想い 〜お月見編




今夜は一年中で一番綺麗な満月だとゾロが教えてくれたから、
甲板で二人だけの酒盛りをする事を皆に宣言したんだ
おう! 決定権はおれにあるぞ!!
だって、おれが船長だろ? 誰にも文句は言わせねェかんなっ!!!
サンジとナミが聞こえよがしに何か言ってたけれど、
無視してキッチンを出た


朝晩は少し冷えるからと、
おれなりに気遣ってケットを持って行ったら笑うんだよ

「一体如何した? まともな事考えられる様になったか?」
「むぅ、失敬だ!」

少しだけ、口を尖らせて怒って見せたら
普段通りに口角を上げるゾロの笑いが見られたからさ・・・
嬉しくなったけれど、黙ってた
そうだよ、最初から一晩中ゾロと二人っきりのつもりだ!

「ルフィ・・・」

一気に何本か瓶を呷った後ゴトリと転がして、
突然おれの身体に腕を回して来るのな

「ゾロ・・・? 月は??」
「月? そんなの口実に決まってんだろうが!」

真面目に月を見ていたおれを見て小さく意味深な笑いを浮かべるゾロ
珍しい珍しいゾロの策略だと思った
うん、嬉しい嬉しいゾロの策略だ!

「ししし! すっげェ嬉しい・・・ ゾロ・・・」

掻き付いて、頬擦りして、想いを伝える
おれが持って来たケットでふわりと包み込んでくれて、
二人だけの世界になった
目の前のゾロがおれだけが見られるゾロになって行く
そんなゾロにまた心を奪われて、おれはゆっくりと瞳を閉じた

「ゾロ・・・、大好きだ・・・」

言葉だけでは伝え切れない気持ちを伝え合う為に、
おれだけのゾロを抱き締めて深い時間を過ごした夜

今年一番綺麗に輝く満月が、静かに見守る甲板で・・・



Fin.


月見らしい月見をした事が無いワシです
他の小説進ませている時にふと思い付いたので先にUPします
良いな〜、ワシもゾロと月見してーーー!!(結局コレが言いたかった・笑)

20020915  SUN  PM  UP
20020916  MON  AM  ちょびっと修正   byM


 *…とゆことで。
  図々しくも遠慮なく、ちゃっかりと頂いてきてしまった『想い』です。
  ルフィに甘く、しかもぞっこんなゾロvv
  丁度今夜が“中秋の名月”に当たる日で、
  本当に至れり尽せりなプレゼントを頂いてしまいましたvv
  ありがとうございますvv
  またまたお騒がせをしに通わせて頂きますね?(こらこら)


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