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3 ギリシアの思想

 

1.神話と自然哲学

 

1.ギリシア語で(1 )といわれる神話は,哲学や科学が発達する以前は,それぞれの地域や時代の世界観を示していた。ギリシアの神々は,喜怒哀楽といった人間的要素を持つ(2 )で,主神(3 )を中心として(4 )に住み,人間とさまざまに交流する。この様子を詩人(5 )は『イリアス』や『オデュッセイア』に描いており,(6 )はそうした神々の誕生や系譜を『神統記』に記している。

 

2.(7 )は神話的世界観を脱却して,合理的に世界を説明しようとして誕生した。その学問的特徴は,理性すなわち(8 )の尊重、万物の根源すなわち(9 )の探求,そして冷静な理性的観察すなわち(10 )にある。

 

3.アリストテレスによって(11 )とよばれた小アジアのイオニア地方のミレトス市出身の(12 )は,万物の根源を経験可能な物質によって説明しようとし,「万物の根源は(13 )である」と語った。

 

4.宗教的結社の教祖であった(14 )は,魂の浄化のために厳しい修行とともに音楽と数学を課し,世界を構成するのは(15 )とその比率であると語っている。

 

5.世界は変化しており,一時も留まることはないとして「(16 )」と語った(17 )は,その変化の根源に永遠に生きる(18 )があると考えた。一方,レウキッポスとその仲間(19 )は,世界は極小の物質であるアトムによって構成されているとして(20 )を唱えた。

 

2.ソクラテス

 

1.ペルシア戦争後のアテネを中心に活躍した(21)とよばれる教師集団は,判断の主観性・相対性を容認する(22 )を唱え,それゆえに説得の技術として(23 )の重要性を説いた。その代表者が,「(24 )」と語った(25 )である。

 

2.政治的技術以上に人間としての徳すなわち(26 )とは何かを重視した(27 )は,アテネの街頭に立って,青年たちと(28)を行い,彼等が人間として最も大切なことがらに気づいていないことを自覚させようとした。(29 )の神殿の銘文にある「(30 )」という言葉を,彼はこの自覚のうながしとして語ったのである。

 

3.親友クリトンの脱獄の勧めを断ったソクラテスは,「大切なのは単に生きることではなく(31)である」と語り,名誉や財産にではなく(32 )すなわち魂にこそ心を配るべきだとして(33 )を説いた。

 

4.(34 )とは知らないということの自覚であり,それゆえその知らないことを知ろうとすることすなわち(35 )が始まるのである。英語のphilosophia(哲学)という言葉は知(sophia)を愛し求める(philein)という言葉からなっている。

 

5.徳を身につけるためには徳とは何かを知らなければならない,これを(36 )という。さらに,徳を知らなければそれを実践できないが,これを(37 )という。

 

3.プラトン

 

1.ソクラテス裁判に立ち会った(38 )は,その時の情景を『(39 )』に記しているが,彼は師が求めた事物の本質を,(40 )という概念によって説明したが,中でも本質中の本質は一切の存在と認識の根拠である(41)だと考えた。

 

2.魂は事物の本質すなわち真理と同じく英知界に存在し,肉体と一つになりはしたものの,常にこの本質を求めている。この情熱が(42 )であるが,魂が事物の本質に出合うのは真理の発見といわず,魂が真理を(43 )したのだとプラトンはいう。

 

3.プラトンは『(44 )』の中で,人間の魂を理性と(45 )と欲望に分類し,それぞれに(46 )・勇気・(47 )という徳があると記している。そして,とれらの徳が調和をもって実現するとき,(48 )の徳が生まれるというのである。

 

4.魂の三分説は,国家のあり方にも応用される。勇気に優れる人々は(49 )として国防にあたり,欲望的な人々は(50 )として経済的な基盤を支え,これらの人々を導いていく支配者階級は,つねにイデアをめざす人々によって構成されなければならない。この愛知者による統治という政治思想を(51 )という。

 

4.アリストテレス

 

1.プラトンの学園(52 )で20年間学んだ(53 )は,師のイデア論を批判し,事物の本質である(54 )はそのものの中に内在し,素材である(55 )を得て,それまでは可能態でしかなかったものが,完成された現実態になると考えた。

 

2.人間の魂の卓越性は,理性によって形成される(56 )と,習慣の中で形成される(57 )とがあり,前者は真理の認識に関わる知恵と行為の適・不適に関わる(58 ) とに区別される。また,後者は時や場所や相手などによって過度・不足のない(59 )をめざすことによって,それを習慣化することで形成されると考えた。

 

3.「人間は(60 )である」と考えたアリステレスは,国家はギリシア語で(61)とよばれる友愛と,秩序原理である(62 )によって成り立つと考えた。さらに後者は全体と部分に分類され,その部分的な原理は,能力や仕事に応じて報酬や地位が分配される(63 )と利害調整をはかる(64 )とに分けられる。

 

4.国家の政体は王制・貴族制・(65 )に分類され,最後の政体が最も中庸を得た政体と考えられた。そして,それぞれの政体の堕落形態としては僭主制・寡頭制・(66 )があるとした。

 

5.彼は著書『(67 )』の中で幸福について語っており,人間の幸福は人間の卓越性である理性を十分に働かせる(68 )的生活だと語っている。

   

5.ヘレニズムの思想

 

1.マケドニアによるオリエント世界の征服は,ポリスの倫理を崩壊させ,人々に個人主義的生き方を余儀なくさせていった。(69 )はそうした中で,快楽は善という(70 )を唱え,そのために(71)という魂に煩わしさのない状態を求めた。

 

2.(72 )派の(73 )は,自然はロゴスに貫かれており,人間も同様であると考え,そのためには感情に流されない(74 )を理想と考えた。

  

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