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家庭版環境会計および環境カード
地域主導型ゴミリサイクル体系の確立
エコロジー保険
地域通貨による環境指向型社会の構築
全国85万飲食店の総力による環境対策
エアコン自動停止&自動換気装置



名称 家庭版環境会計および環境カード
概要 【目的】
環境関連の会計情報を提供するための有効なツールである「環境会計」の概念を、企業や事業体のみならず一般家庭まで拡げることによって、環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を国民一人一人が認識できるようにするとともに、可能な限りのインセンティブを与えることによって、環境行動を促進することを目的とします。また、「家庭版環境会計」そのものを環境教育のための新たなツールとして活用します。

【概要】
企業等は、基本的にその「発展」をインセンティブとして環境活動に取組みます(社会的信頼の獲得、利益の増大、認知度の向上等「発展」の要素はいくつかあります)。同様に、国民一人一人の環境行動を喚起するためにも、インセンティブと簡単な仕組みがです。「日本人は環境意識は高いものの行動が伴わない」とよく言われますが、このような環境意識と環境行動の隔たりは、共益と私益の葛藤に起因するものと考えられるため、両者を適度に満足可能なインセンティブと仕組みを確立することが重要です。

■家庭版環境会計の導入
環境会計の基本である環境保全コスト(環境保全のためのコスト)および環境保全効果(活動により得られた効果)を一般家庭にあてはめます。すなわち、販売商品単位で定められた環境コストおよび環境保全効果を、商品の購入ごとに積算して集計したものが各家庭の環境会計となるわけです。
■支援制度の確立
複雑な制度やシステムでは、一般家庭への普及が困難となります。そこで、上記の環境会計の情報を記憶するデータ記憶用カード(ICカード等。以下「環境カード」と仮称する)を、各自治体から消費者(住民)に配布します。消費者は、買い物の際にこの環境カードを提示し、各商品固有の環境コストおよび環境保全効果を購買履歴として記憶していくだけです。
また、企業側に対しては、環境コストの配賦方法、コスト情報や保全効果情報の商品への添付方法(バーコード、QRコード等)を含めて、本政策推進に当たってのガイドラインを関係省庁が策定します。
■評価
一定の集計期間経過後、累積環境保全効果が累積環境コストを上回る場合は、環境問題に対する貢献度が高かったものとみなして、当該消費者にインセンティブを与えます。インセンティブとしては、環境表彰等の公共性の高いものから、環境関連活動における税制上の優遇措置(貢献度に応じた控除)等経済面でのフィードバックが考えられます。いずれの場合も、環境カードを各地方自治体の窓口や専用端末で照会することによって、評価のステップへと進むことになります。
■環境教育への活用
様々な商品の購買と、その購買データに基づく評価の繰り返しにより、身近なかたちで環境問題に対する関わりを実感できるようにします。購買データに環境負荷化学物質情報等できる限り多くの情報を付加することによって、様々な側面から、学校や家庭における環境学習の素材として活用できるようにします。

【実施方法】
以下のフローに従って実施します。



効果 ・「環境カード」という手軽なツールを用いることにより、環境意識を容易に環境行動へと結びつける機会を得ることができます。
・日常的な購買活動の中で環境を意識する機会が増大します。
・環境問題に対する明確な目標(インセンティブ)を設定することによって、国民一人一人の環境問題への積極的な取組が期待されます。
・環境関連商品の販売数量が増大すれば、企業側の利益も増大するため、企業等による環境投資のさらなる増加が期待されます。
・「モノを買う」=「その商品の環境情報を入手する」という行動を通して得られるデータは、老若男女を問わず、自らの活動として得られる貴重な学習体験になることが期待され、そのデータを新たな環境教育のツールとして活用することができます。
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名称 地域主導型ゴミリサイクル体系の確立
概要 ■ 提案の目的 ■
旧来の資源浪費型社会から資源の有効利用を追及する資源循環型社会への移行が、危急の課題となっています。 そこで、市町村や町内会、ひいては、そこに住まう一人一人の住民がゴミのリサイクルを「現在のコスト」としてではなく「将来にわたるプロフィット」として理解し、自分自身の問題として参加できるようなリサイクル体系の確立が必要と考え、新たな体系の可能性について言及します。

■ 提案の概要 ■
ここに提案する体系は、環境問題と少子高齢化問題の両者をともに「将来への投資」という観点でとらえ、国民一人一人が「税金」という言わば受動的な方法ではなく、自らの行動において両問題に関わっていくことによる循環型社会の形成を目指すものであり、(a)国と都道府県、(b)各市町村、(c)各町内会、(d)住民、(e)地域の処理業者、という5者のパートナーシップが重要となります。 以下、図を参照しながらご覧下さい。


(a)国と都道府県
・地域主導型ゴミリサイクル体系の基本方針を策定する。
・法整備、助成金など本体系の確立に必要な環境づくりを行う。
(b)各市町村
・国や都道府県の基本方針に則って、具体的な基本計画を策定する。
・各町内会が収集したゴミの引き受け役となる。
・ゴミの収集率、量等に応じて各町内会に所定のポイントを付与する。
・引き受けたゴミを地域の処理業者に受け渡す。
・各町内会が保有するポイント数に応じた各種環境整備を決定し、実施する。
・各町内会が保有するポイント数の合計をその市町村の総ポイント数として国や都道府県に申告し、特別老人養護施設の整備補助金を申請する。
(c)各町内会
・市町村の基本計画に則って、具体的な行動計画を策定する。
・行動計画に基づいて、住民に対するリサイクル活動への参加を呼びかける。
・リサイクル活動を実施する。
・収集したゴミを市町村に受け渡し、所定のポイントを獲得する。
・ポイント数に応じて各種環境整備を市町村に依頼する。
(d)住民
・町内会が実施するリサイクル活動や、町内会そのものへの積極的参加を心がける。
(e)地域の処理業者
・市町村から、ゴミを引き受けて処理する(地域をまたいだ引き受けも可能)。

■ 実施方法と全体の仕組み ■
★現状、市町村が行っているゴミ収集を町内会に委託する。(市町村財政に余裕)
★住民の積極的な参加により、町内会のリサイクル活動が活発化し、市町村から付与されるポイントが貯まる。
★ポイントは各種環境整備や特別老人養護施設の誘致に利用される。
★処理されたリサイクル製品は、地域で積極的に利用する。

効果 ・リサイクル率の向上が期待される。
・本体系経由でのゴミ排出が増えるため、有料ゴミ袋の使用量が減り、住民の経済的負担を軽減することができる。
・市町村のゴミ収集費用を低減することができ、余剰予算を各種環境整備等に利用することが可能となる。
・町内会としての取り組みにより、住民の環境に対する意識の高揚が期待される。また、ポイントの蓄積により、町内会として望む環境整備を受けることが可能となる。
・各市町村全体でのポイント合計によって、国や都道府県から、特別老人養護施設整備費用の一部補助を受けることが可能となる。
・高齢者が環境の優れた市町村で安心かつ安全に暮らすことができるようになる。
・「将来への投資」として、住民の動機付け要因となることが期待される。
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名称 エコロジー保険
概要 地球温暖化現象が顕在化し、個人一人一人の環境問題に対する取り組みが必要な時代になってきています。

しかし、環境問題は国境を越えた地球規模での問題として顕在化するものが多く、今後発生し得る種々の問題は、個人にとっては「将来不確定な事実」であろうと考えられます。
そのような不確定事実に伴い発生する経済的支出を保険でカバーしようというのが、このエコロジー保険です。

[エコロジー保険A]
例えば、地球温暖化が予想以上に悪化し、10年後の夏の平均気温が予測設定値を超えた場合には、エアコンの電気代その他猛暑に伴って発生すると考えられる出費に対して保険金を支払う。それ以外にも、オゾン層の破壊による紫外線の増加、水質汚濁、大気汚染など、将来の動向が予測可能な項目について、保険金支給の基準となる数値を設定する。

[エコロジー保険B]
エコロジー保険Aとは逆に、地球温暖化が予想ほどは悪化しなかった場合に、その報償として支払われる保険。あるいは、環境問題の対策として実施される環境課税その他環境改善の取組みに伴う個人の出費に対して保険金を支払う。

効果 ・エコロジー保険Aだけでは、モラルハザードを招いてしまうため、エコロジー保険Bとの併用が必要でしょう。また、エコロジー保険Bの還元率を高く設定すべきと考えられます。

・この保険への加入により、一人一人の環境問題に対する関心が高まることが期待されます。

・予測値からの乖離度合いによるリスクの高低に応じた段階的な掛金と保険金の設定が必要かと思われます。
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名称 地域通貨による環境指向型社会の構築
概要 [目的]
・地域住民が環境問題に自然に取り組めるような仕組みをつくる
・地域企業も参加することで、貨幣経済と環境問題の間にある障壁を低くできる仕組みをつくる

[方法]
借用証書型の地域通貨(以下、通貨とよぶ)を使い、取引当事者が裏書きすることによって自由に流通されるものとします。以下、図と照らし合わせながらお読みください。



地方自治体は、環境政策テーマ、裏書記入欄、理想環境像記入欄及び額面が記載された通貨を運営事務所、機関紙、WEBサイト上などに用意し、町内会などの自治会からの要望に応じて配布します。環境政策テーマとしては、地域内河川の浄化、環境教育の導入、学校給食等への無農薬野菜の導入、エコセンター設立など、その地域に必要と考えられる政策を掲げます。

自治会は、地域環境活動の実施を地域住民に告知して参加者を募集します。地域環境活動としては、地域の清掃、廃品回収、地域環境学習会などが考えられます。活動後、参加者へ通貨を配布します。

地域住民は、受け取った通貨を振り出して取引を行い、裏書されながら流通させます。取引とは、例えば「野菜や米のおすそわけ」、「パソコンの使い方を教えてあげる」、「目的地まで相乗りさせてあげる」、「屋根の修理をしてあげる」など、各個人が得意とするものを提供し、それに対して地域通貨で支払いすることを言います。また、取引に際しては、裏書とともに、理想環境像欄へ希望する環境政策などを記入します。

取引は通貨が振出人本人に戻るまで継続されます。通貨は振出人本人に戻った時点で無効となります。

無効となった通貨は、地方自治体が提供するサービスや地方自治体に認定された環境関連企業が提供するサービスなどを利用するための権利となります。地方自治体が提供するサービスとしては、粗大ゴミや廃品の回収、フリーマーケットの開催などがあり、環境関連企業が提供するサービスとしては、リサイクル品の回収、環境商品の提供などが考えられます

無効通貨は、直接または企業を通して、最終的には地方自治体に集結されます。地方自治体は、無効通貨を集計して、地域住民が環境に対して有する理想の種類、数、通貨流通速度などをまとめ、広報、機関紙、WEBサイト等を通じて発表します。

地方自治体は、無効通貨の受取り数に応じて、環境関連企業への税制優遇措置を施します。

地方自治体は、「理想環境像」欄に記入された住民一人一人の希望を、環境に対する新たなニーズとして捉え、特に地域に根ざした環境問題については重点的な調査・分析を行い、必要に応じて環境予算の見直し等を実施します。

関連サイト:地域通貨フォーラム
効果 現在の貨幣経済システムの中に地域通貨を取り入れることによって、地域内資源の有効活用が図れるとともに大規模流通・大量消費社会がもたらす環境負荷の低減を期待できます。また、地域内での交流を深め、地域経済の確立ひいては地域活性化の推進に寄与し得ます。

住民自らが「考える主体」となって消費が環境に及ぼす影響を意識する機会が増え、民間主導の環境活動が期待されます。

地域企業が協力主体として地域通貨の輪に参画することにより、環境問題の解決と経済の発展という相反する事象が、均衡を保ちながら推進されることが期待されます。

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名称 全国85万飲食店の総力による環境対策
概要 「カレーライスやラーメンなど特に熱いものを食べるとき、鼻水が出てきてつらい。ティッシュペーパーを2枚は使う。でも、ティッシュを使いながら考える・・・これは環境を悪化させているのではないか?」という、心配性な方からのご意見です。

飲食店は、吸引機とそれにつなげる直径5mm程度の管(不透明が良い)を用意し、各客席に2本ずつ垂らしておきます。

客はその管を鼻に挿して飲食を行うことで、鼻水は全て吸引されてティッシュペーパーを使う必要がなくなる、というものです。

ここで、環境への影響度を試算してみました。

・全国の総飲食店数:約85万軒(日経BP社「外食産業テキストブック」より)
・1軒当たり、1日の利用客数:約180人(筆者の懇意な飲食店4店の平均値)
・ティッシュペーパー利用率(1枚):10%(推定値)
・ティッシュペーパーの二酸化炭素排出係数:0.001(紙パックの排出係数(環境省HP)より推定)

これらの数値を用いると、飲食店でティッシュペーパーを使わなくなった場合の二酸化炭素削減量(年間)は、

85万 × 180人 × 10% × 365日 × 0.001 = 5500トン

となります。これは、京都議定書基準年(1990年)の温室効果ガス排出量1224百万トンの約0.0005%です。

効果 ・0.0005%を大きいと感じるか小さいと感じるかは各個人の判断です。

・一方、吸引機の消費電力による二酸化炭素排出量増加が問題となります。

 吸引機の消費電力を掃除機並みの600Wと仮定し、吸引機1台で10人分の鼻水を1人に付き10分間吸い取るとすると、

 年間約22000トンの二酸化炭素排出量増加となります(環境省「一人ひとりの地球温暖化対策」より概算)。

 ・・・・増えてしまいます・・・

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5(環境に対する気持ちは大事)

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名称 エアコン自動停止&自動換気装置
概要 これからの暑い季節。寝苦しい熱帯夜。夏の夜長を皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?

一晩中エアコンをつけっぱなしにしておくと、翌朝とても身体がだるかったり、電気代もかさんで電気の無駄遣いかな?と思うことはありませんか?

丑三つ時を過ぎると、外は結構涼しい時もあります。

そこで・・・外気の温度が下がったときに、自動的にエアコンを停止し、窓を開けて換気してくれる装置はいかがでしょう?

外に外気温センサーと雨検知センサーを置き、窓枠には窓開閉駆動装置と自動施錠・開錠装置を設置して、制御装置を介してエアコンに接続します。

効果 ・室内の冷えすぎを防止し、外が涼しくなったら自動的に窓を開けて外気を取り入れます。

・もちろん雨検知センサーで、雨が降ってきたら窓を閉めます。

・自動施錠・開錠装置で防犯対策も問題なし。

・寝たきりのご老人にも便利です。

・省エネに寄与することでしょう。

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