tohoku-051  東北百名山一覧表へ  「山岳巡礼」のトップへ戻る

東北百名山 翁 山(=翁峠)(1075m)
登頂年月日 2007.06.20 天候 晴 同行者 単独 二等三角点 地図 魚取沼北西
翁橋(8.55)−−−翁山避難小屋(9.50-9.55)−−−翁山(10.50-11.05)−−−翁山避難小屋(11.45)−−−翁橋(12.30)

翁山山頂

早朝に杢蔵山を登ったあと、この翁山へマイカーを走らせた。
尾花沢市内で県道28号線(尾花沢最上線)へ入り、道なりに車を走らせると、やがて高橋の集落で『翁山登山道案内図』という大きな看板が目に入る。このあと要所にはこの看板が立っている。立派な舗装道路から左折してダートの林道へ入り少し進むと、左折するコンクリートの翁橋がある。
登山口へはこの翁橋を渡って行くことになるが、火打岳で林道へ入って1ヶ月の新車を傷つけてしまった。どの資料もこの先は悪路と書いてある。「熱ものに懲りてなますを吹く」のたとえではないが、考えるまでもなくこの先は歩くことにする。

橋のたもとに車を止めて出発する。思ったより路面状況はいいようだ。ちょっと案じられるでこぼこもあったが、これならマイカーのミニバンでも心配なかったかもしれない。

つま先上がりの長い林道を1時間近く、二又を地図で確認して右の道へ入るとすぐに翁山避難小屋のある広場だった。すでに先着の車が1台、たった今到着した5人組の車が1台止まっていた。
小屋は真新しいもので、ごく最近建て替えたように見える。

道標にしたがって登山道へ入る。この山も気持ちいいブナ林だ。コースも明瞭でよく踏まれており、何の心配もなく歩ける。
山の名前はハイカーには翁山と呼ばれているようだが、2万5千図には『翁峠』と記載されている。この呼び名は宮城県側の呼び名だという。山形・宮城県境の山であるが、三角点はわずかに山形県へ寄ったところにある。

最初はゆったりとした登りだが、白髭の泉という水場を過ぎ、トラバース気味に斜上して尾根状になったあたりから次第に勾配はきくつなってくる。相変らず広がるブナ林に癒されながら汗を流すと、樹林を抜け出て石祠が迎えてくれる。そのすぐ上が三角点のピークだった。
ヤマハンノキ、、ウラジロヨウラク、ミネカエデなどの低潅木だけの山頂は360度の展望が開けている。ここ4日間つづいた天気も下り坂に入り、遠くの山には霞がかかっている。目を凝らすと鳥海、月山、朝日連峰などを指呼することができた。

黒倉山へ延びる気持ちよさそうな稜線の道に誘惑を感じたが、駐車地点へ降りられないと困るので、来た道をそのまま戻ることにする。
ギンリョウソウ(ユイレイダケ)のほかは、目ぼしい花はほとんど目にすることはなかったが、ブナ林の美しさだけで十分だった。

再び長い林道を歩いて翁橋まで戻った。


この山旅はあと1日予定していたが、明日から天気が崩れるという予報に、これで切り上げて帰宅することにした。
翁山からほど近い銀山温泉に立ち寄り、ゆっくりと汗を流してから自宅への帰路についた。
山形自動車道、東北自動車道、磐越道、北陸道、上信道と500キロを超えるドライブは、なれているとは言え、けっこう長かった。


東北百名山一覧表へ   「山岳巡礼」のトップへ戻る