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東北百名山 蒲生岳=がもうだけ(828m)

登頂年月日 
2005.10.23
天候 雨 単独 マイカー 蒲生岳 三角点なし
国道沿い駐車場(8.00)−−−夫婦松(8.35)−−−蒲生岳(9.10..9.15)−−−駐車場(10.20)

≪福島県秋の山旅−19−≫
雨の蒲生岳山頂

惣山を下山、沼沢湖からR252号を南に向かって走ると、蒲生岳登山口の表示がいやでも目に入る。その直ぐ先の左手に登山者用の駐車場があった。ここで車中泊。雨は一晩中降り続いた。

残り2座のうち、狢ケ森山は登山道の様子もわからないし、延々と長い林道走行はこの雨では心配だ。小止みを待って、無難と思える蒲生岳を登ることにした。

様子を見ていたが雨は小止みの気配はない。踏ん切りをつけて雨の中を出発する。
道標で国道から山へ向かう道へ入るとJR蒲生駅の踏切を渡り、すぐに杉植林の中の道へと入って行く。

駐車場から見ると山頂までの高低差は200メートルほどにしか見えない。ところが実際は500メートル近くあってかなりの登りだ。
しばらくは緩い登りだっがやがて急勾配となってくる。岩場となるが、削ってスタンスが取れるようになっているので、それほど苦労することもな登って行く。しかし油断して転倒したら大変、加えてこの雨で滑る可能性もある。それなりに真剣に足を運ぶ。
眼下に集落が小さくなってきた。露岩の登りが終って夫婦松に着く。二本の幹が合体した松が立っていた。

勾配はさらに厳しくなるばかり。一歩一歩に気が抜けない。岩壁の基部で左岩壁コース、右鼻毛通しコースに分
駐車場から見た蒲生岳
かれる。岩壁コースを選ぶ。鎖で岩壁をトラバースすると痩せた岩稜の急登がつづく。胸のつかえそうな急登を足を滑らせないように慎重に登り切ると蒲生岳の山頂だった。かなり緊張していたため、分岐から35分の登りが10分か15分くらいにしか感じなかった。
一番高いところに石祠が据えつけられている。これから訪れる雪の季節には何メートルもの雪に覆われるのだろう。
晴れていれば遮るもののない展望台も、あいにくの天候で南側に低山が2、3見えるだけ、北風にさらされて寒さが忍び入ってくる。それに雨も相変わらず降り続いている。

早々に山頂を後にして下山開始。下りは登り以上に慎重に動く必要がある。鼻毛通しコースを下ったが、岩壁コースより歩きにくく感じた。ロープにつかまったり、潅木につかまったり、常に三点確保を意識しての下りはけっこう神経が疲れた。
鼻毛通しの岩場を通過して、分岐地点まで降りるといくらかほっとできる。
この先さらに露岩の下りも足を滑らせないよう気を使い、樹林に入ると心底やれやれという気分になることができた。

雨という悪条件もあったが、蒲生岳はちょっと侮れない険しい山である。

雨は止みそうもない。今日の狢ケ森山は中止して、狢ケ森山への足場の良い沼沢湖畔で休養方々待機することにして、また昨日の道を沼沢湖へと引き返した。
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