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成人向け
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2000.8.27
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劇団四季のミュージカル「ライオンキング」を観てきた。
竹芝にある四季劇場「春」は、夏休みのマチネ(昼間の公演)のせいもあるのか、親子連れで満場だった。
夏休みも残りわずかなこの時期、宿題をため込んでしまった小学生たちが、
ミュージカル鑑賞に、束の間の現実逃避を試みているようだ。
そんな小学生たちには、少々退屈な舞台だったかもしれない。
冒頭の、ジャングルの王の子、ライオンの「シンバ」の誕生を動物たちが称える場面は、
舞台いっぱいに、凝った衣装をまとった動物たちがひしめき合っていて、
かなり壮観だった。めちゃめちゃデカイ象が出てきたりして、小学生たちも喜んだに違いない。
しかし、ストーリーは、ディズニーのアニメ映画のそれと変わらないし、
子供たちを釘付けにさせるようなアクロバティックな演技や、ひたすら陽気なダンスもあまりない。
それに加え、明快なコテコテなギャグもテンポよく盛り込まれていない。
これじゃぁ小学生たちも、宿題の現実から逃れるのは難しかっただろう。
とは言っても、小学校をはるか昔に卒業した者たちにとっては、けっこう楽しめる作品だったと思う。
さすがはブロードウェイミュージカル!そして日本を代表するミュージカル劇団!
と思わせるすばらしさも多々あった。
とくに私がすばらしいと思ったのは、
マスクやパペットなど、衣装のデザインである。よく練られた機構を持った衣装で、
役者の動きと連動して、動物の様々な表情を表現している。
衣装デザインの試行錯誤や、役者の稽古の困難さを想像させるが、完成度はすばらしかった。
全体的な雰囲気は、ジャングルの物語のためアフリカの民族をイメージさせる造形や色彩で構成されていた。オーケストラボックスを覗いてみると、
やはり、アフリカの楽器をアフリカ人と想われる人が奏でていた。
日本でもかなりのロングランになっている「ライオンキング」だが、
2001年の春まで公演が決まっているらしい。もし足を運ぶのなら、
2階席の前のほうをオススメする。この四季劇場「春」は、
プロセニアム・アーチ(舞台と観客席の間にある、舞台の額縁のようなもの)が高くて、
2階席もかなり舞台に近いところから始まっている。よって、2階席だからと言って、
舞台から遠い感じはしない。「ライオンキング」の演出も、舞台の奥行きを利用したものがあり、
見下げの視点で観劇するほうが楽しめると思う。ちなみに私は、2階席の下手側の最端の席だった。
見下げの感じは良かったが、最端だと、どうしてもプロセニアムによる死角ができてしまい、ちょっと不満が残る。
「ライオンキング」の演出から考えると、上手側の最端ならば、下手側の最端よりも不満は少ないと思う。
今からチケットを求めようとしても、良い席はもう無いかもしれないが、もし空席があった場合の参考に。
あと、集中力の切れてしまった子供が、騒いだり、前の席の背もたれをゴンゴンと蹴ってきたり、はたまた、
動物が登場するたびに、「シカだ!」「あれはブタだね!」「さっき出てきたライオンの女の子がまた出てきたよ!」
「浅利慶太は成り金趣味だね!」などなど、いちいち迷惑な声量で解説したがる子供がいる(もちろん「浅利慶太云々・・・」は、
私の勝手な想像です[笑])。
成人ふたりで観劇した私たちだったが、ちょうどうしろの席に、ふたりの子供が陣取っていたようで、
ダイレクトな迷惑を被った。
観客同士の喧嘩にでも発展して、由々しき事態に陥ってしまってはいけないので、
これらに対する寛い気持ちと、忍耐力は準備しておいたほうが良い。
また、親子で観劇する場合、親御さんは、ジャングルの新しい王「シンバ」よりも、我が子をしっかり見ておくこと。
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もう、終始やられっぱなし!
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2000.8.12
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世間はお盆休み・・・なのに、休日なしで仕事かなぁ・・・。
でもきょうは、前々からチケットを取ってあった
フィリップジャンティ・カンパニーの舞台「密航者 STOWAWAYS」を観るのだ!
会社の先輩に、このフィリップジャンティに魅せられた人がいて、私はその先輩から強く勧められたので、
チケットを購入した。そして、きょう、私も魅せられた。だから皆に勧める。
この舞台はトリックが満載で、観ている側は騙されっぱなしである。悔しいので、注意深く舞台に集中するように観るが、
結局、終始観る側が騙されっぱなしである。
ついさっきまで、舞台で踊っていた人がしばらく動かなくなったな、と思ったら、いつの間にか人間が板っきれになって、
パタンと折りたたまれてしまう・・・。
ピカピカとつやのある床、仕掛けがまったく無さそうな床に、役者が消えていく・・・。
大きな紙袋に役者が入ったとおもったら、小さな人形になって出てくる・・・役者は異次元に消えた?
しかも人形はしっかりと歩き回る!。
この舞台を観ていると、あたりまえのようにトリックがあり、観ているうちに、不思議なことこそ常識になってしまう。
トリックを見破ることを諦め、フィリップジャンティの創り出した、
物理的な常識が通用しない空間を受け入れるしかなくなってしまう。
疑いたくても、見破るための端緒さえみつからない。
もう、フィリップジャンティに終始やられっぱなしだった。舞台をあまり観ない人でも、フィリップジャンティの舞台は
理屈抜きに楽しめると想う。心地よい「あっ、またやられた!」感の連続に、魅せられずにはいられない。
次回来日した時も、必ず観ようと思う。
睡眠中に見る夢のように、現実では考えられない展開を現実の中で具現化しようとする彼の舞台は、
心地よいほどに気持ちを昂ぶらせてくれる。夢を見たあとのような、そんな興奮状態の私は・・・あ、
このあと会社に出勤しなければ・・・ひぇ〜。あら?やっぱり、さっき観た舞台は夢だったの?と思わせるに十分な、
現実らしい現実、トリックのない退屈な日常が、かなりのコントラストで待っていた。
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