【2003年に見た演劇】

1月 ジキルとハイド(日生劇場) 人間風車(パルコ劇場)
2月 SLAPSTICS(パルコ劇場) ニンゲン御破産(シアターコクーン)
3月 太陽まであと一歩(サンシャイン劇場) 三月大歌舞伎(歌舞伎座) オケピ!(青山劇場)
4月 白鳥の湖(オーチャードホール) アローン・アゲイン(サンシャイン劇場) 入江雅人のW1劇場;爆走CLASH17(紀伊国屋ホール) 花の紅天狗(ル・テアトル銀座)
5月 オイル(シアターコクーン)
6月 エレファント・バニッシュ(世田谷パブリックシアター) コクーン歌舞伎;夏祭浪花鑑(シアターコクーン) みつばち(全労災ホール) ハムレット(世田谷バプリックシアター)
7月 REBIRTH(本多劇場) MAMMA MIA!(Prince Edward Theatre@Lodon) 熊沢パンキース(本多劇場)
8月 パラレリ(三百人劇場) 阿修羅城の瞳(新橋演舞場) 風のピンチヒッター;再試合(紀伊国屋ホール) 風のピンチヒッター;特訓中(紀伊国屋ホール) ナツヤスミ語辞典;ドルフィン編(サンシャイン劇場)
野田版鼠小僧(歌舞伎座) シンデレラ・ストーリー(青山劇場)
9月 ナツヤスミ語辞典;ビートル編(サンシャイン劇場) 3つの事情;女性版(シアタートップス) ビューティフル・サンデー(俳優座劇場)
10月 平成中村座歌舞伎公演(平成中村座@浅草) スリーテナーズ(全労災ホール) 一郎ちゃんがいく(博品館劇場) その場しのぎの男たち(本多劇場)
11月 錦秋花形歌舞伎(川口リリアホール) ウーマン・イン・ブラック(パルコ劇場) ミュージカル・天使は瞳を閉じて(ル・テアトル銀座) 欲望という名の電車(青山円形劇場) ハルディンホテル(本多劇場)
ハムレット(シアターコクーン) 古舘伊知郎トーキングブルース16th(パルコ劇場)
12月 彗星はいつも一人(サンシャイン劇場) 法王庁の避妊法(世田谷バプリックシアター) 止まれない12人(全労災ホール) トランスホーム(本多劇場)


ジキルとハイド

ミュージカル。池田成志さんが出るので見にいった。だって、こんな大舞台で成志さんを見る機会なんて次いつあるかわかんないだもん(爆)。
マルシアの歌唱力があるのは知っていたが、知念ちゃんの歌唱力にもビックリ。マルシアと掛け合いで歌っていても全然遜色がないように思えた。成志さんの歌が少なくて残念(うまいかどうかは、よく知らない)。
鹿賀さんのジキルとハイドの演じ分けは、もっとハイドのおどろおどろしさを強調してほしかったような。あんまり区別がつかなかった。特に一つの歌の中で二人を演じ分けて歌う時は、最後の方はどっちがどっちだか判別できなかった。
鹿賀さんの婚約者が知念ちゃんというのも、ちょっと年齢差が・・・2人で並ぶと親子に見えちゃって(^^;;;

真面目なお芝居(爆)をする成志さんもステキでした。でも、やっぱり表情豊かなお芝居をする成志さんの方が好き。いつものように、スポットがあたってなくても小芝居してくれるのでは・・・と期待をこめて見てましたが、さすがになかった(笑)。


人間風車

売れない童話作家(入江雅人)は、いつも公園で子供達に話してきかせていた。そこには少し知恵遅れらしい青年(河原雅彦)も聞きに来ていて、彼はその翌週にはお話の主人公の格好をして現れた。
同じ作家である友人(橋本さとし)の勧めもあって、「ひろすけ童話賞」に応募することにし、友人に原稿を預ける。友人はそのすばらしさに感動し、今はテレビ局のプロデューサーをしている同じく高校の同級生(山内圭哉)に見せた。プロデューサーは、想いを寄せていた女優(永作博美)が、自分より貧乏人である童話作家と付き合っているのが許せなかった。そして恐ろしい事件が。

再演。初演はテレビで見た。主役3人(童話作家、女優、知恵遅れの青年)の雰囲気がずいぶん違うのでどんな風になるのか楽しみだった。
入江さんは合っていたと思うが、どのお芝居も似たキャラクターに見える・・・。永作さんは、話し方が初演の斉藤由貴さんとそっくり。演出家の意図なのだろうか?永作版「あきら」を観たかったので、ちょっとガッカリした。河原さんのサムはすごかった! 無垢な様子と狂気の差が恐かった(しかし、チラシの写真とずいぶん雰囲気が違ってた)。前半の山内さんの七変化(爆)が楽しかった。


太陽まであと一歩

アキラ(西川浩幸)とサトル(上川隆也)は兄弟だが、仲は良くない。アキラは映画監督で、自分の少年時代を題材にした映画をつくった。ところがある日、映画を見ている時に昏睡状態になったと思ったら、なんと本人は映画の中に入り込んでいた。もちろん、医者に治せるわけがない。アキラの妻はサトルに、彼も映画の中に入り、アキラを連れ戻してきてほしいと頼む。最初はそんなことを信じられなかったサトルだが・・・

キャラメルボックスのお芝居は初めて見た。友人が「面白い」と言うので、それなら1度見てみようかとヤフオクを見たら、定価以下で落札できちゃった(^^;;;
セットは、「おばあちゃんの家」と「おばあちゃんが経営しているドイツパン屋の裏口」がずっと固定されたままなのに、場面が学校になったり、現実の部屋になったりいろいろ変わっても全然不自然さを感じなかったし、同じ舞台上で映画の中と外が混ぜんとしてても、全然混乱しなかった。
皆、マジメな顔して演技したまま、時々笑わせてくれる。ぐんぐん引き込まれて、2時間がアッという間だった。
他の作品も見てみたい気になったけど、お芝居のビデオもTSUTAYAにあるのかな? どなたか「お勧め作品」があったら、教えてください。


三月大歌舞伎

歌舞伎はあまり好きではない。でも今回の演目は初心者向きだし、出てる人はミーハー向きなので(^^;;、歌舞伎が好きな母親を誘って見に行ってきました。

松寿操り三番叟 人形遣い(高麗蔵)が操り人形(染五郎)を箱から取り出し、三番叟を舞わせる。人形だから、足に力が入らない。そのテロンテロンとした動きが本当に人形のようでした。

源氏物語・浮船 浮船:玉三郎 匂宮:勘九郎 薫大将:仁左衛門
玉三郎の浮船は、とても可憐な感じでかわいかった。勘九郎の匂宮は女好きな艶っぽい雰囲気がよく出ていたように思えるけれど、「やんごとなき身分の方」の気品はちょっと・・・。でも、源氏物語と歌舞伎っていいなぁと思いました。
一番気になったのは舞台替えの音。表では匂宮が必死に浮船にせまっているのに、そのせりふより大きな音でドンドン、ガンガンと裏で次の舞台を設営している音が響くのは、すっごく興ざめ。「あら、雨音が」と言っても、雨音なんてかき消されちゃうし、あれでいいの?

勧進帳 弁慶:幸四郎 義経:染五郎
「義経をかばって安宅の関を抜けるのに、何も書かれていない勧進帳を読み上げる弁慶」という程度の認識(^^;;; 歌舞伎特有のせりふ回しに慣れていないせいか、何言ってるのかほとんど聞き取れない(^^;;; 染ちゃんはほとんど身動きもしないで座ってるだけだし、つまんなかった(爆)。


オケピ!

「オケピ」は「オーケストラ・ピット」の略。ミュージカル上演中にオケピで繰り広げられる様々な人間模様。「人生で起こることは、すべてオケピでも起こる!」

初演は見てない。舞台の手前に本当にオケピがあって、演奏はもちろんそこで。でもオーボエ奏者役の布施明さんがフューチャーされた時のソロは本人が吹いてたみたい。
最近の三谷さんのお芝居では、始まる前の注意事項のアナウンスを三谷さんがすることが多いけれど、今日は歌ってた。やりすぎ、という気も・・・終わった後も「これ以上待っていても何も面白いことは起きませんので、速やかにお帰りください」とアナウンス。
皆さん、歌うまいけど、布施さんが歌うとなんか急に舞台の雰囲気が変わる。20年ぶりに一人娘と再会する場面を歌った時はホロっとしました(オチは笑わせてくれたけど)。それぞれのキャラクターが皆個性的で楽しかった。でも、バイオリニスト役の戸田恵子さんはステキなんだけど、ついつい宇部さん(@「HR」)に見えちゃって・・・(^^;;;
休憩20分込みの3時間45分はちょっと長いけど、楽しかった!休憩時間の時に本物のオケピを覗いてみた。他にも同じような人がいっぱい。すると、2幕目では「休憩になるとのぞく奴がいるんだよな」「俺たちは猿山の猿じゃない!」とネタにしていた(笑)。


白鳥の湖

白鳥の湖

女王である母親の愛情に飢えたまま育ってしまった王子。GFともうまくいかず、すさんだ気持ちでコッソリ場末のバーへ出かけるが、けんかに巻き込まれた上、無様な姿を新聞記者に撮られてしまう。
自殺しようと湖までやってきた王子は、そこで白鳥の群と出会う。その中でひときわ雄雄しく舞う一羽の白鳥の姿を見て、王子は生きる気力を取り戻した。
王宮での舞踏会に、少し遅れて見知らぬ男がやってきた。あの夜の白鳥とそっくりだ!驚く王子を尻目に彼は会場中の女性を虜にし、女王の心までも射止める。絶望のあまり病に伏せる王子。そこへ白鳥がやってきた・・・

正統派「白鳥の湖」のストーリーはよく知らない(爆)。男性が(笑いをとるのでなく)白鳥を演じるというのに、とても興味を覚えたけれど、チケットは完売。追加公演が出て見ることができました。
白鳥役はトリプルキャストで、当日までわからない。今日はジーザス・パスターでしたが、力強いステキな踊りでした。もう一人のアダム・クーパーは映画『リトル・ダンサー』のラストシーンに出てくるそうです。
白鳥が男性であるということは、何の不自然も感じなかったです。かえって、王子の孤独感がよりいっそう伝わってきました。クライマックスは白鳥が王子と愛し合うようになり、それを許さない白鳥の仲間たちに総攻撃されるのですが、すごい迫力でした。思わず息をとめて見入ってしまいました。まるでヒッチコックの『鳥』のように、一斉に襲われるそのシーンに主題曲の合うこと!バレエでは「ちょっと大げさ」と感じていたこの曲が、今日はピッタリでした。


アローン・アゲイン

アローン・アゲイン

あおい(前田綾)は女優だが、今はあまり売れていない。そこへ、彼女が雑誌に書いたエッセイを気に入った荒川出版社の人(篠田剛)が、「単行本を書いて欲しい」という依頼を持ってきた。しかしそのエッセイは、あおいのマネージャー(坂口理恵)の弟で、作家志望の光男(細見大輔)が書いたものだった。

再演。初演は先週末のMXテレビで見たばかり。今回は若手主体で、そのせいか最初は物足りなさを感じました。でも見ていくうちに、こちらの方がずっと共感できました。初演の皆さんはそれぞれが個性強いから。弟役も、西川さんより細見さんの方が、だんだんあおいに惹かれていく様子がわかりやすかった。


入江雅人ワンダーワン劇場;爆走CLASH17;吠えよ、ストラマー

ゲストに惹かれて見に行った(^^;;;。ゲストと2人芝居してくれるのかと期待していったら、最初の1話だけだった(オムニバスで5〜6話)。1話は、入江さんは現在を書き留めるために、細かく日記を書いている。コメディのオーディション会場(?)で古田さんと遭遇する。そこで古田さんは、入江さんの日記の通りにやらせられるわけ。「古田さんは持ちネタの『もしもシリーズ』を始めた。『大学に受かったのを、はにかみながらモトコ夫人に伝える馬場』」とか・・・古田さんは、ほとんど素に近い状態で、照れくさそうにやってました(笑)。
実は、入江さんのモサッとした話し方は苦手。第2話で早くもウトウト(^^;;; ところが、「では、最後は歌です。『モニカ』!」と言われて、思い切り目がさめた。「えっ!うそ〜」と思わず声に出してしまった。両隣の人は、吉川晃司のファンだと思ったかしら?(笑) でも、マジに「まさか追悼?のわけないよね」と息をつめていたら、やっぱり吉川晃司の声だった(爆)。ああ、びっくりした。


花の紅天狗

紅天狗

月影花乃丞(木野花)率いる月影花乃丞一座。看板役者の桜小町カケル(森奈みはる)でもっているものの、月影は彼女に満足できない。そこで飛び込んできたそば屋の出前持ち、赤巻紙茜(高橋由美子)。彼女に可能性を感じた月影は、無理やり入団させる。この2人を競わせることで、幻の舞台「紅天狗」を上演したい月影。しかし、その上演権を横取りしようと、大金持ちプロデューサー仰 天一郎(池田成志)が暗躍する。

笑いました。ストーリーはどっちでもいい(爆)。たくさんのミュージカルの替え歌をやっているようですが、私には「ウエストサイドストーリー」とABBAの歌くらいしかわかりませんでした。「モーツァルト」を見た人はたくさん楽しめたことでしょう(劇中劇で使われてます)。
でも、成志さんがたくさん歌ってくれ、ラメラメスーツからバニーちゃん、最後は着流し浪人まで千変万化!私にとっては、成志さんが主役でした。相変わらずスポットがあたってない時も絶えず小芝居してるから目が離せないし(笑)。粟根さんのソロ歌も聞けたのは感動でしたが、「おっぱいが好き〜」って・・・。メガネをはずしての立ち回りもあって、とても得した気分でした。
木野花さんは声がかれてたし、歌もあまりうまくない。存在感はあるけど。高橋由美子さんは歌うまい!立ち回りも安心して見ていられました。亀の格好もかわいかった。


オイル

oil

終戦間近の島根県。電話交換手の富士(松たか子)は、電話を通じて死んだ人たちと話している。その村へ落ちてきたのは、特攻隊から逃げ出してきたヤマト(藤原竜也)とヤミイチ(橋本じゅん)。そして「島根県で石油が出るらしい」という噂を聞きつけてマッカーサーから派遣されてきた、日系人のマッサーカ軍曹(小林聡美)。そこに、古代人からヤマトの国をとろうとする神々の話が錯綜する。

きつい話でした。こんなの上演しちゃって、野田秀樹の命は大丈夫なの?という感じ。「パンドラの鐘」の時も原爆を暗示していて、でもそれは暗示にすぎなかったけれど、今回は「原爆」「天皇」「イスラム」「ニューヨークに2機の飛行機」「サリン」等、直接的な?言葉がいっぱい。最後に舞台上に衣装を広げるのは、そこまでやらなくても・・・辛すぎる。途中からずっと緊張感を保ったまま見ていた気がします。疲れた。最後の方で、富士が広島にいる特攻隊から逃げてきた弟と電話していて「突然、電話が切れた。その後ろで10万人の人が死んだ」というセリフは、聞いてて辛くて恐くて「もう、やめてくれ〜」と涙が出てきた。
松たか子は、せりふがとても聞き取りやすい。あの膨大なセリフが、最後までこちらにはっきりと伝わってきた。藤原竜也は、ちょっとインパクトがない。富士とヤマトが主役だと思うのだけど、印象薄かった。橋本じゅんさんは、じゅんさんが出てくるといきなり舞台の雰囲気が変わるというか、壊してるというか(笑)。この舞台での清涼剤と言えなくもない。野田さんは、いつもの野田さん。


エレファント・バニッシュ

象の消滅

原作は村上春樹さんの短篇「象の消滅」。他に「パン屋の襲撃」等いくつかの短編をつなげた作品。
「象の消滅」は、つぶれた動物園の象を町が引き取って、飼育していた。ところがある日、ボクは新聞でその象が飼育員共々消えてしまったという記事を見た。鉄の足輪は鍵をはずした形跡もない。という、文字どおり消えてしまったお話。

演出のサイモン・マクバーニーさんは、脚本でない本からつくりたかったとのこと。いったいこの話をどんな風にふくらませて見せてくれるのだろう?と楽しみにして行ったのですが、お話そのまま。なんだか、朗読劇を見ているみたいだった。「パン屋の襲撃」の話の方が面白かったけれど、これもお話そのまま。もうちょっとふくらませてほしかった。
芝居を見ているというより、ワークショップを見ているみたい。役者さんそれぞれの表現はすばらしかったけれど、「見てる」より「聞いてる」方が多かった印象。せっかく吹越さんや高泉さんが出てるのに、彼らの個性は全く出てなくてもの足りなかった。


夏祭浪花鑑

夏祭浪花鑑

舞台は大阪。玉島家の息子磯之丞(中村獅童)は遊女琴浦(中村七之助)と恋仲で、家を出て遊興にふける毎日。そこへ元召使いのお梶(中村扇雀)がやってきて、一計を図って家へ戻ることを決意させる。
そのお梶の亭主団七九郎兵衛(中村勘九郎)は喧嘩をして牢屋に入っていた。その出牢の日、琴浦に横恋慕している佐賀右衛門に頼まれた一寸徳兵衛(中村橋之助)と争いになるが、彼も玉島家と縁のあることがわかり、2人は兄弟の契りを結ぶ。
今度は人を殺してしまた磯之丞。団七の知り合い三婦(坂東弥十郎)の家に琴浦と共に匿われていた。そして、徳兵衛の妻お辰(中村勘九郎)が国に戻るあいさつをしに三婦のもとへやってきた時、磯之丞を伴ってくれるよう頼む。お辰は恋人に見えないよう、焼きごてを頬にあてて傷をつけ、その役を買って出る。
彼らが去った後、団七の舅である義平次(笹野高史)が「団七に頼まれた」と言って琴浦を連れ出してしまった。しかしそれはウソで、強欲な義平次は琴浦を佐賀右衛門に売るつもりだった。それを知った団七はあわてて追いかけた。

楽しかった〜! 大阪が舞台のためか、コクーンの入り口では食い倒れ人形がお出迎え。カフェも今日はやきそばやおにぎり、ラムネ等も売っていて、今日は席で飲食可。
座席は前方がさじきになっていて、舞台に向かって左手に花道もつくられていた。私の席は椅子席の3列目左方。真ん中の通路も舞台の一部なので、かなり目の前を役者さんたちが通る。さじきの中まで通っちゃって、まさに劇場全部が舞台。あげくの果ては舞台奥が開いて、駐車場まで舞台(笑)。最後に団七と徳兵衛が捕り方に追われて駐車場まで逃げ回るの。で、パトカーのサイレンが鳴ったと思ったら、本当のパトカーがその駐車場に向かって開いた出口についた。もうビックリ!その他にも楽しい演出満載で、ホント楽しかったです。


みつばち

江戸時代のある島。「驚くほど真っ白に」という宣伝で大ヒットした洗剤工場の排水で海水も地下水も汚染され、そのせいで島民の多くが、肌も血も真っ白になる奇病にかかってしまった。難を逃れた島民はへいで囲った集落をつくり、そこで暮らしていた。そこへ一人の侍(山内圭哉)が弟と名乗る男(鈴木砂羽)を伴い、ころがりこんできた。彼らは徐々に島民たちに溶け込んでいくが、実はある目的を持って入り込んだのだった。

初めての時代劇だそうですが、面白い話でした。殺陣もさすが田尻茂一(アクションクラブ)さんの指導のせいか、とても初めてとは思えないくらい山内さんも市川しんぺーさんも決まっていた。
チラシは赤い色調の女郎屋にいる山内さんと鈴木さん。しかも山内さんが主役だから、きっと色っぽい路線かと思ったら、確かに女郎屋もテーマの一つではあったけれど、閉ざされた世界の中での人間模様を描いた面白い作品でした。山内さんは浪人姿でそれもまたス・テ・キ。みつばちは伝書バト代わりの存在。できるのか、本当に?
長塚さんの演出は結構グロい部分があるので、皮膚が白くただれたメイクの島民がなだれ込んできたらどうしよう・・・とドキドキしながら見てたけれど、血がシュー!と噴水のように飛び出したくらいでした。ホッ。
長塚さんの書く脚本も演出もいつも面白いと思うけれど、役者としてはどうなんでしょう?せりふのしゃべり方がどうも好きになれない、というか「下手?」と思うのですが(爆)。


ハムレット

ハムレット

まず、舞台装置がすごかった。さまざまなイメージの描かれた、大きな箱(高さは2階より少し高いと思う)が中央にド〜ンと置かれ、その箱が回り、それぞれの側面が開いたり閉じたりして場面の展開が行われる。今回の最良席は2階最前列だと思う。そして、その側面を開いたり閉じたりするのは黒いマオカラーのスーツ姿の男性たち(今回の出演者はすべて男性)。用が済むと壁にへばりついたままうつむいて座ったり、横顔を黒い扇で覆ったりしてセットの一部と化しているのが面白かった。でも開演前に舞台脇に控えているのを見た時、顔だけボーっと浮かんでて、生首の演出かと思ってビックリした(^^;;;
野村萬斎を見たのは初めて。最初の頃はセリフをかんでいたという話でしたが、私が観た時はそんなことなかった。不ぞろいなざんばらストレートヘアと無精ひげは、悩めるハムレットにピッタリ。うまいなぁと思ったけれど、時々すごく芝居がかったしゃべり方になるのは、そういう演出なのかな? 不自然にも思えたけれど。
オフィーリア役の中村芝のぶは、歌舞伎以外は初出演。とてもきれいだったけれど、しゃべり方がなんか「頭悪そう」(爆)で好きになれなかったけれど、気がふれてしまった後の演技は秀逸でした。自然なの。ホント、かわいそうだった。


REBIRTH

rebirth

2002年7月7日、若手代議士・坂口(角松敏生)は、幼馴染で秘書の国本と共に日比谷野音にいた。今晩の集会の後、若手議員による新党結成を発表するつもりだった。ところが知らぬ間に記者会見が準備されていて、そこで坂口は収賄疑惑の釈明をするシナリオができあがっていた。 そこへ一人の少女が1本のテープを渡しにやってきた。それは23年前、音楽に身を投じていた頃に坂口がつくった曲だった。
集会が始まろうとしたその時、雷が落ち、坂口と国本は23年前に解散コンサートをした日に戻っていた・・・

角松さんにとって最初で(たぶん)最後の舞台劇。「舞台を見に」というよりは「角松さんの晴れ姿を見届けに」行った。一応ファンだから(^^;;; せりふに気持ちをこめるのは歌だって同じだから(忘れさえしなければ)心配ないけれど、演技は大丈夫かな?と思いましたが、特に演技力を必要とするシーンは映像をうまく使ってカバーし、自然体でよかったと思います。死ぬ演技は上手でちょっとビックリ。それより、実況中継役の人のしゃべり方が歯切れ悪くて、何言ってるのかはっきりわからないのにイライラしちゃいました。
過去に戻る話は別に新鮮味もなし。でもこの2人、過去を変えちゃうんですけど、それっていいの? で、過去の自分たちと会い、話をし、彼らのためには自分たちは消えるべきだ、とそこまではわかる。ナイフを取り出したから、そこに落雷させて元の世界に戻るのかと思ったら、「だから俺たちを刺せ」という展開にはビックリ。それでいいのか? そこで素直に刺す20歳の彼らもどうかと思うが(苦笑)。
会場には青木さんと浅野さんが見にきていました。劇中に明らかに二人をモデルにした「青山」というベーシストと「浅田」というギタリストが出てくるの。お二人の顔、見たかった(笑)。


MAMMA MIA!

mamma

ソフィは母のドナと2人暮らし。ギリシャの小島でペンションを営んでいる。スカイとの結婚が決まったソフィは、自分の父親を見つけ、一緒にバージンロードを歩きたいと願っていた。そこでドナの日記をこっそり持ち出して読んでみると、な んと候補者が3人!ソフィは3人に結婚式の招待状を送り、それに反応した人が自分の父親だろうと考える。ところが結婚式の前日、3人ともやってきた。しかも3人が来ることを知らなかったドナはパニック〜。

日本でも見たことはなかった。だいたいのストーリーは予習し、ほとんどABBAの歌で構成されているから楽しめるだろうと思って、現在上演中の舞台の中でこれを選んだ。楽しかった!最後はコンサート状態でALL STANDINGで手拍子。ストーリーは、流れは 理解できたものの、細かいところになると、「あれ、この人結婚してるんじゃないの?」「あれ、この2人のおばさんは親戚じゃなかったの」と疑問もいっぱいだったけど(^^;;;


熊沢パンキース

熊沢パンキース

熊沢の町。金子(阿部サダヲ)がマスターのスナックは地元の元・高校球児、現・熊沢パンキースの仲間達が集う店。今日は元・監督の滝(松尾スズキ)の退院祝い。滝は、少し前に皆で出かけたバリ島旅行で大蛇と接触し、原因不明のウィル スに感染していた。その店に東京からやってきた五十嵐(田辺誠一)はウィルス研究所の職員で、滝を調べにきたのだが…

おかしかった〜!幕が上がった時の舞台は南の島で、そこの場面でもう場内大爆笑。つかみはOK(最後の方はちょっと飽きちゃったけど)。せりふ通りなのかアドリブなのか判断つかない会話や、田辺誠一の一生懸命皆についていこうとする んだけど、ついて行き切れない姿が初々しくて逆におかしい。俳優は男性だけで、女性は3人が会話の中で出てくるだけ。なのに存在感あった。クドカン、うまいなぁ。
ネタとしてはSARSっぽい。SARSが途中でウィルスが変化したことを知ってて書いたのだろうか?こちらのウィルスも最後には変化して空気感染するようになってしまった時は、ちょっとゾッとしちゃいました。


パラレリ

岩佐(川下大洋)と美香(楠見薫)は、神父(腹筋善之介)、後輩(粟根まこと)と共に結婚式のリハーサルを終えたところ。しかし、岩佐が教会のご神体を触ったら、そっくりだけどちょっと違う別の世界へ入り込んでしまった。
AとBがあって、あなたがAを選んだ時、実はBを選んだあなたの世界というのも存在していて、そのBを選んだ先でまた二者択一をすることがあればまた世界は枝分かれして・・・そんな異次元に紛れ込むエレベーターが、実はあなたのすぐそばにある。そこのエレベーターかもしれないし、映画館のトイレかもしれないし・・・

粟根さんが出るから見に行った。他の人たちは初見。台風とぶつかったにもかかわらず、ほぼ満席。最初は腹筋善之介さんしかしゃべらないのかと思った(爆)。おかしかった〜!岩佐がどんどん少しだけ違う世界に迷いこむと、粟根さんが寡黙だったり、おしゃべりだったり、頭打っちゃった人になったり・・・「少し」どころか、全然違う(笑)。格好は変わらないけれど、その都度メガネが変わる。でもどのメガネもよく似合うわぁ(*^^*)。
「そんなムチャな」という設定も、あの舞台の中だと「さもありなん」と思えて笑っちゃいました。


阿修羅城の瞳

阿修羅

鬼と人とが争っていた江戸の街。鶴屋南北一座に弟子入りしている病葉出門(市川染五郎)は、5年前までは江戸の鬼退治機関「鬼御門」で「鬼殺し」と怖れられる腕利きだった。その彼の前につばき(天海祐希)が現れた。彼女は鬼御門に追われていた。鬼御門の副将軍、阿部邪空(伊原剛志)は、師である阿部晴明(近藤芳正)を殺し、鬼と手を組み、この世での最高の力を求めていた。つばきは出門に肩の赤い花ようなアザを見せ、「この秘密を解き明かしてほしい」と頼む。しかし、そのアザが意味するものは・・・

3年前の再演と比べると、「大人の色気」が感じられる舞台になっていた。つばき役の天海さんはかっこいい!阿修羅となってからは迫力あってキリっとしてて、ステキ。ラストの白い着物姿はとても美しく、今度は「夕鶴」をやってほしいと思った。でも、染ちゃんの相手役として考えると・・・どっちが守ってあげてるのかわかんない(爆)。
邪空役は前回は古田さんだった。どうなるかと思ったけど、伊原邪空もよかったです。最初に出てきた時は野獣郎かと思ったけど(笑)。ただ、力を求めている「人間の邪空」の時はよかったんだけど、鬼になった後の生に執着するいやらしさが足りない気がした。最後の瞬間に改心して「オレが間違ってた、出門」とか言って死にそうな感じ。
抜刀斎役の橋本じゅんさんは、もう・・・もう・・・(爆笑)。完璧にじゅんさんの独壇場。染ちゃんなんてかすんじゃう。いつのまにか轟天と同化しちゃってるし、おかしすぎる!
前回と比べ、ほとんどの役が若返ってるのに、一人だけ逆行(爆)の桜姫は高田聖子さん。前回のみはるさんは頼りない、かわいらしいお姫様だったのに、今回のお姫様は貫禄充分、頼もしい!前回出た、桜姫の婚約者役の京の賀茂兄弟の名が配役表になかったので、「?」と思っていたら、鬼御門三人衆(川原、前田、河野)がそれに順ずる役してた。河野さん、川原・前田とトリオ組むなんてすごい!と思ったけど、やっぱり太刀数は少なかった(笑)。
阿部晴明役の近藤さんは・・・ウ〜ン、とてもそのような能力を持ってる人には見えない。ギャグ言っても全然おかしくないし・・・
全体的に面白くなかったわけではないけれど、なんか前回より一回り小さくなってしまった感じがした。


風のピンチヒッター;再試合

風のピンチヒッター

連戦連敗の大阪府立第三高校野球部。部員もどんどんやめてしまい、今やキャプテンと1年生の2人だけ。ところが野球の強い一高から、敏腕ピッチャー・北風が転校してきて、俄然夢がわいてきた!グラウンドの遠くからいつも練習を眺めている一高のマークの帽子を被っている彼を見つけ、何とか野球部に入ってもらったが、実は彼は転校生には違いないが、北風とぶつかって帽子を取り違えてしまった南だった。こちらは野球が大好きなものの、てんで下手くそ。
北風は、一高の時にデッドボールで相手を傷つけてしまい、もう野球をする気はなかった。しかし、結局野球が好きで部に戻ってきた皆を見ているうちに・・・

全く知らない劇団だったけれど、芝居好きの同僚に勧められ、「当日ハーフプライスチケット」を買って見に行った。すごいタフネス劇団。ひたすら走り、動き、しゃべってる。見ているこちらの方がグッタリ(苦笑)。
でも面白かった。野球部員の熱さや勢いが思いっきり伝わってきて、笑い、そして最後にはジ〜ンとした。バットの「カキ〜ン」という音で場面展開するのが、わかりやすいし、リズムがあってよかった。明日の別バージョンも見たいな、と思った。ただ、興奮してガガガ〜とまくしたてられると、何言ってるのか全然わからない。セリフは聞き取りやすくしゃべってください。


風のピンチヒッター;特訓中

あれから何年かたった。今は実家の酒屋をついでいる元三高野球部キャプテン・近藤の前に、あの時に死闘を繰り広げた相手チーム星上高校の理事長・岩倉がやってきた。今ではすっかり弱くなってしまった星上高校野球部の監督をしてほしいという。
近藤を監督に迎え、入部テストを行っていると剛速球を持つ1年生・ひろみが現れた。これで甲子園も夢ではないと喜ぶ部員たち。しかし、彼女は女だった・・・

皆さんがあまりに昨日とは違う役柄なんで、初心者としては戸惑ってしまった(^^;;; 今日は突然仕事で行けなくなった人から譲っていただいた1列目。ものすごい迫力。役者さんたちが舞台から転がり落ちてくるんじゃないかと思った。汗は飛んでこなくてホッ(笑)。今日は、カメラのシャッター音(写真を撮るような場面はないけれど)で場面展開。これいいですね。スンナリ自分の中でも1コマ先に進める。
ひろみには野球がとても上手い双子の兄がいて、事故で亡くなった。それを母親は「息子は野球に殺された」と思い込んでるんだけど、それは違うんじゃないの? ひろみが女であることがばれ、離れていった他の野球部員たちがまた戻ってくる過程も「急になぜ?」という気はするけど、楽しい舞台だった。


ナツヤスミ語辞典;ドルフィン編

中学2年の夏休み。カブト(藤岡宏美)・ヤンマ(大木初枝)・アゲハの3人の少女と、明るい幽霊ウラシマ・ナナコの不思議な物語。
ヤンマは水泳が大嫌い。補習を受けたくなくてプールの水を抜いてしまう。が、先生にバレて、3人でプール掃除を命じられる。そこへ、白い冬の装いの男が現れ「今は何年?」。カブトが母から借りてきたカメラでみんなの写真を撮りまくるが、翌日現像してみると、そこに写っていたのはなんと15年前の景色だった……。

ドルフィン編とビートル編があって、カブトとヤンマ以外はすべてダブルキャスト。最初の終業式の中学校シーンでは、役名表にない女子中学生が2人・・・あれは別に必要な役ではないと思うぞ。本人たちも恥ずかしそうに演じているのがかわいいし、かわいそうだった(笑)。
悩み多き中学2年生の夏休み「終わらないかもしれないものを、自分の手で終わらせちゃいけない」というメッセージと、クリスマスイブに女友達と一緒に死んだ夫ウラシマを「不倫していた」と誤解していたアカネの「乙姫さまが浦島太郎に玉手箱を渡したのは、自分を捨てて陸での生活に戻る浦島太郎への復讐ではなく、(フタをあけず)そのままの姿で自分のところに戻ってきてほしかった」というメッセージ。両方をギュっと詰め込みすぎてて、私にはちょっと消化不良。「ナツヤスミ語辞典」も…なんじゃありゃ(爆)。でも、舞台全体としては面白かった。
来週はビートル版を見てきます。印象どれくらい変わるか楽しみ。


野田版鼠小僧

三太(勘九郎)は、ケチでお金大好きな棺桶屋。兄(獅童)が死に、遺産相続できると喜んでいると、すべては赤の他人の善人・與吉(橋之介)のもとへ。しかし、これは善人を装った與吉と兄の番頭・藤太郎(弥十郎)が仕組んだものだった。
兄の家から千両箱を持ち出すつもりが、間違えて姪(七之助)の嫁ぎ先へ。しかも持ち出すところを番人に見られ、芝居で演じた鼠小僧を名乗ってしまう。

芸達者な人たちが崩して演じても、やっぱり美しい。七之助が美しい花嫁姿で「お金がなにより」の役。與吉を誘惑するのに白い足を見せたり、気絶するのにブリッジしたり(笑)、今回とても印象的だった。
せりふの言い回しだけですごく面白いのに、ベタな駄洒落の連発に少々ひいてしまった。前作の「研辰の討たれ」の方が好きだなぁ。


シンデレラ・ストーリー

シンデレラ

ミュージカル。楽しかった〜!「主役の2人(大塚ちひろ、井上芳雄)の存在感がない」というウワサでしたが、主役が存在感ないのではなく、脇役たちがありすぎ!(笑)だって、池田成志さんの継母に、橋本さとしさんの大臣、デーモン閣下に至ってはシンデレラの父&お城のネズミ&魔法使い。でも、井上さんは王子様がよく似合っててかっこよかった。歌もうまいし。大塚さんは、汚い格好の時はキラキラしてたのに、お姫様姿になったら地味〜で、ドレスが似合わない(爆)。お姫様という感じが全然しなくて、王子様と全然つりあいが取れてなかった。でも声はきれいで、井上さんとのデュエットはステキでした。作詞が「斎藤由貴」なんだけど、あの斎藤由貴? 一番歌が下手だったのは王様役の川崎麻世。この人って、もと歌手じゃなかったっけ?
私の目は終始ベラドンナ(継母)に釘付け(^^;; だから、常に一緒に出てくるお姉さん2人の印象があまりない(爆)。主役と一緒に出ててもつい目は成志さんの方へ・・・(^^;;; デーモン閣下は「出すぎ」ではあるけれど、「出しゃばり」ではない。座を盛り上げる役に徹していてくれたと思う。しかし、シンデレラがハプスブルク家の末裔であるというのは、事実(お話の上での)だったのだろうか???


ナツヤスミ語辞典;ビートル編

先週「ドルフィン編」を見に行った時は「2日はガラガラなんです」と言ってましたが、フタをあけてみると満席。一方を見た人はきっともう一方も見たくなると思う。帰りもチケットコーナーは人だかりだった。
開演前の「携帯電話チェック」の歌まで別バージョンつくる凝り様(笑)。せりふも「ドルフィン編」とは違ってる部分があって楽しかった。
岡田さんのクサナギ先生は、最初出てきた時はちょっと違和感あったけれど、それは最初に西川さんの方を見たからだと思う。「役者への夢を捨てきれない、元産休教師」という設定だと岡田さんの方が似合ってるかな。でも、失業中で実は落ち込んでる様子は西川さんの方が伝わってくる。どちらも好きです。西川さんは今日は駅長さんの役でしたが、この人はどの役でも自分のものにしてしまう。うまいなぁ・・・今日は下手なギャグもなかったし(爆)。
ウラシマとアカネは、今日は大内・坂口ペア。今日の方がずっと泣けたけど、ウラシマとアカネの間には15年の差があるはずなのよね。それを考えちゃうとちょっと・・・でも、今日の組み合わせの方が好き。どっちのパージョンもそれぞれに面白かった。


3つの事情;女性版

会員制結婚相談所主催の「愛の『大みみず魚』観察ツアー」にやってきた、男7人兄弟の紅一点で昔から全く友達のいない清水(西牟田恵)、中学生の息子がいるバツイチの看護婦・荒川(山下容莉枝)、新しい芝居(?)のプロデュースのために事情を探りに来た山口(櫻井淳子)。3人はホテルの片隅の中庭で出会う。しかも最初に、清水が兄に向かって「さっさと殺してよ。死体の始末は私がするから」と電話してるのを荒川が聞いてしまったから、さあたいへん。

西牟田さんが出るから見に行った。すごく小さな劇場。西牟田さんは眼鏡かけて、ださい格好して、おまもりを首からさげてめちゃくちゃテンションの高い役。時々ひいてしまうくらい(苦笑)。3人はそれぞれすっごく個性のある役で面白いし、うまいんだけど、脚本が・・・たるい。途中で飽きてきて、あくびの連発。隣のおじさんもあくびしてた。せっかく上手な役者さんが揃ったのに残念。
「殺して」というのも、「醜い」兄が飼っている蚕が大ッ嫌いな清水が「ハンサムな」兄に頼んだ電話だというのがオチ。でも、いくら蚕だって殺すなんて・・・ちょっと苦しい。
これの男性版は、山崎一、長谷川朝晴、朝倉伸二。こちらのチケットは買ってないけど・・・別にいいや(爆)。


ビューティフル・サンデー

ビューティフル・サンデー

ある朝、秋彦(小須田康人)が目覚めると、隣には見知らぬ女、ちひろ(長野里美)が下着姿で寝ていた。ビックリする秋彦。彼女は前のこの部屋の住人で、昨晩酔っ払って間違って、まだ鍵を持っていたこの部屋に入ってきたのだった。
秋彦は懸命にちひろを追い出そうとするが、ちひろは帰ろうとしない。そこへ秋彦の同棲相手、浩樹(武田光平兵)が帰ってきた。なぜか、ちひろを気に入った浩樹は、今日の同棲3周年記念のパーティにちひろも誘う。
実は、ちひろはこのアパートから見える赤い屋根の家に住む教授とかつて愛し合っていて、妻が病気になってしまったために別れたが、未だに忘れられないでいた。そして、秋彦も浩樹もそれぞれに悩みを抱えていた。

最初は、ちひろがとても自分勝手な迷惑女に思えて、いやだった。でも、ちひろは孤独の極限にいて、浩樹にはそれがわかっていたみたい。浩樹のことをぶきっちょに愛している秋彦を小須田さんが好演。
後半は「えっ」「そうなの?」と、いろんなエピソードが次々と判明してきて、しかも泣けてきて。ちひろは辛い恋と決別でき、なおかつステキな2人の友達ができて、本当によかったと思う。


平成中村座歌舞伎公演

弁天娘女男白浪;浜松屋見世先の場、稲瀬川勢揃いの場 弁天小僧:七之助、南郷力丸:片岡市蔵、赤星十三郎:扇雀、忠信利平:勘九郎、日本駄右衛門:坂東弥十郎
七之助が男性役をやるのを初めてみた。最初はホントきれいなお嬢様で、正体ばれて着物をはだけた時の真赤な長襦袢がまたよく似合ってた。

本朝廿四孝;奥庭狐火の場 八重垣姫:中村福助
父の長尾謙信が許婚である武田勝頼に刺客をはなったことを知り、なんとかそれを勝頼に知らせたい八重垣姫。しかし諏訪湖は凍っていて船も出せず、助けを求めて武田家の家宝である兜に祈る。すると、兜を守護している神の使いである狐が姫に取り付き、狐に導かれて姫は諏訪湖を渡って勝頼の元へ急ぐ。
狐につかれてる様子は文楽の人形に扮して表現される。でも、人形遣いにあやつられてるというより、自分でさっさと動いちゃってるんですけど(笑)。3月大歌舞伎の時の染ちゃんの方が人形らしかった。

人情噺文七元結 長兵衛:勘九郎、お兼:扇雀、文七:七之助、お久:坂東新悟
酒と博打にあけくれ、年越しのお金もない左官の長兵衛。見かねた娘のお久は自ら吉原へ身を売る。事情を聞いた女郎屋の女将に意見され、年越しのお金を貸すけれど、来年3月までに返さなければ、お久を店に出すと言われ、改心を約束する長兵衛。しかし、その帰り道、お店のお金を50両なくして身投げしようとしている文七に遭遇し、彼にやってしまう。 それをまた、博打ですったと誤解した女房のお兼になじられて・・・というところで、一緒に見にいっていた母の具合が悪くなり、途中退出。


スリーテナーズ

「母親の死んだ3人の子供を群馬から博多まで連れていってくれたら200万円」の広告に釣られてやってきた悪党男女2人組(竹下宏太郎、楠見薫)。出てきた執事(内場勝則)は既に兵頭という人(原田修一)に決まったと告げるが、彼らはその人物になりすます。
世間知らずの子供を送るくらい訳はない・・・と思っていると、現れたのは45歳の長男(川下大洋)に30過ぎの三男(山内圭哉)。さらに大阪にいる次男(後藤ひろひと)を見つけてつれていかなくてはいけない。彼らは生まれてこの方、一度も家の敷地内から外へ出たことはなく、しかも母親から「お願い事をする時は歌で」としつけられていた。
彼らが出発した後にやってきた本物の兵頭。実は彼は、博多の別宅に3人のために残されている70億の金が目当てだった。

このメンバーでこのストーリー。面白くないはずがない!ミュージカル仕立てになってるのかと思っていたら、さすがにそこまではしなかった。でも、メインの「ホールダップ・ロック」を最後に出演者全員で歌う際に「2時間座っててお尻も痛くなったでしょう!立って!踊って!」と、オールスタンディングで手拍子。「マンマ・ミーア」のようだった(笑)。


一郎ちゃんがいく

時は明治時代。大蔵議員(若松武史)は日本も海外に目を向けるべきだと、英国に大留学団を派遣することを文部省と天皇に提案する。その団長を決めるために、早稲田大学生の白川男爵(秋山純)、京大大学院生の堤男爵(水谷あつし)、浅井一郎子爵(升毅)の3人に公開試験を行い、日本一頭のいい男を選ぶことになった。そこへ皇族である高瀬宮(笠原浩夫)も立候補。筆記試験では決着がつかず、すさまじい口頭バトルへ突入する。

再再演だそうです。私は初観劇。面白かったけれど、一郎ちゃんという人物像がよくわからなかった。さとう珠緒は一郎ちゃんの奥さん役。最初は「さとう珠緒〜?」と思っていたのですが、お金を使うのが大好きな元華族のお嬢様という設定には合ってたように思う。母の浪費癖を嘆く息子(わかぎゑふ)に「お父ちゃんは金を儲けるのが好きで、お母ちゃんは使うのが好きで、ちょうどええんや」と言う一郎ちゃん、かっこいい!(笑) 大蔵議員と秘書官(及川直紀)のやり取りが一番好きだった。
口頭バトルはすごかったです。筆記試験で脱落した堤男爵を審判に、3人でそれぞれ質問を出して、指名した相手が答えるのですが、ものすごい早さで何言ってるのかほとんどわからない。あの怒涛のようなセリフを覚えた役者さんたちはたいへんだったと思うけれど、見ている側に伝わらないのでは意味ないし、つまんない。途中で脱落した白川男爵が解説をしてくれるようになったら面白かったけれど。
ほとんどの役者さんが知らない人たちだったので、どんな人たちなのか知りたくてパンフレットを買ったら、本人のプロフィールは全然書いてなかった。代わりに役の人たちの「その後の生涯」が書かれてて、それが面白かった。


その場しのぎの男たち

明治時代の話。松方(沢渡稔)は総理大臣になって5日目でたいへんな事件に出会ってしまった。大津にやってきたロシアのニコライ皇太子に、巡査が切りつけてしまったのだ。あわてて京都へ向った総理を含む松方内閣5大臣(佐藤B作、坂本あきら、市川勇、石井愃一)。どうすればロシアは納得してくれるのか? しかし、ロシア公使が面会もさせてくれない。影の実力者、伊藤博文(山本龍二)が来る前になんとか解決したい彼らは、あの手この手を考えるが・・・

伊藤博文の役を伊東四朗がやる、と読んだ。だからチケットを取った。申し込みのページには「ダブルキャスト」だなんて書いてなかった(泣)。詳細を読まなかった私がいけないんだけどさ、今日からキャスト変更だなんて・・・。
芝居は面白かったです。その場その場での対応策しか考えないもので、どんどん裏目に出てしまう。ちょっとした仕草でも笑わせてくれる。
ロシア皇太子を切りつけた巡査(彼は、皇太子が日本侵略の下見に来たと思った)に「あなたたちは日本のことなんて全然考えてない!自分たちのメンツしか考えてない!」と言われて「それのどこが悪い!」と居直る、伊藤博文以下全員。現在の内閣とあまり変わりないのでは・・・
山本さんも悪くはなかったけれど、伊東さんで見たかったなぁ。


錦秋花形歌舞伎

三人吉三;大川端庚申塚の場 お嬢吉三:七之助、お坊吉三:勘太郎、和尚吉三:獅童
お嬢吉三とお坊吉三が偶然出会い、お嬢吉三が盗んだ100両をめぐって争っているところに現れた和尚吉三。彼のとりなしで刀を納め、更に3人で義兄弟の契りを交わす。

七之助がお姫様から男に代わるのが好き。勘太郎は顔が長いなぁ(爆)。獅童は所作が硬いというか・・・カクッカクッと聞こえてきそう。

棒しばり 太郎冠者:七之助、次郎冠者:勘太郎、曽根松兵衛:獅童
曽根松兵衛は、自分の留守中にいつも太郎冠者と次郎冠者がお酒を盗み飲むのが気に入らない。一計をめぐらし、太郎冠者に協力させて、最近棒術の稽古に励んでいる次郎冠者に披露させ、棒に両手を縛ってしまう。さらに太郎冠者も後ろ手に縛ってしまい、安心して出かける。ところが2人はそんなことではめげない。

すっごく楽しかった!勘太郎と七之助が、ものすごく表情豊かに楽しそうに演じていて、見てるこちらも楽しかった!両手が不自由なのに、腰から下だけですばらしい踊りを見せてくれた。このコンビでまた見たい!


ウーマン・イン・ブラック

ウーマン・イン・ブラック

舞台はロンドン。中年弁護士キップス(斎藤晴彦)は若き俳優(上川隆也)を尋ねる。かつて自分が遭遇した恐怖体験を身内や友人たちに話すやり方を教わるために。それはキップスが若い頃、田舎に住む顧客の老婦人の遺産管理をするために尋ねていった時に起こった恐ろしく奇怪な出来事だった。キップスが葬儀で見かけた黒い服の女。彼女はいったい何者なのか・・・
2人はキップスが書いてきた話を再現していく。俳優がキップスを演じ、キップスは彼が遭遇した様々な人を演じていく。

怖かった〜というか、脅かすんだよね。真っ暗になるたびに、何が起こるのかドキドキしてしまった。いきなり女性の悲鳴があがった時は場内からもたくさん悲鳴があがった(苦笑)。上川隆也は迫力ある演技で、最初は彼の感じている恐怖が伝わってきたのだけど、だんだんうるさく感じてしまった(爆)。でも、うまいと思う。斎藤晴彦はうまいですねぇ。何人もの役をほんの少しずつ変えているだけなのに、ちゃんと役の区別がつく。最初は話についていけなくて少し眠くなったけれど、後半はグイグイ引きこまれてしまった。


ミュージカル・天使は瞳を閉じて

放射線や宇宙線でほとんど人類のいなくなってしまった地球に天使が2人(1:天野ひろゆき、2:純名りさ)。彼らの受け持ち区域にはアライ熊や亀しかいない。すると天使2が近くに人間の住む島を見つける。反対する天使1を無視して訪ねてみると、そこではユタカ(佐藤アツヒロ)とマリ(辺見えみり)の結婚式の真っ最中。その様子を見ているうちに、天使2は「人間になる!」と宣言する。

ストレート・プレイ版(by第三舞台)は、英国公演版をビデオで見た。最初にミュージカルでやると聞いた時は「この話をミュージカルで〜?!」とビックリしたし、キャスティングを聞いてさらにビックリ。正直、役不足なんじゃないの?と思った。でも、脇として京さんや橋本さとしさん、大高さんが出るから気になって見に行った。
今日一番の収穫は天野ひろゆき!!声がすごくステキ。歌もうまかった。雑誌のインタビューで「だんだん僕のダンスシーンが減っていってる」と言っていたけれど(笑)、全然下手だとは思わなかった。かわいくて温かそうな天使だった。それに京さん!歌って踊って魅力全開!彼の生の芝居はほとんど見たことがなかったのですが、けっこう濃い人なんですね。さとしさんと組んでいて、全然さとしさんが濃く見えなかったもの(笑)。純名りさの天使はかわいかった!フライングもすごくきれいだった。天野さんは「吊られてる」という感じだったけれど、純名さんはピシッと決まってた。歌も踊りもうまい。主役の二人は・・・辺見えみりはがんばってたと思う。でも佐藤アツヒロは・・・彼の舞台を見るのは3本目かな?でも、なぜ彼がこんなに舞台で引っ張りだこなのかわかりません。私は一度も「うまいなぁ」とか「ステキだなぁ」とか思ったことがないんですけど・・・
実際に見てみて、こちらの方が断然ストレート・プレイ版より好き!(^^;;; 音楽プロデュース・作詞が森雪之丞、作曲陣が杏里、木根尚登、TAKE、デーモン小暮、中西圭三、高橋幸宏と豪華なせいか、歌もステキな歌ばかりだったし、楽しかった!歌がある分、挿入されるダンスシーンも自然に思える。思わず終演後、DVDの予約用紙をもらってきてしまった。


欲望という名の電車

名家の出で、教師をして暮していたブランチ(篠井英介)は屋敷を手放すことになり、ニューオリンズに住む妹のステラ(久世星佳)を頼ってやってきた。しかし、ステラの夫スタンリー(古田新太)は高慢なブランチが気に入らない。

実は映画版も見てない(^^;;;。全く初めての「欲望〜」鑑賞。篠井さんはすごい!最初こそ「やっぱ男顔だし」と違和感持ったけど、見ていくうちに気にならなくなった。体型は華奢だし、仕草は優雅。せりふの抑揚とか話し方とかもう、とても嫌な女であるはずのブランチが、せつなく哀しくかわいそうに思えた。逆に女性が演じた方が、もっと嫌らしく感じるのかな? 古田さんは「下品で動物的で原始的」な男がピッタリ(笑)。でもブランチを見る目つきは鋭くて、行動は粗野だけど内面はそうでない?という雰囲気がした。顔がスッキリしたように見えたのは、うっとおしく顔にかかる(爆)サラサラストレートヘアのせい?(笑) でも、赤いパジャマ姿になった時にさらした上半身が…そのおなかは見せないでほしかった(泣)。 久世さんのステラは、濃〜いキャラの2人の間にあって、一種の清涼剤のような爽やかな存在だった。


ハルディンホテル

haldin hotel

開業10年を迎えたホテル・ハルディン。オープン日に「10年後の2003年12月18日は無料でご招待します」というカードを配った。今日はそのお客様たちが集まってくれるはずだ。支配人のアズマ(みのすけ)はオープニングの日を昨日のことのように回想する。

★ネタバレ有★ネタバレ有★ネタバレ有★ネタバレ有★ネタバレ有★
面白かった。3時間10分は長いけれど、飽きはしなかった。支配人の感想で進んでいく前半。実は…といろいろ明らかになっていく後半。でもラストはいくつも謎を残したまま。「えっ、これで終わっちゃうの?」それぞれのエピソードが濃すぎて、全部消化し切れなかったという感じ。支配人はなんであんなに必死にホテルを守るの?セツコ(松永玲子)の見た他人の日記には何が書いてあったの?脚本家(藤田秀世)はなんで自殺したの?なんで10年の間にこのホテルでは人が何人も死んだの?シゲタさん夫婦はどうなったの?
ラストシーンのフタツモリさん(犬山犬子)はせつなかった。もしあの手紙がちゃんと相手に届いていたらねぇ。


ハムレット

hamlet

舞台は真ん中にあって、大きな金網の檻だけ。そこを出たり入ったり、周りを歩いたり、客席の通路も前も後ろも上から下まで使い、すごく舞台と客席の一体感があった。後半はその檻を取っ払って、何〜にもない舞台。
藤原竜也はすごいなぁ。あの膨大なセリフのすべてをよどみなく、自分のセリフとして話してることがすごい!とても素直に育った熱血漢のハムレット。あまりに熱く悩むから「もう少し、落ち着いて考えてみない?」と声をかけたくなった(^^;;;。鈴木杏のオフィーリアは現代っ子風でかわいかった。レアティーズの井上芳雄は本当に声がいい!セリフを聞いていても歌を聴いてるような気がした。やはり皆若すぎるかなぁ・・・と思うけど、全体のバランスは取れてたから、こういうのも有りかな。

日本人は「ハムレット」が好きなのか? 今日もらったチラシの中にもまた「ハムレット」が。安寿ミラのハムレットに、植本潤のオフィーリアって・・・怖い(爆)。おまけにガートルードが雨宮良。すごすぎる。


古舘伊知郎トーキングブルース16th;恋してみました

毎年見に行く友人が「面白い!」と言っていた。興味あったけど、別に・・・という気持ちだったところにチケットを譲ってくれる話があって、行ってきた。会場は男性比率が高かった。テレビで見るような紳士的な古舘さんではなく、すごくくだけた物言いにビックリ!でも、それが楽しかった。前口上は時事ネタを入れ、客をいじり、さすがだな〜と思った。でも本編が始まると、だんだんついていけなくなってしまった。面白くないわけではない。でも、そのマシンガントークを聞いているのがしんどくなってきて、何度も意識を失った。すごく疲れてきちゃって、話は面白いのに、笑う気力さえなくなってきた・・・もし途中休憩があったら、帰ってしまったかもしれない(爆)。たぶん、彼のパワーを受けるだけのパワーが私になくて、つぶれてしまったのだと思う。2時間途切れずに観客を引っ張っていく力はすごいけれど、見る側も同じくらいパワーが必要なんだと思った。


彗星はいつも一人

徳川幕府が明治政府に政権を明渡した頃。函館五稜郭でもとうとう政府軍に降伏する日がやってきた。しかし、北条雷太(西川浩幸)、陣八(佐東広之)、騎一郎(筒井俊作)の3人はあくまでも戦う意志を持ち、こっそり船で外へ出た。ところが竜巻に会い、3人はなんと不老不死の身体に…
それから135年後のクリスマスイブ。下関で一人で暮らす老婆ナオ(坂口理恵)の元へ、東京に住む孫娘のヒカリ(小川江利子)の幼馴染であるしずえ(岡内美喜子)が彼女からの手紙を持って尋ねてきた。そこには最近ヒカリの周りで起きた不思議な出来事が書かれていた。そしてそこに出てきた北条雷太をナオは知っていた。48年前に。

1995年に上演された「レインディア・エクスプレス」の再演。とは言っても基本の設定は一緒で、それを囲む人々の設定は新たに書き直してあった。不老不死であるために、一つ所に長く住めない3人。友人も作れないし、結婚もできない。でもナオを好きになってしまった雷太は、突き放してしまったものの、年に1度は彼女の様子を見に行き、孫娘も見守っていた。「何かあったら助けにいくから」雷太のこのセリフに胸がキュ〜ンとしちゃいました。「レインディア」を見た時の方が泣けた。ハァ、私にもこんなセリフ言ってくれる人が現れないかな…遅すぎ?(^^;;;。
夏公演の坂口さんや大森さんの高校生姿にもビックリしましたけど、今回の篠田さん(高校生OB役)には絶句…というか、現れたとたんに会場がざわめいた(笑)。学ランはともかくカツラが…。


法王庁の避妊法

法王庁の避妊法

新潟の山の中の産婦人科医院。荻野先生(勝村政信)は診療のかたわら、婦人の排卵日を特定する研究を続けていた。結婚することにしたものの、ちっとも相手に会おうとしない荻野先生の診療所へお見合い相手のトメさん(稲盛いずみ)が直接やってきた。正直、研究のための結婚だから相手は誰でもよかった荻野先生だが、トメさんに一目惚れ。そしてプロポーズと共にお願いしたのは「あなたの月経と夫婦生活のカレンダーをつけてください!」思わず尻込みするトメさん。最初は拒否したものの、荻野先生の人柄と仕事ぶりを見ているうちに承諾することに。二人三脚の研究が始まった。

大人しそうに見えて、キチンと自分の意見も言えるトメさん。7人目を生んだ後、またも身ごもってしまった元気一杯のおキヨさん(西牟田恵)。赤ちゃんが欲しくて欲しくてたまらないのになかなかできず、荻野先生にすがるハナちゃん(持田真樹)、荻野先生の研究が女性を自由にすることを願っている看護婦の依子さん(西尾まり)。どの女性もとても魅力的だったし、それぞれの役者さんがとても役に合っていた。


止まれない12人

止まれない

西暦20XX年。時速500キロで走る夢の超特急「雷神号」が完成した。大阪から新青森までのプレミアム試乗が行なわれることになり、800倍の競争率を勝ち抜いた11人(招待客2名含む)が集まってきた。殺し屋か?という雰囲気の坂本(関秀人)、鉄道マニアの小学生(植本潤)、TV番組のリポーター(奥野ミカ)、登山が趣味の気象予報士(岡田義徳)、アタッシュケースを肌身離さない近藤(小須田康人)、うつむいてばかりいる山形弁の女性(神野美紀)、「雷神号」の名付け親のコピーライター(後藤ひろひと)、刑事と名乗る男(池田鉄洋)、酔うと性格が豹変するコックピットのデザイナー(山内圭哉)。ウルトラ警備隊のコスプレをし、成りきっている男(九ケ沢徹)、そして名古屋から派手なお姉ちゃん(楠見薫)が乗りこんできた。
東京駅近く、突然車両に衝撃が走った。なんとテロ組織からの脅迫で彼らの乗る1号車より後ろは全部切り離されてしまい、電気系統はすべて彼らが制御しているという。暴走し始める雷神号。彼らは無事に青森へ着けるのか?

真中に電車の舞台。香港のオープントップの2階建てバスの2階みたいな感じ。前方には2階があって、そこがコックピット。座席は飛行機の座席のよう。引き出し式のテーブルもあるし、オーディオジャックもある。私は今回最前列だったんだけど、途中で植本さんが2階のコックピットに上がってしまうと、彼が全然見えない。そこに運転士もいたことに最後に気づいた。う〜ん、最前列が最良の席とは限らないですね。
最初は後藤さんのくどくて暑苦しい(爆)せりふと、植本さんの甲高い声(小学生らしくするため?)が耳障りだったけれど、次第に慣れていった。なによりも皆さん、電車が揺れてる様子と、急停車した時のつんのめり方がすばらしい!本当に電車が暴走しているようだった。 話はすごくおかしかった。まるで電車といっしょ。序盤はそれぞれの人物についての紹介みたいな感じでゆる〜く進み、途中から加速度がついていろんな事件が起き、事実が発覚していく。楠見さんの謎が最高におかしかった!一瞬、目が点になっちゃったです。


トランスホーム

トランスホーム

ある日、芽賀立良(きだつよし)が帰宅してテレビをつけると、飛行機事故のニュース。その乗客リストの中にはなんと立良の家族の名前が!呆然としているところに落雷と停電。電気がつくと突然白いスーツの男(名取盛之)が現れた。続いて黒いスーツの男(平野くんじ)まで。彼らは死んだ人を天国へ案内するツアコンだという。そしてなんと母(工藤順矢)は冷蔵庫、父(西ノ達大)はタンス、妹(武藤陶子)はテレビに姿を変えて出てきた!この世に未練があるために成仏できないのだと言う。いったいどうなるのか?

演劇好きの同僚の勧めで初めて見にいった。笑って笑って、最後のホロッとさせられる…私の好きなタイプの芝居だった。家族のコスチュームの造型が細かいところまでよくできてるなぁ〜と思ったら、高橋岳蔵さん(劇団☆新感線の小道具チーフ)作でした。納得。
これは再々演で、本当は夏に海外公演があるはずだったらしい。ところがそれがポシャッてしまった…せっかく覚えた英語のセリフをどうしてくれる!ということで、なんと日本語版と英語版を続けて上演。日本語版の時は満員御礼で補助席まで出たけれど、英語版になると少し空席ができてた。でも英語版も面白かった。日本語版よりちょっと表情が豊かだったり、小ネタはさんだり。さらに、24日〜26日はクリスマス特別付録までついた。「その後。クリスマスの日」で15分くらい。クリスマスの日に立良が帰宅すると、また白いツアコンが現れた。妹のハコが逃げ出したという。ハコはどうしてももう一度恋人に会いたかった…こちらも笑いに笑って、ジ〜ンとした。休憩込み3時間半。疲れたけど、楽しかった。