湯葉ランチを食べに行く!(2005/01/13)  


 2004年12月の終わりに、PTAの飲み会をしていた時に素敵なランチのお店があるよ、という情報を入手しました。
その店は
ア)居酒屋っぽいらしい。
イ)ランチもあるらしい。
ウ)大きな酒樽が個室になっていて4名しかその中には入れないらしい。
エ)木曽義仲の末裔が営んでいるらしい。
オ)お庭がみごたえがあるらしい。
カ)庭に線路があって名古屋のM越デパートで買った小さな列車が走っているらしい。
キ)隠れた名店であるらしい。
という場所らしいのですが
2004/12/20の日記参照のように、一度チャレンジして納得できないまま帰ってきた私とお友達です。
本当にランチのあるお店なのかどうかも怪しいと思っていたのですが、その後の情報で結構人気があるらしく頻繁に車の出入りがある場所だと知った私達(情報提供ありがとうございました)
どうしてもそのお店の【真実の姿を知りたい】私とお友達のあこさんは再びチャレンジすることにしました。

主婦に人気のあるお店は、ランチ時間というと混み合うので予約がないと入れないお店も多々あります
今日行ったお店についても一抹の不安はありましたが、お店の名前を知らなかったので調べようがありませんでした。
11時半近くにそのお店に着いた時、家紋のついている門が開いていて営業中ということがわかりました。
その門の中が駐車場になっていているのでした。駐車場は空いていたものの予約があったら…と気が気でなかったのですが、車から降りるとすぐにお店の人がやってきて「どうぞこちらへお入りください」と…まるで待ってました!とばかりであ、っという間に店の門の中へ案内されてしまいました。
お店の入り口は、前回のチャレンジのとき一生懸命私達が隙間から覗いていた門でした。
門から中に入るとそこは…庭で…本当に樽がある!!
庭の中央にオープンカフェとでもいうべきスペースがあり(でも冬は寒くてコーヒーどころではないと思う)
その周りに樽が並んでいます
全部でいくつあったんでしょうか、数えてこなかった自分がもどかしいですが、私達は一番手前の楽々庵という名前の部屋(樽)に案内されました。
樽のすぐ前に線路があることもすぐ気がつきまして
はい、本当にSLもあるようです。
樽の入り口から中を見たところです。
初めは情景に圧倒されていたし、ランチに行ったお店で写真を撮るという行為にためらいがあったのですが
何を見ても新鮮なので、最後には堂々と写真を取り捲った私達でした。
ただ、わたしは携帯のSDカードを忘れてしまったので
今回の写真の提供はあこさんからのばかりです。

外から樽の中を見たところ。
中にはコタツとエアコンが完備されています
そして天井には裸電球が…4人までは入れると思いますが二人で入ってちょうどいいくらい?
3人はいけても4人は辛いという感じです
樽の中のお品書きなど。他には樽の由来が書いてあります。
樽は、灘の銘酒白鶴酒造で江戸の末期に使用されていたものだそうです。部屋の壁にもたれるとカーブの具合が背中にフィットして何というか安心感というか癒し?(いやまじで)の空間?

外から見て興奮しちゃった私達は、中に入っても興奮が収まらず
何を見ても感動!噂に聞いたものが事実だったということを実感しました。でも、えーと、趣があるというのとはちょっと違う印象で素直に言うと逝っちゃってる?ここまでするか?という感じ。もちろん決して馬鹿にしているわけじゃなくて感心しきり(でも笑っちゃう)

今回は1200円の湯葉鍋をお願いしました。
湯葉鍋を食べた後に、御飯を一口残しておいて雑炊にしてくださいといわれました。
雑炊にするにはちょっと御飯が少ないかな〜と思っていると案内してくれた女の人が「御飯のおかわりはいかがですか?」と声をかけてくれました。
でも、これで1人分なんだからと丁寧にお断りしました。
食べながらもキョロキョロと何か面白いものはないかと見回す私は壁のインターホンの横の説明が気になりました。「御用の方はこのインターホンをご利用ください。SLが御用をお伺いに参ります」
SLです〜〜〜。庭にSLの線路があることはチェック済みですが走っていなかったのでどうしたら見られるんだろうと思っていたところ。インターホンを押すかどうか、結構真面目に悩んでました。
しばらくすると、外からSLの走る音が聞こえる!!!
思わず障子戸を開けて外を見るとおじさんがいて
外に出て乗っていいよといいます。
まさか〜、子供もいないのに乗る口実がないよ
と、心の中で思いつつお断りしてたんですが
妙に人懐こいおじさんで「どうぞどうぞ」に負けて思い切って乗りました(笑
まだ御飯の途中だったのですけどね〜
恥はかき捨てで写真をお願いしたら、おじさんがシャッターチャンスがつかめないまま一周してしまいました。
そしてそのまま2周目に突入!!断っていたのに2周も乗っちゃうなんてね
その後部屋に戻り、また食事をした私達です
とにかくおじさんは人懐こくて説明好きでオススメ上手
そして私達は押しに弱い二人組。
御飯のお代わりを3度聞かれたときは3回とも断れたのに
(結局、雑炊がとても美味しくて、後からおかわりしなかったことを悔やみました)
SLを押し切られた後は、そのまま説明好きのおじさんの意のままに、いろいろな説明を受けました。
おじさんは「木曽義仲」の末裔だそうです。お店は旧家の広大な敷地内にあって、資料館もあるそうです。
お店ではもう1人おじさんがいたので、初めどちらが御当主なのかわからなかったのですが、SLを勧めたほうの人がもう1人の人に「殿」と呼ばれていたので、後当主様がわかりました。
殿が書いたという、和算の大きな数の数え方(一十百千万…億、兆、京…那由多、不可思議、無量大数)の書いてある紙をありがたく頂戴しなさいって感じで頂いたり
コンサートをよくやってるからといってチラシをもらったり(先月は落語で今月は尺八とお琴だそうです。コンサートって…?)

余談ですが大きな数の紙見たときに大騒ぎしました。
(もちろんお店の人に見られないようにしてから)
「那由多」だって〜〜〜〜〜!好きだったんですよ
あこさんも同じ思いだったらしく、やはり同じ穴のムジナ
「那由多」で喜んだ意味がわからない人はゴメンナサイ
大昔に好きだったコミックのことです。
コーヒーはブルマンの生豆をお店で焙煎して淹れてくれるそうですが一杯500円という値段であまり魅力的に思えなかったのです(ランチの後は300円で飲めます)
でも、おじさんの「お友達〜、本当に美味しいから飲みなさい、飲みなさい」に負けたんですね
だいたい、今まで【お姉さん】とか【おねえちゃん】とか【おかあちゃん】とかいろいろな呼ばれ方をしたことはありますが
「お友達」という呼ばれ方は、初めてですよ
そして出てきたのは【急須に入ったコーヒー】
初めての体験ですが、ここなら何でもありの気がします。
ブルマンは酸味が強いかと思ったけど
とても飲みやすくて私向きでした。
SLについて。
私達がコーヒーを飲んでいるころ、外で殿が他のお客さんにSLを勧めているのが聞こえました。
結構年配のおば様たちでしたが、やっぱり押し切られて乗せられてました。
それはまあ、殿のやりそうなことですが
SLの入手経路についての説明が聞こえたので…
事前情報で名古屋のM越デパートで買ったと聞いていましたが
殿の説明によると、M越☆が丘店の屋上を走ってたモノらしいです。払い下げなのかな?
でも、どうして☆が丘なの?というのは殿のお勤め先を知って納得です。
殿が旧家の所蔵品の説明のときにみせてくれた18年前の新聞の記事に☆が丘自動車学校勤務だったことが書いてありました。
職場の近くだったからなのね〜(大いに納得)
そして、SL導入の理由を説明するのも聞こえました。
「SLで料理を運ぼうと思ったんだけどな、人が運んだ方が早い」だそうです
う〜〜〜〜ん、昔この店の近くにSLが料理を運ぶお店があって有名だったんだよね、その影響かしらね。
会計を済ませ、お店の外に出たところで遮断機を見学しました
またまたそこへ殿がやってきて、スイッチを入れてくれました
中で使わない理由は、うるさいからだそうです(笑
最後は殿と記念撮影までしましたよ
この後さらに資料館見学と道を隔てた反対側の庭というか古墳のある敷地内の散策を「お友達〜、是非見て回りなさいよ」と強く勧められましたが丁重にお断りしました


だって、私達はまた行きます。


必ず(笑
このお店の名前は「春秋園」というのですが、お店に入ってからも、なかなかお名前を知ることが出来ませんでした。お店の名前よりも趣向や殿のインパクトが強すぎて、頭に残らないのですね。事前情報のときも複数の人に聞いたのですが、名前をはっきりといえる人はいませんでした。誰もが同じ衝撃を受けるのだと思います。私も今、一生懸命名前を頭に刻み込もうとしているのですが、気を抜くと忘れそうです。