SC15

15 民主社会の倫理

 1.自由社会と倫理

1.近代社会の特徴は,人間の理性以外のいかなる権威も認めない時代である。したがって,この時代は(1)主義の時代といわれ,(2)中心の時代といわれる。この近代のあり方を支えているものに,つぎの二つがある。一つは近代科学であり,もう一つは人間の(3)という考え,およびそれにもとづく民主主義的な考えである。

2.人間について,ラテン語の学名は(4)というが,ほかに,言葉を持つものという意味のホモ=ロクエンス,錯乱するものとしてのホモ=デメンス,工作するものとしての意味の(5)という定義もある。また,(6)は遊戯するものとして(7)といった。

3.人生についての思索において,ソクラテスは「(8)の知」や「知への愛」を説いた。彼の弟子のプラトンは『ソクラテスの弁明』などの著作で師の考えを伝え,さらにイデア論を展開した。さらにその弟子の(9)は「人間は(10)的動物である」とのべた。

4.(11)は人間の真実のあり方を道といい,この道にかなった心の持ち方を仁としてとらえた。同時に,人が社会生活を営む上で従うべき決まりや,形を(12)として,これに従うことの大切さも説いた。一方,老子は一切の人為を捨てて,自然にまかせて生きることすなわち「(13)」を説いた。

5.キリスト教は唯一絶対の神ヤーヴェを信仰する(14)教を母胎に成立したものであり,その聖典は『(15)』と,イエス=キリストの教えが記されている『(16)』からなる。

6.仏教は,紀元前65世紀ごろ,インドの(17  )が開いた悟りをもとにして生まれた宗教である。

7.イスラム教はユダヤ教,(18)教とも深い関係を持った宗教で,7世紀はじめ,アラビアの預言者(19)によって創始され,唯一絶札全知全能の神(20)を信仰する。その経典は神からの啓示を集めたという『(21)』である。

8.インドの(22),日本の(23)など,民族独自の宗教を(24)宗教といい,世界宗教と区別している。

9.人間は美しいものに感動する心を持っている。岡倉天心は『(25)』を書いて,日本的な美意識を外国に紹介した。

10.愛の教えについて,アリストテレスはポリスの一員としての愛,(26)をのべ,プラトンは知への愛,(27)をのべた。キリスト教では自己犠牲的な無償の愛として(28)を教えとしている。仏教では苦しんでいる人へのあわれみ,いつくしみとしての(29)をいい,儒学で親愛の心としての(30)を愛としている。

 2.人間の尊厳

1.ヒューマニズムは人文主義と訳されているが,ルネサンス期の先駆者として『神曲』をあらわした(31),『デカメロン』の(32),『叙情詩集』の(33)が知られている。

2.ピコ=デラ=ミランドラは『(34)』をあらわし,人文主義者として知られるエラスムスは『(35)』という著作を残した。

3.モラリストといわれるモンテーニュは『随想録』のなかで,「私は何を知るか」とのべ,(36)論を展開した。また,パスカルは『(37)』のなかで,「人間は考える葦である」として人間の尊厳を考えることにおいた。

4.近代思想の展開の中で,イギリスのベーコンやロック,ヒュームは(38)論という。また,デカルト,スピノザ,ライプニッツら大陸諸国の人は(39)論を展開した。

5.イギリスのロックは名誉革命を擁護して『(40)』をあらわし,場合によっては,革命をも起こすことができるとの(41)権を主張した。フランスのルソーは『(42)』をあらわして,フランス革命の理論を示した。

6.ドイツの哲学者カントによれば,人間は動物とは異なり(43)をもっており,この理性は,(44)的な命令を発する能力を持っている。さらに自ら立てた法則に自ら従うことを(45)とよび,ここに人間の真の自由があると考えた。

7.46)主義の立場をとるペンサムは「最大多数の最大幸福」とのべた。また,(47)は『功利主義』の書をあらわして,人間の良心に発する感情としての内的制裁を強調して,心情や共感を重視する倫理思想をのべた。

819世紀にはキルケゴールや(48)を先駆者として実存主義があらわれ,行動を重視するジェームズや(49)らのプラグマティズムの立場の主張が行われた。20世紀の実存主義の哲学者,(50)は『理性と実存』のなかで超越者の存在をのべ、ハイデッカーは主書『(51 )』をあらわした。サルトルは政治運動にも積極的に参加した。

 3.生命倫理

1.医師が患者やその家族に対して治療目的や方法について説明し,同意を得ることを(52)という。生前に自分の死のあり方について自分の意志を表明しておくことをリヴイング=ウイルといい,こうした考え方が現代の医療ではもとめられている。

2.回復が困難で,苦痛にあえぐ患者に対して延命のための医療を中断したり,人為的に死を早めることを(53)という。この行為がさらに人間の尊厳を目的に延命治療を拒否しておごそかな死を迎えることを(54)という。

3.脳が動かず,機能が回復しなければ死と認定することを(55)という。臓器移植に関して,この判定が問題となる。日本では1997年に(56)法が成立し,99年にこの法にもとづく医療が行われた。

4.現代のヒューマニズムは実践的な活動のなかから主張される。(57)はアフリカで長年医療活動を行い,生命への畏敬をのべた。(58)はインドで隣人愛にもとづくスラムの人々の救済を行い,ノーベル平和賞を受けた。

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