【第18回 久米島釣行記 釣行2日目 2010年8月7日 8:00〜17:30 晴れ〜雨】

 2日目は波4→3mの予報。常識的には出船できない。仮に出船できたとしても全くもって不快な釣りになるのは必至。完全に諦めていた。出船できない分(8万5千円)で相模湾キハダ用にトルサを購入しようと心は固まっていた。前日の夜、出船可能性をお姉さんに聞いてみたところ、当日の朝判断しましょう、との返事。無理しなくても良いのに・・・と思う反面、何とか対応してあげたいとの良心的な気持ちが伝わり、うれしかった。
 当日朝、波予報が変化していなく、本当に諦めた。ところが・・・、出船できるとの返事が船長から返ってきた。判断は船長に任すのが良いに決まっているが、船長はいきなり”どうしますか?”と私に聞いてきたので本当は出船したくないんだと分かった。でも出られるのだったら出たい。釣りだけのために大金はたいて久米島に来てるのだ。無理は禁物なので沖に出て無理そうなら引き返すことを前提に出船することにした。正直想定外というか奇跡的。しらせ丸が同様に客を乗せて出船する模様で、これも後押しになったようだ。

 いつもより30分遅れで7時半ホテル発、Cocoで弁当と飲み物を調達し、8時に港を出ることが出来た。向かう先は4番パヤオ。流石に島に最も近いパヤオを選択した。沖に出て波の高さを見て唖然。怖いくらい。戻った方が懸命とも思えた(笑)。予報では3メートルながら最大振幅は5メートル以上あったと思う。普通の人なら恐怖を感じる状況と思うが、過去の経験からまあ何とかなるかなと心を入れ替えた。

  船長から引き返してもよいと再三シグナルが出ていたが、ここまで来れば何とか釣果を得たいもの。パヤオに到着する直前に反応が無かったら帰りましょうね、と船長。もちろん、分かりました、と答えざるを得なかった。反応はあるようで無いような微妙な状況(笑)。数投して様子を見てみることにした。1投目、120mほどで50cm級キメジゲット。2投目、同じ棚で待つも当たり無し。船長が帰ろうと言いだすのを何とか阻止しようと考えていた10時過ぎ、何と竿が海面に刺さった。ドラグも持続的に出たので10Kgオーバーは確実。これで釣りを続行できると確信した(笑)。この個体は結構良く引いた。中々上がらなく30Kgオーバーと確信。15分を要して上がってきたのは推定33Kgの良型であった。あっさり1昨日の記録を更新。釣果得られなくてもしょうがない海況であったのに非常にラッキーと思った。自分はこの海との相性が抜群であることを再認識。後で船長が白状していたが、めくら(反応無いのに山勘で棚を決めること)で仕掛けを落したとのことであった(笑)。私は船長の感には絶対の信頼を寄せている。

 しばらくして同じ棚で当たり(10:50)。これはものの5分で上がってきたので一昨日同様の15Kg級と分かった。でもこの海況で複数匹の釣果はうれし。さらに釣果を伸ばしたいところだったが、ここからは長かった。しらせ丸は当初ふかせをやっていたが当船のパラシュート釣果を見て同じ方法に変更したようだ。ところが、ちょうど時合が終了したみたいでどちらの船にも当たらない時間しばし。気づいてみるとしらせ丸はふかせに戻したようだった。でも、こちらはパラシュートで120mの棚を丹念に探り続けた。反応があるからコマセを食わせ続ければいつか当たるとの思惑もあった。

 14時になり、少々焦ってきたそのとき、当たり。最初はそれほど引かないので15Kg級かと思いきや、じわじわ引きが強くなってきた。仕掛けを甘くみる個体であり、良型と確信。これは今回一で良く引いた。50mまでは簡単に上がったが、それ以降まさに一進一退状態。25分を要した。ファイトタイム的には40Kgオーバー。海面に上がった魚体を見て納得。明らかに40Kgオーバー。背びれも長く、惚れ惚れする立派な魚体。ところが、海面で何度か暴れ、船長が強引にハリスを手繰ろうとしたそのとき、何とすっぽ抜け。まさかの出来事。どうも口奥の柔らかい部分に針が掛かっていたようだ。船長もモリを打っておけば・・・と後悔していたが、不運だったのだからしょうがない。第1回目釣行(2003年)で最初に掛けた50Kg級キハダをばらして以来だ(笑)。また次があるだろうと気持ちを入れ替えた。

 ところが、中々当たりが来ない。最後の1投と思った16:45、ようたく当たり。なかなか上がって来ないことを祈った。それなりの型であることは引きの強さと持続性から分かったが、結局15分ほどで上がってきてしまった。本日1匹目と同様な34kg級であった。本来ならば十分な良型なのだが、ばらした1匹はさらに良型だったので心の片隅に少し蟠りが残った(笑)。本来ならここで沖上がりするところだったが、餌が残っていたのでもう1投サービスで仕掛け投入。良型が当たれば帰りが遅くなるので、当たらないで欲しいと祈っていたところ、当たってしまった(笑)。3分で上がってきたのはちょうど100cm(推定13Kg)の個体。自分でハリスを手繰ってみたが、まだ元気だったのか海面まで上げた次の瞬間潜られてしまった。ハリス/手袋間の摩擦熱で火傷しそうだった(笑)。これは素人には危ないと判断し、後は船長にお願し、無事に上げることが出来た。30Kgオーバーのハリスを手繰ったことは無い。スタンディングファイトでへとへとのせいもあるが、やはり素人には危険な領域なんだと思う。マグロの引きは極めて強く、久米島の漁師もどきどき指を落したとの噂を聞く。

 後から船長から聞いたのだが、最近同じような天候で2回出船したそうだが釣果は散々だったようだ。それもあり船長は沖に出ることを躊躇したようだ。でも私の場合は異なった。十分と言える好釣果を記録できた。相性という言葉で済ますことはできないかもしれないが、久米島に関しては自分に何かがあると思う。来年以降も久米島釣行は大切にしたい。来年こそ、本マグロ、カジキを仕留めたいかな。


(3匹目の90cmの個体はいつ釣れたのか忘れた(笑))

【釣果】
・パラシュート(キビナゴ)でキハダ5
  138cm×1(推定34Kg) ●
  136cm×1(推定33Kg) ●
  103cm×1(推定14Kg) ●
  100cm×1(推定13Kg) ●
   90cm×1(推定10Kg) ●
・パラシュートで
  本鰹2 ○○
  キメジ4(50〜60cm) ●●○○
・ジギング ヒラジグラもどき150gピンクでキメジ1(50cm)
  ●…私の竿、○…妻の竿

【タックル】
〈パラシュート〉
竿 : アルファタックル HQイエローフィン50Lb/アリゲーター クレージバトル200
リール : ダイワ シーラインSLD−30U(PE10号×500m)/okumaタイタスG30−U
(キャスティング)
竿 : ダイワ ドラド80TN
リール : ダイワ ソルティガ6000GT
〈ジギング・エビング〉
竿 : ダイワ ソルティガヒラマサ63S
リール : 05バイオマスター8000PG(PE4号×250m + ナイロン30号×6m)


【写真1】 1匹目136cm推定33Kg(10:20)

【写真2】 ばらしたが・・・(14:17)

【写真3】 これはゲット(16:57)

【写真4】 4匹目138cm推定34kg(17:00)

【写真5】 5匹目100cm推定13kg(17:25)

【写真6】

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