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 9. 近代思想の誕生

 

1.ルネサンスの思想

 

1.11世紀の後半から約170年間にわたって行われた(1 )によるアジアヘの遠征は,交通網を発展させ,15世紀半ばの(2 )の滅亡は,ギリシア・ローマ文化の北イタリアヘの流入を促し,この地に(3 )の華を開かせることになった。

 

2.ローマ=カトリック教会の腐敗と堕落は,人々を新しい人間像の探求へと向かわせたが,その契機となったのが(4 )の古典の復興を通して理想の人間を求めようとする姿勢であった。この人間の解放を求める思想を(5 )あるいはヒューマニズムという。 

 

3.中世的人間観からの脱却の先駆者となったのは,『神曲』によって独自の世界観を示した(6 ),あるいは『カンッオニーレ』を書いたペトラルカ,さらには風刺的な短編『(7 )』によって世俗的生活を力強く肯定した(8 )などがいる。

 

4.人間性の解放は,個性豊かで才能にあふれた〈(9 )〉という人間像を理想として求めさせることになった。その代表的な人物が,『モナリザ』などで知られる(10 )であり,『モーゼ像』などで有名な(11 )である。

 

5.古典研究を通して人間の探求を行った人々を(12 )というが,オランダで活躍した(13 )は,その著作『(14 )』で教会への痛烈な批判を行い,ルターに強い影響を与えた。

 

6.キリスト教が罪と考える自由意志に人間の専厳をみた(15 )は,その著『(16 )』において,「人間は自分の欲するものになることが許されている」と語っている。

 

7.イギリスのヘンリー8世時代の大法官となった(17 )は,当時,進行しつつあった囲い込み運動を批判して『(18 )』を著し,その中で私有財産制の否定を説いている。

 

8.混乱するイタリアを統一するためには,キリスト教道徳に縛られない支配者像を求めた(19 )は,『(20 )』を著し権謀術数の必要性を説いた。

 

2.モラリストの思想

 

1.16〜17世紀のフランスを中心に,現実の社会と人間の内面を鋭く観察し,自らの生き方を探求した人たちがいたが,この人たちを(21 )という。

 

2.フランスのボルドー近郊の貴族であった(22 )は,宗教戦争を目の当たりにみて,理性の傲慢を批判するとともに宗教的(23 )の大切さを説いた。

 

3.『(24 )』という表題は,フランス語で〈吟味〉という意味を持つ。それは,人間の理性に対する謙虚な姿勢をあらわしており,その中の「私は何を知っているか」という意味の〈(25 )〉という言葉は,単なる(26 )的立場ではなく,あくまでも独断を避け,熟慮することの大切さを訴えようとするものなのである。

 

4.数学者で物理学者であった(27 )が,自らの属する教会のために信仰と宇宙と人間に関して書き記したものが,死後,殊によって刊行された『(28 )』である。

 

5.彼は人間を無限と虚無,偉大と悲惨の(29 )ととらえた。人間は広大な宇宙の中にあって,死という虚無の深淵に怯える存在である。この不安をまぎらわすために,人は時に(30 )の中に逃げ込むこともある,と彼はいう。

 

6.しかし,宇宙は自らの無限性や偉大さを自覚できないが,人間は自らの悲惨と卑小とを自覚できる。この〈(31)〉ということの中に人間の尊厳がある,と彼はいうのである。これがあのよく知られた「(32 )」という言葉の意味である。

 

7.人間の精神活動には(33 )という厳密な推理による科学的精神と,柔軟で直感的な芸術的・文学的な(34 )という精神とがある,という。パスカルは自然科学者として前者の重要性を認識しつつ,モラリストとして後者の大切さを説いた。

 

3. 宗教改革

 

1.十字軍終結以降,権威を失墜させたローマ=カトリック教会に対して,14世紀の英国で(35 )は聖書主義を掲げてイギリス教会の独立を叫び,15世紀のボヘミアでは(36 )がローマ教会の腐敗を激しく批判した。

 

2.ウイツテンベルク大学教授の(37 )は,大学付属教会の扉に「(38 )」を貼り出し,ローマ教会がサン=ピエトロ大聖堂の改修のために発行した(39 )を批判した。これが、宗教改革の幕開けであった。

 

3.ローマ教会との論争の中で形成された彼の思想は,主著『(40 )』に記されている。その思想の核心は,パウロの言葉「信仰のみが人が義とされる根拠である」という思想を汲み取り,(41 )を説いたところにある。

 

4.そして,信仰のよりどころを聖書にのみ置く(42 )を唱えるとともに,その考えを貫くために,彼は亡命中に聖書の(43 )に尽力したのである。

 

5.聖書がよりどころであり,信仰のみが義の根拠であるなら,すべての人は神に仕えるものであるということになる。この思想を(44 )という。

 

6.故国フランスを追われた(45 )は,スイスの(46 )に入って実権を掌握し,宗教的権威にもとづく(47 )を実現した。

 

7.彼は神によって創造されたこの世界は,すべてが神によってあらかじめ定められているという(48 )を説いた。それゆえ,教会や僧侶がその権威で罪の許しをすることは誤っていると考えたのである。

 

8.すべてが神によって創造され,人間も神によってつくられたのだから,各人が就いている職業は神の〈お召し〉である,と彼は考えた。この考えを(49 )というが,ここからく職業に貴賎はない〉という言葉が生まれてくる。

 

9.職業が神の〈召命〉であるなら,その職業に努めることは神の意志にかなうことである。すなわち(50 )はキリスト者の職業道徳である。また,その職業によって得た利益は神からの恵みであり,正当なものであるから無駄遣いは戒められなければならない。それゆえ,(51)もキリスト教徒の徳目なのである。

 

10.カルヴァンの宗教思想は(52 )といわれ,当粗勃興しつつあったブルジョアジーの歓迎を受けた。ドイツの社会学者マックス=ウェーバーは,このカルヴァンの思想が代資本主義の精神的基礎となったと,その著『(53 )』の中で語っている。イギリスの(54 )も,このカルヴァンの思想の流れを汲むものである。

   

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