RSC07 

7. 現代の家族と組織

1.社会集団と都市化

 

1.人間の集団には,血縁や(1)などのように自然発生的に成立した集団と目的をもって人為的に形成された集団とがある。前者を(2 )といい,家族や村落や地域社会などがある。また後者を(3 )といい,学校や会社や政党などがある。時代の流れは,前者が減少し後者が増大する傾向の中で推移している。

 

2.ドイツの社会学者テンニースは,社会集団を人間の結びつきによって分類している。すなわち,人間関係が全人格的・感情的な結びつきで成り立つ集団を(4 )とよび,部分的・打算的な結びつきで成り立つ集団を(5 )とよんでいる。

 

3.アメリカの社会学者マッキーバーは,加入・脱退が自由な集団アソシエーションに対して,伝統・慣習・風俗を共有する集団を(6 )とよんでいるが,これは日本語では(7 )と訳されている。この集団は,近年では閉鎖的・因習的な側面を排除し,新しく住民となった人々によって新しい形態が求められている。

 

4.都市部への人口流出によって,(8 )化とよばれる生産機能・医療サービス・防犯防災機能などの低下現象があらわれる一方,人口が流入する都市部では住宅難・公害・交通渋滞などといった現象を生じる(9 )化が発生した。こうして人口と機能集団が増大する中で,都市域の拡大と情報網や交通網の発達により都市的生活様式の浸透という(10 )も進展していった。

 

2.現代の家族とその課題

 

1.戦前の家族は法律によって規定されており,〈(11 )制度〉とよばれている。それによれば,家長は(12 )権によって家族員を統率し,長子が家督を相続するのが原則であった。

 

2.現代の家族は,憲法に規定された両性の本質的(13 )と(14 )の尊厳を基本として,1947年に成立した新しい(15 )によって基礎づけられている。そして,今日では男女平等の理念にもとづいて,夫婦別姓が議論されるようにまでなってきている。それはイエ意識からの脱却をも意味するものである。

 

3.家族はその構成によって,二組以上の子どもの家族が親と同居する(16 ),一組の子どもの家族と親とが同居する(17 ),そして夫婦と未婚の子どもによって構成される(18 )あるいは夫婦家族とがある。

 

4.イエの意識の希薄化は,家庭に縛りつけられてきた女性を解放することになった。女性の社会進出の背景には,このイエ意識の希薄化以外に,女性の(19 )による就業意識の増大,電化製品の普及による(20 )の軽減などがある。

 

3.女性の社会進出と高齢化社会

 

1.女性の積極的な社会進出を阻害するような要因が,社会には多い。最も多いものが(21)であり,これに関しては1979年の国連総会で(22 )が採択され,日本はこれを1985年に批准している。

 

2.性別に関わりなく女性が社会で活躍するためには,従来の慣行を打破していかなければならないが,そのための法的措置は重要な意味を持つ。そんな中で,不備な点を抱えながらも1985年に成立した(23 )は,企業が募集・採用・配置・給与・昇進などに男女の差別を設けないことを規定した。さらに,1991年に成立した(24 )は,女性の働く権利の保障だけではなく,男性にも育児のための休暇を保障したことで,結果的に女性の権利保障を補強することになった。

 

3.(25 )とは,総人口に対する65歳以上の(26 )の比率が7%以上であり,15〜64歳までの(27 )に対する65歳以上の人口比率が12%以上を超えてさらに増加の傾向にある社会をいう。

 

4.高齢化の進展する社会の大きな課題は,(28 )の問題である。それは,しかし,単に施設を増やせばいいという問題ではない。施設とともにサービスの充実をはかることも大切で,学びたいという老人のためには(29 )の場を提供し,働きたいという老人のためには(30 )制度の整備・充実が重要である。それは,いかにして老人に生きがいを与えるかという問題なのである。

 

5.高齢者の最大の不安は,病気であり身体が動かなくなることである。そのためには(31 )すなわち施設や家での介添え保護の充実がはかられなければならない。それにはホームヘルパーの派遣,デイケアやショートステイなどのサービスがあるが,大切なのは老人も社会の一員として共に生きる仲間であるという意識であるが,これは(32 )とよばれ,今後の高齢化社会に欠くことのできない考え方である。

 

4.巨大組織と管理社会

 

1.近代社会はますます機能化し,効率性と合理性が求められる社会となってきた。それゆえ,人と仕事をいかに効率的に機能させるかが重要になってくる。(33 )は,そのための技術システムである。このシステムの特質を研究したのが,ドイツの社会学者(34 )である。

 

2.組織を運営するためにはいくつかの原則がある。その一つは仕事や貴任が(35 )によって定められていること。次に仕事と責任が分業化・系統化されてビラミッド型の(36 )を形成し,命令系統が一本化していること。さらに専門性が重視され,文書によって責件の明確化と仕事の継続性がはかられることなどがある。

 

3.組織は,その目的に向かって機能するよう組み立てられた有機体である。それゆえ専門性や責任の明確化が裏目に出て,自らの部署や仕事への助言や意見を排除しようとする(37 )や自分の責任以外の仕事には手を出さないという事なかれ主義を生むこともある。また,効率性や合理性の追求は,時として人々を(38 )といわれる非人間的な状態に陥れることもある。

 

4.現代は組織化・情報化によって,生活のあらゆる部面において管理の行き届いた社会すなわち(39 )となっている。会社や学校はもとより,日常生活にまで管理は行き届いている。(40 )という日本独自の現象は,教育機関による成績管理の延長線上にあり,(41 )も,会社への忠誠心を植えつけ協働意欲をかきたてる雇用形態として,ある種の管理システムの中にあるといえよう。

 

 

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