HEAVY DRINKER


 「ん………っあれ?」

いつもなら1度寝たら朝まで起きないルフィが珍しく夜更けに1人目を覚ました…
ちょっとした違和感を感じ、まだ闇になれない瞳を凝らして周りを見渡す。
ようやく少し見えるようになった瞳に映ったのは…
ルフィの隣にある空っぽのハンモック…

「ゾロがいねぇ…」

ルフィが眠りに付く時には確かに隣のハンモックで横になっていたのに…
ルフィは毛布を1枚体に巻いて部屋を出た。
そして進むは武器庫。
そこにはゾロによってキッチンから盗み出した酒が隠されていた…

「ゾ〜ロ〜?」

部屋で眠る仲間に気付かれぬよう慎重にドアを開けながら小さな声で呼びかける
すると…

「おぉ、ルフィ…起きたのか?」

ゾロは傾けていた酒瓶を『キュポンッ』と言う音と共に口元から離し
珍しくこんな夜更けに起きてきたルフィに視線をやる。
すると少し拗ねたような顔をしたルフィと視線が重なる…

「どうしたルフィ…?一緒に飲むか?」

ルフィの拗ねた顔の意味を“自分も飲みたいから”と思ったゾロは
酒瓶をルフィの方へ差し出し誘う…
しかし、ルフィは自分の方へ差し出された酒瓶には目もくれず
そのままルゾロの胸の中に収まった。

「ん?どうしたルフィ…?」

黙ったまま大人しく自分の胸の中に収まっているルフィの背中をポンポンと叩きながら
聞いてみるが返事は無く…
ゾロは困ったように頭をガシガシ掻いた。

「なぁ…ゾロ…酒と俺…どっちが大事?どっちが好き?」

「あぁ!?どうしたんだルフィ???」

ルフィの突然の質問に慌てるゾロ。
そしてどう答えるべきか考える…

「うぅ〜ごめんゾロ。今の変な質問忘れて!!」

また突然ルフィはそんな事を言う…

「お前…本当にどうしたんだ?なんか嫌な夢でも見たか?」

ゾロが優しくルフィの頭を撫でキスを落としながら聞くと

「ん〜…なんでも無いんだゾロ。
ただ、さっき目が覚めた時に隣にゾロがいなかったから…少し寂しかっただけだ。」

ゾロは自分の胸に顔を押し付けたまま白状するルフィの頬を捕らえて上向かせる
そして囁くように“悪かったな”と言うと愛しむように啄ばむようなキスを何度も落とし
手元にある酒のことをも忘れてルフィの体を抱きしめる………

抱きしめた…が!!

「ん?」

抱きしめたその体の感触の変化に顔を見やすいようルフィを少し離してみると
スヤスヤと寝息を立てるルフィ…
ガクッと肩を落としたゾロだが
『お休み3秒』『1度寝たら朝になるまで起きてこない』
そんなルフィが自分を探しに起きてきた事と寝ぼけていたためであろうとも
“酒”に対して可愛いヤキモチを見せてくれた事に頬が緩むのを止められない。

きっと誰にも見せられないような真っ赤になったその顔は酒のせいかそれとも…




どんなに強い酒でも顔色を変えられないゾロをたったの一言で真っ赤にさせられる可愛い人
どんなに強い酒でも酔わす事の出来ないゾロをたったの一言で酔わせる愛しい人

ゾロがどんなに酒豪でもルフィには一生敵わないだろう…。

〜Fine〜


Morlin.サマv8000HITリクエストありがとうございます!!
だいぶお待たせしましたがようやくお届けできる事が出来ました。
リクエスト“『俺とお酒とどっちが大事?』なゾロルの痴話喧嘩”だったのですが
はっきり言ってリクエスト無視なお話になってしまいました…すみません!!
全然痴話喧嘩してないし…(滝汗)
意味不明だし…(涙)
苦情受けますので遠慮無く言って下さいませ!!!
本当にすみませんでした…
そしてこんな私にもリクエストしてくださってありがとうございましたv


またまた甘いっす!
我儘なお題だったというのに、可愛らしく仕上げてくださって、
ステキなお話をどうもありがとうですvv
お風邪の中、大変でしたでしょうに、ありがたいことです。
またまたお伺いしますね?
チョッパーにもよろしくvv (物凄い私信だな、こりゃ。)
こちらこそ、本当にありがとうございました♪

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