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青森A 太宰治フルコース
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2001.9.3
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今回、青森を旅したいと考えた時に旅のガイドブックを見て、
津軽に太宰治の実家があることを知った。
これは青森への旅の道程に彼の作品を読まない手はないと考え、
早速、太宰治の文庫本を購入した。
正直言うと、私はつい最近まで彼の作品は読んだことがなかった。
作品のタイトルをいくつか列挙することはできるが、詳しい内容までは知らなかった。
(「走れメロス」に関しては、小学生の頃の教科書に載っていたような気もするが、
記憶は茫としている)
私がまず初め手にした彼の著作は「津軽」という作品、彼が自身の故郷を旅する紀行文で、
青森の旅の前に読了してしまったのだが、旅の予習として非常に誂え向きの作品だった。
更に太宰治について予習しておこうと、私は青森へ発つ前に、彼が投身したという玉川上水を訪れた。
JR中央線三鷹駅から玉川上水沿いに5分ほど歩いた所に、彼が投身した場所を記す碑があった。
その碑は注意しないと見過ごしてしまうほど控えめに据えられていた。
彼は4度もの自殺を試みたが失敗し、5度目にこの場所でそれを完遂したのだ。
その玉川上水沿いの碑からほど近くに禅林寺という寺があり、
その敷地内の霊園に彼の墓があるらしいので、そちらへも歩みを進めた。
数多の墓石や卒塔婆のひしめく霊園へ入り「太宰」と刻まれた墓碑を探してみるが
一向に見つからない。はて、この霊園に間違いないのだが何故無いのか・・・と暫し途方に暮れたが、
彼の本名が津島修治であることを思い出した。ほど無く、
ひっそりと周囲の墓碑に紛れた「津島家之墓」を見つけた。
(彼の墓碑の斜向かいには森鴎外の墓碑もある。奇しくも太宰の著作「花吹雪」の中で、
この禅林寺を訪れて鴎外の墓碑を拝む記述があり、自分にとっては身分不相応だがこのような墓地の
片隅に埋められたい、と語っている)
こうして東京の太宰所縁の地での予習を満足に済ませ、私は青森へ行った。
青森旅行の最終日、いよいよ太宰の生家へ向かった。
弘前からJR五能線で1時間ほど北の五所川原駅、その五所川原から更に津軽鉄道
(津軽鉄道の車両には「走れメロス号」と書かれていた)で30分ほどの金木駅で下車。
津軽鉄道の車窓からは、広大な津軽平野の長閑な大自然が望めるが、
金木駅界隈はちょっとした住宅地といった感じだった。駅から徒歩で約7分のところに、
周囲の建物と比較してかなり豪華な純和風の建物がある、それが太宰の実家なのだ。[写真上]
現在は太宰治記念館「斜陽館」として一般公開されている。
その豪華屋敷の向かいには観光物産館があり、おみやげものを買ったり食事ができるようになっている。
そこで私は「太宰らうめん」を食べた。[写真下] 「太宰らうめん」はかつおだしの醤油ラーメンで、
具として太宰の好きだった根まがり茸が入っており、その他にわかめとねぎもたっぷりと入っている。
味のほうは・・・ラーメンにわかめを入れるのは個人的に賛成しかねるので・・・
的確な評価はできなかった。
次に、太宰の生家からバスに乗り日本海側の小泊村へ向かった。
ここには、太宰の小説「津軽」記念館がある。
この小泊村は漁業の村で、この記念館以外にこれといって
観光要素がなく、飾り気のない昔ながらの田舎な風情が漂うところだった。
しかし記念館だけはハイカラに目立っている。記念館の受付のお姉さんもハイカラで化粧が厚かった。
この記念館は、小説「津軽」と謳っているとおり、小説に基づいた構成になっており、
「津軽」を読んでいない人が訪れてもちょっと楽しみづらい空間だと感じた。
1日に5本ぐらいしかないバスに乗って、はるばる2時間ほどかけて小泊村に来て、
「津軽」を読んでないとなると、この辺境の地で途方にくれるだろう。
幸い、私は「津軽」を読了していたので、はるばる来て報われたと思う。
小説「津軽」を未経験の太宰ファンは、青森旅行の際はお気をつけください。
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青森@ ごらんこれが竜飛岬〜♪
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2001.9.2
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日本列島を見事に縦断した台風11号が去り、
今年のお盆も休みが無かったなぁと寂寥感を覚えていた頃、
なんと8月の末から5連休できるという僥倖に恵まれた。
まとまった休暇なので、思い切って旅に出ることにした。
行き先は青森。北方面へ出掛けたいと考えて北海道も候補に挙げてみたが、
北海道網走で冬に流氷を見たいという宿願があるので、
流氷の季節でない今回は止めにした。
1日目は青森の南、十和田湖を目指し八甲田山の麓から奥入瀬渓流を歩いたが、
生憎の雨天。びしょびしょぐちょぐちょのトレッキングはストレスが溜まるばかり。
十和田湖を俯瞰しても霧雨で白く霞み、せっかくの余暇も不完全燃焼である。
しかし、2日目から3日目にかけて訪れた竜飛岬では、
どんよりした雲も十和田湖での不満も仕事のストレスも、あまねく霧消してくれる晴天に恵まれた。
空と海の青や萌える緑の鮮やかさの中、たいへん気持ちの良い旅になった。
また竜飛岬は風の岬と異名があるほど風の強いところで、風力発電用の風車が11基もある。
青や緑に真っ白な風車が美しいコントラストをつくり明媚な景色を演出していた。
丘の上からは下北半島や北海道も望め、深呼吸しながらパノラマを楽しんでいると鷹揚な気持ちになる。
すっかり竜飛岬に魅せられてしまった私は、急遽この岬に宿をとることにした。
その日は灯台から夕焼けを堪能し、翌日の早朝も散策に出掛け、朝焼けを迎えた。
風車の下のきつい丘を少々汗ばみながら登り、展望台で心地よい風を受けながら、暫しそこで読書を
楽しんだ。平和で贅沢な至幸至福のひとときだった。
風車と灯台、他には何も無いように見える岬だが、岬の東側、丘の陰に隠れるように漁村があり、
そして地中には世界一の海底トンネルがある。青函トンネル記念館では海面下140メートル
まで案内してくれ、隧道工事の苦労が忍ばれ、
地上の大自然とは対称的に地下は人の手が深く及んでいることがわかる。
今回の旅では青函トンネルを通って北海道まで行くのは時間の都合で諦めたが、
北海道を旅する時は是非このトンネルを利用して陸路で行きたいと思う。
竜飛岬の魅力を伝えるには筆舌が及んでいないが、のどかな夏に訪れることをお勧めする。
電車バスを乗り継いで行くのはダイヤの関係上、難がが多いが、
車窓から津軽の風景を楽しみながら訪れるのも一興である。
もちろんマイカーで本州の道の果てを目指して訪れるのもいい、
駐車場が広いのでゆっくり楽しむこともできるだろう。
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