Adonis
       *この作品は、ヒロ様のサイト『WITH』さんにて連載されてらした、
        それはそれはHAPPYな“Adonis”というお話の続編。
        先日、表giftへ頂いたお話の続きですvv (嬉)
 

 もしも時間を止められるなら、今が良い。
 おれの心を半身に届ける為に、半身の心を受け取る為に、抱き締め合う此の時間・・・。


         36


「ルフィ・・・。」
 口唇を重ねた後に、囁く様に愛しい人の名を呼ぶ。 ゾロが一番優しい声を発する時。
「んぁっ・・・。」
服の中で、ゾロの手を直接感じる。 背中を這っていたそれらが左右に別れ、前側へと移動している。
「ゾロ・・・っ。」
自然に躯が震え、思わず仰け反る。 たった其れだけの事なのに、全身の力が抜けて後ろへ倒れそうになる。 そして、必ずゾロの腕に支えられる。
 ふわりと躯を持ち上げられ、横抱きされて口唇を塞がれた。 滑ったゾロが絡んできて、本当に宙に浮かんでいる様な感覚に陥る。 微かな衣擦れの音が聞こえたと思った時には既に胸がはだけていて、手が下へと伸びていた。
「ん・・・っ・・。」
口唇が解放されて、手が直接素肌に触れた瞬間、スルリと脱がされる。
「此処・・・で、すんのか・・?」
直ぐ側にテーブルがある。 きっと上も下も解らなくなってしまって当たってしまうと考えたルフィは切れ切れに問い掛ける。 が、ゾロは僅かに笑むだけで無言のままルフィを自分の胸と腕の間に収めて立ち上がる。
 部屋のベッドにルフィを静かに降ろして自分は床に座る。
「ゾロ?」
腰から上は柔らかな感触なのに両脚は床に着いている。
 ―――何でだ?
ルフィが自分の体勢に疑問を感じてゾロを窺った時、何時の間にか上半身裸になっている其の肩に両脚を担がれ、中心にアツい息が自然と掛かる場所にまでゾロの顔が近付いていた。
 主張しているルフィをゾロの手と口唇と舌が誘い始める。
「っぁ・・!」
思わず両手でシーツを握り締める。
「んっ・・・、ゾ・・・ロ・・。」
背筋を走る強烈な感覚に突き動かされる。 意識が其の場所に集中する。
「はぁっ・・・!」
先端を尖った舌で刺激され、躯の熱が上がる。 ゾロのアツい口内よりも、もっとアツくなってくる。
「ゾ、ロ・・・。」
限界を訴えようと声に出すと、一瞬解放されすっぽりと掌に包み込まれる。 内股に証を刻み込んだ後のゾロは、微かに笑んでいる様に見えた。
「ぞ・・ろ??」
少し引き寄せられ、俯せにさせられる。
「んっ。 ・・ぅァ!」
脚を開かされ、晒された場所に舌の感触。 突然の感覚に驚いた躯がビクつく。
「嫌か・・?」
静かに訊いてくる声に返す。
「んん・・、イイ・・・。」
 ―――恥ずかしいけど・・。 おれ、此好きだ・・・。
声に出せずに思うだけだったのは、ゾロの次の動きが始まってしまったから。
片手で前を転がされ、片手で背中を睨める様に撫でられ、後ろは何度も刺激的な愛撫を受けて耐えられなくなる。
「ゾロ、も・・・ぅ・・っ。」
何とか途切れ途切れに訴えて許される。 少し呼吸が落ち着くまで待ってくれているのが解るが、ルフィの躯はルフィの意識へ疼いて訴える。
「ゾロ・・・。 ホシイ・・・・。」
ベッドからずり落ちる様に移動して、ゾロのズボンに手を掛ける。 もどかしげに下へずらし、勃っている其れを顕わにしてからゾロの膝に跨り肩に手を掛ける。

 ルフィの潤んだ眼と仕草に誘われるゾロ。
「ルフィ・・・。」
背中を片手で支えられて、額に掛かる前髪を梳かれて、囁き声で呼ばれたのを合図に腰を落としていく。 ゾロが先端からじわじわと入ってくる感覚を愉しむ様にゆっくりと。
「ん・・。 ゾロ・・・。」
薄く緋色に染まった躯が上下に動き始める。 柔らかな動きであるのに、体内に飲み込まれている自身は内壁に締め付け続けられる。
「ルフィ、今日・・、凄くねェか・・・?」
驚きを隠せない表情をしたゾロが、少し上擦った声で問い掛ける。
「んっ・・、おれ・・過去最高に、酔ってるかんな・・・、ゾロに・・・・・。」
動きを止めずに荒い息でそう返してくる。
「堪んねェ・・・。」
片手でルフィの中心と側のモノを一緒に包み込むと僅かに躯が強張ったが、直ぐに安心した様に両腕が首に巻き付き全てを任せてくる。 背中に添えていた手を肩へと滑らせて、身を沈めてくる動きに合わせてルフィの躯を引き下げる。
「んんぁっ!!」
今までの感覚とは違った為、思わず声が上がる。 今までよりゾロを大きく感じる。 今までよりゾロをハッキリと感じる。 途端に躯が火照り、汗が滲む。 単なる圧迫感ではなく、体内でピッタリと重なり合う感覚が強い。
「苦しいか・・?」
心配そうな声が降りてくるからふるふると横に頭(かぶり)を小さく振って、溜息を吐く様に息を整えて肩口に凭れたまま必死でそうでは無いと告げる。
「いんや・・・。 気持ちイイ・・。 良過ぎる・・・。 ぞ・・ろ・・。」
其の後動きを再開するが、ゾロの導きによる快感に流されそうになる。 其れに必死で耐えているのを知ってなお乱される。

 躯を伝い始めたルフィの汗がゾロの肌と密着している所で混じって滴り落ちる。
「悪ィ。 ルフィ。」
唸る様な低い声が聴こえて、ゾロの手に導かれた。
「んっ・・・ゃ・・!! ゾロ・・、ゾロっ・・!」
譫言の様な喘ぎ声に変わっていく。 両腕を首に絡ませる様にしてしがみ付いて耐える。 其れでも声より先に指先に自然に力が入る、膝が震える、身体中の熱が上がる、意識が昇る。
「ぞ・ろ・・ぉっ!!!」
「ルフィっ!!!」
掠れてしまった声がゾロに届いた時にルフィの躯が痙攣を起こした様に大きく跳ねた。 其れに誘われる様にルフィの体内へ想いと共に熱を放った。

 ルフィの熱を受け留めた自分の手を目の前で舐め取る。
「ししっ・・・、な〜〜んか・・ヤラしィな・・・。 ゾクゾクすんぞ・・。」
息を整えながら笑っているルフィを抱き締める。 汗で濡れた躯を拭う様に何度も撫でて・・。
「愛している・・・。」
今までも、勿論今日も何度も伝えた想いであるのに、言葉にすると短か過ぎると思いながらも抱き締める。
「ゾロ・・・。 愛している。」
そして、ルフィも同じに感じていると解る言葉と背中に回された腕。
「強請ってイイか?」
上目遣いに見上げてくるが、此だけでは何の事かは解らない。
「何をだ・・?」
「誕生日を迎えたゾロがもっとホシイって・・・。」
「じゃァ、おれはもっとルフィを堪能出来るって訳か・・・。 まさかプレゼントに強請られるたァ思ってなかったな。 此もプレゼントの内か?」
クスリと笑んで見せてそう言うと、顔から湯気が出そうな程に真っ赤になってまた肩に凭れてくる。
「ん・・。 とっておきの一番の更にとっておき・・・。」
静かに言って抱き付いてきた。 合わさった胸からルフィの鼓動が伝わって、ゾロの鼓動も速くなる。
 ―――次はどうやって啼かそうか・・・。
ゾロがそんな事を考えていると気付いて抗議してきた。
「今ヤラしィ事考えてたろ!」
「ヤラしィ事してんだ。 ヤラしィ事考えて何が悪い・・・。」
意味深に笑って繋がったままの躯を愛でる。
「ん・・。 悪くねェ・・・。」
 ゾロを感じながら、ゾロに溺れたゾロの誕生日。



 空が白み始めた事に気付いて時計を見た二人。
「にしし。 寝られなかったな、ゾロ・・・。」
「堪能し過ぎたか?」
汗でベッタリと額に貼り付いた前髪を拭う様に掻き上げて笑う。
「今日が仕事じゃなけりゃ何の問題も無かったんだけどな・・・。 つい忘れて頑張り過ぎた・・・。」
「ルフィ??」
昨夜から何度目かの赤らめ顔のルフィを見、其の言葉の意味を理解してハッとなる。
「悪ィ・・・・・。」
「ん〜〜〜・・、誘ったのはおれだしな。 でも今日の仕事は座りっぱなしになりそうだ・・・。」
赤らめたまま返してくるが、本当に力が入らないらしい。 ペタリと頬を寄せて凭れてきた。
「休むか? 仕事。」
困った顔でゾロに訊かれて慌てて其れは止めた方が良いと言う。
「だってさ・・・。 おれが休んだら『起き上がれない程にヤった。』って皆に思われるのはゾロだぞ!? だから行く。 其の代わり移動の時は宜しくな? 腰と膝、自力で動かせねェから・・・。」
「・・・・・。」
「ヘーキだって。 一杯しやわせ感じられたから嬉しいんだ、おれ・・・。 さんきう・・・。」
「最高のプレゼントだ。 ルフィ・・・。」





 此の日、事ある毎に自分にベッタリとしていたルフィであったのに、移動の度にルフィを抱え上げていた自分であったのに、何故誰も疑ったり冷やかしてくる者が居なかったのだろうと疑問を感じた二人である。
 が、此の剣道部内で『“アドニス”とかつて“魔獣”と呼ばれていた監督とは人目憚らぬベタ惚れ状態。』という揺るぎない噂がある事と、其れを真実だと裏付ける普段の行動がある事に気付かないのは本人達だけである事も付け加えておかねばならないだろう。





 かなり濃厚で長かった、今回ワシが見たゾロルエロドリーム(笑)
 本当に長くなり過ぎたので、途中をカットしてしまいました・・・
 其の作業に加えてワシのヴォケも炸裂した為に、UPが大変遅れてしまいました(滝汗ιιι)
 ゾロの誕生日ネタであるにもかかわらず、ルフィ視点が多いというツッコミは勘弁して下さい(_ _)
 お待たせした割にまたもやヌルくなったしまった事、お詫び申し上げます<m(_ _)m>
 こんなんで宜しければ貰ってやってクダサイマセです

 20021120 WED AM UP   byM


*ウチのサイトに“お姉さまたちの閨房”が出来ましたのは、
 このお話を迎えたかったからでございます。
 大好きな、あの『Adonis』の続編ですもの。
 しかもまたまたDLFvv
 ありがたく攫わせて頂きましたvv
 お部屋もご用意いたしましたvv
 これで大人対策も万全さ!(おいおい/笑)。
 シヤワセなお二人に乾杯ですvv
 大事に読みますね?、ありがとうございましたvv

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