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***【振り逃げ】***
基本的に、第三ストライク目を捕手がダイレクトに捕れなければ打者アウトは成立しません。
その場合、打者は走者として生きているため、一塁へ走る行為がいわゆる「振り逃げ」です。
 注1:ワンバウンドを正確に捕った場合(空振り三振)も振り逃げの対象。
 注2:打者が振らなかった場合(見逃し三振)でも、捕手が捕れなければ対象。通称「振らない逃げ」
ただ、全ての状況でこれが適用されると守備側が有利となるケース、例えば一塁走者がいれば、第三ストライクを
捕手が前にはじいて、2-6-3の併殺も可能となってしまうため、「フォースプレーによる併殺ができる条件」に限り、
第三ストライク目と同時に打者アウトが適用され、振り逃げができないようになっています。
つまり「
無死または一死で走者が一塁にいる時は振り逃げができない」と覚えておいて下さい。
逆に言うと、併殺が関係しない二死の場合は、一塁に走者がいても振り逃げは可能です。

***【故意落球】***
飛球やライナーを故意に落としてフォースプレーによる併殺を狙う
反則行為です。
条件は振り逃げと同じ「無死または一死で走者が一塁にいる時」です。
例えば走者一塁でショートの平凡な小飛球。捕って一塁へ送球しても併殺は難しいからと、
わざとグラブに収めた打球を落球
させ、6-4-3の併殺を狙うというもの。審判が故意落球を宣告したら打者アウトと同時にボールデッドとなり走者は守られます。
ただ、故意かどうかの判断は微妙ですので、あからさまなプレーでない限り宣告しないほうが無難です。
(故意じゃないと主張されて相手と気まずい雰囲気になるかもしれません)。明らかな故意落球で、いかにも併殺を狙った
スムーズな動きで、かつ、実際に併殺が成立した時には宣告したほうがいいかもしれません。
併殺成立後に宣告することも可能で、走者は元の塁に戻されます。逆にこちらが守備の場合は相手とトラブルの元に
なりますので
故意落球はやめましょう。なお、故意にショートバウンドで処理した打球は故意落球は適用されません。
ただし、これを利用してそれとなくやるならまだしも、あからさまにショートバウンドでの併殺を狙うのはやめたほうがいいです。
作戦とはいえ、「はっきり分かるわざと」という行為はやはり相手にとっても気分いいものではありません。

***【インフィールドフライ】***
内野飛球を野手が余裕をもって捕球できると判断された時に審判の宣告によって適用されます。
これも落球した際のフォースプレーによる併殺を防ぐためのルールですが、宣告をせずに落球したとしても打者走者は一塁に
到達できる可能性が高いため、走者二人が併殺となってしまう条件、つまり「
無死または一死で走者が一・二塁か満塁の時」に
適用されます。宣告されたら、その時点で打者はアウト。ただし、バントやライナーでは適用されません。
また、
捕球の前までに宣告する必要があるため、併殺が成立してしまってからの宣告はできません。
練習試合では、インフィールドフライの宣告を未だに聞いたことはありませんが、宣告もれによる併殺や三重殺が成立したと
しても、攻撃側審判ならなおさら文句は言えませんね。宣告もれの落球時に混乱しないように、走者は「落球すればすぐ走る」、
打者は「あきらめずに一塁まで全力で走る」と意識しておくのがせいぜい自衛策です。
逆に公式戦などプロの審判は基本的に必ず宣告します。(ただし、プロでも忘れる時があるようですが...)。宣告があれば、
もし
落球したとしても
慌てて次の塁へ走ってはいけません。ただ、インフィールドフライ宣告後もインプレーですので、落球した球が
遠くに転がった場合は走者は触塁する必要なく次の塁を狙うことができます。(ただし、塁が詰まっているケースですので注意)。
ちゃんと捕球されればもちろん触塁が必要となります。

***【ボールデッド】***
野手の悪送球や打球がボールデッドになった場合は通常「テイクツー」というルールが適用され、プレーを中断して2個の安全
進塁権が与えられます。よくある間違えで、「ボールデッドになった瞬間からのテイクワンベース」ではありません。テイクツーの
基点となる塁は
通常「野手が送球のために手を離した瞬間にいた塁」となりますが、状況によって若干変わってきます。
まず、打球処理直後の内野手による最初のプレイに基づく送球がボールデッド区域に入った場合(内野ゴロ等)は、各走者とも
「投手の投球当時占有していた塁」を基点として2個の進塁を与えることになっています。例えば、走者一塁でサードゴロの打球を
三塁手が一塁へ悪送球しボールデッド区域に入った場合、通常、一塁走者は一塁から数えて2個で三塁へ、打者走者は本塁から
数えて2個で二塁となります。このとき、エンドラン等があって三塁手が一塁送球のために手を離した瞬間に、既に一塁走者が
二塁に達していたとしても「投手の投球当時占有していた塁」が基点となるため、やはり二塁、三塁となります。
ただし、打球処理直後であっても内野手の手が離れるより早く、打者走者を含む全ての走者が進塁に成功していた場合は、
「投手の投球当時占有していた塁」から「内野手の手を離れた瞬間にいた塁」に基点が変わります。例えば同じ状況で、三塁手が
前にはじいたりして打球処理にもたつき、送球の瞬間において、既に一塁走者が二塁へ、打者走者が一塁へ到着していれば、
一塁走者は二塁から数えて2個で本塁へ、打者走者は一塁から数えて2個で三塁となります。
上記以外のケースでは基本的に「野手が送球のために手を離した瞬間」になるため、例えばライトゴロで一塁へ悪送球して一塁
ベンチに入った場合などは、ライトが送球のために手を離した時点で既に一塁走者が二塁に到着していれば、二塁+2個で本塁
まで進塁できます。また、同じ状況で、一塁走者が二塁を通過したのを見て、ライトから三塁へ送球したが悪送球となり三塁
ベンチに入った場合は、一塁走者は二塁+2個で本塁へ、打者走者はライトが手を離した瞬間に一塁を通過していれば三塁へ、
一塁の手前であれば二塁へ進塁となります。あるいは、中継に入った二塁手が三塁へ悪送球した場合、二塁手が手を離した
瞬間での塁が基点となります。さらに、三塁手がグラブをはじいてベンチへ転がった場合には、グラブをはじいた瞬間での塁が
基点となります。つまり、テイクツーを与える時の、基点となる塁は、
ボールデッドになった瞬間ではなく、その要因となった野手
からボールが離れた時点にいた塁
が基点となります。そのため、審判になった場合は、ボールデッドになってから走者の位置を
確認したのでは遅く、送球の瞬間やグラブをはじいた時点で
走者がどこにいたかを注意して見ておく必要があります。
なお、打球が野手に触れずにそのままボールデッド区域に入った場合は「投手の投球当時にいた塁」を基点としてテイクツーと
なるため、いわゆるエンタイトルツーベースになります。直接入った場合は言うまでもなくホームランです。
一方、投手の悪送球によりボールデッド区域に入った場合は
「テイクワン」というルールが適用され、1個の安全進塁権が与えら
れます。つまり、投手が打者に対して行った投球や軸足をプレートにつけた状態で行った牽制球がボールデッドになった場合は
テイクワンが適用されます。なお、プレートを外して行った牽制球が悪送球でボールデッドになった場合は、野手と同じ扱いとなり
「テイクツー」が適用されますので注意が必要です。
ついでにボールデッドではありませんが、「テイクスリー」というルールもあります。フェアの打球にグラブやミットを投げ当てた場合
三塁打となります。もちろんこれは反則行為です。なお、三塁打になるからといって、ホームラン性の打球をグラブを投げて
落としたり、外野を超えて明らかにランニングホームランになるような打球をグラブで止めたりしてはいけません。反則行為をした
チームが有利になるとは思えないので、審判の判断により本塁打が適用されると思います。こういうことはやめましょう。

***【守備妨害】***
いろいろなケースがある中でありそうなものを一例として挙げます。走者がフェアの打球に触れた場合、その走者がアウトとなり、
ボールデッドで他の走者は進塁できません。また、打者走者には一塁が与えられます。
例えば、一死満塁で内野手が併殺狙い
のため定位置にいる状況において、三遊間のゴロの打球を遊撃手が処理する前で二塁走者に当たってしまった場合、まず、
二塁走者は守備妨害でアウトになります。その時点でボールデッドとなり、たとえ三塁走者が本塁生還していたとしても、三塁に
戻されます。一塁走者も一塁に戻されますが、打者走者に一塁が与えられるため、それに押し出される格好で、二塁に進塁する
ことができます。よって、得点は入らず、二死満塁となって再開となります。また、前進守備を取っていた場合において、三遊間を
抜けたヒット性の打球に二塁走者が当たってしまった場合も同様に守備妨害となります。ただし、前進守備の遊撃手がトンネル
した打球や後ろにはじいた打球に走者が当たってしまった場合には、一度守備機会があった後でのプレイなので、守備妨害には
ならず、インプレイ状態で成り行きに任せます。なお、二塁塁審が内野手の前に位置することがありますが、内野手の打球処理
の前に塁審に当たった場合も同様にボールデッドで帰塁となりますが、守備妨害と違うのは誰もアウトにならないという点です。
例えば、一死一・三塁で二塁ゴロに審判が当たってしまった場合、その時点でボールデッドとなり、三塁走者と一塁走者はその
まま元の位置に戻りますが、一塁走者は打者走者に押し出されるため、一死満塁となって再開となります。ただし、内野を通過
した打球に審判が触れた場合は、いわゆる「審判は石ころ同様」ということでインプレイとなります。

***【反則打球】***
反則打ちのことで、打者が片足か両足を完全に打者席から出してその足が地面に触れていること。かつ、投球がバットに触れた
場合に成立します。その打球がフェアだろうが、ファウルだろうが、ファウルチップで捕手に捕球されようが、それは問いません。
なお、足が出ても空振りの場合は適用されません。反則打球となった場合は、打者はアウト。また、ボールデッドとなり、走者は
投手の投球当時に占有していた塁に帰塁となります。ただし、
スクイズのときに反則打球した場合は、打者が三塁走者の走塁
を助けたという判断で、三塁走者がアウトとなり、そのときの投球はノーカウントで打ち直しとなります。
なお、打者席から出ていた
としても、足が空中に浮いていれば(外された投球に対して飛びついてスクイズしたときなどは)、地面に触れていないということで
反則打球にはなりません。一方、捕手がベース前で捕ったり、打者やバットに触れた場合は打撃妨害となり、打者は一塁へ進塁
できます。なお、スクイズに対する打撃妨害はボークと同じ扱いとなるため、三塁走者の得点はもちろん、塁上にいた全ての走者
に一つの進塁が与えられます。

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