散文
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-12℃ / +40℃
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2005.02.20
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流氷を見るために訪れた知床の宿でおもしろい体験をした。
この日は多少吹雪いている天気で、気温は氷点下12度。
そんな中、宿の露天風呂へ。湯温は40度くらいあると考えると、
湯の中と外の温度差は約50度。
湯面からは絶えず朦朦と湯気が昇り、視界にベールをかけ、幻想的な光景を演出する。
そして、しばらく肩まで湯に浸かっていると、浸かっていない頭部も寒さは感じないのだが、
紛れもなく頭部は吹雪いている氷点下の気温の中に晒しているわけで、
なんと徐々に髪の毛がパリパリと凍りついてくるのだ。
シャンプー後の濡れた髪は、吹雪に温度を奪われ、髪を触るとシャーベット状に
シャリシャリと音をたてる。しばらくそのままにしておくと、ほんとうに硬く凍りついてくる。
身体はのぼせているのに、髪は凍りつくというなんともおもしろい体験をした。
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厳かに白く
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2005.2.19
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流氷が接岸する冬のオホーツク海沿岸。
いつか自分の目や手を通して流氷を感じたいと長いあいだ思望し続けてきた。
しかし来る年来る年、流氷の季節になると仕事が忙しくなったり
転職や引越しでそれどころではなくなったりして、
なかなかその機会に恵まれなかったが、
今年の冬、ついに流氷の接岸している網走、知床へ旅立つに至った。
網走は、多少晴れ間が見える天気だったが気温は氷点下9度。
風も強かったせいもあり、素肌をさらしている顔面は寒いという感覚を越えて痛みを感じる。
顔面がかじかみ、口が回らなくなり思うようにしゃべれないような状態だ。
こんな寒さに身を晒していると、10度前後で寒い寒いと言っている東京でのことが恥ずかしくなる。
右の写真は、網走の流氷砕氷船のデッキから、真下の流氷を砕いている様子を撮ったもの。
凍りついた流氷をガリガリを割りながら進む様は、猛々しくて壮観だ。
流氷を砕く音や振動も伴って迫力がある。
船からオホーツク海の流氷の水平線(氷平線!?)を見ていると、
はるか北のロシアのカムチャッカ半島まで氷の上を徒歩で行くことも無理な話ではないと考えると、
日常の小さなことも忘れて夢が広がってくる。
次に知床へ行き、実際に自分の足で流氷の上を歩く体験をした。
右の写真のように、水の浸入してこないドライスーツを着て、
沖へ向かって歩いていく。周囲は雪に覆われて陸にも、
凍りついた海にも同じように雪が降り積もり、
どこまでが陸地でどこからが海の上なのか境界が曖昧である。
たまに海水で濡れたところがあり、そのあたりは氷が薄いらしい。
現にそのあたりを歩くと、氷が割れ見事に海にハマる。
しかし海へ落ちても、ドライスーツをきていれば身体は浮くし水に濡れることはないので
問題ない(首や手首には隙間があり多少浸水するが・・・)。逆にドライスーツを着ていなければ、冷たいどころでは済まないだろう・・・。
かつて小説で、流氷の上を歩き無音の世界を体験した話を読んだことがある。
この日は風もありゴーゴーという音もうるさく、
そしてなんといっても流氷目当ての観光客が多く、人の喧騒で無音とは程遠いものだった。
しかも冬の北海道は、雪を見たことがない台湾人観光客が多いらしく、
パワフルな中国語がこれまたウルサイ。観光地のあちこちに台湾人向けの中国語の看板が
ウルサく掲げられ、観光地化された興醒めな部分が多々あった。
静かに自分と内面と向き合うような旅にはならなかったが、
流氷を満喫できなかったというわけではない、やっぱり厳寒の地は私を惹きつける。
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散文
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