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4. キリスト教・イスラム教の思想

 

1.ユダヤ教

 

1.前16C頃,砂漠地方から移動してきたヘブライの民の一部はエジプトに入ったが,その後(1)に率いられてエジプトを脱出し,カナーンに向かったが,その途中シナイの山で神から救済の約束と(2 )とよばれる戒めを受けた。

 

2.カナーンの地に王国を築いた人々は,(3 )・ソロモン王の時に繁栄を誇ったが,一方で信仰心を希薄化させていった。この状況に警告を発したのが(4 )とよばれる人々で,王国分裂後の混乱期に活躍した(5 )や(6 )の時のエレミヤなどがよく知られている。

 

3.ユダヤ教の教えについては〈(7 )〉を第一章とする聖典『(8 )』に記されている。それによれば,ユダヤ教の神は(9 )とよばれる唯一神・創造神で,ヘブライの民に特別の恩恵と使命を与えたと考えられている。この思想を(10 )という。さらにそこには,神はこの世の終わりに裁きを行い,信仰の正しい人々を救うのだという独特の(11 )が述べられている。

 

2.イエスの教え

 

1.バプティスマのヨハネの洗礼を受けたイエスは,苦悩の末に自らを(12 )すなわちキリストと自覚するにいたった。そして,彼は当時のユダヤ教の形式主義を批判することになった。それは,(13 )とよばれる人々による厳格な律法の遵守すなわち(14 )への攻撃であり,(15 )とよばれる司祭階級の人々の形式主義への批判であった。

 

2.イエスの形式主義への批判は,「(16 )は人のためにある」という教えや,姦淫は心の中で生まれるという言葉にあらわされている。それは律法を外面ではなく心の中において守らせようとする,(17 )という意味合いを持っていたのである。

 

3.信仰の本質は安らぎと救いである。それゆえ神は無差別・(18 )の愛によって人々を救って下さる。この愛は,完全なる者から不完全な者に下される愛であり,不完全な者が完全な者を求めるギリシアのエロースに対して,(19 )とよばれる。

 

4.信仰は神への無条件の服従によって成立する。それゆえ「心を尽くし,精神を尽くし,思いを尽くして主なる汝の(20 )」が第一の戒めとなる。そして,その神は無限の愛をわれわれに注いでくれる。われわれはこの神の愛に応えなければならない。そこで「自分を愛するように汝の(21)」と語られる。これが第二の戒めである。

 

5.(22 )といわれるオリーブ山で行われたイエスの説教は,(23 )あるいは天国についての教えである。それは目に見える形で存在するのではなく,心の中にある国として説かれるのである。

 

3.キリスト教の成立と発展

 

1.キリスト教は,イエスをメシアと信じ彼の(24 )を信じるところに成立した。そして人々は教団を設立し,イエスの第一の弟子(25 )を中心にその教えを異邦人に伝えようとした。こうした人々が(26 )とよばれる人たちである。

 

2.使徒たちによる伝道が続く中,2世紀頃にイエスの生涯とその教えを記した聖典『(27 )』が成立した。それは,〈(28 )〉〈ルカ〉〈(29 )〉および〈ヨハネ〉の4福音書を中心に,伝道の記録や書簡などからなっている。

 

3.(30 )は,元パリサイ派のユダヤ教徒であった。しかし,キリスト教徒迫害のために任地へ赴く途中に神の声を聞き,(31 )を経験することになった。以後,彼はキリスト教の思想に理論的根拠を与えるために尽力することになった。

 

4.人間は姑祖(32 )以来,神との約束を破り続けるという(33 )を負った存在である。それは,人間の根源的な傾向性として逃れようもない罪である。しかし,愛を本質とする神は,自らの子イエスを人間に遣わし,(34 )の上に死なせることによって,人間の罪を許して下さったと,パウロはいう。この神の自己犠牲による償いという思想が,(35 )思想である。

 

5.ローマ帝国によるキリスト教公認以後,古代末期に異端との論争を通してローマ=カトリックの(36 )確立に貢献した哲学が(37 )とよばれる思想である。その代表的思想家である(38 )は,その著『(39 )』や『告白』の中で,人間は悪をなさざるを得ない自由を持っているが,この原罪から人間を救ってくれるのは神の愛と恵みによる(40 )のみである,と説いている。

 

6.アウグステイヌスは(41 )を神の国と地上の国とを結ぶものと位置づけ,その権威づけに大きな功績をはたすとともに,パウロが説いた信仰・(42 )・愛の三つの徳を,キリスト教の基本道徳としてギリシアの四元徳の上においた。

 

7.教会の付属学校で講義された(43 )とよばれる哲学は,信仰をアリストテレス哲学によって基礎づけようとするものであった。その代表的思想家が(44 )であるが,彼は当時大きな議論となっていた信仰上の真理と科学上の真理の問題を,その著『(45 )』の中において信仰の優位をもって結論づけ,神学の権威を高めた。

 

4.イスラム教

 

1.協同と平等を原則とする遊牧民アラブ人は,商業活動に進出する中で貧富の差を生み出し,矛盾を抱えるようになってきた。商人であった(46 )は,神(47 )の啓示を受け,この矛盾の解決に乗り出すことになった。

 

2.イスラム教は唯一神への(48 )と平等を原則とし,信者である(49 )は生活のあらゆる部面において聖典『(50 )』の厳しい遵守を義務づけられていた。この教えは旧勢力に入れられず,ムハンマドは(51 )からメジナヘの亡命を余儀なくされた。この事件は(52 )とよばれ,その662年はイスラム暦元年とされた。

 

3.イスラム教は厳しい戒律と禁忌を持つが,中でも(53 )とよばれる六つの信仰事項と五つの実践項目は重要である。前者では神・(54 )・聖典・(55 )・来世・(56 )への信仰,後者では「アッラーのほかに神なし」と唱える言葉に始まる(57 ),一日5回メッカに向かって行われる(58 ),イスラム暦ラマダーンの1月間の日中に行われる(59 ),そして宗教上の貧者救済のための税金である(60 )とメッカの〈神の館(カーバ神殿)〉への(61 )といった実践がある

 

 

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