NEW  YEAR vv

何とか無事に年越しソバを食べて、それからサンジは大忙しだ。
食堂の壁に掛かった時計を見た。
もう少しで新年の時の声を聞く。明日の朝にはいつもと同じ夜明けを見ながら、
少し新鮮な気持ちに切り替わる。
「すげえ働いた1年だよな」
そしてきっとそれは来年も変わらず。自分が夢を見つけるだろうその日まで。
大鍋の中で明日の雑煮の出汁をとる為の昆布を見て、きっと来年の今頃もこうしているだろうな、と
小さく笑いながら、その口元の細い煙を見やった。

        *

こりこりこりと薬を挽く音がその小さな船室内で途切れずにいた。
ふと腕時計を見た。もう新年まで数分だ。
「チョッパー、いい加減にそろそろ寝ろ?」
背後でいつものようにランプの灯で何かの部品を覗き込むウソップから
チョッパーは促された。
「うん、…ウソップが終わったらな」
「何でだ?」
「…だってたまにウソップ、発明品の配合、間違うからな」
手元を覗き込むチョッパーにウソップは一瞬作業を止めた。
「一応、礼を言うか」
にやりと笑うウソップに、こちらも同じような笑みを返したチョッパーだった。

        *

滑らかにペン先を走らせて、ナミがふと視線をその海図から上へと上げる。
机の上の小さな時計は殆ど次の年まで幾分もない時間を指していた。
そのまま視線を上げると、壁には小さな写真。
アラバスタへ入る前に、全員で撮った一枚のその写真。にぱにぱと笑うその表情。
どこか幸せで誇り高そうな、自分の大事な仲間達。
「…来年も宜しくね」
くすくすと笑うと、また海図へと視線を落として、同じく線を描き始める。

        *

「ぞ〜ろ〜!!」
「何だよ?」
「なあなあ、も少しでシンネンだよな」
ルフィが指差したその男部屋の時計は確かにほぼ新しい年を迎える刻限を示している。
「ああ」
「じゃさ、ぎゅっとして?」
「…その脈絡はどこにあるんだ?」
「んん? 今年は色んなことがあったから、久しぶりだし」
「あー、久しぶりだなーって、…お前が言ったんだろ」
「だから久しぶりにぎゅうってしてくれ!」
「(こんのワガママ船長が)」

「満足か?」
「…」
「何だ?」
腕の中で真っ直ぐに時計を見つめる。その時小さな音と共に、長針と短針が重なった。
「ししし、2年がかりでゾロに抱き締めてもらったぞ?」
「お望みならずっとこうしてやるよ」
「おお!」
ルフィの言葉を聞きながら、ゾロは小さく笑いながらルフィの唇に覆い被さった。



〜Fine〜


何だ? ゾロルだけ遊んでいるぞ(笑)。 
しかし夫婦揃って1億6千万ベリーですよ! びっくりですね!
年末の冬の大イベント前にすごい悲鳴あげるような事態が起こるとは!
ちなみにゾロが賞金首になったのは、
やはりルフィの旦那だからでしょうか?(だって倒したのルフィですよね?・笑)


ちなみにSAMIの今年の目標。
まずはリク御題を頂いている文章のup。
それから萌黄色の風の更新(…目標って…/笑)。
改装時に外れたウラページの再リンクと来たもんだ(笑)。
どこまで出来るのか結構見ものです。はい。

あ! 後、Morlin.さまの所のロロノアさんちのお手伝いさんにもなりたい(色んな意味の・笑)


明けましておめでとうございますのお声と共に、
このようなステキにホットなSSを頂いてしまいましたvv
SAMI様はいつもいつもMorlin.を甘やかすのがお上手で、
文章で骨抜きにされ、至れり尽せりな構い方をして頂いてとろかされ、
もうもうすっかりと言いなりに懐かさせていただいておりますvv
今年もまたついてゆきますので、どうか宜しくお願いしますね? うー・わん♪


SAMI様のサイト『Erde.』へ⇒**

   


back.gif