RSC08 

8. 情報化と大衆社会

 1.技術革新と情報化社会の登場

1)技術革新と情報化

 1.技術革新と訳されている(1)は,新しい技術の開発とそれにもとづく新たな管理システムによって,産業が高度に発展することをいうが,近年ではコンピュータや電子通信などの(2 )の分野,そして人工受精や遺伝子操作などの(3 )の分野といった(4 )の開発が目を引いている。

 

2.アメリカの未来学者(5 )は,エレクトロニクスの開発による社会の激変を,人類史の中で農業の開始と産業革命に次ぐ(6 )〉と位置づけている。

 

3.コンピュータの登場は,社会のあらゆる場面で大きな変革をもたらしたが,一方で問題も生じさせている。一つは機器操作からくる(7 ),また機器の故障は被害を甚大なものにするし,コンピュータの悪用による犯罪の高度化も心配されている。さらにソフト開発には特許や意匠の場合と同じ(8 )の侵害が考えられる。

 

4.20世紀前半までの社会の特質は,(9 )という生産の自動化の技術を中心に,機械化が進展した(1O )社会であった。

 

5.20世紀の後半に入ってコンピュータと通信技術の発達により,財貨以上に情報の生産・流通・消費が重視される(11)社会となった。アメリカの学者ダニエル=ベルは,工業化を抜け出したという意味で,この社会を(12 )とよんでいる。

 

6.(13 )とは,大量の情報を多数の人に伝達するための媒介手段である。代表的手段としては新聞・ラジオ・テレビなどがある。しかし,近年ではビデオ=テックスやCATVすなわち(14 )などの(15 )の登場により,情報の伝達手段は一層高度化してきている。

 

7.従来のメディアは情報が送り手から受け手への一方的伝達であったのに対して,パソコン通信や(16 )などのコンピュータ=ネットワークは,(17 )性コミュニケーションの機能を持つようになってきている。

 

2 情報化社会の倫理

 

1.マス=メディアを通しで情報を伝達する(18 )いわゆるマスコミは,重要な機能を持っている。たとえば,(19 )という情報によってつくり出した世界を生み出す機能,あるいは政治情報を流すことで(20 )の形成をはかる機能などがある。

 

2.マスコミは売れる情報を優先しようとして(21)に陥ったり,利益や権力のために(22 )とよばれる意図的な情報の加工を行うなどのマイナス面も持っている。

 

3.(23 )は,公共性の高い機関からの情報を自由に受け取ったり,情報の公開を求める権利である。マス=メディアに対する反論権や記事の訂正権を内容とする(24 )もこの権利の一種である。そして現在,この情報の公開を求める権利は・各地方公共団における,(25 )の制定の動きとなってあらわれている。

 

4.取材競争や報道競争の行き過ぎは,ダイアナ妃報道に代表されるように時として(26)の侵害をもたらしたり,受け手の低劣な品性に訴えるような(27)に由ることもある。

 

3.大衆社会の特質と課題

1)特質

1.20世紀初頭までは,一定の見識をもって世論をリードする(28 )とよばれる人々が社会の指導的役割をはたしていた。しかし,20世紀に入ると未組織で相互に匿名であり,マスコミや権力に対して受動的であるという共通点を持つ,(29 )とよばれる人々が,社会の中心的な位置に占めるようになった。

 

2.大衆の特性は,受動性・匿名性・非合理性など,一時的に特定の場所に集合するという点を除けば,(30  )とよばれる集団と類似している。

 

3.普通選挙制度の確立は,従来は一部の特権階級や有識者による政治を,大衆の意向を汲み取ることによって成り立つ政治いわゆる(31)という政治体制へと変化させていった。

 

4.(32 )の普及は,誰もが一定の知識と教養を享受できる状況を生み出し,それまで一部の特権階級に独占されていた文学や芸術などといった(33 )を大衆のものとすることとなった。

 

5.技術革新にともなう大量生産・大量消費社会の出現は,人々の(34 )を平均化させ,日本では高度経済成長とも相まって人々に(35)意識を抱かせることとなった。

 

(2)課題

1.誰もが政治に参加できるという状況は,かえって(36)という有権者意識の希薄化を生み,選挙の際の棄権率の高さとなってあらわれてきている。

 

2.管理社会が進展する中で,社会生活でも組織生活の中でも人々は(37 )を増大させ,その解消のため娯楽や趣味やスポーツなどのプライベートの中に想いを求める傾向を生み出している。

 

3.巨大化した現代の組織は,その運営のために人間を徹底的に管理するため,人々を組織の(38 )とし,人間疎外とよばれる非人間的な状態に追い込んでいる,と指摘されている。

 

4.有権者意識の希薄化と私生活重視の傾向は,社会的責任回避の傾向を強め,ドイツの心理学者(39 )の指摘するような〈(40 )〉という現象を生み出す危険性をはらんでいる。

 

5.複雑化・高度化した現代の社会状況の中で,人々は集団の中に〈個〉を埋没させながら連帯の意識を持つことなく,砂のように存在していると指摘したアメリカの社会学者(41)は,こうした現代の大衆を〈(42 )〉とよんだ。

 

6.マスコミによる画一的情報の伝達は,人々の意識や行動にも影響を与え,(43 )とよばれる固定的・画一的な観念やイメージを抱きやすい類型的な人間を生み出している。

 

7.生活様式の平均化,行動や意識の画一化,さらには社会的諸問題に対する受動的態度などを背景として,現代の大衆は同時代人の動向につねに注意をはらい,それに同調しようとする傾向を生み出す。このような現代人の特性をリースマンは(44 )とよんでいる。

  

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