tohoku-066 東北百名山一覧表へ 「山岳巡礼」のトップへ戻る
登頂年月日 1994.10.08 |
天候 曇り | 妻他1名 | マイカー | 一等三角点 | |||
十一分峠登山口(8.00)−−−まっと沼(8.45-8.50)−−−奥の院(9.10)−−−葉山(9.35-9.45)−−−休憩15分−−−奥の院(10.25)−−−まっと沼(10.40)−−−十一分峠登山口(11.10) | |||||||
寒河江市国道112号線から肘折温泉方面へ抜ける峠道を上っ て行く。途中からは未舗装、林道さながらの道になるが、まぎれもない国道である。最高点が十一部峠。峠から肘折温泉方向へわずかに下ると葉山登山口の標識がある。標識で右手の林道へ乗り入れる。歩けばこの林道だけで往復3時間を要する。最奥まで進入することができた。登山口を示す看板が立っている。駐車スペースも十分ある。 登山口の標高はすでに1000メートル近い。葉山々頂まで高低差400メートルを残すのみ。あたりは見上げるようなブナの巨木林。 登山道は最初からブナ原生林の中を行く。色づきはじめているが、本格的な黄葉はもう少し先のようだ。木立の奥から話声が聞こえる。茸採りの村人たちだった。きょろきょろしながら歩いたが、なかなか茸を探し出せない。 薮の中にブナの倒木を見つけて入って行くと、その倒木にびっしりと茸が生えている。自信はないが、匂いを嗅ぐといい香りがして食用になりそうだ。多すぎて全部は採り切れないので、適当な分量だけ採らせてもらった。 ブナ林を抜けたところに、小さな沼がある。『まっと沼』と表示されている。潅木の頭越しに紅葉に染まった二つの山頂が見える。奥の院と葉山である。 まっと沼から急に樹木の色づきが良くなって来た。沼からは平坦道となり、シャクナゲ平とかドウダン坂という名前がついていた。鮮紅色のヤマウルシが密生している。かぶれるのが怖いから、触らないように注意して通過する。 サラサドウダンの下をくぐるようにして、坂を上ると草地になった。池には『トンボ沼』と書かれている。葉山の頂が目の前に見える。あとわずがだ。 トンボ沼から奥の院への小さな登りは、サラサドウダンの華麗な朱色が埋め尽くしていた。奥の院は礫岩のピークで、葉山神社の小祠が祀られている。目と鼻の先の葉山を目指して奥の院は素通りする。 年降った鳥居をくぐり、小さな鞍部へ下ると付近一帯は湿原状の草地になっていて、今まさに草もみじが真っ盛り、風が吹くたびに黄金の波を見せていた。周囲を見回せば、山肌の黄葉はすでに九分どおり完成している。 黄葉・紅葉を眺めながら鞍部からひと登りすれば葉山の山頂だった。 低潅木を切り開いた中には一等三角点の標石がある。一等とは知らずに来たのでうれしくなってしまう。 薄曇りの天気に、せっかくの一等三角点も眺望には恵まれない。雲かと見まがうほどに月山の山影が望めるだけだった。 鞍部の草地へ戻り、草もみじに座して休憩にした。 奥の院は天気さえよければ好展望台であるのに曇天が惜しまれる。 秋の雰囲気を楽しんでから、登山口ヘ向かってひと息に下って行っ た。 採った茸は何となく食べるのが不安で、全部捨ててしまったが、翌日キャンプ場近くの店を覗くと、同じ茸が売られているのを見て『しまった』と後悔。妻いわく『だから言ったでしょう、捨てることはいっだってできるって・・・』 |