だった。
怪しい黒雲が勢いよく流れて行く。天気がいいと、素晴らしい展望が得られる筈なのに残念。再び訪れることのないであろう山頂、出来たら大展望を楽しませてもらいたかった。
一等三角点を確認し、雷鳴に追われるようにして山頂から駆け下った。往復35分しかかからなかった。  

駐車場へ戻るのを待っていたように、猛烈な雨が降り出した。ラジオはこの地方に大雨洪水警報を報じていた。
雨の上がるのを待って駐車場にテントを設営。牛たちはあの雨の中をどうしていたのか、霧が晴れて見通しがきいてくると、何事もなかったように草を食みつづけていた。
晴天で明けた翌朝、駐車場近くの展望台へ上がると、目の前に安家森、遠く八幡平や秋田駒ヶ岳が望まれた。
(この雨はかなり被害を出した集中豪雨だった)

2000,年8月記


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