中小企業のための
e−コマース ミニ講座


e−コマースとは  一般消費者への販売  販売戦略




 
 e−コマースとは
 e−コマース、あるいはECとは、electronic commerce、つまり電子商取引のことです。インターネットなどの情報通信技術を利用して、受発注などを電子的な情報の遣り取りで行うことを指します。分かり易く言えば、電話やファックスや文書の遣り取りで行っていた取引の申込などを、パソコン画面に打ち込んで連絡するだけのことなのです。

 e−コマースの話をするときに、よくB2BとかB2Cなどという符丁(?)が出てきますが、これは取引形態を分類する言葉です。2はもともとtwoではなく、toのことです。BtoBというのは、企業対企業の取引、BtoCというのは、企業対消費者の取引と考えてください。要するに、企業間の取引を電子化するのと、一般消費者への販売を電子化するのでは、根本的に商売のやり方が違うということなのです。

 中小企業の場合、企業間取引を電子化するプロジェクトの主導権を握ることはないでしょうから、以下は主にBtoC、つまり一般消費者への販売業務の電子化について述べることにします。したがって、以後はe−コマースなんてややこしい言葉はやめて、インターネット通販と呼ぶことにします。

 
 一般消費者への販売

1)ホームページの開設

 自社の商品なりサービスなりをインターネットで販売するためには、その情報を顧客に伝え、また顧客が注文をするためのホームページが必要となります。これがうっかりすると、恐ろしい出費を招いてしまうのです。コンピューターといえば、人間がやると大変なことを一瞬で処理してくれる夢の計算機・・・の筈なのですが、実際にはコンピューターシステムの費用の大半は、それを作り上げる人件費だからです。

 例えば、皆さんに現在ご覧戴いておりますこの「清酔酒造合資会社ホームページ」を作成するのに、どれくらいの費用が掛かっているとお考えでしょうか。結論から申しますと、(社長の人件費を計算しなければ)ゼロです。普段業務に使っているパソコンを自分でいじっているだけで、特別な機械もソフトウエアも買っていません。インターネットに接続して閲覧する契約をすると、このようなホームページを開く権利がおまけで付いて来ますから、ホームページを持つことによる直接の経費は何も発生しないのです。

 ホームページに自社の製品の紹介と写真を載せるだけなら簡単なことです。一般用のホームページ作成用ソフトを買ってきて(弊社の場合、ホームページ作成ソフトすら使っていませんが)、安物のデジカメで写真を撮って編集すれば、すぐに出来ます。一般の学生や主婦が趣味のホームページを持っている時代なのですから、ホームページ作成というのは決して難しいことではありません。

 しかし、自分でホームページを作る知識など全くない、あるいはキーボードで大量の文字を打ち込むことすら億劫だとおっしゃる方のほうが圧倒的に多いはずです。そうすると、ホームページを専門の業者なり人に委託して作ってもらうことになります。そのためには、かなりの出費が必要ですし、途中から少し変えたくなってもすぐには出来ず、また、改訂するたびに費用が発生してしまうことにもなりかねません。

2)受注システム

 この「清酔酒造合資会社ホームページ」の中には、通信販売受注機能はありません。現在直接販売できる商品がないということも理由の一つです。しかしそれだけではなく、安全な受注システムを構築するのには、かなりの手間または費用が掛かることのほうが大きな理由です。

 上述のように、ホームページを作るだけなら素人でも簡単に出来ます。しかし、顧客の個人情報と注文内容を直接、かつ安全に受け取るとなると、話が全然違ってきます。特別なシステムがないと、顧客の個人情報を守ることすら困難なのです。

3)仮想ショッピングモール等の活用

 では、中小企業が独自にインターネット通販をやるのは絶望的かというと、そんなことはありません。パソコンでメールを打つことが出来て、デジカメの写真をパソコンに取り込んで編集することさえ出来れば、誰でも簡単にインターネット通販のホームページを作ることが出来るサービスが提供されています。そのような業者のホームページの中には、色々な商品を売る「商店」が多数集まることになりますから、仮想ショッピングモールと呼ばれています。

 このような仮想ショッピングモールと契約すると、その中に仮想店舗が作られます。最初はあなたのお店のスペースと案内板が用意されるだけだとお考え下さい。そこに商品を並べれば、出来上がりです。レジや買い物籠は用意されています。あなたは商品さえ準備しておけば、その商品名、価格、説明文などを、モールから送られる説明書にしたがってパソコンで打ち込み、写真の画像を送るだけでよいのです。

 
 販売戦略

 仮想ショッピングモールの中に仮想店舗を構えれば、そのショッピングモールのトップページ(ショッピングモールの入り口の案内板のようなもの)を見て、お客様が「来店」されることもあります。しかし、店を構えているだけで商品がどんどん売れるほど、この商売は甘いものではありません。大手の有力ショッピングモールの中には、同じジャンルの店が何十何百とあって、既に常連客を抱えているのです。

 店舗に顧客を呼び入れるためには、ショッピングモールの内外に自店の存在と特徴をアピールする必要があります。しかし、そのためには通常かなりの広告料が必要となります。弊社では、これまでに蓄積した技術により、殆ど経費を掛けずに顧客を増やすノウハウや、商品を販売する際の宣伝のノウハウをご提供します。

 何れにせよ、インターネット通販は、コンピューターが勝手に注文を集めてくれる魔法の技術ではありません。売上を上げるには、良い商品の選択、優良顧客の囲い込み、効果的な宣伝、丁寧な顧客対応など、実店舗と同様の熱意と努力が必要であることは言うまでもありません。


文責:清酔酒造合資会社代表 農学博士 佐藤立夫
(経済産業大臣認定上級システムアドミニストレータ)



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清酔酒造合資会社

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