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25 理性と感情

 

1.ギリシア語で理性は(1 )といわれるが,それはlegein(語る)を語源としている。ここから,この言葉は論理・理法・言葉などの意味を持つことになった。一方,感情はギリシア語では(2 )といわれ,Pathein(受け取る)を語源とする言葉である。

 

2.ギリシア思想の特徴は,理性を重んじ,それによって冷静に事物を観察する(3 )的態度を育てた点にある。〈(4 )〉というラテン語は,人間の特質を理性におこうとする人間観としてく英知人〉と訳されている。

 

3.人間の精神(魂)を分析し,理性と(5 )と欲望とに分類したのはプラトンであるが,アリストテレスは理性のうち,真理の認識に関わる徳を(6 )とよび,行為の適正・不適正に関わる徳を(7 )とよんで分類した。

 

4.(8 )は,宇宙と自然とを貫く理法としての理性を説き,人間もその支配下にある限り理性に従って生きなければならないが,そのためには感情や欲望に支配されない(9  )を重視した。

 

5.仏陀は,悟りにいたるには極端な快楽主義や苦行主義に陥らない(10 )を説いたが,それは単なる真申ではなく,正しい判断である(11 )や正しい思考である(12 )を必要とするものであった。

 

6.人間の偉大さを〈考える〉ことの中にみたパスカルは,精神を二つに分類し,一つは厳密な推理による分析的認識に必要な(13 )であり,他の一つは直感的・総合的な認識に関わる(14 )であると語っている。

 

7.「(15 )すなわち理性をこの世で最も公平に配分されているもの」と語るデカルトは,理性を能動的な精神と考え,驚きや憎しみや喜びなどの六つの感情を(16 )とよび,受動的な精神と考えた。

 

8.ストア哲学によって宇宙を支配する理法として説かれた理性は,近代に入って人間の本性ととらえられ,その理性の導くところに(17 )があると考えられるようになった。『戦争と平和の法』を著わしたオランダの(18 )は,そうした考えをした最初の人といわれている。

 

9.理性に対する信頼の上に立って,伝統的価値への批判や偏見・因習の打破をめざした思想は(19 )といわれる。18世紀のフランスで最も盛んとなり,ディドロやダランベールたちの〈(20 )〉の人々が中心となった。

 

10.カントは理性の限界をさし示し,(21 )理性の働きは経験のおよぶ自然界のみであり,経験のおよばない神や永遠などについての考察は(22 )理性の要請によるものだと考えた。

 

11.「理性的なものは現実的であり,現実的なものは理性的である」と考えるヘーゲルは,歴史は(23 )が自らを展開することであるととらえた。

 

12.ホルクハイマーやアドルノといった(24 )の人たちは,近代理性は単なる技術になり下っているとして,それを(25 )とよぶとともに,近代化と合理化が進むにつれて人間が不合理な状況に陥る事態を,(26 )ととらえて批判した。

 

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