その駅の周辺は、一種独特な賑わい方を見せている。土地としては古くから拓けていた町なれど、片側ばかりが"山の手"風に閑静な趣きで息づいていたところへ、経済成長期やバブルの時代の開発の波に乗って、反対側に無言のままに広がっていた"景観"の一部だった森や丘陵が切り崩され、そこへニュータウンだかベッドタウンだかが一気に開墾されて。あっと言う間に人口も増え、町は静けさを少しばかり返上し、賑やかな土地になった。特に新参者を阻害するような動きは見えなかったものの、それでも…歴史ある山の手辺りに住まう方々と新規参入の人々との交流はさしてないまま、他所は他所、ウチはウチと、まるで豆まきみたいな決まり文句の下、線路を挟んできっちりと分かれたそのままに、それぞれの生活が営まれて現在に至っている模様であり。その境目にあたるJR駅のすぐ間際には、お屋敷町にも新興住宅地向けにも公平に開けた商店街があって。この地に住まう住人たちの他、この地にある学校や会社やらへ通う方々への便宜もきっちりと補っているのだが。
"………お。"
この地でこの駅を最寄りの交通手段としている高等学校は二つあり、片やは都立共学の新興学校で、黒美嵯高校という名前。都内でも随一のスポーツ奨励校として、各種の運動部が多数の優勝経歴を誇ることで名を馳せており。ただ…その血の気の多さが微妙な方向へもよじれることがあってか、少々悪い評判も、なくはないとか どうだとか。もう一方は、お屋敷町にもいや映える、清廉にして荘厳な威容と歴史を誇る白亜の学園。そのまま"街"のような規模の広大な敷地内に、幼稚舎から大学院までをずらりと揃えた、私立のミッション系総合学園、その名も"白騎士学園"という男子校。地域の住民は元より都心の方からも、主に政財界の大立者のご子息や財閥の跡取りなどが多数通っていらっしゃるブルジョア校で。歴史も毛色も全く異なる二つの学校。立地条件こそ隣り合わせだとはいえ、白騎士学園の生徒たちは学園の敷地内で大概の用が足りるため、さして当地で"お出掛け"をすることもないことから、双方の生徒たちの接触も少なくて。そんな彼らが珍しいやら、乙に済ましている態度が気に入らないやらで、接触とやらがあったらあったで…黒美嵯側からの恐喝だの喧嘩だのといった穏やかならざる種のものが多く、
"こないだ あんな目に遭ったばかりだってのに。"
ぎりぎりで商店街の間際のお店、結構広いフロアが自慢の書店の前にて。舗道の縁に連ねられた白いセラミックのガードレールにチョコンと凭れて、人待ち顔にて立っている少年の姿に気がついた。そろそろゴールデンウィークも間近くなった、いい陽気の昼下がり。濃紺の詰襟制服の、彼もまた白騎士学園の高等部生であり。初めて足を運んだのだろうこの商店街にて、怖い怖いお兄さんたちにからまれかかり、助けが入ったものの…気が緩んだ拍子にとうとう泣き出したという体験を、つい先日味わったばかりなくせに。すっきりけろりと、何でもないよなお顔のまんま、学校指定のバッグを抱えて立っている。時折、駅の改札の方を見やる彼であり、だがそっちの方向と言えば彼らの通う学校がある方向でもあるので、駅から来る人を待っているのか、それとも学校から帰って来る人を待っているのか、定かではなくて。
"誰だか知らんが…。"
彼を襲った先日の事件を知っている相手であるなら、こんな場所で待たせるとは何とデリカシーのない奴だろうかと。他人事ながらもムカッと来た。何も起こらぬうちに自分がこうして気づいたから良いようなものの、そうでなかったなら…またあの時みたいに詰まらない奴にちょっかいを出されていたかもしれない。まま、この界隈でこの自分に断りもなく、そんな騒ぎを起こそうなんて向こう見ずな野郎は、今や皆無に等しいのではあるけれど。それでも…黒美嵯の生徒でない人間までは、まだフォローし切れていないから、油断は禁物で。
"あいつもあいつだ。"
こんな危険な場所で待たせている人間も無神経だが、彼本人も…ちょこっと思慮が足りないのではなかろうか。逆らえない先輩さんだとか、噂に聞いている"お兄様"とやらから言われたことにしたって、せめて…もう少し駅の方に寄って待ってみるとか。自分の身の安全というものを、もっと慎重に考えろよと思う。ふわふわのやわらかそうな髪が風や仕草に合わせて微かに揺れて、いかにも愛らしい見目をした少年の目鼻立ちの上に淡い陰が落ちる。そういえば何の匂いだか甘い香りがしたよなと、先日の逢瀬をふと思い出す。まだ自分の存在を知らなかったらしい、黒美嵯の一年の出遅れ組のチンピラにからまれてたところに行き当たり、放ってもおけずでお節介を焼いた。怪我はなかったらしいけど、よほど怖かったのか…危機が去って緊張感が解けた途端に くすんくすんと泣き出して。そのまま捨て置けず、仕方がないから傍らに寄ったが、その時に何のそれだか ほわりと甘い匂いがしたのを覚えてる。それで何だか凄い小さい子供みたいな気がしてしまい、あやすのに駄菓子屋なんぞに連れて行き、それを話したクラブの先輩に"どっちもどっちだ"と目一杯笑われたのだったが。
"……………。"
こうやって少し遠目に置いて見ていても、本当に小柄だなとつくづく思う。ガードレールの高さに規約があるのかどうかは知らないが、普通の高校生なら、軽く凭れればそのまま尻が載って腰掛けられる高さな筈なのに、彼だと腰の辺りが上の縁に当たるくらいになっており、あのままでの立ちん坊はあんな小さい子には疲れることだろうなと、つい思った。視線はずっと駅の方を向いているのだが、時々そわそわと落ち着きなく動き回るのは、やっぱ同じ姿勢でいては疲れるからだろなと、思いはしても何をしてやれるでなし。ただそのまま見やっているばかり。商店街の方から出て来かかった黒美嵯の野郎が何人か、本屋に向いかかったが、こっちの視線に気づいて…慌てて元の方向へと戻りやがった。何だよ、あの態度はよ。………あ、まさか。あのチビにちょっかいかけようとか思ってやがったのか? だったら危ねぇよな、まったく。誰と待ち合わせなんだよ、おい。俺だってな、暇じゃあねぇんだ。用もねぇのにこんなトコにいつまでも突っ立ってる訳にゃあいかねぇ。クラブでの練習だってあるし、第一、俺こそがその本屋に用向きがあるってのによ。そこにお前に居られちゃあ、入れねぇっつうの。
――― ここまでを。
何となくのモノローグとして、自分の胸中でだけのナレーション風に。想いとしてグルグルと巡らせていた彼だったのだが。ここに至ってやっとこさ、ハッと我に返った模様。
"………え? あれ? 何で入れねぇんだろ?"
さあ、なんででしょうねぇvv
◇
ぎしぎしと、きいきいと。金具やマットレスの軋む音が連綿と続いて、しんと静謐なばかりで無機質の香のする空間を間断なく引っ掻き続ける。喉奥から溢れ出る荒々しい息遣いはもはや止めようがなく、何だか動物の興奮状態みたいでみっともないが、自分ではもはや制御出来ないそれだから仕方がない。撓やかな筋肉が躍動する頼もしい肢体が、一定の律動に乗って激しく動いており、だが。見えて来た頂上目指して少しずつ、ペースが上がって上がって…
「…っ。」
一気に辿り着いた頂点にのしかかるような勢いで、そのまま全身を弛緩させ、ばったりとマットの上へ沈み込んだ。こっちは"当分動けないぞ、動きたくねぇぞ"と全身が降伏の声を上げてるってのに、相方だった人物はさっさと身を起こし、どこやらへすたすたと歩みを運ぶ。何でああもタフなんだろかと、ぼんやりした頭の底で漫然と思っていたら、
「ひやっ☆」
額に当たった冷たい何かに驚いて、咄嗟の反応、背中ごと体を撥ねさせれば。ごつんとばかり、イオン飲料のボトルの底が頭上で待っていたのへ、こっちからぶつかってしまった十文字だ。あいたた…と頭を押さえている後輩くんへ、
「何やってる。」
苦笑した白いお顔へ、
「…うっせぇな。」
上体を起こしながらボトルを引ったくりつつ、唇をついつい尖らせて見せる。ここは都内のとあるビルの一室。色々と器具を据え置いた広々としたトレーニングルームであり、週末や長期休暇の重なるような時期以外の普段はあまり利用者もおらず閑散としているばかり。流行っていないからではなくて、すぐ隣りにスタジアムがあるアメフトの某実業団チームの専用となっている付属施設だからであり。そこの下部組織のクラブチームの人間にしか使えないジムだから、日頃、自主的に鍛えたいとする熱心な者しかこうまで通いはしないという訳で。
"………。"
その“熱心組”筆頭のこの人が自分へタメグチ利くのを放っておいてるなんて、お前よっぽど見込まれてんだなと、クラブの同期の連中に言われたことがあったけど、十文字にしてみればそんなことをわざわざ驚かれる方が意外。幾つ年齢が離れていようと、同じ学生の相手に"です・ます"で喋ったことなぞ、これまでだって一度もない。とはいえ、
「たかだか"腕立て二百"でバテてどうする。」
同じ運動をこなしながら、なのに。さして呼吸を乱しもしないままの相手に、けろりと言われては…さすがに立つ瀬がなかったりする。シンプルなジャージ姿の彼は、自分よりも一回りは細い肉づきだし、上背だって微妙にこっちの方があるのにな。下手なタレントよりお綺麗な顔や姿をしたこの先輩さんは、その華麗な見目を裏切って化け物並みの体力を持っており、隔日での放課後トレーニングにも律義に顔を出す練習好き。実力は誰もが認めているのだし、自主トレだって毎日かっちりとこなしているのだろうに、それでも足りない彼なのだろうか。
「なんであんた、そんなタフなんだよ。」
愚問と判ってて、それでも訊いてみれば、
「鍛え方が違うんだよ。」
ああやっぱりなという素っ気ない返事。腕立て伏せに腹筋背筋、スクワット、ラバーチューブ・エクサなどなど。それら一通りを百回単位でこなす筋トレは、彼にしてみれば基本もいいとこなのだそうで、なのに不思議と不格好な筋肉は寄り付かない、すっきりとした肢体をずっと保ってもいる。
「別に意識しちゃあいないがな。」
彼のポジションは、時に自分も翔ける必要のあるQBだから。クラッシュした時の楯や緩衝とするための肉は、さほど…これでもかというほどにはあまり必要なく。むしろ瞬発力を発揮する柔軟な筋力を高めねばならないのだとか。彼もまたスポーツ飲料で喉を潤していたのだが、
「そうそう。ウチのチビがお前に"ありがとう"だと。」
「はあ?」
唐突に話題が変わって、少しだけカビ臭いマットレスの上へ脚を投げ出したままで座っていた後輩くんが、ちょいと大仰に眉を顰めて見せる。いかにも男臭くて鋭角的な面立ちをしているものだから、まるで因縁をつけられでもしたかのような恐持てのする顔付きであり、だが。
「ほれ。こないだ、商店街の路地裏でからまれてたのを助けたんだろ?」
「………ああ。」
誰のことかを思い出した途端に、顔から鋭い険けんが消え、いっそ穏やかになってしまったほど。
「小っこい子だったけど、あれでも生徒会の関係者なのか?」
えらく言葉を省略した訊きようをされて、それでも蛭魔には十分通じたらしい。その上で、
「? なんでだ?」
尋ねると、だってよと。雄々しい二の腕を上げて、後ろ頭を掻いて見せる。
「あんたが"ウチの"呼ばわりするのは、いつもそっちの身内のことじゃんか。」
「そう、だったか?」
自分でも気づいてなかったのか、おやと一瞬だけ自身を顧みたらしかった蛭魔だが、
「まあ、そんなようなもんだしな。」
長のつく役職の者ではないが、
「あれに下手にちょっかい出すとな、怖いお兄さんが出てくる。」
そいつが関係者なんだよと、簡単に説明した白騎士学園の金髪さんであり。話の流れから、
「もしかして"お兄様"ってやつなのか?」
くすりと笑って十文字が言い返せば、
「ああ、そうだ。」
あっけらかんと返って来た応じ。だが、こっちにすれば…あまりに予想に反していたものだから、飲みかけていたゲイタ○イドを危うく吹き出しかけてしまったほどである。
「…何しとんじゃ、お前は。」
ベタな反応をして見せた後輩さんへと眉を顰めた蛭魔だったが、
「ホ、ホントにあんのか? それ。」
それこそベタな少女漫画じゃあるまいに、今時"お兄様"ってのやってんのかお前んとこはよ。学園の外で、それも一気に。驚嘆をもって言われると、そこはさすがに…当事者でもないのに何でだか、照れも出ることながら、
「"やってる"ってのがどういう意味かは知らねぇが。」
あはは…確かに。(笑) ぽりと、伸ばした指先で自分の頬を掻いて見せた蛭魔は、
「不思議とな、今時でも成立すんだよ、あそこでは。」
特に"閉ざされた空間"だとは思わないけれど。不器用そうな兄と弟が、その誓約を結んだことで…微笑ましくも睦まじい仲の良さを実現出来たのは紛れもないホント。この彼が驚いたように、今時の世にはそんな"誓約"さえ本来は必要ないのかもしれないが、
"あそこまで不器用な奴らだからな。"
好きだという一言さえ言えない。守ってやりたいという手さえ、直接には差し伸べられない。恥ずかしいとか何だとかいうよりも、相手が迷惑しないだろうかと。ただただそれだけを思ってのことで。そんな彼らにはむしろ"必要"だったということだろう。
「ましてや、二人ともが生え抜きの"白騎士校生"だからな。」
「?? どういう意味だ?」
くすんと笑い、
「色々とな、世間とは定規の規格が外れてるって事だよ。」
ややこしい言い回しをした先輩さんは、
「ほれ、もう十分休めただろう。次はヒンズースクワット二百だ。」
「げえぇぇ〜〜〜っ。」
容赦のない自主トレプログラムの指導に立ち戻ったのであった。
◇
実を言えば。あれからも何となく、彼のことは気になっていた。とはいえ、そうそう接する機会もなかろうと、徐々に忘れかけていたというのに。こんな形でその姿を再び眸にしようとは。
"………。"
誰かを待って、ちょこまかとせわしなく動く小さな彼。濃色の制服に包まれた身をガードレールに凭れさせては、すぐに背を浮かしてキョロキョロしてみたり。風に遊ばれる髪をちょいちょいと小さな手で撫でてみたり、カバンを両腕で胸元へ抱え込んだかと思えば、小脇に挟んでみたものの…そのまま見事にすべり落っことし。赤くなって"あわわ"と恥ずかしそうに周囲を見回したり。おドジのせいではなく、何とも可愛らしいものだから。周囲からの視線をつい集めている彼であり、気にしている方向をじっと見やる横顔が、何とも切ないものだから。
"何してやがんだよ、早く来てやれよ。"
完全に他人事なのに、知らぬ間にも…そんな風に案じてやってしまう十文字だったりして。何だか苛々して来たのは、ちょこまか動いていたセナが段々と…その場にじっと動かなくなったから。誰かを待つというのは、何だか切ないことでもあって。最初のうちはワクワク楽しいのだけれど、待ち合わせの相手の都合で独りぼっちにされていることへ気がつくと…。それが好きな人が相手なら尚のこと、世界中の誰より一番、その人のことしか考えられなくなってしまうから。まだかなまだかなという、寂しいも心配もその人のため。自分という気持ちの器に、今此処にいない人のことばかりがそそがれて溢れ出す。
"………。"
幼い横顔が、心なしか少しほど俯いて。小さな肩も細い背中も、頼りなく縮こまって。ああもう、相手が誰かは知らないが、そんな奴忘れて帰っちまえよと、こっちの苛々が爆発しそうになったその矢先。
――― あ。
小さな背中が唐突に、ひょこりと真っ直ぐに伸びた。最初ちょこっと横に捩よじれたのは、自分の制服のポケットをまさぐっていたからだが、それが真っ直ぐに伸びてから。何やらごそごそと胸元あたりで両手をくっつけていた彼が、小さな小さな手をひょいと。口へと目がけてあおって見せたのは、
"チョコレート?"
小さな四角いチョコレート。包装紙を剥いでから、お口へポイと。そんな動作をしていた彼であり。再びこちらに晒された横顔は、さっきよりずっと元気を取り戻していて、にこにこと笑ってさえいたものだから。
"遭難者がチョコに助けられるってのはホントの話なんだな。"
いやいや、そんな大層な。(笑) 時折頬の左右を入れ替えるのか、柔らかそうな頬が木の実を頬張ったリスみたいにぷくりとふくれて可愛らしくて。
"…白騎士校生が立ち食いかよ。"
お行儀にはうるさい学校だのにな。ましてや、そういう決まりごとを一番に守りそうな子だというのに。時折、口元を両手で覆ってもごもごと動かしていたお口が、不意に…ややせわしく上下し出した。んんんっと大急ぎで飲み込みながら、お顔がずっと駅の方へと釘付けになっている。快速電車が着いたせいで、そちらから近づいて来た人影は結構沢山あったが、彼のお目当ての人は非常に分かりやすかった。まだ距離があったのを、たたたっと軽やかに駆け寄って、自分から間を詰めたセナであり、
"…へぇ〜。"
そんな彼を迎えるように、広いスタンスでこちらさんも急ぎ足になった大柄な青年。同じ制服姿であり、背には剣道部が道着や防具を詰めて運ぶ袋を、これもケースに入れた竹刀で提げている。どこやらでの対外試合があって、その帰りを待っていたという雰囲気であり、セナがそれはそれは幸せそうな笑顔になったことで、なのに…なんでだろうか。こちらの心持ちが少しだけ、切ないような気色を帯びる。
"携帯しないで…。"
そういえば、セナは一度も携帯電話を取り出さなかったなと今頃になって気がついた。白騎士学園ではどういう規則になっているのか、細かいところまでは知らないが、自分の知ってる白騎士の先輩さんが普通に持ち歩いているのを見る限り、そんなにも厳しい禁令は出ていないらしいのに。いつ着くとも知れない"待ち合わせ"なら尚のこと、せめてメールとかやり取りするものだろうに。全く全然、そんなものには目もくれなかったセナであり。待ってる間は、ちょっぴり寂しそうにして見せつつも。心の奥底ではしっかりと…待ってりゃ間違いなく来るんだからと、揺るぎない気持ちでいられた彼だということか。
"お兄様、恐るべしってか?"
………何なんですか、そりゃ?(笑) 何か買い物があるのか、仲良く書店へと入って行った二人であることを見届けて、溜息混じりに肩を上下させた…こちらは濃緑色のブレザー姿のお兄さん。苦笑をしつつ、当初の用事も今日はパスだと踵を返してしまったけれど、ねえねえ気がつきましたか? 心細げにしていたセナくんを元気にしたの。あなたが買ってあげたチョコレートだったんだってこと………。
〜Fine〜 04.4.7.〜4.8.
*何が書きたかったのやら。(笑)
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