プロフィール

 東京音楽大学オペラ科・オペラ研究科首席卒業
 在学中より頭角をあらわし、現役学生でありながら一流プロにまじって、ベートヴェン『第九』、グノーの『ミサ・ソレムニス』のソリストをつとめるという異例の抜擢を受け、大変な注目を浴びる。日伊音楽コンコルソに入選後、ミラノに留学、グワリーニ氏、フェラーロ氏に師事、研鑚を積み、トレヴィーゾ国際コンクールで入選、同市のテアトロにモーツァルト『コシ・ファン・トゥッテ』のフェランド役で出演。帰国後、『ラ・ボエーム』(ロドルフォ)、『カルメン』(ドン・ホセ)、『魔笛』(タミーノ)、『椿姫』(アルフレード)、『ロメオとジュリエット』(ロメオ)、また二期会40周年記念公演『こうもり』(アルフレード)、『ジャンニ・スキッキ』(リヌッチョ)、などで活躍、好評を博す。
 その他に、ヘンデル『メサイヤ』、ヴェルディ『レクイエム』、第九などのコンサートでも活躍している。テレビ朝日の「題名のない音楽会」ほかテレビ出演も多く、若手テノール・リリコ・レッジェーロとして最も将来を嘱望されている存在。
 96年7月にはファーストリサイタルを津田ホールにて開催、97年には東京音楽大学創立90周年記念オペラ『ラ・ボエーム』(ロドルフォ)に出演、99年、2000年と続けて紀尾井ホールで開催されたリサイタルでも、2003年の浜離宮朝日ホールで開催されたソプラノとのジョイントリサイタルでも、日本人離れした豊かな声量と柔らかな美声で、満員の聴衆を魅了した。その類稀な声質は、むしろ海外の専門家たちから驚きと賛嘆をもって評価されている。
 前イタリア大使にも絶賛され、イタリア大使館にて各国大使をはじめ各界を代表する方々の前で歌い、他にもフィンランド、ロシア、ルクセンブルグ、スウェーデン、サウジアラビア、メキシコ、スロヴェニア、タイ、ベルギー等の大使に招かれ、それぞれの大使館において、その美しい歌声を披露した。また、美智子皇后様のご臨席を賜った折に、アリアをご拝聴いただき、皇后様のピアノ伴奏でうたわせていただくという栄誉も賜った。
 2001年、02年の春には、沖縄市音楽祭のオペラに、当たり役でもある『ラ・ボエーム』(ロドルフォ)、『椿姫』(アルフレード)役で参加、沖縄市民の心に多大の感銘を残した。
 また、ベルギー大使館で催されたチャリティーコンサートや日本YMCA主催のオーストラリア大使館でのチャリティーコンサート等にも、依頼を受け参している。
 最近では、2006年、07年のライスボウルの開会式で「君が代」を歌い、07年の川崎で開催されたアメリカンフットボールワールドカップでは、日本を代表して国歌を独唱した。
 現在、東京音楽大学講師。日伊協会会員