(C)Two-Way/高校/1年生/学級経営//黄金の3日間/女教師
中川とも子(TOSS若葉・TWT・JHH東京・JHS関西)
要旨
@初日(入学式後)
趣意説明をし、座席を固定する。
一列おきに、合計3列に分けて座らせた。学年団で統一している。
「皆さん同士、そして各教科の先生方が、出来るだけ早く皆さんの顔と名前を一致させられるように、最初はこの座席でいきます。
少なくとも、6月の中間テストまでは、 この座席のままにします。
なお、年5回の定期テストの時は、必ずこの座席です」
と説明した。特にブーイングは起きなかった。
「入学にあたって、前向きに高校生活を送ってほしい」と教師の願いを語る。
学級通信を配り、短く語った。担任、副担からの自己紹介もした。
教室を整頓してから帰ることを教える。
「立ちなさい。イスを机に入れなさい。ゴミがあれば拾いなさい。」
拾う生徒はあまりいないが、いたら名指しでほめる。
「自分の机をまっすぐにそろえなさい。左側にある机もそろえなさい」
そろえ終わった生徒が次々に立って待つ。私は、全員出来たのを確認して、すぐに
「さようなら」と言う。
驚いたことに、ほとんどの生徒が「さようなら」と礼をしてから教室を飛び出す。
(無視をする生徒がもっと多いのではないかと思った・・・。)
A2日目(オリエンテーション1日目)
出席番号順に並んで静かに行動させる。
今後も健康診断など、教室移動が多いので、習慣づけさせる。
自己紹介カードを書かせる。
後になるほど、自己紹介は照れくさく、おっくうになる。
「学級通信にも載せます。これを使って自己紹介もしてもらいます」と伝えて、書かせる。
皆、静かに書いていた。
時間割を2枚書き写させる。1枚を、ロッカー扉の裏に貼らせる。
これは失敗。生徒によって大きく時間差が生まれてしまった。
早く終わった生徒(雑なやんちゃ君達)は、早速ロッカーまで貼りに行かせる。しかしそれでもまだ待ちの時間が生まれる。じれったがり、表情が険しくなる彼ら。
だが、「終わった生徒から解散」では、教室の整頓が定着できないと思ってしまった。
遅い生徒には一旦中断させ、全員に机イスを整頓させ、「さようなら」をした。
空白の時間が、生徒のイラつきや荒れを呼ぶ
という恐怖を感じた出来事である。なお、時間割は欠席者以外全員がロッカーに貼った。
日直の仕事を教える
これも失敗。学級通信には書いて配ったが、全員に読んで聞かせ、確認する時間がとれなかった。
とりあえず、日直が始まることは宣言し、日誌書き、最後の施錠、カーテン閉め、消灯にしぼってやらせる。
B3日目(オリエンテーション2日目)
翌日の連絡は、最初のSHRですませてしまい、 帰りのSHRでは、教室の整理
整頓と挨拶のみで、短く終える。
というリズムを習慣づける。自己紹介もさせた。
<私の課題>
やんちゃ君達の横やりに対して、つい対応してしまうときがある。
話し出す前から、「先生、今日何時に終わり?」「俺、野球部に入りてえ」など、自分の話したいことを勝手に話してしまう生徒が、2名いる(15名中)。
私は途中から、これはまずいと気づき、できるだけ
「それはこれから説明します。」
と言うようにしているが、気に入らないとあからさまにふてくされた態度をとったりする。
他の生徒も、その険悪な様子にに気圧されてしまうようだ。
できるだけ指示・説明がぶれないように、必要な連絡は、学級通信の中にも書き込み、読む形にしている。
しかし、質問があれば後で受け付けるようにしなければ、と思いつつ、うっかり対応してしまうときがある。
(初出:2001.4.19 TOSS若葉 例会 所収:「あすなろ」2号)
発問
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