「江雪」柳宗元 100の発問
           神奈川県立向の岡工業高等学校 定時制   中川 とも子

@ この詩の題名を書きなさい。(江雪)
A 前の答えの読みを、ひらがなで書きなさい。(こうせつ)
B この詩の作者を書きなさい。(柳宗元)
C 前の答えの読みを、ひらがなで書きなさい。(りゅうそうげん)
D 柳宗元という名前は、どこまでが名字で、どこからが名前ですか。
  (柳が名字、宗元が名前)

E この詩の季節はいつですか。 (冬)
F 前の答えの根拠を、漢字一字で抜き出しなさい。答えは二つあります。(雪、寒)
G 詩の中で、二回使われている漢字をすべてあげなさい。(江、雪、)
H 「千山」の「千」とはどのようなことを表していますか。
  (山が数え切れないほどたくさんあること。あらゆる山、すべての山、ということ。)
I 「海千( )千」とは、いろいろな世間を渡り、わるがしこい人のことを言います。
 ( )に漢字一字を入れなさい。 (山)

J 「( )客万来」( )に入る漢数字を書きなさい。 (千)
K 「悪事( )里を走る」( )に入る漢数字を書きなさい。 (千)
L 「( )戴一遇のチャンス」( )に入る漢数字を書きなさい。 (千)
M 「一日( )秋の思いで、待ちこがれていた。」( )に入る漢数字を書きなさい。  (千)
N 「山(サン)○」という二字熟語をできるだけたくさん書きなさい。
   (山岳、山頂、山脈、山林、山野、山河、山村、山門、山峡、)

O 「○山(サンまたはザン)」という二字熟語をできるだけたくさん書きなさい。
   (火山、鉱山、高山、開山、閉山、金山、銀山、銅山、)
P 「山(やま)○」という二字熟語をできるだけたくさん書きなさい。
 (山間*やまあい、山嵐、山犬、山芋、山男、山陰、山風、山形、山川、山岸、山際、山国、山坂、山国、山幸、山里、山猿、山師、山路、山裾、山背、山手、山寺、山鳥、山並、山道、山村、山家*やまが、山人、・・・・)
Q 「山の( )」( )に入る漢字を書きなさい。3つ以上あります。
 (芋、神、幸、手、端、)   
R 神奈川県にある「大山」は「おおやま」と読みます。では、鳥取県にある「大山」は、
 何と読むでしょうか。 (だいせん)
S 「鳥飛(ちょうひ)」を「鳥( )飛( )」とした時、( )にはどんな助詞が入り
 ますか。ひらがなで書きなさい。 (鳥(が)飛(ぶ))

21 「飛」という漢字は、ある動物をかたどって作られました。なんの動物ですか。(鳥)22 「飛」ではじまる熟語をできるだけたくさん書きなさい。
(飛行機、飛行船、飛行、飛鳥、飛翔、飛躍、飛脚、飛電、飛車、飛球、飛距離、 飛騨*ひだ)
23 「飛」の書き順で、四画目はどこですか。 (真ん中の縦棒)
24 山に鳥の姿は、見えますか、見えませんか。 (見えない)
25 また、前の答えの根拠を、漢字一字で抜き出しなさい。 (絶)

26 「絶」を使った二字熟語をできるだけたくさん書きなさい。30個以上あります。
  (絶望、絶滅、絶命、絶句、絶筆、絶版、絶交、断絶、根絶、中絶、義絶、謝絶、拒絶、隔絶、絶海、絶壁、絶景、絶勝、絶叫、絶唱、絶妙、絶品、絶賛、絶頂、絶対、絶体、絶好、絶倫、悶絶、壮絶、 )
27 「絶」の訓読みを三通り書きなさい。(たえる、たやす、たつ)
28 この詩の「絶」は、「断絶」と「絶品」のどちらの「絶」と同じですか。 (断絶)
29 「萬逕」の「萬」は、どのようなことを表していますか。
  (あらゆる小道、すべての小道、ということ。)
30 「萬」のもう一つの漢字を書きなさい。 (万)

31 「萬(バン)」以外の音読みを書きなさい。 (マン)
32 「萬」の訓読みを書きなさい。  (よろず)
33 何でも売っているお店、何でも知っている人のことを、「よろず( )」と言います。
  ( )に当てはまる漢字を書きなさい。 (屋)
34 「万(バンまたはマン)」のつく熟語をあげなさい。
  (万能、無礼千万、万全、万事、万端)
35「逕」は、今の漢字では「径」「経」と書きます。「径」「経」のつく熟語を一つ以上書きなさい。
  (半径、直径、経路、神経、経絡)

36 小道に人の足跡は、ありますか、ありませんか。 (ない)
37 また、前の答えの根拠を、漢字一字で抜き出しなさい。 (滅)
38 何が、人の足跡を消したのですか。漢字1字で抜き出しなさい。 (雪)
39「滅」を使った二字熟語をできるだけたくさん書きなさい。
  (滅亡、滅却、絶滅、消滅、殲滅、)
40「滅」の訓読みを二通り書きなさい。(ほろびる、ほろぼす)

41「孤」のつく熟語を一つ書きなさい。4つ以上あります。(孤独、孤立、孤高、孤児)
42「孤立無援」の意味を簡単に書きなさい。(味方になってくれる人が誰もいない状態。)
43 「徳は( )ならず。必ず隣有り。」『論語』の一節です。漢字一字を入れなさい。  (孤)
44 舟は何艘ですか。 (一捜)
45 前の答えの根拠を、漢字1字で抜き出しなさい。 (孤)

46 「舟」と「船」との違いを、考えられるだけあげなさい。
  (舟・・・・小さい、手でこぐ、乗るのは少人数。主に湖や川を渡る。
  船・・・・中くらい〜大きい、帆かエンジンで動く、乗るのは大人数。湖も川も海も渡る。)
47 「小舟」という言い方はありますが、「大舟」という言い方はありますか。(ない)
48 「舟をこぐ」という表現には、「舟をかい(オール)で運転する」以外に、もう一つの意味があります。
   どういう意味ですか。 (居眠りをする)
49 「大海の中の小舟のように」というのは、どんなことのたとえですか。
   (無力ではかないこと。運命にほんろうされること)
50 「大船」という言い方はありますが、「小船」という言い方はありますか。(ない)

51 「大船に乗ったつもりで」この後には、例えばどんな言葉が続きますか。
  (安心して下さい。信用して下さい。任せてもらって大丈夫です。)
52 「蓑」を訓読みしなさい。(みの)
53 「蓑(みの)」は、身体のどこにつけるものですか。(上半身。腰。)
54 「笠」を訓読みしなさい。(かさ)
55 「笠(かさ)」は、「傘」とはどう違うのですか。
(「傘」は持ち手がついていて、手に持って頭の上にかざす。
 「笠」はひもがついていて、頭にかぶり、あごの下でくくりつける。)

56 「翁」は「おう」以外に、どう読みますか。 (おきな)
57 「おきな」はおじいさんのことですが、おばあさんのことは何と言いますか。
   (おうな)
58 なぜ、おじいさんは「蓑」「笠」をかぶっているのですか。
  (寒いから。雪が降っているから。)
59 おじいさんは何に乗っているのですか。(舟)
60 おじいさんは何をしているのですか。(釣り)

61 おじいさんは何を手に持っているのですか。
   (釣り竿。他にかい、びくも考えられる)
62 「独」を使った二字熟語をできるだけたくさん書きなさい。(孤独、独立、独居、単独、独身、独演、独学、独善、独断、独白、独吟、独酌、独歩、独語、)
63 自分で勝手に決めつけてしまうことを「( )断と偏見」と言います。
  ( )に漢字一字を書きなさい。 (独)
64 「独語」「独和辞典」「日独」というときの「独」は、ある国を指します。
どこの国ですか。 (ドイツ)
65 「釣」という字を二種類以上の読み方で読みなさい。
   (つり、つる、つられる、ちょ)

66 「江」という字のつく中国の川は、何ですか。(長江または揚子江)
67 では、「河」という字のつく中国の川は、何ですか。(黄河)
68 「江」は音読みで「コウ」と読みますが、訓読みでは何と読みますか。(え)
69 「江(え)」のつく言葉を、一つ書きなさい。(江ノ島、入り江、江戸) 
70 題名「江雪」のうち「江」を「かわ」、「雪」を「ゆき」とよむとしたら、次の( )
 内には、どんな言葉が入れられますか。「江(  )雪」(の、に、に降る、と)

71 この詩の中で聞こえる音をあげなさい。
 (川の流れる音。他に雪の降る音、風の音、翁が釣り糸をたれる音、かいをこぐ音など。)
72 この詩の中で一番重要な色をあげなさい。 (白)
73 空は何色ですか。 (白)
74 情景を絵に描きなさい。(山並み、川、舟、笠や蓑をつけた翁、釣り糸が書かれていればよい。降る雪を書き込んでいるか否かは、討論の対象になる)
75 「真っ白い雪が(  )も(  )も(  )も・・・・白くうずめていました」
  この詩から想像できるだけ、( )にあてはまる言葉を書きなさい。
  (山、山の木、山道、足跡、地面、川辺、おじいさんの笠、蓑、舟、)

76 雪はどれくらいの量、降ったのですか。
  (多く降った。たくさん降った。かなり降った)
77 前の答えの根拠を書きなさい。
 (鳥も出てこないから。最初の雪の上についた足跡が、また消えてしまうくらいだから、 相当の量降って
  いる。おじいさんは「独り」と書かれていて、他の人は誰もいないようだから。)    
78 雪はもう降り終わったのですか、それともまだ降り続いているのですか。
   (降り続いている。ただし意見が分かれ、討論になる可能性あり)
79 前の答えの根拠を書きなさい。
  (降り続いている派:降り終わったのなら、鳥も出てくるから。おじいさん以外の人も出てくるはずだから。
  「独り寒江の雪に釣る」の「に」は「(雪)の中で、(雪)の状態で」という意味だから、雪は降っている。
  雪が降っていないより、雪が降っている中で釣りをしているほうが、おじいさんの「孤独」な中にも強い意志  を表すものになっているから。
   降り終わっている派:雪がどんどん降っている中で釣りをするのはおかしい。
   この詩は前半で、動物も人もいない静かな情景をうたっている。動きがない。
   後半で、唯一動くものとして、翁と舟と川が出てくるが、やっぱり大きな動きはな
   くて、じっと釣りをしている。動くものが何もない、ぴたっと止まった静けさを
   表現している詩だと思うから、動くものがあるのはおかしい気がする。)
80 この詩の中で対句になっているのはどこですか。(一行目と二行目) 

81 一行(一句)の中で対比関係が描かれているのは、どの行(句)ですか。
  (一行目、二行目、四行目)
82 この詩の中で対比されているものは何と何ですか。
   (「寒江雪」と「独り釣る」翁。つまり、雪におおわれた誰もいない情景と、
    舟に乗った翁)
83 「雪」が象徴するものを書きなさい。
  (自然の厳しさ、過酷な運命、すべてを包む世界、日常とは別の世界)
84 「翁」が象徴するものを書きなさい。
  (孤独、孤高、ちっぽけな存在、揺るぎない意志、立ち向かう強さ)
85 一行目「千山鳥飛絶」について、話者はどの位置から見ているのですか。
  (天上から)

86 前の答えの根拠を書きなさい。
 (千山というのは、あらゆる山という意味だから、すべての山を視界に入れるためには、
  空の高いところから見下ろしていないとおかしい)
87 では、二行目「萬逕人蹤滅」について、話者はどの位置から見ているのですか。
 (天上からだが、一行目より位置が低い。)
88 前の答えの根拠を書きなさい。
 (「あらゆる小道」の「人の足跡」が「消えた」かどうかを見るには、すべてを見渡
  せる高い位置でありながら、同時に、山の地面ぎりぎりまで見なければいけないから)
89 三行目「孤舟蓑笠翁」について、話者はどの位置から見ているのですか。
  (おじいさんに近い位置から見ている。)
90 前の答えの根拠を書きなさい。
  (舟に乗っているのがおじいさんであることや、おじいさんが蓑や笠をつけている
   ことは、近くまで寄ってみないと分からない。少なくとも、一行目や二行目よりは
   ぐっと低い位置で、おじいさんに視点が寄っていかないと分からない。)

91 四行目「独釣寒江雪」について、話者はどの位置から見ているのですか。
   (翁も、その周りの景色もすべて見られる位置にいる。)
92 前の答えの根拠を書きなさい。
  (「寒江の雪」という情景と、「独り釣る」翁が対比されているのだから、三行目の
   翁に寄った位置のままではおかしい。情景も見るためには、遠ざかる必要がある。)
93 この詩は五言詩ですか、七言詩ですか。(五言詩)
94 「五言詩」とは、詩の何が「五」なのですか。(一行で使われている漢字の数)
95 この詩は何行詩ですか。(四行詩)

96 この詩は絶句ですか、律詩ですか。(絶句)
97 「絶句」と「律詩」は、それぞれ何行詩ですか。(絶句が四行詩、律詩は八行詩)
98 この詩の形式を漢字四字で答えなさい。(五言絶句)
99 この詩の押韻をあげなさい。(絶、滅、雪)
100 柳宗元はいつの時代の人ですか。次の【 】から選びなさい。
   【春秋戦国、漢、魏晋南北朝、隋、唐、】        (唐)

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