GSYZ01

1 現代社会の特質

1−1 日本の大衆社会の特徴の説明として適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 大量情報伝達システムが整備され,情報管理が可能になったので,世論操作の危険が増大した。

A 教育の大衆化によって,上級の学校へ進学する人が増加したが,同時に目的意識を持たない在学生が目立つようになった。

B 豊かな社会が到来し,生活水準が上昇したが,中流以上の意識を持つ者の割合はまだ過半数には至っていない。

C 近隣の人々の間での相互扶助が減少し,匿名性が高まり,お互いの顔や名前を知らなくても生活が成り立つようになった。

  1-1 解答

1−2 大衆民主主義の説明として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

    @ 政治的な参加の権利をもつすべての市民が定期的に集会を開き,直接的な討論によって決定を下すような民主主義政治。

    A 労働者階級の指導のもとに,農民や中小企業家が連合して,大資本家に対抗して革命を進めていくような民主主義政治。

    B 有権者が投票によって代表を選出し,選出された代表からなる議会での討論をとおして決定を下すような民主主義政治。

    C 財産や身分などによる制限なしに,だれにでも等しく政治的な参加の権利が保障されているような民主主義政治。

  1-2 解答

1−3 現代の大衆社会にあって,自律性を回復し,連帯を取り戻す萌芽と考えられるような現象として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 大量生産・大量消費が生みだした環境破壊の問題に取り組もうとする市民の活動が現れてきている。

A 商品を選ぶ際に,消費者がマスメディアによって大量に流される宣伝や広告の影響を受けることが多い。

B 巨大な組織の中で,自分の仕事の意味が見いだせなくなり,労働者の間に疎外感や無力感が広がりつつある。

C 消費生活やレジャーなどに没頭し,公共生活や政治問題に対して無関心な若者が増えてきている。

 1-3 解答

1−4 情報化社会に関連した記述として最も適当なものを,次の@−Cのうちから一つ選べ。

@ 日本の個人情報保護法は,国の行政機関のコンピュータによって処理される個人情報の取扱い方を定めたもので,個人のプライバシーを守ろうとしたものである。

A 書籍・雑誌のコピーやビデオ・CDのタビングを許可を得ずに行い,著作権を侵害する人たちのことをハツカーと呼ぶ。

B POS(Point of Sales)システムとは,消費者が商品を購入した時点で,バーコードによってコンピュータに入力され,購入額に応じて消費者に利益が還元されるシステムである。

C CATV(有線テレビ〉やパソコン通信あるいはインターネットは,ニューメディアの代表的なものであり,情報の送信はいずれも送り手から受け手への一方向型の形態をとる。            

  1-4 解答

1−5 情報の氾濫する現代社会では,情報の吟味や選択への責任を十分にわきまえた行動が求められる。そのような行動の例として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ クラスの友達から募金活動への協力を求められ,目的や使途についての説明はなかったが,社会参加の重要な機会なので協力することにした。

A 電子メールで個人のうわさが流れたが,プライバシーにかかわることだし,事実かどうかもわからないので,他人には伝えなかった。

B 進学先を決めるとき,よく開く名前の学校があったので,教育内容や学生生活などの情報を集めたり,周りの意見を開いたりしないで決定した。

C コマーシャルで取り上げていたある商品を街で見つけ,友達も持っていたものなので,他の商品とは比較しないで購入した。

1-5 解答

1−6 コンピュータによる「管理社会」を説明したものとして最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ ネットワーク化されたコンピュータを通して,他人のコンピュータに忍び込み,情報を破壊する「ハツカー」を防ぐために,管理体制を過度に強化した社会。

A 人間の脳を超えた,高度な意思決定能力をもつコンピュータがつくられ,個人はコンピュータの出す命令を利用し,自分の生活を自らで管理していく社会。

B バーコードを用いたPOSシステムによる在庫管理や,自己制御による品質管理など,ネットワーク化されたコンピュータを通じた管理が,過度に進められた社会。

C コンピュータのネッ,トワーク化が進み,個人が様々な場面において,コンピュータを通して管理されるようになり,日常生活のすみずみまで監視される社会。  

1-6 解答

 

1−7 日本のマス・メディアについての記述として適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ マス・メディアは,コマーシャリズム(商業主義)のためにゆがめられることがあるので,受け手の側で情報を主体的に判断する態度が必要である。

A マス・メディアは,大きな影響力をもち,世論操作に用いられる危険があるから,検閲など政府による統制の下に置かなければならない。

B 犯罪の容疑者について報道するにあたっても,マス・メディアは,容疑者の名誉やプライバシーを尊重しなければならない。

C 世論の多様な姿を映し出すためには,複数のマス・メディアが競争しあっていることが必要である。

1-7 解答 

1−8 日本国憲法の「表現の自由」の性格を説明した文として正しいものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

  @ 個人に対して保障される権利であり,マス・メディアのような企業が行う報道活動に対しては保障されない。

A 個人の利益を実現するための権利であると同時に,民主主義社会を成立させるために必要な権利でもある。

B 個人が自分の意思を表明するために,マス・メディアを無償かつ無条件で利用する権利も保障されている。

C 「公共の福祉」による制約を受けない経済的自由と比べ,幅広く制約することが認められている。

1-8 解答

1−9 知る権利は,「プライバシーの権利」と密接な関係をもつが,これらの権利についての説明として正しいものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 知る権利は,マス・メディアの報道活動によってだけでなく,情報公開制度の整備によっても実現される。

A 知る権利は,国に対して情報の公開を求めるものであって,地方公共団体に対して主張できる権利ではない。

B プライバシーの権利は,個人の私生活を保護するものとして,日本国憲法に明記されている。

C プライバシーの権利は,マス・メディアの報道に対して主張できる権利であって,囲に対して主張できる権利ではない。

1-9 解答

 

1−10 プライバシーの侵害に開し,新たに問題になってきている事例として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 芸能人や有名人の私生活が,マスコミの執拗な取材攻勢によって暴露されること。

A 知らない企業から,勧誘の電話がかかってきたり,デイレタト・メールが頻繁に届けられたりすること。

B 著名なスポーツマンであるために,個人の意思に反して,病歴を告白させられること。

C 政治家やその家族名義の資産が,一般に公開されること。

1-10 解答

1−11 工場での情報化(FA化)の例として,適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ オートメーション化が進み,無人工場が現れるようになってきたこと。

A 流れ作業が定着し,製品の組立工程が細分化されたこと。

B 少品種大量生産方式から多品種少量生産方式への移行が現れてきたこと。

C 産業用ロボットが導入され,製品の均質化が進んだこと。

1-11 解答

1−12 製造業においてものの生産よりも情報の生産の方に重点が移行しているというような例として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 新商品の研究開発が,重視されるようになる。

A 商品の効率的な運搬方法が,重視されるようになる。

B 商品の流通過程の効率化が,重視されるようになる。

C 生産能力を上げるための設備投資が,重視されるようになる。

1-12 解答

1−13 現代の技術が,その本来の目的を離れて未来に悪い結果をもたらすというような具体的な例として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 農作物の育成に役立つ化学肥料の使用がもたらす土壌汚染。

A 経営の優先による工場廃液のたれ流しから生ずる河川などの汚染。

B 軍拡競争から生ずる原子力兵器の開発などに伴う放射能による大気汚染。

C 享楽的な生活を求めての資源の浪費や廃棄物の投棄による生態系の破壊。  

1-13 解答

1−14 科学技術の時代にふさわしい道徳の命令として考えられる最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 技術は自然の奴隷であった人類を,労働,苦痛から解放してくれるユートピアである。多少の危険を伴っても,技術を信頼し,技術を用いて人間はより豊かで快適な環境を生み出す行為を選び取らなければならない。

A 技術は未来の世界に危険な結果をもたらす場合もあるが,技術それ自体は悪ではない。我々は技術を使用する際には,それがもたらす危険には目をつぶり,技術の目的を考え,善い意図で行為することだけ心がければよい。

B 技術は絶えず危険な結果を生み出している。技術のない自然人のような生活こそが理想である。技術を用いないで,自然との調和をはかるような行為を選び取らなければならない。

C 技術は未来の世界に危険な結果をもたらす場合もあるのだから,技術を使用する場合は,行為の直接の結果だけを考えて行為するのではなく,未来の人間の存在が脅かされないような行為を選び取らなければならない。  

1-14 解答

1−15 現代の大衆社会における組織の官僚制化の説明として適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@  事務処理は,文書によって行うことを原則としている。

A  仕事が専門化し,職務は形式的な規則によって成員に配分されている。

B  命令の系統が規則によって決められたピラミッド型の構造を示している。

C  各成員の自由裁量の範囲が広く,職務は個人の責任において遂行される。  

1-15 解答

1−16 女子の晩婚化の原因として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 女子人口の高齢化  A 女子の高学歴化  B 男子人口の減少 C 情報化の進展  

1-16 解答

1−17 結婚観や家族観の変化の内容として適当なものを,次の@〜Eのうちから二つ選べ。

@ 家族を形成せずに一生独身でいることを望ましいとする規範が成立した。

A 核家族の弱点が明らかになるとともに,娘夫婦と同居する人々が増大した。

B 結婚や子育てよりも働くことに生きがいを求める人々が増大した。

C 結婚せずに子どもを産み育てることが当然とみなされるようになった。 

D 夫婦の役割分担が変化し,夫が家事を積極的に担うようになった。

E 一定の年齢までに結婚すべきであるとする考えが薄らぎ,結婚適齢期の幅がゆるくなった。

1-17 解答

1−18 少子化の社会的経済的要因として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 生活水準の上昇に伴う過保護な育児と子どもの自立能力の衰え

A 家庭における父親不在とそれに伴う母子関係の密着化

B 夫婦の別居や離婚の増加など家族内聞題の深刻化

C 住宅費,教育費など子育てに要する負担の増大  

1-18 解答

1−19 少子化の影響として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 年少人口の割合が減少し,進学や就職に伴う競争が急速に緩和されるようになること。

A 老年人口の総人口に占める割合が増し,高齢者扶養のための負担が増大すること。

B 年少人口の割合が減少するので,大都市の人口も減少し,その結果人口の地域間格差が解消されること。

C 老年人口の総人口に占める割合が増し,高齢者と同居する世帯が増加するために,大家族制が復活すること。  

1-19 解答

1−20 少子化社会における子育て支援体制の具体例として適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 子育てのために女子が休業したり一時退職したりすることを積極的に認め,重要な部署には男子を優先的に配置するなどの人事を進める。

A 乳児期からの保育や保育時間の延長,一時的保育の導入など,保育需要の多様化に応じたサービスの提供を進める。

B 週休2日制を徹底し実質労働時間を縮小することによって,勤労者が家庭ですごせる時間を確保できるようにする。

C 児童手当を引き上げるなど社会福祉制度を充実させ,子育ての経済的負担が軽減されるようにする。  

1-20 解答

1−21 高齢化の原因として適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 医学や薬学や医療機器の進歩により,高齢者の死亡原因の代表であった感染症などの病気の早期発見と治療が可能になった。

A 栄養や住宅環境の水準が上昇し,中高年の求人倍率が増加したので,高齢者が生活しやすくなった。

B 出生率が低下して,子どもの数が少なくなったので,相対的に高齢者が占める比率が高くなった。

C 経済成長にともない,年金・健康保険・医療制度の水準が高まったので,高齢者が健康を維持しやすくなった。  

1-21 解答

1−22 高齢者が果たしてきた役割の具体例として適当でないものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

        @年々の天候に合わせて農業経営を円滑に進行させるために,農業についてのさまざまな助言を行った。

        A将来設計や異性関係などで若い世代が生き方に行き詰まったときには,人生相談の相手となった。

        B地域社会内部で住民間に深刻な対立が生じた場合,地域社会を代表して調停役を務めた。

        C外部からの侵入者によって地域社会が脅かされたときは,武器をもって防衛の先頭に立った。

    1-22 解答

1-23 高齢者の社会的地位が高くなる一方で生じて来た弊害として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

  @高齢者が時代や流行に迎合しやすいこと

  A高齢者が批判や抗議に屈服しやすいこと

  B高齢者が信頼や信用を獲得しやすいこと

   C高齢者が権力や利益を独占しやすいこと  

    1-23 解答

1-24 社会の高齢化に関して,日本についての記述として最も適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 人口に占める65歳以上の人口の割合は,1985年(昭和60年)には約1割だったが,20世紀中に3割を超えた。 

A 現在,65歳以上の人口のうち就業している人の割合は,男女とも欧米諸国に比べて著しく低い。

B 年金受給者が多くなり,年金制度、を従来の方式で維持することが難しくなっためで,賦課方式が一部取り入れられた。

C 国民医療費は急速に増大しているが,その中に占める老人医療費の割合は老人保健法における自己負担制度の導入で,次第に低下しつつある。

1-24 解答

1-25 高齢化社会の問題点についての記述として不適当なものを,次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@平均寿命が伸びるとともに,高齢者の医療費が増大している。

A核家族化とあいまって,高齢者のみの世帯,ひとり暮らし老人の世帯が増加し,高齢者の生活が不便になっている。

B高齢化にともなう労働力の減少が,賃金水準を引き上げ,これがスタグフレーションの原因となっている。

C高齢化にともなう年金受給者数の増加が,勤労者の年金保険料の負担を大きくしている。  

1-25 解答

1-26 日本における高齢化社会への移行がもたらす影響について述べた次の@〜Cの記述のうちから,最も適当なものを一つ選べ。

@ 高齢者は,病気をかかえていたり病気になったりする確率が高いため,医師不足が深刻な社会問題となる。

A 労働力人口のうちの中高年労働者の比率が高まり,定年制を維持することが困難となる。

B 家庭の内部で高齢者を扶養することが困難となり,核家族化の傾向が促進される。

C 年金支給額を過去の積立金によってまかなうことは不可能となり,支給に必要な金額を現役労働者が負担する方式へ移らざるをえなくなる。

1-26 解答

現代社会IT補習に戻る