【2005年に見た演劇】

1月 走れメルス;少女の唇からはダイナマイト
2月 幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門
3月 TRUTH お父さんの恋 プリティリーグ・S;ダンディリーグ・引越しのススメ(ランニングシアターダッシュ) デモクラシー
4月 黒くやれ(首藤健祐、平野くんじ、保村大和) シャッフル
5月 五月大歌舞伎;夜の部 ギャンブラー 五月大歌舞伎;昼の部 第一章「流れ姉妹」たつことかつこ
僕のポケットは星でいっぱい 広くてすてきな宇宙じゃないか Deep Forest
6月 僕のポケットは星でいっぱい 【コクーン歌舞伎】桜姫 相談にのってる場合か!?
7月 LAST SHOW BOAT パリアッチ ラスト・ファイヴ・イヤーズ
モーツァルト! キレイ モーツァルト! 姫が愛したダニ小僧
8月 8月納涼歌舞伎;第3部;法界坊 スケッチブック・ボイジャー;ジェミニ版 トーキョーあたり モーツァルト!
スケッチブック・ボイジャー;アポロ版 8月納涼歌舞伎;第1部
9月 吉原御免状 天保十二年のシェイクスピア 吉原御免状
10月 ボクのサンキュウ;男だらけの育児奮闘記 フェイス・イン・フェイス 7人の恋人
11月 リトルショップ・オブ・ホラーズ ダブリンの鐘つきカビ人間 中村勘太郎・中村七之助錦秋特別公演 クロノス


幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門

幻に心もそぞろ 演出:蜷川幸雄。@シアターコクーン(H列17番)

藤原勢に追い詰められた平将門(堤真一)は、逃げる途中で頭に大怪我を負い、気が狂い、自分は将門を討伐する人間であると思い込む。親友であり参謀でもある三郎(段田安則)や、将門の影武者たちはとまどい、将門の恋人、桔梗の前(木村佳乃)は自分のことを忘れられたショックと怒りから、影武者の一人である、三郎の弟、五郎(高橋洋)を新しい将門に仕立てようと誘惑する。逃げ落ちていく途中で、三郎は妹、ゆき女(中嶋朋子)と再会し、将門はゆき女に惹かれる。

「もう2度と見ない」と思った蜷川さんの作品だけど、堤さんが主役なんだもん(^^;;; でも、相変わらずの説明セリフは眠気を誘う。冒頭なんて、山伏の語り部が将門が追い詰められる様子を10分近くも語る。そこで既に飽きる(爆)。セットはすごかった。天井近くまである大階段。そこを役者さんたちは駆け上り、駆け下りながら芝居する。殺陣までやっちゃう。足ふみはずさないかハラハラした。
狂人・将門の堤さんは、幼子のようにクルクル変わる表情がすっごくかわいい!(*^^*)ニコニコしながらバッサバッサと切っていく。途中で正気に戻り、突然凛々しくなってウットリ。そのギャップがたまりません。堤さんの出番の部分だけ、もう1度見たいと思う。


TRUTH

truth 劇団キャラメルボックス+川原和久。@サンシャイン劇場(11列19番)

弦次郎(岡田達也)が親友であったはずの英之介(大内厚雄)を斬り捨てた。さらに、一緒にいた鏡吾(上川隆也)にまで斬りつけた。なぜ…
幕末。大阪に出張(?)していた弦次郎が江戸の上田藩邸に戻ってきて、仲間たちは喜んだ。彼らが通う道場の師範、帆平(川原和久)の口癖は「TRUTH」。弦次郎たちはいつも「自分のTRUTHのために生きろ」と言われていた。

再演。初演はビデオで見た。上川さん、他の劇団員と存在感が全然違う。特に最後に本性をあらわすところではもうガ〜〜っと一人で持っていってしまった。皆、がんばれ!殺陣も、キャラメルの殺陣もきらいではないけれど、劇団☆新感線を見慣れてると「ぬるい!」。それが、上川さんだけそっちっぽいので、マジに岡田さんがケガするのでは?とハラハラした。初演の時も「キッカケじゃないところで斬りかかってくるから、いつか本当に殺されるんじゃないか」と岡田さんが言っていましたが(苦笑)。
初演の配役がかなり印象的だったので(主役の3人は一緒)、ちょっと違和感もあったけれど、帆平役の川原さんは最高!あんな強面なのにかわいいの(笑)。


お父さんの恋

作:中谷まゆみ。演出:板垣恭一。@PARCO劇場(F列26番)

正樹(前田吟)は脳出血で倒れて以来植物状態だが、子供たちは介護ヘルパーにまかせっきりで全然顔を見せない。しかし明日は母の七回忌のため、長女で玉の輿に乗った正子(七瀬なつみ)、次女でベンチャービジネスをやっている美樹(菊池麻衣子)、長男でプータローの大樹(堺雅人)がやってきた。そこで見たのは、あまりに若い介護ヘルパー、さおり(星野真理)。さおりは近所に住む、正子の幼馴なじみの医者、藪(池田成志)と共に、常に正樹に話し掛け、親身に面倒を見ていた。正樹は届かない心の声でいつもさおりに感謝し、そして彼女に恋していた。しかし、さおりの若さに面食らった正子たちは、彼女の真意をいぶかしむ。そして正樹の世話を押し付けあっている姉妹の会話を聞いているうちにさおりは怒り、「正樹と結婚したい」と言い出す。

植物人間である正樹のセリフが一番多い。お母さんが生きていた頃を回想するシーンは、自分の子供時代を思い出した。全然違うんだけど、いかにも「昭和のお父さん」で。
子供達は皆、最初は「なんなんだ、こいつら。皆自分勝手!」と思ったけれど、実は皆本当は優しい気持ちを持っていて、毎日の生活でそれを忘れていただけ。前半大笑いして、後半いっぱい泣かされた。成志さんも、お笑い担当かと思いきや、ジ〜ンとする場面もあり。
中谷まゆみさんの書く話は、それぞれの人物に対する作者の愛情が感じられる。 最初は「なんだ、こいつ?」と思える登場人物たちが皆、最後には愛しくなってくる。板垣さんとコンビを組んだ作品は 「ビューティフルサンデイ」も「今度は愛妻家」も好き。


デモクラシー

@ル・テアトル銀座(19列11番)

戦後、初の左派から西ドイツ首相となったヴィリー(鹿賀丈史)。首相秘書ではるエイムケ(近藤芳正)は、「学者だけで固めることなく、一般市民の意見も取り入れるべきだ」と平凡な党員のギョーム(市村正親)を秘書に抜擢する。最初は敬遠し「やめさせろ」と言っていたヴィリーだが、ギョームの献身的な態度に接していくうちにだんだんと信頼関係ができていった。しかし実はギョームは東ドイツのスパイで、アルノ(今井朋彦)を通して情報を流していた。そんな中、ヴィリーと敵対する内閣の重鎮ヘルベルト(藤木孝)のもとに、ギョームのスパイ疑惑の報告が届く。

実際にあったお話。ヴィリーはギョームのせいで辞職させられた。男10人ほぼ全員出ずっぱり。首相やその周囲の人々の場面と、それをアルノに語るギョームの場面が行ったり来たり。ガラスの仕切りがサ〜っとスライドすることで場面展開するのが面白い。しかし、ギョームの語りがすごく多いのに、市村さんの声は聞き取りにくい。長いセリフは理解するより先に飽きちゃうし、人物関係も理解できず、前半はグッスリ…。マジ「どうしよう…帰ろうかしら」と思った。隣の席の人は途中休憩で帰っちゃった。ロビーには人物相関図や歴史年表が展示されていて、休憩の時に見てお勉強。そのおかげか(笑)、後半はまあ面白かった。
鹿賀さんは首相の役がピッタリ。カリスマ性ある。市村さんも調子よく皆の気持ちを和ませつつ、どんどん入り込んでいくギョームがよく似合ってた。ちょっとした仕草がとてもチャーミングです、このおじさん。


シャッフル

作・演出・出演:後藤ひろひと。@パルコ劇場(Y列10番)

宝石店から数十億円のダイヤが盗まれた。警備員をしていたチビでブスの三つ葉幸子(奥菜恵)はクビになり、事件を担当していた梶野刑事(三上市朗)もはずされてしまう。代わりに担当になったのは「シャッフル」というあだ名の、仕事はできるが超女たらしのイヌイ刑事(伊原剛志)。あだ名の由来は、本人曰くの「表彰状をシャッフルできるくらいもらっているから」ではなく、トランプのカードのように女性を引いては捨てるため。そんなシャッフルの理想の女性は石野真子!
盗んだのは、ハート(風花舞)、ラミー(山内圭哉)、BJ(松谷賢示)からなる窃盗団チップス。幸子はクビになった責任をとってもらうために警察に押しかけてシャッフルに突っかかる。追い返そうとしたシャッフルだが、幸子だけがハートの顔を知っている唯一の人間であることがわかり、一緒にアジトへ乗り込む。が!ハートがシャッフル好みの美人であったために、シャッフルは任務を忘れて姿を現してしまい、ハートたちに撃たれて2階から転落してしまう。
奇跡的に頭にも体にも傷を負わなかったシャッフル。しかし数日間の昏睡状態の後に目をさますと、なんと、彼の記憶にある顔と人物がバラバラに組み合わさるという状況に…同僚の梶野に見えるのは、実は剣部長(平田敦子)、あこがれの真子ちゃんに見えるのは、実は幸子…これでは犯人をつかまえるどころか、外へ出ることもできない!

後藤「大王」が脚本と演出を一緒に手掛けるのは、これが初作品だそうだ。おかしかった〜!人物の顔と中身がバラバラに組み合わさるため、それぞれが2役、3役することになる。皆すばらしく熱演で笑った、笑った。特に平田敦子演じる山内圭哉がもう〜そっくりで、客席からは拍手と爆笑。美しい女優陣たちにも、変なポーズさせるし…かわいそうというか、その捨て身の演技に拍手(笑)。石野真子は本人役で、アイドル姿で登場。もちろん中身は違う人の役。
ハイテンションを崩さずに一気に2時間。ただラストがちょっとね。確かに「あれ?あの2人はどうなった?」とは思ったけれど、そのちょっと前の明るい場面で終わってほしかった。というか、大王の役は別になくてもよかったような(爆)。


五月大歌舞伎;夜の部

@歌舞伎座(3列8番)

義経千本桜;川連法眼館の場 佐藤忠信・源九郎狐:菊五郎 源義経:海老蔵 静御前:菊之助
吉野山中に身を潜める源義経のもとに現れたのは、家来の佐藤忠信。義経が彼に託した静御前のことを訪ねると、忠信はそのようなことを託された覚えはない、と言う。そこへ静御前と共に、またもや忠信が到着したとの知らせが入る。静と一緒だった忠信は、実は静のもつ初音の鼓に張られた狐が両親である狐の子だった。
可愛い狐の子は、もっと若手に演じてほしかったけれど、忠信と2役ではそうもいかないのだろうか…すばらしかったけれど、義経や静御前の方がかわいいんだもん。

鷺娘 鷺の精:玉三郎 
水辺にたたずむ白鷺の化身である娘が、恋に悩む娘心から、女の罪業までを引き抜きで衣装を変えて次々に踊っていく。
すっばらしく美しかった、というかすごかった。着物のすそからちょこちょこっと足先を動かす様や、袖を使っての手先の動きはホント鳥のようでかわいかった。恋をして町娘に変身したものの、その恋に破れて再び鷺の姿に戻ったのち、なにやら羽をばたつかせて苦しむ様子は見ているこちらまで辛くなってきて涙出そうだった。

野田版研辰の討たれ 守山辰次:勘九郎 粟津奥方萩の江:福助 平井九市郎:染五郎 平井才次郎:勘太郎 家老:三津五郎 
赤穂浪士の討ち入り後、世は仇討ちブームになっていた。粟津の殿様に侍に取り立ててもらった辰次は元・刀の研ぎ屋で、剣術は全くできない。家老に指南してもらおうと願い出るが、散々に打ちのめされ、その意趣返しに昔の職人仲間の助けを借りて、カラクリ人形で家老を驚かそうとする。ところが家老は驚いた拍子に脳卒中を起こし、死んでしまった。お付きの者たちは、からくり人形が辰次の仕業であると見抜いたものの、武士が脳卒中で死んだとあってはお家の恥と、家老の死体に斬り付け、辰次に惨殺されたことにする。かくて家老の息子、平井九市郎と才次郎は仇探しの旅に出かける。
再演。初演はテレビ放送で見て、ぜひ生で見たいと思っていた。コクーン歌舞伎ならともかく、歌舞伎座でこういうお芝居を上演してしまうなんて、しかも皆さんが楽しそうにはじけて演じているのがすごい。歌舞伎って、なんて懐が大きいんだろうと思う。金髪頭の喜多さんまで出てきちゃうんだから(笑)。


ギャンブラー

ギャンブラー 韓国ミュージカル。@新宿厚生年金会館(5列14番)

バグダッドカフェのカジノのボス(ホ・ジュノ)は、たまたま入ってきた若者(イ・ゴンミョン)をギャンブラーに仕立ててみせる、と観客と賭けをする。しかし若者はボスの誘いの言葉に乗ってこない。その時ショーガールたちによるショーが始まり、若者はその中の1人を気に入る。ボスは彼女(チョン・ソナ)に会わせることを約束する。彼女もまた若者のことが気になっていて、2人は会うなり恋に落ちる。しかし、彼女のパトロンである伯爵夫人(ソ・ジヨン)は、自分が若い頃、ギャンブラーと辛い恋をしたことを話して聞かせ、思いとどまるよう説得するが、彼女は聞かない。
ボスは若者に「黄金の鍵」を手に入れれば、全てのゲームに勝つことができる、と耳打ちする。そこへショーガールが伯爵夫人から譲られた「黄金の鍵」を手に現れる。彼女は鍵の意味を知らないが、若者は無理やり彼女から鍵を奪い取り、とうとう賭けを始めてしまう。

映画『シルミド』、ドラマ『オールイン』『ホテリアー』でお馴染みのホ・ジュノ。そんな彼しか知らない身としては、最初聞いた時は「ミュージカル〜?!」だったのだけど、3月に行なわれたプレイベントで来日した主要キャストの面々の歌声を聞いてビックリ(ホ・ジュノのファンがいっぱいいたのにもビックリ)。歌唱力すばらしいし、曲そのものもすごく気に入ってしまった。それで期待は高まっていたのだけれど、期待を上回る舞台だった。
幕があくと、いきなりホ・ジュノが「バグダッドカジノへようこそ」と日本語であいさつ。それだけでも客席はわいたけれど、続いて観客を賭けに誘うセリフも全部日本語で!さらに、オカマのショーガール役のキム・ホヨンも、客席に降りて客いじりをするのだけれど(何人にも)、全て日本語で。「来る飛行機の中で一生懸命覚えました」というレベルではなく、彼らの努力に拍手!ちなみに、ホ・ジュノ以外のキャストは皆舞台onlyの俳優さん。
音楽はとてもすばらしかったけれど、ストーリーはちょっと薄い?一晩、正確には夜〜翌日の夜までの話だから、あんなものなのかな?


五月大歌舞伎;昼の部

@歌舞伎座(2階2列32番)

菅原伝授手習鑑;車引 梅王丸:勘太郎 桜丸:七之助 松王丸:海老蔵 藤原時平:左團次
梅王丸、桜丸、松王丸は兄弟だが、それぞれ別の主君に仕えていた。松王丸は時平に仕えていて、時平の讒言により、梅王丸・桜丸の主君は左遷されてしまった。父親の70歳のお祝いが近付き、松王丸と桜丸が主君を追って大宰府に行くべきか、父の祝いに駆けつけるべきか悩んでいるところへ時平がやってきた。
すごい隈取の姿で迫力のある梅王丸に、ちょっとやさしげな桜丸。ちょうど勘太郎・七之助に合っていた。海老蔵は、声が通らなくて、なんだか迫力に欠ける。眼は思いっきり見開いていたけど。

芋掘長者 芋掘藤五郎:三津五郎 治六郎:橋之助 緑御前:亀治郎
最も舞の優れた者を緑御前の婿にすることになり、舞の宴が催された。藤五郎が緑御前に恋しているのを知っている友人の治六郎。舞が踊れないと尻込みする藤五郎に、自分が面をつけて藤五郎の代わりに舞うからと、共に緑御前のお屋敷へ出かける。
「恋する青年」の三津五郎のかわいらしいこと(笑)。この人って、役柄によってガラっと雰囲気が変わる。後から演員表を見て「えっ、あれ三津五郎だったの?!」と思うことしばしば。

弥栄芝居賑;中村座芝居前 中村座座元:勘三郎 若太夫:勘太郎、七之助 い〜っぱい。
勘三郎による襲名の挨拶。そして左の花道からは菊五郎を始めとする男衆が、右の花道からは玉三郎を始めとする女衆がずらりと現れ、それぞれが名乗りをあげる。そして最後は観客といっしょに手締めをして芝居小屋の中へ。
襲名の挨拶を見るなんて初めて。錚々たる面々の口上も楽しかった。

梅雨小袖昔八丈;髪結新三 髪結新三:勘三郎 手代の忠七・家主の長兵衛:三津五郎、勝奴:染五郎、お熊:菊之助。
お熊は手代の忠七と恋仲だったが、お店を建て直すために持参金付きのお婿さんをもらうことに。お熊は忠七に連れて逃げてほしいと頼むが、忠七にはできない。その様子をうかがっていた髪結新三。忠七に「自分が匿ってあげるから2人で逃げろ」とそそのかす。しかし、新三の家近くまでやってくると新三は態度を豹変し「そんな約束をした覚えはない」と忠七を打ちのめす。新三はお熊を誘拐して身代金をもらうつもりだったのだ。
休憩入れて全部で5時間。ここまでくるともう疲れちゃって(爆)。やっと勘三郎の芝居なんだから!と自分に言い聞かせても、瞼は重く、重く…。でも勘三郎の新三、とても色っぽかった。


第一章「流れ姉妹」〜たつことかつこ

たつことかつこ1 作・出演:千葉雅子。演出:河原雅彦。@青山円形劇場(C-21)

かつこ(村岡希美)は同居していた男を殺した罪で服役していたが、やっと出所の日がきた。看守の谷村(坂田聡)に見送られ、保護司の末次(河原雅彦)と共に東京へ行く。彼女にはかつて歌崎(粟根まこと)にレイプされて出産した過去がある。かつこの姉たつこ(千葉雅子)と全く連絡のとれないことを案じた谷村は、たつこが沖縄にいるらしいウワサを聞き、かつこの出所を知らせるため、またかつこが起こした事件の真相を調べるために沖縄に向かう。

河原雅彦・千葉雅子・村岡希美・坂田聡の4人が新しく立ち上げた劇団「身も心も」(すごい名前だ)の旗揚げ公演。ゲストに粟根さんが出るから、見ようかどうしようか…と考えていたら「お試しプライス1000円引き」という案内がきたので観劇決定。
4人の設定は固定で、毎回(年1回)かつこの相手役のゲストレイパー、たつこの相手役のゲストラバー(今回は松重豊)を迎えて創るとのこと。さらにガヤ(って何でしょう?「その他大勢」の役?) と呼ばれる4人衆がいろんな役を演じる。今回は伊達暁(阿佐ヶ谷スパイダース)、他が女囚や沖縄の人、チンピラと大活躍。私が書いたストーリーを読んだだけでは「なんじゃ、それ?」と思われるかもしれないけれど、面白かった!第一、皆さん演技が上手くて、あの小さな空間でとても濃度の濃いお芝居を見せてもらった。次回も見に行きたいと思った。
粟根さんのお芝居、新感線以外の舞台で見る方が好きです。あっちはちょっとテンション高い役が多いから(爆)。ただ私は、村岡さんの話しかたはちょっと芝居がかってる感じであまり好きではない。ガヤの一人、信川清順氏。最後まで女性だと思っていた…見終わってからお芝居の紹介書見てビックリ!
昼メロの雰囲気だなぁと思ったら、河原さんは「小劇場系大衆演劇」を目指しているとのこと。なるほど!しかし、円形劇場であんなにセット替えや衣装替えするお芝居を見たのは初めて。黒子さんたちが走り回ってたいへん。でも上手い役者さんばかりなのだから、あんなにセットに頼らなくてもいいのでは?と思った。ちょっと気が散る。舞台の上で生着替えまでする。薄暗くして、別の位置で芝居見せてるけど、やっぱり目が行くのは・・・ねぇ(笑)。冒頭の谷村の夢シーンで行なわれる殺陣も上手い!と思ったら、アクション指導が田尻さんに川原さん、前田さんと劇団☆新感線スタッフトリオ。さすが!というか、ほんの数分のシーンのために凄い!さらにパンフを見ていくと、最後に「ナレーション協力:池田成志」って・・・え〜〜っ?!気づかなかったよ〜〜(;_;)。キャストから裏方さんまで、なんて豪華なんでしょ。


僕のポケットは星でいっぱい

キャラメルボックス。@シアターアプル(12列17番)

時間管理局に見学にきた小学生(藤岡宏美)は、係官のスイッチを奪って16年後にタイムトラベル。そこでは、彼が来るのを知っていたかのように、一組の男女が彼を迎えて逃亡を助け、自分たちの家に連れていった。小学生を助けたのは柿本カシオ(大内厚雄)。小学生の16年後の姿だった。

藤岡さんはいったいいつまで小学生が似合うんだろう。ちょっとすねてる小学生を演じさせたら日本一だと思う。パンフレットの写真は髪が長くて女らしかったけれど、ダメです!(笑)
今回はハーフタイムシアターといって、1時間ものを2種類。このお芝居と次の「広くて〜」は、「銀河旋律」の柿本とはるかが結婚した後のお話。キャラメル歴3年目の私は「銀河旋律」を舞台で見てない。今はハーフタイムシアターはビデオにしてくれないのだけれど、同僚が1992年版のビデオを持っていて借りて見た。でも私は岡田達也版サルマルの「銀河旋律」が見たい!どうせ劇団結成20周年のお祭りで上演するなら、3本だてにしてほしかった。
シアターアプルの上のコマ劇場で、昨日からロックミュージカル「We Will Rock You」が始まってしまった。オープニングとエンディングにかかるお馴染みの曲がこちらまで響いてくるらしく、スタッフは秒単位で計算して、開幕を3分遅らせた。お芝居の間は全然気にならなかったけれど、最後の舞台挨拶の時にすごく震動が伝わってきて、「ズンズンチャ」と一緒に口ずさめるくらいだった。


広くてすてきな宇宙じゃないか

キャラメルボックス。@シアターアプル(9列12番)

はるかが亡くなって1年後。世の中はアンドロイドがとても発達していた。そして「Family Lental Service」という会社ができ、アンドロイドを家族として貸し出すサービスを始めることになった。第一弾はおばあちゃんアンドロイド(大森美紀子)。そして柿本家におばあちゃんがやってきた。

私は大森美紀子さんの声が苦手だ。だから、この作品はダメ。「劇団員とスタッフに聞いたベストキャラ(女性)」の1位なんですけどね(男性は「銀河旋律」の柿本(西川浩幸))。


Deep Forest

演出:板垣恭一。@スペース107(D列8番)

ローザ(楠見薫)は娘のエデン(新谷真弓)と森の奥で暮らしていた。ハンドパワーで村人たちのケガや病気を治してあげているが、顔に醜い火傷があり、村人たちと付き合おうとしたローザを村人たちは「魔女」とウワサし、次期町長の座を狙っているクレイトン(川渕良和)はそのウワサを利用しようとしていた。
ヘンゼル(山中崇)とグレーテル(新谷真弓)は森で父親とはぐれ、道に迷ってしまった。やっと見つけた家には、目の見えないローザが独りで住んでいた。

細見大輔さんが語り部役で、2つの話が同時進行していく。細見さんの声、好き。真っ黒な衣装(悪魔の役?)で淡々と語っていく(でも、だんだん感情が入っていく)姿はとてもかっこよかった。楠見さんの魔女、最高!娘と話す時の穏やかで幸せそうな顔、娘に危険が及んだ時の恐ろしい顔、そして娘に拒絶された時に悲しそうな顔・・・うまいです、せつないです。
ストーリーはちょっと「ダブリンの鐘つきカビ人間」を思い出させた。


僕のポケットは星でいっぱい

キャラメルボックス。@シアターアプル(14列2番)

キャラメルボックスは、当日券の前売券を半額で販売している。ただし、売っているのは伊勢丹と国際フォーラムのチケピだけ。「僕ポケ」をもう1回見たくて、今日の21:00の回がちょうどよくて、会社は国際フォーラムに近いので、買いに行った。キャラメルの同じ舞台を2回見に行くのは初めて。プロデューサーの加藤さんも言っていたけど、確かに1時間の演劇だと気軽に行ける。
が!今日の、コマ劇場からの震動はひどかった。あちらも22時終演で、こちらのクライマックスにさしかかる頃とちょうどぶつかり、せっかくの舞台が台無し・・・舞台に集中しようとしても、完璧に気が散ってしまった。今日が初観劇の人たちは本当に気の毒だ。終演後のあいさつの時も、大内さんが「今日は超ひどかったですね」と、怒りを露わにしていた。


【コクーン歌舞伎】桜姫

桜姫 演出:串田和美。@シアターコクーン(BL列2番)

鎌倉のとあるお寺。左手が閉じたまま開かなくなってしまった桜姫(福助)のために、清玄(橋之助)を始めとする僧侶たちが祈祷を行なっていた。祈祷の甲斐あって開いた桜姫の左手からこぼれ落ちたのは「清玄」と刻まれた香箱。驚く清玄。それは17年前、清玄が稚児の白菊と心中を決心した時に交わしたもの。白菊が海に飛びこんだ後、気後れしてしまった清玄は後を追えなかったのだ。ということは、桜姫は白菊の生まれ変わりなのか...
そこへ、桜姫の元許婚・悪五郎(勘太郎)からの恋文を携えて釣鐘権助(橋之助)がやってきた。出家の覚悟をした桜姫は全く取り合わなかったが、権助の腕の刺青を見て驚く。皆を下がらせ、権助に向かって袖をまくって見せる。その腕には権助と同じ釣鐘の刺青が!実は以前桜姫は、強盗に入った権助にレイプされたが、権助を忘れられず、自分でこっそり彫ったのだ。しかもその一夜で姫は妊娠し、男の子を産み落としていた。権助と再会してうれしい桜姫。出家の意志はどこへやら。御簾を下ろし・・・ところがそこへ悪五郎が様子を見にやってきた。あわてて逃げる権助。不義をとがめる悪五郎は、桜姫の手にある香箱の名前を見て、不義の相手は清玄だと思い込む。言い訳できない桜姫。濡れ衣を着せられた清玄も、姫が白菊の生まれ変わりだと思うと反論できない。2人は身分を剥奪され非人にされてしまう。
舞台は江戸へ。清玄・桜姫と同じ時にやはり不義をとがめられて追放された清玄の弟子・残菊(弥十郎)と桜姫の女中・長浦(扇雀)は地蔵堂で暮らしていた。そこには落ちぶれ、病に倒れた清玄も一緒に暮らしていた。しかし、清玄の懐の膨らみをお金だと思い込んだ2人は清玄を殺してしまう。そこへ女衒に連れられてやってきた女。編み笠を取ると、なんと桜姫!残菊が言い寄ろうとしたところにまたもやってきた権助。喜ぶ桜姫。しかし、権助は未だお姫様言葉を使う桜姫をもてあまし、普通の生活に慣れさせるため(!)、女郎に売ってしまう。

福助さんは今まで歌舞伎で見た時はそんなに「美しい」と思ったことなかったし、桜姫の設定が「17歳?!」とビックリしたけど、すごくかわいらしいお姫様だった。橋之助さんの権助役のかっこいいこと!それにすごい早変わり。白塗りのお坊様から、肌は地色のべらんめぇ権助へアッという間(ホントです。1分あったかないか)に早変わり。その後も何度も早変わりし、客席から拍手喝采。弥十郎・扇雀コンビも最高だった!おかしいのなんの!カーテンコールの時も2人手をつないだりしてステキ!(笑)
いつものように客席の間を歩き回るわ、お客さんに話し掛けるわ、舞台に雨は降るわでとても楽しい舞台だった。しかし、休憩15分はさんで3h45は長い。疲れた〜終盤少々飽きてきてだれてしまったけれど(私がです)、ラストシーンがすばらしくて、思わずだれてた体がシャキッ!舞台に釘付けになった。
カーテンコールに慣れてない歌舞伎役者の皆様(笑)。2、3度目に出てくる時はバラバラな上に、福助さんが舞台のはじに立ったままおじぎしたり、皆がバラバラ出てきてるのに自分だけおじぎすると下がろうとしたり、その様子もまたかわいらしかった。


相談にのってる場合か!?

脚本:中島淳彦。演出:井上思。@シアタートップス(G列9番)

神谷きょうこ(あめくみちこ)が経営する結婚相談所には、ちょっと変な会員が多い。今日も変な会員が入会してきた。名前を見たきょうこは顔色を変えた。それは半年前に離婚した夫(近江谷太朗)だった。結婚相談所の所長で「永遠の恋人!」と日頃ロマンチックな言葉で会員達をカウンセリングしている立場上、離婚していることは秘密なのに!しかも元・夫は「もう一度結婚してくれ!全然電話に出てくれないから、入会することにした」などと言う。きょうこにとっては「冗談じゃない!」しかも、元・夫はきょうこの父(すまけい)に新しい事業を持ちかけ、味方につけていた。

結婚相談所に集まってきた会員達が皆個性的でおかしかったけど、お目当ての近江谷さんは今一つ存在感なかった。周りが濃すぎたのか?(笑)


ラストショー

作・演出:長塚圭史。古田新太、風間杜夫、永作博美、北村有起哉。@PARCO劇場(D列23番)

タクヤ(北村有起哉)は地元テレビの制作会社のAD。つい先日女優のミヤコ(永作博美)と結婚したばかり。やっとチーフとしての初仕事が回ってきた。捨てられた動物たちを拾ってきて動物王国を作っている、動物愛護精神にあふれる男ワタベ(古田新太)のドキュメンタリーだ。ハートフルな番組をつくりたいタクヤに対して、カメラマンの中島(中山祐一朗)は「そんな生ぬるい番組はダメだ!あの男はうさんくさい!」と、全く違う視点から撮ろうとする。
そんなある日、突然タクヤの幼い頃に別れた実父(風間杜夫)がやってきた。喜んで迎える2人。しかし父はどこかおかしかった・・・

長塚さんのお芝居はいつもどこかおどろおどろしくて好きな方ではない。なのに、たいてい私が好きな役者さんが出るんだもん。今日も緊張しながら見ていた。今回も血みどろシーン有り。今日のチケット、だぶって取ってしまったので、Z列(3列目)の方を友人に譲ったのだけど、正解(苦笑)。
でも今回は、長塚さんてすっごい演出家だと思った。緊張感ある芝居の中に、笑いあり、おどろおどろしさもあり、おまけに親子愛まで・・・ものすごく絶妙なバランスで、最後までグングン引きこまれていった。
それに、役者の皆さんもうまい!古田さんも、変に笑い取るのでなく、何気におかしいし、怖い。その怖さがなんだか納得できちゃうような、不思議なキャラクター。風間さんはもう怪演。怖かったよぅ〜。中山さんはいっつも同じ(爆)。最後にちょこっと出てきて大笑いさせた後、会場中にすすり泣く声を響かせた市川しんぺーさん。彼の演技がもちろんよかったのだけど、あんな絶対にかわいくないキャラクターを愛しく思わせてしまう長塚さんに拍手!


BOAT

ランニング・シアター・ダッシュ。@シアターサンモール(B列5番)

全然やる気のない府立三校ボート部に愛想をつかして、リュウスケ(浅野彰一)は淀川学院へ転校してしまった。それを知って新たに入部してきたのは、弟のリュウタ(宮腰健司)。リュウタは兄に負けたくなかった。 弱腰のキャプテン(上瀧昇一郎)にハッパをかけ、沒になりかけていた淀川学院との対抗戦をやることにさせた。
伝説の船シーラカンス号を見つけ出した府立三校ボート部。この船は、リュウスケ達兄弟にとって思い出の船だった。

体力勝負のシアターダッシュ。今回は死ぬほど腹筋してた。
オールに見立てた長い筒。これを他のいろんな小道具代わりにするんだけど…ちょっと苦しかった。


パリアッチ

作・演出:倉持裕。小林高鹿、瀬戸カトリーヌ、片桐仁、細見大輔、伊達暁。@全労災ホール(5列8番)

オペラ劇場のVIPルーム。今日の演目は「パリアッチ」。オペラ歌手のみすずと付き合っている細山(小林高鹿)は、毎日この部屋でオペラも見ず一日中、みすずのマネージャー宇賀(伊達暁)と過ごしていた。今日は初観劇の友人、水内(細見大輔)も一緒だ。二人が窓から眺めていると、たくさんの鳥に襲われている男がいた。間もなくその男、堀込(片桐仁)が部屋に現れた。細山を探していたと言うが、細山には全く覚えがない。
1幕目の終りに劇場に銃声が響いた。撃たれたのはみすず?

ラーメンズの片桐さんを初めてみた。強烈なキャラ。出てきたとたん(姿もすごかったけど)、全部持ってっちゃったみたいな。決してアクの強いキャラではないのだけど・・・不思議な人だ。今度「ダブリンの鐘つきカビ人間」の再演で、前回大倉孝二さんがやった役を演じるけれど、かもし出す雰囲気が似てるかも。
でも、ストーリーはさっぱり理解できなかった。「で、あの人は一体何者だったの?」な人(というか、「人」だったのか?)が2人。ラストシーンはステキだったけど「みすずは、どっちが好きなわけ?」と、謎がまた一つ増えた。
誰か教えてくれないかと観劇日記をネットで検索したけれど、やはり皆さん「謎」と・・・(苦笑)。プログラム読むと、スッキリするらしい。でも、活字で説明しないと理解できないお芝居ってどうよ。「なんだかわからなかったけど、面白かった」というお芝居もあるけど、これはちょっと違うし。


ラスト・ファイブ・イヤーズ

演出:鈴木勝秀。山本耕史、Nao。@シアター・カイ(G列20番)

作家として成功したジェイミー(山本耕史)と女優志望のキャサリン(Nao)は愛し合って結婚するが、次第に心がすれ違い、出会ってから5年後に別れる。

2人芝居のミュージカル。ジェイミーは出会いから別れに向って歌い上げ、キャサリンは別れから出会いへ遡って歌い上げる。それが面白そうだったし、『リンダリンダ』で山本さんの歌がうまかったから、また彼のミュージカルを見てみたかった。Naoさんは初舞台(歌手)。小さい頃からバレエやジャズダンス等、踊りを学んできた・・・と見終えた後知ってビックリした。だって、振りがまるで学芸会のようだったから。初舞台で緊張していたのだろうか。山本さんは歌いながら表現することがとても豊かだから、あまりに違いがありすぎて、とてもバランス悪く、全然楽しめなかった。80分の舞台でよかった(爆)。


モーツァルト!

井上芳雄、西田ひかる、市村正親、山口祐一郎、久世星佳、高橋由美子。@帝国劇場(2階B列35)

主役はWキャストで、今日は井上さん。かっこよかった!
アンサンブルにいたるまで皆、歌で語ってる。聴かせる。うまい〜。まさに「音楽劇」。
山口さんを舞台で見るのは「ジーザスクライストスーパースター」以来(古!)。役(大司教)のせいかどうかわからないけれど、すごい重厚感があった。
市村さんも威厳ある役なのに、チラッとかわいらしさを見せたりする。その余裕がたまりません。


キレイ

キレイ 作・演出・出演:松尾スズキ。鈴木蘭々、高岡早紀、阿部サダヲ、岡本健一、橋本じゅん、片桐はいり、宮藤官九郎。@シアターコクーン(M列11番)

3つの民族が争いを続けている「もう一つの日本」。マジシャン(宮藤官九郎)らに誘拐されて地下室に10年間閉じ込められていた少女(鈴木蘭々)は「ケガレ」と呼ばれ、やっと外へ出た時は全ての記憶を封印していた。
外では、戦死した後は食糧となって兵士たちに食べられるためにつくられた「ダイズ兵」たちが、人間の兵士たちと共に戦っていた。カネコ(片桐ハイリ)は盲目の長男ジュッテン(大浦龍宇一)、次男で知恵遅れのハリコナ(阿部サダヲ)たちと共にその戦死したダイズ兵を回収し、今や一般民の食糧にするための工場に卸していた。ケガレは彼女たちと生活を共にする。
また、繁殖機能を持たないでつくられるはずのダイズ兵の中で、間違ってその機能をつけて作られてしまったダイズ丸(橋本じゅん)は死ぬこともできず、苦悩していた。

当初、ケガレの役は酒井若菜だったけれど病気で降板し、急遽2週間前に蘭々に交代。でも、ピッタリだった。かわいかったし、演技も歌もうまかった。でも全体的に、歌はどれもワンワン響いていて、歌詞はかなり聞き取れなかった。
再演。初演はDVDで見た。初演は子供のケガレ→大人のケガレは奥菜恵→南果歩。今回は鈴木蘭々→高岡早紀。おバカのハリコナ→IQ160のハリコナは、初演が阿部サダヲ→篠井英介、今回は阿部サダヲ→岡本健一。どちらも今回の方が自然な感じがした。岡本健一のはじけっぷりに拍手。
ダイズ工場のお嬢様カスミ役は秋山菜津子。20歳の設定はあんまりだけど(笑)、仕草がムッチャかわいくて、かなり近づいて見えた。とても「SHIRO」のお密姉さんと同人物には見えない。惚れ直した(*^^*)


モーツァルト!

中川晃教、西田ひかる、市村正親、山口祐一郎、久世星佳、高橋由美子。@帝国劇場(A列25)

今日は中川晃教版モーツァルト。井上モーツァルトよりちょっと野生児風(笑)。半年ぶりに聞いた中川さんの生声はやはりとても心地よい。で、また「SHIROH」が見たくなった(^^;;;
座敷童子のようにモーツァルトにずっとくっついているちびヴォルフガングがすごくかわいい!セリフは全くなくて、生意気にも(笑)表情でしっかり演技してる。最後に二人そろって死ぬ姿が、井上版と違っていた。確か井上版は、2人が同じ格好で死んだけど、今日はちびちゃんは中川さんの膝の上に倒れた。ずり落ちそうでハラハラした。
2人のモーツァルトを見て、「花の紅天狗」(by劇団☆新感線)の劇中劇「ヴォルフガング×アマデウス」を2人でやってくれないかなぁと思ってしまった。帰宅して思わずその部分を見たのだけれど、改めて見ても、劇中劇の範疇を超える出来だと思う。中島かずきさん、マジでこれを膨らませて1本作ってくれないかなぁ〜切に希望!!!


姫が愛したダニ小僧

ダニ小僧 作・演出・出演:後藤ひろひと。ユースケ・サンタマリア、富田靖子、川下大洋、山内圭哉、竹下宏太郎、腹筋善之介。@アートスフィア(E列17)

祖母の遺品を引き取りに行った老人ホームで、祐一(ユースケ・サンタマリア)とエリ(佐藤康恵)は「スミレ姫」と名乗る老女(富田靖子)と出合った。2人を「船長!」「洗濯娘!」と呼び、恋する「ダニ小僧」を探し出すためにここから連れ出すよう2人に頼むスミレ姫。ボケ老人の作り話と全く信じていない祐一だったが、次々とスミレ姫の言うとおりの人物が現れ、ことが起きていく・・・

最初からあまりにハイテンションな展開に目が回り、ついていけなかった。そうすると、けっこう辛い2h半だった。大路恵美さんのぶっとびキャラの看護婦さんはすっごく面白かった。
途中で「島じい」というキャラが出てくるのだけれど、これは川下大洋さんと腹筋善之助さんが客席の中から選ぶおじさん。舞台にあげられ、三角帽子被らされ、フジサンケイグループの旗持たされて椅子に座らされる。それで2人は「ちょっとお茶を」と消えてしまう。おじさんにスポットライト・・・気の毒だ。続いて出てきたスミレ姫たちに「島じい!」と呼びかけられ、舞台の袖から川下さんの声で島じいのセリフが流れる。10分くらい舞台にいたのではないだろうか。おじさん、ご苦労様でした。適度にノリのいいおじさんだった。
私も似たような体験あり。2001年、「贋作・桜の森の満開の下」を見に言った時、私の席は前から3,4列目だったのだけど、前列に席はなくて実質1列目。途中で古田さんが舞台から降りてきてバケツの帽子を被らされた。「黙ってればいいから」と言って古田さんは舞台に戻り、私を相手に一人芝居。客席にいたとはいえ、どんな顔してればいいのかわからず、恥ずかしかった。最後に古田さんがくれた「ありがとう。マナコ(古田さんの役名)」と書かれた黒ゴマサブレの袋は今でも大事に飾ってある(^^;;;。


8月納涼歌舞伎;第3部;法界坊

勘三郎、扇雀、勘太郎、七之助、橋之助、福助。@歌舞伎座(3階1列24番)

堕落坊主の法界坊(勘三郎)はお組(扇雀)に一目惚れ。しかしお組は要助(福助)と恋仲で全く相手にしない。要助は実は御家再興を志す吉田家のの嫡男松若で、幼い頃に決められた許婚の野分姫(七之助)がいた。野分姫は野菜売りに身をやつして松若を探しに江戸へ出てきたが、やっと再会できた時、要助の隣にはお組がいた。
法界坊は要助を陥れようとしたが、吉田家の下僕で道具屋に姿を変えている甚三郎(橋之助)に暴かれて失敗。次にお組を誘拐しようとしたが、やはり失敗。代わりに野分姫を手篭めにしようとしたが拒否され、「要助に『邪魔だから殺してくれ』と頼まれた」とウソを言って切り殺してしまう。しかし法界坊もお組を助けにやってきた甚三郎に斬られてしまう。法界坊は野分姫との合体霊となり、再び要助・お組の前に姿を現す。

先日の「コクーン歌舞伎:桜姫」のゴウツク夫婦の印象まだ覚めやらぬ弥十郎・扇雀コンビが、今度はお父上とうら若きお姫様。なんかおかしい。
前半はもう笑いっぱなし。やはりお組に恋している、志村けんも真っ青になりそうなバカ殿(殿ではないけど)の勘太郎さんがもう最高!(爆笑)。。勘三郎さんにしてもセリフなのかアドリブなのか、もうわからない。歌舞伎の人たちはいつも表情も変えずに応じているけれど、扇雀さん、とうとう笑ってしまった。
勘三郎さんは何をやらしても上手に演じるけれど、女形はあまり似合わないと思う。今回は扇雀さんと全く同じ格好をして同じ踊りを舞う。やっぱり扇雀さんの所作の方が女らしい。勘太郎さんの女形にいたっては・・・怖い(爆)。
今回初めて3階席で見た。一番前なので舞台は見やすかった。 籠に乗せられたお組が実は裏から出て行くのまで見えたりして面白い(笑)。花道は舞台に一番近いところしか見えないけれど。


スケッチブック・ボイジャー;ジェミニ版

キャラメルボックス。日替わりゲスト:大内厚雄。@サンシャイン劇場(3列21番)

漫画家のノハラさん(大森美紀子)は困っていた。編集者の諸星(西川浩幸)がやってきたけれど、ネームすらできていない。困った・・・
ノハラさんが描いているのはSF漫画。火星に住む 主人公のカケル(細見大輔)はサッカーが大好き。地球上で最後のサッカー場を探しに地球へやってきた。そこで待ち構えていたのは、その前日にカケルが莫大な遺産を相続したことを知った海賊ジャコウ(温井摩耶)とマサムネ(筒井俊作)。ジャコウたちを追っている刑事のダイゴ(三浦剛)とヤマアラシ(大木初枝)。そして、カケルがその全財産を使って地球の土地を買ったことを知ったお姫様・夕顔(真柴あずき)だった。

細見さんが私にとって、カケルのイメージじゃなくて・・・そう思ってしまうと、なんか落ち着かない。細見さんが悪いんじゃないだけど。それに最近ハイテンションな芝居は疲れる。でも最後はやっぱり「いいなぁ〜(シミジミ)」と思った。それがキャラメルボックスらしさ?
今回初めて、サンシャイン劇場の最前列だった。ボディソニックというか、舞台の振動がそのまま伝わってくる(苦笑)。


トーキョーあたり

作・演出:KERA。劇団健康。@本多劇場(M列10番)

脚本家と監督(?)が次回の映画の構想を練っている話。

劇団健康のお芝居は初めてみた。一つの役を、場面が変わるたびにいろんな人が演じている。最初は「あれ、このお父さん役、さっきは三宅弘城さんじゃなかったよね?」ととまどったけど、そういうことだとわかると面白かった。
ドタバタコメディ。小ネタはすっごく面白かったし、話も面白かったんだけど、一つのシーンのギャグが気持ち長くて飽きちゃう時もあった。そのあたりをもう少しスリムにしてくれれば2時間くらいのお芝居になるのでは?「無駄に長い」と自虐的なメッセージをたくさん出している割には・・・今日は休憩なしの2時間半。
オープニング・途中で入る映像や、ケラさんと手塚とおるさんの「素ですか?」みたいなトークが面白かった。
月曜に見た納涼歌舞伎「法界坊」でも、黒子さんが演技してすっごく面白かったけれど、このお芝居でも黒子さん(こちらは赤子さん)が活躍。


モーツァルト!

中川晃教、木村佳乃、市村正親、山口祐一郎、香寿たつき、高橋由美子。@帝国劇場(L列33)

井上版、中川版を1回ずつ見て、それで充分だった。ところが今日は200回目公演にあたり、特別カーテンコールをすると言う。しかもアッキー・ヴォルフガング。これを見逃してはいけない!と、平日の昼公演なのに行ってきてしまった(^^;;;
8月に入り、コンスタンツェは西田ひかるから木村佳乃へ。歌えるの?と全く期待していなかったら(ごめんなさい)、声はとてもきれいで、上手くはないけれど気持ちは充分に伝わってきた。かわいいコンスタンツェだった。
楽しみにしていたカーテンコールは、アッキーの挨拶の後、市村正親さん@パパ、山口祐一郎さん@大司教、高橋由美子さん@ナンネールのご挨拶。市村さんは200回出演。他にもアンサンブルの中に何人もいました。そして井上芳雄さんが他の3人のちびアマデを連れて登場。今日のちびアマデと4人、初めて舞台の上でしゃべらせてもらった。そして初演時のちびアマデ3人も登場。今では中1〜高1でアッキーと背丈がいっしょ(笑)。「特別」だから、何曲か歌ってくれるのでは・・・と期待していたのに、挨拶だけでちょっとガッカリ。特別でもなんでもないじゃん(ブツブツ)。


スケッチブック・ボイジャー;アポロ版

キャラメルボックス。日替わりゲスト:細見大輔。@サンシャイン劇場(10列15番)

ノハラさんは坂口理恵、諸星は大内厚雄、カケルは畑中智行。私は「コメディする大内さん」がちょっと辛い。なんかアンバランスなのよね・・・(爆)。前田綾さんの夕顔はきれいだったけど、夕顔はもっとしたたかな女のイメージだから、岡田さつきさんの方がイメージに合うのだけど。カケルより背高いし(笑)。綾さんはジャコウ役の方がよかったなぁ。


8月納涼歌舞伎;第1部

三津五郎、勘三郎、福助、勘太郎、七之助、獅童。@歌舞伎座(2階1列6番)

祇園祭礼信仰記;金閣寺 松永大膳:三津五郎 雪姫:福助 此下東吉:染五郎 直信:勘三郎
謀反を企む松永大膳(三津五郎)は、将軍足利義輝の母を金閣寺の2階に幽閉。その天井画を描く絵師として直信とその妻の雪姫を招く。しかし大膳の目的は雪姫で、雪姫に「我が物になるなら、直信は許す。そうでなければ殺す」と迫る。

橋弁慶 牛若丸:七之助 弁慶:獅童 
七之助はまさに牛若丸にピッタリで、美しかった〜。本当にヒラリと欄干に飛び乗った!獅童の弁慶もよかったけど、ちょっと弁慶にしてはかわいいかな。

雨乞狐;野狐の五変化 野狐:勘太郎
人々が日照り続きで困っているのを見かねた野狐が雨乞いの巫女に化けて踊ると、雨が降ってきた!これに気をよくした野狐は、座頭、小野東風、狐の嫁と次々に化けて踊る。
最初に出てきた野狐姿もかわいかったけれど、どれもすごく良かった。表情も豊かだし、もっと何変化も見たかった。


吉原御免状

吉原御免状 劇団☆新感線。堤真一。@青山劇場(B列30番)

肥後の山の中で宮本武蔵に育てられた若武者・松永誠一郎(堤真一)が、亡き師の遺言で江戸・吉原へやってきた。吉原へ入る前に遭遇した斬りあいで誠一郎が斬り捨てたのは裏柳生の人間だった。
裏柳生は吉原に存在する「神君御免状」をやっきになって探していた。さらに誠一郎を探りにやってきた裏柳生の総師・義仙(古田新太)は、誠一郎の刀を見て驚く。こいつは・・・
吉原には2大名太夫勝山(松雪泰子)と高尾(京野ことみ)がいた。2人に惚れられてしまう誠一郎。そんな誠一郎に吉原を取りまとめている老人・幻斎(藤村俊二)は言う。「やさしさは罪だよ」

隆慶一郎原作。劇団☆新感線としては初の原作物。でも脚本はかずきさんだから、これを新感線らしくアレンジするのかと思いきや、全く笑いのないまじめ〜な芝居だった。
堤さんがかっこいいのは言うまでもなく!今回は立ち回りが多く、しかも古田さんとの立ち合いがとても多かったからそれだけで満足。
でも今回は、雑誌のインタビューでいのうえさんが「笑いはなし!」と言っていたとおり、梶原善さんと高田聖子さんだけがちょこっと遊ぶくらいで、笑いもオチャラケも全くなし。古田さんとじゅんさんの兄弟なんて、配役聞いただけで笑いがこみ上げてきていたのに、全くの遊びなし。深〜い確執のある兄弟役だから遊ぶわけにはいかないのかもしれないけれど、せっかく古田さんとじゅんさんで演じているのに・・・ちょっと寂しい。
皆が全くオチャラケなしで演じていて、河野まことさんさえ(爆)かっこよかったけど、「新感線だって、真面目な芝居できるんだぞ」ということはわかったけど、最近は「少しはオチャラケ減らしたら?」と思わないでもなかったけど、ちょっと物足りなかった。古田さんがまだ稽古が始まる前のインタビューで「(オモシロが入らないなら)自分が出る意味がない」と言っていたけれど、私もそう思う。別に「オモシロ」でなくてもいいんだけど、「この役は古田さんじゃなくちゃ!」という役に作って欲しかった。でなけりゃ、かずきさんが脚色する意味ない。


天保十二年のシェイクスピア

天保12年 脚本:井上ひさし。演出:蜷川幸雄。唐沢寿明、藤原竜也、篠原涼子。@シアターコクーン(2階A列4番)

江戸時代天保の頃、下総国清滝村で鰤の十兵衛(吉田鋼太郎)は2軒の旅籠を経営していた。十兵衛にはお文(高橋惠子)、お里(夏木マリ)、お光(篠原涼子)の3人の娘がいて、十兵衛はそのうちの一人に全部譲ることにした。本音としては捨て子ではあったがお光に全部つがせたい。しかし手順を踏むために、娘達にどれだけ自分を愛しているかを尋ねる。姉2人のように美辞麗句で心にもない言葉を並べることのできないお光は家を追い出されてしまう。
3年がたち、清滝村にびっこで、せむしで、顔に火傷のある無宿者・佐渡の三世次(唐沢寿明)が現れた。その頃、お文は夫の弟である蝮の九郎治(西岡徳馬)を、お里は用心棒である尾瀬の幕兵衛(勝村政信)をそそのかし、それぞれ夫を殺させ、しかも下手人は相手一家だと言いふらし、両家は険悪な関係になる。口の巧みな三世次はお里・幕兵衛に取り入り、身内におさまる。
お文の息子、きじるしの王次(藤原竜也)が、父の死の知らせを聞いて清滝村に帰ってきた。女郎屋で、三世次が仕立てた父の亡霊に、父は母と叔父・九郎治の陰謀で殺されたことを知り、復讐を誓って狂気を装うことにする。そんな時、九郎治の賭場に現れ、いかさま博打をあばいた女賭博人。それは追放されたお光だった。そしてお光を見た王次は一目で恋に落ちる。お光は敵対しているお里・幕兵衛一家の用心棒だというのに。
三世次は言葉巧みに幕兵衛を破滅させ、さらにその跡目をつぐはずであるカシアスを蹴落として清滝村の親分におさまる。次の目標は代官になることだ。

蜷川さんが井上ひさし作品を手掛けるの初めてだそうだ。シェイクスピア全作品が盛り込まれていて、その上悲惨でもあり、コメディでもあり、エロくもあるすっごい作品。だから、いつもの蜷川作品と違って笑いが随所に。でも・・・
同じ作品を2002年に劇団☆新感線で見た。こちらの三世次は上川隆也さんで、かなり強烈なキャラクターで主役だと思っていた。でも唐沢さんの三世次は薄い。思いっきり根性がひねくれ曲がった役であるはずなんだけど、毒が足りない気がした。
★ネタばれあり★ネタばれあり★ネタばれあり★ネタばれあり★ネタばれあり★ネタばれあり★ネタばれあり★

それに三世次の陰謀で破滅していく人たちの哀れさが伝わってこない。特に、幕兵衛(新感線版では古田さん)が三世次の並べるウソでお里(新感線版では西牟田恵さん)がカシアスと浮気していると思い込み、無理心中してしまうシーン。幕兵衛に抱かれ、絶頂を迎えた時に、何も知らずに刺し貫かれるお里が、だまされてこんなことしてしまった幕兵衛が哀れで泣きそうになったのに、今回は「死ぬ〜」「死ね!」で場内から笑いが・・・ここは笑ってもらっていいのか?と混乱した。
ラスト近く、無理やり夫婦になったお光の双子の妹お幸が、三世次に鏡を見せるシーン。鏡を見せられるやいなやのけぞる三世次。「今、ちゃんと自分の顔見た?」と思うくらい一瞬。そのままのたうち回って鏡を見ない。お幸のセリフは「自分の醜い姿を見て、がまの油を流すがいい!」なんだけど・・・新感線版では部屋一面が鏡で、三世次は顔をそむけてもそむけても鏡に自分の姿を見、その姿が哀れでもあったのに、唐沢・三世次にはちっとも哀れを感じなかった。唐沢さんて上手い役者さんなんですか?「浪人街」見た時も、全然上手いとは思わなかったんだけど。
藤原竜也さんは最高!王次はハムレットであり、ロミオなんだけど、彼はどちらも演じているわけで、彼らのセリフが入る時、そこはマジ・ハムレットであり、マジ・ロミオ。でも他のシーンはムチャクチャ弾けてて、そのメリハリのつけ方がいい!今度はぜひ劇団☆新感線の舞台にも出てほしい(笑)。


ボクのサンキュウ;男だらけの育児奮闘記

ランニングシアターダッシュ;ダンディリーグ。@サンモールスタジオ(A列5番)

大学の男子寮。海人(宮腰健司)が大地(平本光司)の部屋へ雑誌を物色しに入っていくと、昨日まではいなかった赤ちゃんの人形がゆりかごに入って置かれていた。次々とやってくる寮生たちと不気味に眺めていると、大地が戻ってきた。
人形の名前は大樹。1歳で突然死してしまった大地の姉、泉の子供の名前。事実を受け入れられない姉に、義兄(上瀧昇一郎)がこの人形を大樹として渡した。今は人形を本物の大樹として扱っている。今日は姉の具合が悪くなって入院したたため、大樹を預けにきたのだ。シスコンの大地はそんな義兄の行動が理解できない。周囲から奇異な目で見られている姉ちゃんが可愛そうだ!
とりあえず今日一日、大樹を預かることになり、寮母(?)の林さん(や乃えいじ)の提案で赤ちゃんとして接することになった。最初は拒否反応を示していた寮生たちも、いつのまにか大樹を本物の赤ん坊のように接するようになった。そしてそのことで、彼ら各々が抱えていた心の悩みがほぐれていった。

今回は、客演の人の方が多かった。それぞれのキャラがものすごく個性的でおかしかった。義兄が大樹の思い出を語る時は涙が止まらなくなった。舞台上でも絶対山田(北村守)は泣いていた!後ろ向いちゃってたもの。ダッシュのお芝居でこんなに泣かされたのは初めてかも。上瀧さん、好きだなぁ。ダッシュが解散した後も、どこかで芝居に出てくれるだろうか?


フェイス・イン・フェイス

作・川上徹也。演出:竹内晶子。近江谷太朗、西興一朗、新谷真弓。@シアタートップス(D列7番)

美容整形医・エビハラ(近江谷太朗)のもとへ、戦隊もので人気にイケメン俳優・里中(西興一朗)がやってきた。顔ではなく中味で勝負する俳優になりたいから不細工な顔に整形してほしいと・・・

近江谷さんと作家・川上徹也さんのユニット「プレイメイト」の第6回公演。私が見始めたのは、昨年の「SWAP2004」から。今回は今までと雰囲気がだいぶ違うらしいが、鑑賞2回目の私には問題なし。役づくりのために6kg減量を目標とし、4kgまではいったらしい(by本人の日記)。確かにやせてて美容整形医の雰囲気バッチリ(って、どんな雰囲気だ?(^^;;;)
近江谷さんが出ずっぱりでモノローグ(舞台に現れない記者のインタビューに答えてる)が多く、ほとんどしゃべりっぱなし。近江谷さん、うまいなぁ。一人芝居もいけそう。でも、他の人まで長セリフはつらい。今日は初日のせいか、近江谷さんも他の人もちょっとせりふカミカミだった。がんばれ〜。
小さな「?」がいくつも出てきて、最後に「ああ・・・」と納 得。巻き戻ししたい気分(笑)。近江谷さんが自分の日記で「1回観て結末を知った上で観る2回目が死ぬほど面白いんじゃないかなあとつくづく思います。」と書いているけど、なるほどと思う。もう1回見てみたい気するけど、今週末から映画祭。もう1回見る時間ありません。というか、最初間違えて来週のチケットを買ってしまったのだけど、事務局にお願いメールしたら取り替えてくれた。小劇場って、こういう配慮してくれてありがたい。
キャピキャピな女の子2人連れが隣と斜め前にいて、近江谷さんのファン?とちょっと不思議に思っていたら、里中が「ヤバレンジャー」を演じていると言って決めポーズをしたら、彼女たちだけすっごく受けてて「なんだ〜???」。終演後にパンフレット買ってわかった。西さんというのは、実際に戦隊もののヒーローで、今回初舞台。彼女達は彼のファンだったのね。戦隊ヒーローのファンはヤンママたちかと思っていたら、こんなキャピキャピな子たちも見てるんだ。
上演途中で地震が起きた。震度4だったらしい。けっこう揺れたけれど、舞台では気にせず演技は続いているから、こちらも気にせず集中しようとしているのに、このキャピキャピ・ギャルの一人が「ヤダ〜恐い〜」と騒ぐ。役者さんに失礼だぞ!


7人の恋人

7つの恋のお話。

前回は1人浮いてて、その浮き加減がすごく面白かった田辺誠一さんが、今回はかなり溶け込んでいて楽しいような悲しい(爆)ような。 バンド演奏も聞かせてくれる。ギター弾く官九郎さん、ドラムを叩く三宅さん、かっこよかった〜。7つのオムニバスは、1つ1つが濃くてお腹いっぱい。5話くらいでもよかったかも。


リトルショップ・オブ・ホラーズ

山本耕史、小堺一機、上原多香子、越中睦。@青山劇場(A列33番)

スラム街の花屋さん。幼い頃にムシュニク(小堺一機)に引き取られたシーモア(山本耕史)は気が弱く鈍臭い。優しくてかわいい同僚のオードリー(上原多香子)に恋しているが、彼女にはサディスティックな歯医者(越中睦)の恋人がいた。
店は流行らず、廃業寸前。ところがオードリーの発案で、シーモアが市場で手に入れた奇妙な植物を窓辺においたとたん店が繁盛し始めた。シーモアは「オードリーU(声:和田アキ子)」と名づけ面倒をみていたが、オードリーUはシーモアの血を欲しがり、どんどん巨大化していった。

山本さん、黒ぶちメガネかけて、ハリーポッターみたいでかわいかった。ミュージカルなのにダンスシーンはほとんどなかったのが残念。あっても、鈍臭い男の役だから、下手にステップ踏むし。
上原さんはモンローみたいな金髪カツラがよく似合っていてとてもかわいかったし、歌も声量はないけど、ひどくはなかったけど・・・シーモアの腕の中で瀕死な状態にあっても全然そう見えないし、かわいそうにも感じられなかった。元気いっぱいに歌ってるし(苦笑)。
本来はホラーなはずなんだけど、巨大化したオードリーUがかわいくて(笑)。オードリーUの動きに一番感動。


ダブリンの鐘つきカビ人間

作・出演:後藤ひろひと。演出:G2。片桐仁、中越典子、池田成志、山内圭哉、橋本さとし。@ル・テアトル銀座(6列10番)

旅行中の聡(姜暢雄)と真奈美(土屋アンナ)は濃霧で動けなくなり、老人(池田成志)の住む山小屋に泊めてもらった。真奈美が森で耳にした変わった歌を口ずさむと、それに誘われたように老人が「昔、ここには町があり、私はそこの市長でした」と話し始める。
ずっと昔そこが町だった頃、奇妙な病が流行った。5km先まで見えてしまう者(八十田勇一)、指に鳥が止まってしまう者(田辺茂一)、嘘つきなのに天使の羽がはえてしまった者(及川健)などなど。そしてお昼を知らせる鐘を鳴らす男(片桐仁)は、かつては外面は輝くような美少年、内面は超最悪な性格だったのが、今は天使のような心と誰も近づこうとしない醜い容姿のカビ人間だった。カビ人間はクローバーを摘みにきたおさえ(中越典子)に声をかける。彼女から賛美の言葉を聞き、舞い上がったカビ人間だったが、おさえの病気は思っていることの反対しか話せない、というものだった。
老人の話を聞いているうちに、その話の中へ紛れ込んでしまった聡と真奈美。なりゆきから、町をこの病から救う幻の剣ボーグマホーンを得る役を引き受け、怪物の住む森へと入っていった。

前回のカビ人間は大倉孝二さんで、彼の印象が強烈だったから最初はかなり違和感感じたけれど、見終わってみると、片桐さんのカビ人間の方が好き。大倉さんは演技もセリフ回しもちょっと過剰で知恵遅れのような印象だった。片桐さんはとっても自然体でピュアな感じがした。おさえちゃんは自然体すぎて、奇病に苦しんでる様子が見えない。前回の水野真紀さんは「こんなこと言いたいんじゃないのに!」という辛さが伝わってきて、見ていて痛々しかった。殺してほしくないのに「殺して!」と言ってしまうおさえちゃんに泣けたけど、今回はウ〜ン・・・
さとしさん・成志さん・山内さんはもう余裕で楽しんで演じてる。さとし戦士はかっこいいのにかわいいし、成志市長と山内神父の掛け合いは最高!


中村勘太郎・中村七之助錦秋特別公演

中村勘太郎、中村七之助。@日本青年館(2階B列8番)

演目は「蝶の道行」、日テレアナウンサー司会によるトーク、お弟子さんたちによる「妹背山婦女庭訓」、「団子売り」。
2人だけで行なう公演は初めて。お稽古している時、振付の先生以外、教えてくれる人が誰もいないという初めての状況にとまどった、と七之助さんが言っていた。
2人の踊りはすばらしかった。「蝶の道行」は、恋仲だった二人が主君のお家騒動のために両家が敵同士になってしまい、2人は首を切られてしまった。せめて祝言をあげてあげようと2人の首を並べると、そこに2匹の蝶が飛んできた。2人が出会った時から順に、幸せいっぱいだった日々を経て、最後は地獄の業火に焼かれてしまう・・・。見ていて、ああ今初めて会ったのね、ああ楽しそうだねと芝居を見ているかのようだった。七之助さんのお姫様も、勘太郎さんの若武者もかわいらしかった。30分もの長い踊りだったし、踊りって割とすぐに飽きてしまうのに、これは全然飽きなかった。
「団子売り」は短くて、夫婦の団子売りの話。今度は勘太郎さんが妻の役。2人で団子を作り、最後はひょっとことおかめのお面をつけて賑やかに踊る。とても息があっていて楽しかった。
しかし、弟子達の踊りは置いとくとして、義太夫と三味線がひどかった!私はその方面は疎いし、歌舞伎もよく見ているわけではないけれど、三味線の音も義太夫の節回しも、聴いてて「なんか違う」。すっごく気持ち悪いの。勘太郎さんたち、よく平気だなぁ・・・と思った。


クロノス

クロノス キャラメルボックス。@サンシャイン劇場(10列17番)

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2060年代の化幻博物園に1人の男が忍び込み、職員の中林(佐東広之)に殴られて気絶。館長室に運ばれ、そこで気がついた男の口から出た言葉は「クロノスはどこだ!」訳を聞く館長(坂口理恵)に、その男・吹原(菅野良一)は自分のことを話し始めた。
クロノス・ジョウンターは物質を過去へ飛ばす装置。吹原は60年近く前、その開発に関わっていたが、愛する人を救うため、自分を過去へ飛ばした。身体がボロボロになっても何度も何度も。

梶尾真治さんの「クロノス・ジョウンターの伝説」が原作。最初は吹原の行動に感動したさ。まだ人間で実験してないというのに、いつ戻ってくるか全くデータがないのに、愛する人・来美子(岡内美喜子)を事故から救いたい!という必死な想いで突き進む吹原に。
クロノスは飛んだ先にあまり長くはいられない。時間流の反発で引き戻されるのだが、反発はとても強く、元の時間より遠くへ飛ばされる。それは回を重ねる毎に飛躍的に長くなる。1回目は数時間前に飛んだのに、戻ってきたのは4日後。2回目は2年後。3回目は16年後。その時代になるとワープ時間が計算できた。次行くと、戻って来られるは56年後…それを聞いてもまた決行しようとする吹原に「ちょっと待ってよ」と思った。3回目に出かけようとした時に、妹(藤岡宏美)から「お兄ちゃんは残された人間の気持ちをちっとも考えてない!」と言われて「俺だって、残された人間なんだ!」と叫んだ吹原。でも、もし彼女を救うことができたとしても、数十分とたたないうちに吹原は来美子の前から姿を消し、56年後ということは、おそらく2度と会えない。来美子が「残された人間」になってしまうじゃないか。吹原は彼女を救えて満足かもしれないけれど、命がけで自分を助けに来てくれた人にもう2度と会えない・・・私が来美子だったら、すごく悲しい。